個人事業主におすすめの法人&個人クレジットカード10選!選び方からメリットまで解説
クレジットカードを個人用と事業用の兼用で使っているものの、「事業専用のカードを持ったほうがいいのかな」と考えている個人事業主も多いのではないでしょうか。本記事では、個人事業主がクレジットカードを選ぶ際のポイントやおすすめのカードを紹介します。
人気のおすすめ記事
個人事業主のクレジットカードは3つの観点で選ぶのがおすすめ
個人事業主が事業用のクレジットカードを作る際に意識しておきたいポイントを紹介します。
後から「もっといいカードがあった」「もっときちんと選んでおけば、トクしたのに」と後悔しないよう、最低限以下のポイントは押さえましょう。
1つずつ解説していきます。
①年会費はいくらか
「年会費がいくらか」はコストを抑えるために大切なポイントです。年会費が高すぎると個人事業主にとっては負担になります。
ただ、事業用のクレジットカードの年会費は、原則経費として計上できるため、「年会費がかかるが特典が充実しているカード」を選ぶのも選択肢のひとつです。
②ポイント還元率は高いか
ポイント還元率の高さも大切なポイントとなります。貯めたポイントを「備品等の購入費用」や「カードの支払い代金」に充当すれば経費を削減できるからです。
法人カードのポイント還元率は0.5%が相場ですが、特定の店舗で利用すると還元率がアップする法人カードもあります。
よく利用する店舗やサービスとの相性が良いカードを選ぶと、還元率を上げられます。
③個人事業主に付帯される特典があるかどうか
個人事業主が使いやすい特典が付帯しているかも大切なポイントとなります。
例えば、国内外への出張が多いなら、旅行関連の特典があるカードだと活用しやすいです。カードによって付帯サービス・特典は異なるため、事前に確認しておきましょう。
法人カードと個人カードは使い分けるのがベター
法人カードと個人カードはケースによって使い分けるのがおすすめです。
法人カードはビジネス向けの特典が豊富で利用限度額が高いので、以下の方に向いています。
- ビジネス向け特典が欲しい
- 経費額が多い(カードで仕入れする、出張が多いなど)
個人カードはポイントが貯まりやすく年会費無料のカードが多いので、以下の方に向いています。
- ポイントを貯めたい
- 年会費を抑えたい
- 特典は使わない
- カードで高額な買い物はしない
それぞれの特徴をいかして使い分けると、お得に利用できますよ。
個人事業主におすすめの法人カード7選
ここからは、法人カードを作りたい個人事業主向けに、おすすめの法人カードを7枚紹介します。
券面 |
GMOあおぞら銀行ビジネスデビットカード |
三井住友ビジネスカード(クラシック) |
JCB CARD Biz 一般 |
NTTファイナンス Biz レギュラーカード |
セゾンコバルト・ビジネス・アメリカン・エキスプレスカード |
三井住友ビジネスカード(ゴールド) |
アメリカン・エキスプレス・ビジネス・カード |
年会費(税込) |
◎ 無料 |
○ 1.375円(税込) |
○ 1,375円(税込)
|
◎ 無料 |
◎ 無料 |
○ 11,000円(税込) |
○ 13,200円 |
ポイント還元率 |
◎ なし
|
◎ ‐ |
○ 0.47% |
◎ 1.0% |
◎ 0.5% |
◎ ‐ |
◎ 0.5% |
ポイント名 |
なし
|
・ビジネス代行サービス
|
・法人向け出張サービス
|
・登記簿謄本の提出が不要
|
・クラウドワークスの利用でポイント4倍
|
・経費精算を合理化することで経費を削減
|
・不正利用プロテクションが利用可能
|
国際ブランド |
Visa・Mastercard |
Visa・Mastercard |
JCB |
Visa |
Amex |
Visa・Mastercard |
Amex |
公式サイト |
1枚ずつ見ていきましょう。
①GMOあおぞらネット銀行ビジネスデビット
GMOあおぞらネット銀行ビジネスデビットは、利用金額の最大1.0%がキャッシュバック※される、高還元のデビットカードです。
※一部キャッシュバック率が異なる可能性があります。
-
キャッシュバック還元率が最大1%※
※一部キャッシュバック率(現金還元率)が異なる利用先あり -
口座利用料、年会費、新規発行手数料がすべて無料
-
不正利用補償は最大1,000万円まで
-
1日当たり限度額の設定が可能
カード発行対象は法人だけでなく個人事業主のため、起業したばかりで収入が不安定な場合にクレジットカードに代わって利用できることが特徴です。なお、発行にあたってはGMOあおぞら銀行の口座を作成する必要があります。
ただし、デビットカードのメリットを最大限享受できるため、おすすめのカードの1枚です。
②三井住友ビジネスカード(クラシック)
三井住友ビジネスカード(クラシック)は、ビジネスに役立つサービス・特典が付帯している個人事業主などおすすめのクレジットカードです。
-
登記簿謄本の提出が不要
-
年会費無料の法人カード
-
海外旅行傷害保険が付帯
-
レンタカーの優待
-
分割払いが利用できる
-
個人名義の口座で決済可能
法人カードですが、個人事業主の方でも申し込みやすいため、ぜひ検討してみてくださいね。
三井住友ビジネスカード(クラシック) 公式サイト
③JCB CARD Biz 一般
