新興国ETFランキングTOP10!おすすめ銘柄についても解説
取引所が開いていればリアルタイムで売買できるETFには、新興国の株式や債券などに投資する新興国ETFもあります。ETFで新興国に投資すれば、分散投資により個別銘柄に投資するよりもリスクの抑制が可能に。新興国全体に投資するもののほか、個別国に投資する銘柄もあるので自分の投資スタンスに合ったETFを選んでください。
また、新興国ETF投資にチャレンジするときは、投資コストを抑えられるネット証券を活用するのがおすすめです。
- 1位:NEXTFUNDSブラジル株式指数・ボベスパ連動型上場投信
- 2位:上場インデックスファンド新興国債券
- 3位:NEXTFUNDS新興国債券・J.P.モルガン・エマージング・マーケット・ボンド・インデックス・プラス(為替ヘッジなし)連動型上場投信
- 4位:iシェアーズ米ドル建て新興国債券ETF(為替ヘッジあり)
- 5位:NEXTFUNDSFTSEブルサ・マレーシアKLCI連動型上場投信
- 6位:NEXTFUNDS新興国株式・MSCIエマージング・マーケット・インデックス(為替ヘッジなし)連動型上場投信
- 7位:上場インデックスファンド海外新興国株式(MSCIエマージング)
- 8位:iシェアーズ・コアMSCI新興国株ETF
- 9位:NEXTFUNDSタイ株式SET50指数連動型上場投信
- 10位:NEXTFUNDSChinaAMC・中国株式・上証50連動型上場投信
- 1位:NEXTFUNDSブラジル株式指数・ボベスパ連動型上場投信
- 2位:上場インデックスファンド新興国債券
- 3位:NEXTFUNDS新興国債券・J.P.モルガン・エマージング・マーケット・ボンド・インデックス・プラス(為替ヘッジなし)連動型上場投信
- 4位:iシェアーズ米ドル建て新興国債券ETF(為替ヘッジあり)
- 5位:NEXTFUNDSFTSEブルサ・マレーシアKLCI連動型上場投信
- 6位:NEXTFUNDS新興国株式・MSCIエマージング・マーケット・インデックス(為替ヘッジなし)連動型上場投信
- 7位:上場インデックスファンド海外新興国株式(MSCIエマージング)
- 8位:iシェアーズ・コアMSCI新興国株ETF
- 9位:NEXTFUNDSタイ株式SET50指数連動型上場投信
- 10位:NEXTFUNDSChinaAMC・中国株式・上証50連動型上場投信
証券取引所で売買できるETFには新興国の株式や債券などに投資するファンドが多数あります。先進国の資産と組み合わせることでリターンの底上げや投資先の分散が追求可能になります。一方で、流動性の低さや政治的なリスクなど新興国特有のリスクがあることには留意が必要です。
今回は新興国ETFの分配金利回りランキングを紹介するとともに、ETFとは何か、おすすめ銘柄の情報等も紹介します。
※2023年7月6日時点
順位 | ファンド名 | 分配金利回り | 信託報酬 | 運用会社 |
1位 | NEXT FUNDS ブラジル株式指数・ボベスパ連動型上場投信 | 7.30% | 1.045%(税込) | 野村アセットマネジメント |
2位 | 上場インデックスファンド新興国債券 | 4.50% | 0.495% (税込) | 日興アセットマネジメント |
3位 | NEXT FUNDS 新興国債券・J.P.モルガン・エマージング・マーケット・ボンド・インデックス・プラス(為替ヘッジなし)連動型上場投信 | 4.31% | 0.209% (税込) | 野村アセットマネジメント |
4位 | iシェアーズ 米ドル建て新興国債券 ETF(為替ヘッジあり) | 4.10% | 0.495% (税込) | ブラックロック・ジャパン |
5位 | NEXT FUNDS FTSEブルサ・マレーシアKLCI連動型上場投信 | 3.43% | 0.605% (税込) | 野村アセットマネジメント |
新興国のETFは分配金利回りが相対的に高いことも魅力の一つに挙げられます。外国債券のETFの分配金利利回り平均は3.12%であるのに対し、上記のランキングでは最低でも3.43%。最大で平均の2倍以上の7.30%となっています。
新興国のETFに投資するなら、楽天証券やSBI証券をはじめとしたネット証券を利用するのがおすすめです。SBI証券などのネット証券は、新興国のETFの取り扱いが多く、また手数料も安いのでコストを抑えて投資にチャレンジできます。
今回の記事の情報を参考にして、ETFに関する理解を深め、ネット証券の開設を検討してみましょう。
新興国ETFとは?
