年齢制限なしの消費者金融はある?高齢者ローンは何歳まで?
消費者金融の年齢制限について、詳しく解説します。
年齢制限なしの消費者金融はありませんが、85歳まで借入可能な消費者金融があります。
高齢者でも借入可能な大手消費者金融や銀行カードローンの年齢制限について、上限を各社で比較。
シニアでも安心して利用できる消費者金融の選び方を紹介します。
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消費者金融の年齢制限なしは幻想?高齢者のローン事情を解説
結論から言うと、年齢制限なしの消費者金融は存在せず、消費者金融に年齢制限がないのは幻想です。
つまり、消費者金融に年齢制限は必ずあります。
消費者金融に限らず、貸金業者が年齢制限を設定しているのは、貸付けをする際、申込者の返済能力を調査することが貸金業法(第13条)で定められているからです。
(返済能力の調査) 第十三条 貸金業者は、貸付けの契約を締結しようとする場合には、顧客等の収入又は収益その他の資力、信用、借入れの状況、返済計画その他の返済能力に関する事項を調査しなければならない。
実際、大手消費者金融5社(プロミス、SMBCモビット、アコム、レイク、アイフル)には年齢制限があり、上限・下限年齢を定めています。
高齢者のローン事情について、次の2点を解説します。
高齢者向けローンの選び方
高齢者が消費者金融などのカードローンを利用する場合、問題になるのは、次の3点です。
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年齢制限
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年金受給者の注意点
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返済能力の重要性
年齢制限
消費者金融などのカードローンには年齢制限があるため、上限年齢を上回っている場合は、借入れできません。
一方、年齢制限を満たしていれば、借入れの申込みができます。
消費者金融に年齢制限があるのは、高齢者の多くの収入が年金のみだから。
消費者金融の多くは、年金以外の収入がなければ、高齢者に返済能力がないとみなしているようです。
年金受給者の注意点
年金を受給できるのは、原則として65歳からです。
年金受給者となるわけですが、年金受給者には注意点があります。
収入が年金のみの年金受給者が消費者金融に申し込めないことが多いのに対し、年金以外に収入がある年金受給者は消費者金融に申し込み可能。
例えば、大手消費者金融5社のうち、収入が年金のみの年金受給者が申込みできるのは、レイクだけです。
レイク以外の4社は、年金以外の安定した収入が必要になります。
返済能力の重要性
高齢者が消費者金融から借入れするには、返済能力が重要になります。
高齢者に返済能力があるかの判断基準として、次の2点があります。
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年金以外に収入がある
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年齢制限を満たす
この2点に満たしていれば、高齢者は消費者金融に借入れの申込みができるのです。
ただし、レイクのように収入が年金のみの年金受給者でも、借入れを申し込める消費者金融があります。
高齢者に適した消費者金融の特徴
高齢者に適した消費者金融の特徴を、次の3つの観点から解説します。
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審査基準
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在籍確認の方法
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必要書類
審査基準
消費者金融の審査基準は、公表されていないため、どのような審査基準があるのかはわかりません。
しかし、銀行カードローンと比べると、金利が高い分、消費者金融のほうが審査に通りやすいと言われています。
ただし、消費者金融の審査に落ちたにもかかわらず、銀行カードローンの審査に通ったという事例も。
なので、消費者金融のほうが通りやすいとは言い切れません。
必要書類
消費者金融に借入れを申し込む際の必要書類は、本人確認書類と収入証明書です。
高齢者で年金を受給している場合は、収入証明書として年金証書、年金振込(支払)通知書、公的年金等の源泉徴収票のうちいずれか1点を提出する必要があります。
収入証明書の提出が必要なのは、次の場合です。
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1社からの借入額が50万円を超える場合
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他社を含めた借入額が100万円を超える場合
逆に言うと、1社からの借入額が50万円以下の場合は、収入証明書の提出は必要ありません。
本人確認書類については、スマホで撮影してアップロードできるようになっています。
しかし、高齢者の中には、スマホの操作ができないという方もいるかと思います。
その場合は、家族に手伝ってもらったり、消費者金融の担当者に相談しましょう。
在籍確認の方法
在籍確認とは消費者金融の申込みの際に申告した勤務先に勤務しているかどうかを、実際に勤務先に電話して確認すること