JCB CARD Biz 一般は、法人向けの出張サービスなど個人事業主にとって使いやすいサービスが付帯されているクレジットカードです。
-
登記簿謄本の提出が不要
-
初年度の年会費が無料
-
法人向け出張サービス
-
宿泊施設・プランの優待(じゃらん)
-
クラウド会計ソフトとの連携可能
クラウド会計ソフトとの連携で、会計処理が楽になりますよ。2年目以降は年会費がかかりますが、法人向けのサービスが充実しているので個人事業主の方におすすめです。
JCBCARDBiz一般カード 公式サイト
④NTTファイナンス Biz レギュラーカード
NTTファイナンス Biz レギュラーカードは、年会費不要かつ登記後謄本不要で申し込める個人事業主におすすめの法人カードです。
-
登記簿謄本の提出が不要
-
年会費無料
-
法人カードとしてはポイント還元率が高い
-
海外・国内旅行傷害保険が付帯
-
ショッピング保険が付帯
-
個人名義の口座で決済可能
還元率が1.0%とポイントが貯まりやすく、貯めたポイントはdポイントなど使いやすいポイントに交換できるので経費削減に繋がりますよ。
ただし、ETCカードを申し込む場合は1枚につき年会費550円(税込)がかかります。
NTTファイナンスBizカード レギュラー 公式サイト
⑤セゾンコバルト・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カード
セゾンコバルト・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カードは、国際ブランドがアメックスということもあり、付帯サービスが充実しているクレジットカードです。
-
登記簿謄本の提出が不要
-
年会費無料
-
追加カードが9名まで無料
-
Xserverの初期設定費用が無料
-
かんたんクラウド(MJS)の月額利用料が3ヶ月無料
-
個人名義の口座で決済可能
連携している「モノタロウ」「AWS」などのサービスを利用すると、ポイント還元率は2.0%までアップするのも魅力的です。
セゾンコバルト・ビジネス・アメリカン・エキスプレス(R)・カード 公式サイト
⑥三井住友ビジネスカード(ゴールド)
三井住友ビジネスカード(ゴールド)は、個人事業主の方におすすめのゴールドカードです。三井住友カードビジネスオーナーズのメリットに加え、以下のサービスが付帯します。
-
ショッピング補償
-
空港ラウンジサービス
-
ポイント有効期限が延びる
三井住友ビジネスカード(ゴールド) 公式サイト
⑦アメリカン・エキスプレス・ビジネス・ゴールド・カード
アメリカン・エキスプレス・ビジネス・ゴールド・カードは、法人カードの中では年会費が高い分、充実した付帯サービスが魅力のクレジットカードです。
-
シェアオフィスやコワーキングスペースを割引価格で利用できる「OFFICE PASS」(登録制)
-
出張キャンセル時の補償
-
ショッピング補償
旅行系のサービスが充実しているので、出張が多い方にはメリットが大きいと言えます。
-
\新規入会・利用で30,000ポイントプレゼントキャンペーン実施中!/
入会後1年以内に200万円以上の利用で、30,000ポイントプレゼント
※詳細は公式サイトをご確認ください。
アメリカン・エキスプレス・ビジネス・ゴールドカード 公式サイト
個人事業主におすすめの個人カード3選
「法人カードを作るほどではない」という方は、事業専用として利用する個人カードを作るのがおすすめです。ここでは、クレジットカードアドバイザーが厳選したおすすめのクレジットカードを3枚紹介します。
1枚ずつ見ていきましょう。
①楽天カード
楽天カードは、楽天市場で備品・消耗品の購入をする方におすすめのクレジットカードです。
楽天市場や楽天モバイルなど楽天のサービスを利用する場合のポイント還元率が高いので、ポイントを貯めやすく経費削減に繋がります。
ポイント還元率は1.0%と高く、楽天系列のサービス利用で10倍以上のポイントが付与される場合もありますよ。
-
\新規入会&利用で10,000ポイントプレゼント!/
開催期間:2024/11/15(金)10:00~2024/11/25(月)10:00
※特典(期間限定ポイント含む)の進呈には条件がございます。詳細は公式サイトをご確認ください。
楽天カード 公式サイト
②JCB CARD W
JCB CARD Wは、申込時の年齢が18~39歳と決められているクレジットカードです。39歳までに申し込めば、40歳以降も年会費無料で利用できます。
提携店舗・サービスで利用すればポイント還元率がアップし、溜まったポイントはnanacoポイントなどに交換できます。
設定金額を超えるとアプリで通知が来るので、経費の使いすぎにも気づきやすくなります。
JCB CARD W 公式サイト
③リクルートカード
リクルートカードは、還元率が高いため、効率的にポイントを貯めたい人におすすめです。リクルートのサービスを利用した場合、還元率はさらに高くなります。
また、貯めたポイントは「dポイント」「Pontaポイント」に交換できるため、交換したポイントを活用すると経費削減に繋がりますよ。
新規申込み時にはリクルートIDが必要になります。
-
リクルートカード(JCB)の新規入会・利用で最大6,000円分ポイントプレゼントキャンペーン開催中!