新興国ETFとは、高い経済成長が期待できる新興国に投資する上場投資信託(ETF)のことを指します。先進国の資産とは値動きやトレンドについて異なる特徴を持ち、相対的にハイリスク、ハイリターンなセクターです。
新興国とは?
新興国とは経済成長が著しく、今後も急速な発展が期待できる国々のことです。代表的な国はBRICs、すなわちブラジル、ロシア、インド、中国(China)、南アフリカが挙げられます。「エマージング」「エマージング国」も概ね定義は同じです。これらの国はニュースなどで耳にする機会が多く、その経済的注目度がうかがえます。そのため、これらの国々に関わる資産をポートフォリオの一部として取り入れることが、有望な投資戦略とされています。
先進国より若年層が多く、今後も人口増加が見込まれる国が多い傾向にあります。人口が増えればさまざまなモノの需要が高まり経済発展が加速します。このような人口増による発展の効果を「人口ボーナス」とも呼びます。
どの国が新興国に含まれるかは、実は明確な定義がありません。例えば世界銀行が示す一人当たり所得で一定未満(2022年時点で$13,845未満)の国を指すのが一つの考え方です。ただしこの場合、マカオや韓国、一部産油国など新興国に含まれる場合もある一部の国が「先進国」に区分されます。
新興国でも株式や債券などの有価証券は盛んに発行されていて、こうした資産に投資するファンドも多数あります。これらのファンドは、インカムゲインや資産価額の上昇を目指して運用されています。このようなファンドなどを通じて新興国の資産に投資することで、高い利回りやリターンを追求可能になります。
また、米国などの先進国の経済が思わしくないタイミングでも、高成長を土台に資産価格が値上がりする場合があることなどから、先進国の資産と合わせ持つことで、分散投資の効果も期待できます。
ETFとは?
ETFは「上場投資信託」と呼ばれ投資信託の中で、証券取引所に上場されているものを指します。日本の場合は、東京証券取引所(以下、東証)に上場されているETFが売買しやすいですが、米国株やその他の外国株が売買できるように、一部の海外ETFを扱う証券会社もあります。ただし、本記事でこのあと紹介するのは、すべて東証に上場されているファンドです。
投資信託とは、運用会社などが多数の投資家から集めた資金を、ファンドのルールに基づいて日本及び世界中の多数の銘柄に分散投資するファンドです。通常の投資信託は各営業日ごとに値が動き、売買も日次で決済されます。どのタイミングで売買しても、売買価格は約定日の基準となる基準価額となり、日中には変動することはありません。
対して、ETFは上場している取引所が空いていればリアルタイムで売買可能になります。売買価格も株と同様に日中には市場環境や需給要因などにより変化します。ETFが株式と異なるのは、ETFは数千円~数万円程度で購入が可能な点です。ミニ株などの制度を使用しなくとも、少額から投資できます。加えて、ETFは手数料が比較的低く抑えられており、少ない運用コストで資産を着実に増やしていきたい方向けの商品です。
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新興国ETF利回り(リターン)ランキングTOP10
日本の取引市場に上場している新興国ETFの分配金利回りTOP10は次のとおりです。
※2023年7月6日時点
順位 | ファンド名 | 分配金利回り | 信託報酬 | 運用会社 |
1位 | NEXT FUNDS ブラジル株式指数・ボベスパ連動型上場投信 | 7.30% | 1.045%(税込) | 野村アセットマネジメント |
2位 | 上場インデックスファンド新興国債券 | 4.50% | 0.495% (税込) | 日興アセットマネジメント |