ただし、大手消費者金融5社は、原則として電話での在籍確認なしとなっています。
書類などを確認することで、在籍確認を実施しているからです。
そのため、高齢者が仕事をしている場合も、同じ対応になります。
大手消費者金融・銀行カードローンの年齢制限
大手消費者金融・銀行カードローンの年齢制限について、解説します。
大手消費者金融5社の年齢制限
大手消費者金融5社の年齢制限を見ると、アイフル以外の4社は、上限年齢が70歳以上となっています。
特に、三井住友フィナンシャルグループに属しているプロミスとSMBCモビットの上限年齢は、ともに74歳と最も高くなっています。
後ほど紹介する銀行カードローン5社の上限年齢はすべて70歳未満であることから、大手消費者金融5社のほうが上限年齢が高くなっています。
そのため、高齢者に適しているのは、消費者金融になります。
プロミス 公式サイト
銀行カードローンの年齢制限
三井住友銀行、三菱UFJ銀行、みずほ銀行の3大メガバンクを含む主な銀行カードローンの年齢制限を見ると、上限年齢が70歳以上のカードローンはありません。
三井住友銀行とPayPay銀行の69歳が最も高い上限年齢となっており、大手消費者金融5社と比べると、低い傾向にあります。
大手消費者金融5社の中では、三井住友フィナンシャルグループのプロミスとSMBCモビットの上限年齢が74歳と最も高くなっており、最も高いという意味では、銀行カードローンの三井住友銀行と同じです。
一方、下限年齢を見ると、消費者金融の中ではプロミスのみ18歳でしたが、銀行カードローンは20歳となっています。
年齢制限を見ると、高齢者にとってより申込みしやすいのは、銀行カードローンよりも消費者金融になります。
80歳以上でも借入可能な2社の消費者金融
80歳以上でも借入可能な消費者金融として、次の2社を紹介します。
ベルーナノーティス
参照元:ベルーナノーティス公式サイト(調査日:2024年11月9日)
ベルーナノーティスは、80歳まで借入可能な消費者金融です。
しかも、ベルーナノーティスのカードローン利用者に対する年代別融資実績を見ると、60歳以上の割合が76.9%と高齢者率が高くなっています。
また、年金受給者でも契約可能となっているため、ベルーナノーティスは高齢者が利用しやすい消費者金融と言えます。
さらに、14日間の無利息サービスもあります。
そんなベルーナノーティスは、通信販売の株式会社ベルーナの子会社である株式会社サンステージが運営する消費者金融サービスです。
なお、株式会社サンステージは、埼玉県上尾市にあります。
プランネル
参照元:プランネル公式サイト(調査日:2024年11月9日)
消費者金融のプランネルの最大の特徴は、85歳という上限年齢です。
85歳という上限年齢は、消費者金融の中でもトップクラスの高さだからです。
そんなプランネルは、東京都千代田区にあり、株式会社プランネルが運営する消費者金融サービスです。
スマホで完結できるため、申込みから契約までスマホひとつでできます。
ただし、スマホを使い慣れていない高齢者には、不便かもしれません。
年金受給者向けの借入オプション
年金受給者(高齢者)向けの借入オプションとして、次の2つの公的融資制度が挙げられます。
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生活福祉資金貸付制度
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労働金庫(ろうきん)の年金ローン
・生活福祉資金貸付制度
生活福祉資金貸付制度は公的融資制度のひとつで、生活資金が必要な高齢者や低所得者、障がい者に対して資金を貸し付けることによって、安定した生活を送れるよう支援する制度です。
生活福祉資金は、無利子または低金利で借入れすることができますが、審査が必要です。
貸付対象は世帯ごとになっており、次の3つです。
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高齢者世帯:65歳以上の高齢者がいる
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低所得者世帯:生活に必要な資金を借りることが困難
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障がい者世帯:障がい者手帳などの交付を受けた人がいる
生活福祉資金の貸付けや相談・支援は、都道府県の社会福祉協議会が行っています。
・労働金庫(ろうきん)の年金ローン
労働金庫(ろうきん)の年金ローンとは、年金受取口座を労働金庫に指定した場合に利用できるローンです。
労働金庫の年金ローンの特徴は、次のとおりです。
年金受取口座を労働金庫に指定した場合のほかに、労働金庫の年金ローンを利用できる条件として、次の2点が挙げられます。
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年収が150万円以上(前年の年収)
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一般社団法人日本労働者信用基金協会の保証が受けられる
年金受給者向けの借入オプションとして、次の2つが挙げられます。
シニアローン利用時の注意点
高齢者がシニアローンを利用する場合、次のように2つの注意点があります。
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健康状態の考慮(家族への影響)