- 新規入会で1,000円分ポイントプレゼント
- 初回利用で1,000円分ポイントプレゼント
- 携帯料金の支払いで4,000円分ポイントプレゼント ※ポイントの有効期限は受取日の翌月末まで
リクルートカード 公式サイト
個人事業主がクレジットカードを持つ4つのメリット
個人事業主が事業専用のクレジットカードを持つメリットを4つ紹介します。
1つずつ見ていきましょう。
①カードの明細を一元管理できる
個人事業主が事業専用のクレジットカードを作るメリットの1つ目は、事業専用にしているカードの利用明細を、そのまま経費として記録できることです。
利用明細書を見ればいつどこでいくら使ったのかがすぐわかるため、経費管理が簡単になり、正しい収支管理に繋がります。
クラウド会計ソフトと紐づけられるカードも増えています。カードを利用すると自動で仕分けされるので、ミスが減って業務が効率化できますよ。
事業用とプライベートカードの分け方
事業用のカードとプライベートカードは以下のように使い分けましょう。
1枚のカードでプライベートな支出と事業用の支出が混在していると、明細の中でどれが経費なのかをひとつひとつチェックしなくてはいけません。
事業用にだけ使うカードを決め、事業用のクレジット決済は全て集約しましょう。
②利用すればするだけポイントが還元される
事業用カードでもポイントが貯まります。貯まったポイントは以下のように活用しましょう。
-
事業用の備品・消耗品の購入に充てる
-
マイルに交換して出張旅費に充てる
-
クレジットカード利用代金の割引に使う
クレジットカード払いをすることで、経費削減に繋がりますよ。
事業用だと高額な備品を購入する機会も多いので、支払い額が多くなるほど貯まるポイントも増えるのがメリットですね。
③ビジネス向けの特典を受けられる
法人カードには、個人向けクレジットカードにはない「ビジネス向け特典」が付帯します。
-
クラウド会計ソフトの優待
-
シェアオフィス・コワーキングスペースの利用・優待
-
税理士相談サービスなどのコンサルティング
-
新幹線のチケットレスサービス
-
空港ラウンジの利用
-
ETCカードの追加無料
ビジネススタイルに合った特典が充実しているカードを選べば、法人カードを利用するメリットをより感じられますよ。
④資金繰りに余裕が出る
資金繰りがしやすくなるのもクレジットカードのメリットです。法人カードでも個人向けカードでも、代金の引き落とし日は利用の翌月に設定されているのが一般的。
そのため、手元に現金がなくても仕入れや備品購入ができます。また、法人カードの場合には、個人カードよりも利用限度額が高く設定されるため、急な出費にも困りません。
事業用のカードを持っていると、大型備品など金額の大きな買い物もしやすくなります。
個人事業主がクレジットカードを持つ2つのデメリット
ここでは。個人事業主が法人カードを持つ2つのデメリットを紹介します。
1つずつ見ていきましょう。
①年会費無料のカードがあまりない
個人向けのクレジットカードだと、「年会費永年無料」というカードも数多くあります。一方で、法人カードの場合は、年会費が必要なカードがほとんどです。
どうしても年会費は払いたくないなら、「三井住友ビジネスカード(クラシック)」「NTTファイナンス Bizカード」「セゾンコバルト・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カード」などを選びましょう。
年会費がかかる分、ビジネス向けの特典が充実しているのが法人カードのメリットでもあります。「年会費=デメリットしかない」というわけではありません。
②キャッシング・分割払いできないカードもある
個人向けのクレジットカードでは、「分割払い」「キャッシング」が利用できるカードが一般的です。一方で、法人カードでは、分割払いやキャッシングは利用できないカードも多くなっています。
分割払いやキャッシングを利用したい方は、個人向けカードを事業用として利用するのがおすすめですよ。
分割払い可能な法人カードには「三井住友ビジネスカード(クラシック)」などがあります。
個人事業主が法人カードを申し込む際の流れ
ここでは、法人カードの作り方について紹介します。基本的な手続きは、個人カードを作る場合と変わりません。
①サイトから必要事項を入力