3位 | NEXT FUNDS 新興国債券・J.P.モルガン・エマージング・マーケット・ボンド・インデックス・プラス(為替ヘッジなし)連動型上場投信 | 4.31% | 0.209% (税込) | 野村アセットマネジメント |
4位 | iシェアーズ 米ドル建て新興国債券 ETF(為替ヘッジあり) | 4.10% | 0.495% (税込) | ブラックロック・ジャパン |
5位 | NEXT FUNDS FTSEブルサ・マレーシアKLCI連動型上場投信 | 3.43% | 0.605% (税込) | 野村アセットマネジメント |
6位 | NEXT FUNDS 新興国株式・MSCIエマージング・マーケット・インデックス(為替ヘッジなし)連動型上場投信 | 2.27% | 0.209%(税込) | 野村アセットマネジメント |
7位 | 上場インデックスファンド海外新興国株式(MSCIエマージング) | 2.23% | 0.264%(税込) | 日興アセットマネジメント |
8位 | iシェアーズ・コア MSCI 新興国株 ETF | 1.85% | 0.253%(税込) | ブラックロック・ジャパン |
9位 | NEXT FUNDS タイ株式SET50指数連動型上場投信 | 1.72% | 0.605%(税込) | 野村アセットマネジメント |
10位 | NEXT FUNDS ChinaAMC・中国株式・上証50連動型上場投信 | 0.00% | 0.93%(税込) | 野村アセットマネジメント |
分配金利回りが高い銘柄は、保有している間定期的に受け取れる分配金を積み上げることで高い収益を目指すことが可能です。そのため、分配金利回りは収益性の高さを表す一つの目安となります。
ただし、分配金で収益を得られても、価格下落によって損失が発生する場合もあります。利回りだけでなく価格変動リスクも分析した上で投資銘柄を検討するようにしましょう。
今回は各銘柄の基本的な情報についても紹介しますので、様々な銘柄と比較して自分が購入する銘柄を選ぶようにしましょう。
銘柄一覧
- NEXT FUNDS ブラジル株式指数・ボベスパ連動型上場投信
- 上場インデックスファンド新興国債券
- NEXT FUNDS 新興国債券・J.P.モルガン・エマージング・マーケット・ボンド・インデックス・プラス(為替ヘッジなし)連動型上場投信
- iシェアーズ 米ドル建て新興国債券 ETF(為替ヘッジあり
- NEXT FUNDS FTSEブルサ・マレーシアKLCI連動型上場投信
- NEXT FUNDS 新興国株式
- MSCIエマージング・マーケット・インデックス(為替ヘッジなし)連動型上場投信 上場インデックスファンド海外新興国株式(MSCIエマージング)
- iシェアーズ・コア MSCI 新興国株 ETF
- NEXT FUNDS タイ株式SET50指数連動型上場投信
- NEXT FUNDS ChinaAMC・中国株式・上証50連動型上場投信
1位:NEXT FUNDS ブラジル株式指数・ボベスパ連動型上場投信
3つの特徴
- ボベスパ指数(ブラジルを代表する株価指数)に連動
- ブラジルの代表的な企業に分散投資
-
分配利回りは7%台と高分配率
NEXT FUNDSブラジル株式指数・ボベスパ連動型上場投信(愛称:NF・ブラジル株ETF)は野村アセットマネジメントが運用する、ブラジル株に投資するETFです。NEXT FUNDSは野村アセットマネジメントが運用するETFのシリーズ名なので、同名がついているものはすべて野村アセットマネジメントが運用するファンドとなります。
ブラジルを代表する株式指数であるボベスパ指数へ連動することを目指して運用されます。ブラジルの株式市場は21世紀以降で、現地通貨ベースで約8倍、円ベースでも約3倍に成長(2021年6月末時点)しているなど、高い成長率を実現しているのが魅力です。同ETFに投資すれば、そんなブラジルの主要企業の株式に分散投資することができます。
