【第3回】J-REITのリスクって何だろう? - Jリート abc - 投資信託

投稿日:2022/05/09 最終更新日:2023/03/31
本コンテンツは当サイト編集部が独自に制作しております。各広告主様やアフィリエイトサービスプロバイダ様から商品案内や広告出稿をいただくこともありますが、各事業者様がコンテンツ内容等の決定に関与することはございません。本サイトは広告およびアフィリエイトサービスにより収益を得ています。コンテンツ内で紹介した商品が成約されると、売上の一部が当サイトに還元される場合があります。
目次 [ 閉じる

投資信託 [ Jリート abc ]

【第3回】

J-REITのリスクって何だろう?

J-REITには魅力が多い一方、証券取引所に上場した投資商品のため取引価格が変動するリスクも存在します。今回は、J-REITへの投資にあたって押さえておきたいリスクについてお伝えしましょう。

 

1.J-REITは元本保証ではない(価格変動リスク)

J-REITは元本保証の商品ではありません。株式と同じで、投資口価格(株式会社の株価に相当)は変動します。下落する要因として考えられるのは、分配金が減少することで不人気となったり、金利が上昇することで他の金融商品の利回りと比較して魅力が薄れたりすることでしょう。購入したときよりも高く売却できれば利益を得ることが出来ますが、場合によっては低い価格での売却を余儀なくされ、売却損が発生してしまうこともあります。

 

2.J-REITの分配金は一定ではない(分配金変動リスク)

J-REITの分配金は、決算の結果を反映して変わるため、一定ではありません。収益は、不動産ポートフォリオからの収入(=賃料収入と売却損益)と支出の増減に影響を受けます。

賃料収入の変動要因は、主に賃料水準や稼働率、賃料の遅延等です。保有物件の老朽化や競合物件の登場、景気の悪化などによって、募集賃料を下げざるを得なかったり、テナントの退去で稼働率が下がったり、賃料の支払いが滞ったり、といったことが考えられます。売却時には損失が発生することもあるでしょう。もちろん、物件の競争力を維持するためのコストも、過大になれば分配金に影響を及ぼします。 増資によって投資口が増加すると、1口あたりの分配金が減少してしまう「希薄化」が起こる可能性も否定できません。

 

3.過度の借入れは収益を圧迫(資金調達リスク)

J-REITは、借入れなどによる資金調達を行っています。しかし、過度に外部負債へ依存している場合は、借入金の期日に借換えが出来ず、資金繰り破綻をしてしまうこともあります。有利子負債比率(=利子を払う必要がある負債)が他のREITに比べて高めでないか、借入金の期日が集中していないかなどを確認しましょう。また、変動金利で資金調達をしている場合は、金利上昇による支払利息の増加も懸念されます。

なお、フォワード・コミットメント(将来の物件取得を約束した契約)がある場合は、物件取得を中止することによる違約金が発生する可能性があります。動向を注視しましょう。

 

4.不動産のリスクは分かりにくい(不動産リスク)

投資対象が不動産である場合、不動産の欠陥や瑕疵などによって思わぬ損害を被ることがあります。火災、地震などの災害により保有不動産の価値にダメージを受けることも想定しておく必要があるでしょう。

不動産のリスクは分かりにくいため、その軽減策として、不動産の資産価値や収益力、リスクなどを詳細に調査するデューデリジェンス(※)が行われるのが一般的です。

 

default alt

※デューデリジェンスとは・・・投資用不動産の取り引き、会社のM&A(吸収・合併)、プロジェクトファイナンスなどの場合、不動産価値の精査、適正な評価をおこなうため多角的な方面から総合的に精巧に調査すること(「デューデリ」と略す)。 一般的には、経済的・法的・物理的の3つの側面から精査を行い、投資のリスク・リターンを詳細に把握します。

 

他にも、J-REITには、不動産にかかる法制度の変更による影響を受けるリスク、投資法人の破綻リスクなど、さまざまなリスクがあります。各投資法人のホームページでは、IR情報の中で決算説明資料、運用報告書、財務情報、有利子負債情報などの開示資料を見ることができます。投資口価格や分配金の推移を追うだけでなく、保有不動産の運用状況や資金調達についても確認するようにしましょう。

 

default alt