法人カードはインターネットから申し込めます。フォームの指示に従って、正しい情報を入力しましょう。
- 氏名
- 生年月日
- 年収
- 職業・勤務先
個人事業主で自宅で仕事している場合は、勤務先住所を自宅にしてください。法人カード申し込み時の必要書類は以下のとおりです。
- 登記簿謄本または印鑑証明書
- 代表者の本人確認書類(運転免許証やパスポートなど)
- 法人口座
財務状況を確認するため、決算書の提出を求められることもあります。サイト上でアップロードできない必要書類がある場合は、後日カード会社宛てに郵送で提出しましょう。
「財務状況に不安がある場合」「決算書を提出できない場合」などは、決算書なしで申し込める法人カードがおすすめですよ。
②審査を行う
「利用金額をきちんと支払う能力があるのか」をチェックするため、申し込み情報をもとに、カード会社が審査を行います。
審査にかかる期間は最短当日~1ヶ月程度と、カード会社や申込者の状況により異なるので注意しましょう。
審査が迅速な法人カードとしては「三井住友ビジネスカード(クラシック)」があり、最短で当日に審査結果がメールでわかります。
③カード発行
審査に通過するとクレジットカードが発行されて手元に届きます。クレジットカードは基本的に、「簡易書留」で郵送されますよ。
発送元と郵送先の距離によって手元に届くまでの時間は異なるため、焦らずに待ちましょう。
個人事業主におすすめのクレジットカードに関するQ&A
最後に、個人事業主におすすめのクレジットカードについてよくある質問を紹介します。
①カード払いは領収書も必要?
A. クレジットカードで支払った場合、領収書は不要です。
ただし、クレジットカードを利用時に店舗で発行される「クレジットカードの利用明細書」「売上票」などは7年間保管しておきましょう。税務調査の対象になった場合に必要だからです。
ショッピングサイトでの「電子取引」の場合、メール添付やダウンロード形式の請求書・納品書などは紙保存ではなく電子保存が原則となります。
②審査のいらないカードはある?
A. 法人カードでも個人カードでも、審査のないクレジットカードはありません。
支払い能力について審査せずにカードを発行した場合、カード会社にとっては利用料金を引き落としできないリスクが高まるからです。
③手数料・ポイント還元の仕訳の仕方は?
A. ポイントを使って経費を支払った場合の一般的な処理方法は以下の3つです。
- 控除行を追加して値引き分を雑収入として登録する
- 利用したポイント分を「値引き」として処理する
- ポイント利用後の金額のみを登録する(簡略的な処理)
参考にしてみてくださいね。
④個人カードでおすすめのカードは?
A. ネットで買い物することが多いなら、おすすめは「楽天カード」です。
楽天カードは、楽天市場で買い物することでポイントが貯まりやすくなるため、経費削減に繋がります。「分割払い」「リボ払い」「キャッシング」もできるので、資金繰りの面でも臨機応変に対応できますよ。
楽天カード 公式サイト
⑤屋号なしでも発行可能?
A. 屋号がなしでも事業用のクレジットカードは発行可能です。
クレジットカードの申し込み時に「自身の氏名」を屋号として入力してください。
⑥法人カード発行に決算書類は必要?
A. 申し込み時に決算書の提出が不要な法人カードもあります。
- 三井住友ビジネスカード(クラシック)
- セゾンコバルト・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カード
上記のカードは決算書が必要なく、本人確認書類と口座だけで申し込み可能です。
「個人事業主としてまだ十分な経営実績がない」「財務状況が不安」という場合には、決算書の提出が不要なビジネスカードを検討しましょう。
個人事業主はクレジットカードを使うとメリットが豊富!
個人事業主が法人カードを作るメリットは、ビジネス向けの付帯サービス・特典を利用できる・利用限度額が大きくなることです。また、個人カードでも個人用と事業用の支出を分けられる・経費を管理しやすくなるといった利点もあります。
個人事業主の方は、事業専用のクレジットカード作ってビジネスをスムーズに進めていきましょう。
年会費と特典のメリットを比較して、コストパフォーマンスに優れたカードを選びましょう。