なお、円換算ベースでの連動を目指すとあるので、ブラジルレアル円の為替変動の影響を受ける点には留意しましょう。また、同ファンドは年1回分配する方針です。2023年7月6日時点の分配金は7.3%と、新興国ETFの中でもとりわけ高い利回りを実現しています。
参照元:NEXT FUNDS ブラジル株式指数・ボベスパ連動型上場投信
2位:上場インデックスファンド新興国債券
3つの特徴
- 世界新興国の国債市場を対象とする指数に連動
- 新興国の国債に分散投資
- 分配利回りは4%台と高分配率
上場インデックスファンド新興国債券は日興アセットマネジメントが運用するETFです。同ファンドは「ブルームバーグ自国通貨建て 新興市場国債・10%国キャップ・インデックス(円換算ベース)」に連動することを目指して運用されます。こちらは世界中の新興国の国債を対象とした指数なので、実質的に世界中の新興国債券へ分散投資が可能です。
なお新興国債券にはその国の通貨建てで発行される「現地通貨建て」とドル・ユーロなどの先進国通貨建てで発行される「外貨建て」があります。こちらは「現地通貨建て」の指数かつ「円換算ベース」とあるので、新興国各国の通貨と円の為替変動の影響を受けます。
こちらは新興国の国債へ投資するファンドです。一般的に債券は株式よりも値動きが穏やかな傾向があります。これは新興国債券でも同様なので、リスクを抑えて新興国投資が可能となるのが当ファンドの魅力と言えるでしょう。
また、債券は定期的に「クーポン」と呼ばれる利息収入が得られます。この利息収入が当ファンドの収益や分配金の原資となるため、長期運用により安定したリターンが期待できるのも債券ファンドの特徴です。
投資先の新興国債券は先進国債券と比べて利回りが高い傾向にあります。そのため、当ファンドの分配金利回りも2023年7月6日時点で4.50%と高水準になっています。なお、決算及び分配回数が年6回と多めなのも特徴です。
3位:NEXT FUNDS 新興国債券・J.P.モルガン・エマージング・マーケット・ボンド・インデックス・プラス(為替ヘッジなし)連動型上場投信
3つの特徴
- 為替ヘッジなし
-
新興国の国債に分散投資
- 分配利回りは4%台と高分配率
NEXT FUNDS 新興国債券・J.P.モルガン・エマージング・マーケット・ボンド・インデックス・プラス(為替ヘッジなし)連動型上場投信も、新興国国債の指数です。こちらはファンド名にもある「J.P.モルガン・エマージング・マーケット・ボンド・インデックス・プラス」という指数の為替ヘッジなしベースに連動することを目標として運用されます。
上場インデックスファンド新興国債券との大きな違いとして、同指数は米ドルなど先進国通貨建ての新興国国債が組み入れられています。そのため「為替ヘッジなし」とありますが、先進国通貨、特に米ドル円の為替リスクを負うことになります。新興国に投資していますが、新興国通貨と円の為替変動の影響は基本的に受けません。
同ファンドの利回りは2023年7月6日時点で4.31%と魅力的な分配金が期待できます。なお、当ファンドについては分配金は年2回となっています。
参照元:NEXT FUNDS 新興国債券・J.P.モルガン・エマージング・マーケット・ボンド・インデックス・プラス(為替ヘッジなし)連動型上場投信
4位:iシェアーズ 米ドル建て新興国債券 ETF(為替ヘッジあり)
3つの特徴
- 為替リスクの低減
- 新興国の国債に分散投資
- 円建ての東京証券取引所上場
iシェアーズ米ドル建て新興国債券 ETF(為替ヘッジあり)はブラック・ロックが運用する新興国国債に投資するETFです。こちらは「JPモルガン エマージング・マーケッツ・ボンド・インデックス・グローバル・コア・インデックス」という指数に連動することを目指して運用されます。