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返済計画の重要性
健康状態の考慮(家族への影響)
高齢者がシニアローンを利用する際の注意点として、健康状態を考慮することが挙げられます。
借入れをした高齢者が万が一返済途中で亡くなった場合、その債務は相続放棄をしないかぎり家族に相続されるからです。
ただし、相続放棄をすると、不動産などの財産も放棄する必要があるため、債務は相続される可能性が高いです。
そのため、シニアローンを借入れする際は、健康状態を考慮した上で借入れの検討をしてください。
返済計画の重要性
高齢者がシニアローンを利用する場合、返済計画も重要です。
あらかじめ無理のない返済計画を立てることで、返済できなくなったという事態に陥る可能性が低くなるためです。
返済計画を立てて、毎月の返済分を確保した上で生活費などの支出をすれば、滞納などせずに返済できます。
年金受給者の審査のポイント
年金受給者が消費者金融などを利用する際の審査のポイントとして、次の3点が挙げられます。
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収入証明の方法
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追加収入の重要性
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保証人の必要性
それぞれについて、解説します。
収入証明の方法
年金受給者が収入を証明するには、年金証明書、年金通知書、年金源泉徴収票のいずれかを提出しなければなりません。
収入証明書類を手に入れる方法・場所は、日本年金機構からの郵送か年金事務所になります。
追加収入の重要性
年金受給者が消費者金融などを利用する場合、追加収入は重要です。
追加収入は、繰上返済に充てることができるからです。
繰上返済に充てれば、元本が減るため、効果的に返済することが可能になります。
保証人の必要性
年金受給者が消費者金融などを利用する場合、保証人は必要ありません。
年齢制限なしの消費者金融に関するQ&A
年齢制限なしの消費者金融に関する質問に対する回答を紹介します。
Q.年齢制限なしの消費者金融は存在しますか?
年齢制限なしの消費者金融は存在しません。
消費者金融会社が貸付けをする際、申込者の返済能力を調査することが貸金業法(第13条)で規定されているからです。
そのため、消費者金融会社には年齢制限があり、上限・下限年齢を定めています。
Q.収入が年金のみでも借りられますか?
収入が年金のみの高齢者でも、消費者金融などから借入れできることがあります。
ただし、年齢制限を満たしていない場合は申込みできず、年金以外の収入がない高齢者は消費者金融の審査に通るのは難しいでしょう。
一方で、年齢制限を満たして年金以外の収入があっても、返済能力があるとみなされなければ、消費者金融から借入れはできません。
Q.80歳以上でも申込み可能な消費者金融はありますか?
80歳以上でも申込み可能な消費者金融はあります。
例えば、上限年齢が80歳のベルーナノーティスや上限年齢が85歳のプランネルがあります。
Q.高齢者でも、消費者金融の審査は通りますか?
高齢者でも、消費者金融の審査に通ります。
しかし、70代になると年齢制限が満たせず、収入が年金のみだと審査に通るのは難しくなります。
Q.消費者金融は何歳まで借りられますか?
大手消費者金融5社の上限年齢は、次のようになっています。
上限年齢が最も高いのは、プロミスとSMBCモビットの74歳です。
そのため、大手消費者金融5社の中では、プロミスとSMBCモビットは74歳まで申込みができます。
ただし、実際に借りられるかどうかは、審査次第になります。
大手消費者金融5社以外の消費者金融では、プランネルの上限年齢が85歳となっています。
そのため、85歳まで申込みができ、借りられる可能性があります。
年齢制限なしの消費者金融についてまとめ
この記事では、高齢者は何歳まで借入れできるのかを中心に消費者金融の年齢制限について、解説しました。
年齢制限なしの消費者金融はありません。
貸金業法で、貸金業者が申込者の返済能力を調査することが定められているからです。
また、年金受給者である高齢者が消費者金融から借入れするにあたっては、次の点に注意が必要です。
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消費者金融に年齢制限があるのは、高齢者の多くの収入が年金のみだから
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年金以外の収入がないと、借入れできない消費者金融が多い
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年齢制限を満たし年金以外の収入がないと、消費者金融で借入れするのは難しい
しかし、銀行カードローンと比べると、金利が高い分、消費者金融のほうが借入れしやすいと言われています。
しかも、上限年齢も、銀行カードローンより消費者金融のほうが高いことから、高齢者にとっては消費者金融のほうが借入れしやすいと言えます。
大手消費者金融5社の年齢制限は、次のとおりです。
この中で、上限年齢が最も高いのは、プロミスとSMBCモビットの74歳なので、高齢者には向いています。
しかし、年齢制限を満たせない方は、80歳のベルーナノーティスと85歳のプランネルの利用が可能です。
この記事が、消費者金融の利用を検討する際の参考になれば幸いです。