こちらも先進国通貨建ての新興国国債が組み入れられた指数ですが「為替ヘッジあり」とあるため、為替変動リスクは軽減されているのが特徴です。指数の名称は異なりますが、こちらも先進国通貨建ての新興国国債が組み入れられたもので、同ファンドはこちらの指数に連動することを目指して運用されます。為替リスクを心配せずに、純粋に新興国の成長性に期待して日本円から投資が可能です。
同ファンドの利回りは2023年7月6日時点で4.10%となっています。なお、分配は2月、5月、8月、11月の年4回です。
参照元:iシェアーズ 米ドル建て新興国債券 ETF(為替ヘッジあり)
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5位:NEXT FUNDS FTSEブルサ・マレーシアKLCI連動型上場投信
3つの特徴
-
FTSEブルサ・マレーシアKLCI指数(マレーシアを代表する株価指数)に連動
-
マレーシアの代表的な企業に分散投資
-
流動性の高い上位30銘柄で構成
NEXT FUNDS FTSEブルサ・マレーシアKLCI連動型上場投信は個人では投資する機会が限られているマレーシアの株式市場に投資できるETFです。ファンド名にもなっている「FTSEブルサ・マレーシアKLCI指数」へ連動することを目標として運用されています。
同指数はマレーシアの株式市場の中で流動性の高い大手企業30社で構成された株式指数です。同ファンドに投資すればマレーシアの代表的な企業に分散投資することができます。
分配金は年1回配分されるスケジュールで、例年は毎年8月となっています。分配金利回りは2023年7月6日時点で3.43%ですが、ベンチマークの株価指数が上昇すれば分配金収入のほか価格収益の拡大も期待できます。
マレーシアは2022年に前年比8.7%の経済成長を達成するなど、成長著しい国です。マレーシア中銀は、2023年は景気減速するとはいえ、中国経済の復調などを足掛かりとして一定のプラス成長を維持できると楽観視しています。このようなマレーシアの成長に期待する方は、同ファンドへの投資を検討してみてください。
参照元:NEXT FUNDS FTSEブルサ・マレーシアKLCI連動型上場投信
6位:NEXT FUNDS 新興国株式・MSCIエマージング・マーケット・インデックス(為替ヘッジなし)連動型上場投信
3つの特徴
-
為替ヘッジなし
-
新興国株式に分散投資
- 24カ国の株式を対象とした時価総額ベースの指数に連動
NEXT FUNDS 新興国株式・MSCIエマージング・マーケット・インデックス(為替ヘッジなし)連動型上場投信はファンド名通り、新興国の株式に分散投資するファンドです。また、為替ヘッジなしのため、新興国各国の通貨と円の為替変動リスクも受けます。もし、円安になった場合には為替収益がファンド成績の上昇要因となります。
MSCIエマージング・マーケット・インデックスへ連動することを目指して運用されるファンドです。同インデックスは2023年6月末時点で24カ国の新興国の大型株・中型株1423銘柄で構成されています。時価総額による加重平均で組み入れられていて、同月時点では中国・台湾・インドの企業が全体の約60%を占めています。
また、世界銀行の定義上でみると「高所得国(新興国ではない)」に分類される韓国が含まれているのが特徴です。時価総額ベースで組み入れられていることから、実際の新興国株式市場全体に投資するのと近い感覚で運用できます。
分配金利回りは2.27%にとどまりますが、各国の株価が上昇すれば、ETFの価格上昇も期待できます。なお、分配金は基本的に年2回、3月と9月に配分されます。
参照元:NEXT FUNDS 新興国株式・MSCIエマージング・マーケット・インデックス(為替ヘッジなし)連動型上場投信
7位:上場インデックスファンド海外新興国株式(MSCIエマージング)
3つの特徴
-
新興国の株式市場に投資をする際の代表的な指数に連動
-
新興国株式に分散投資
-
建ての東京証券取引所上場
上場インデックスファンド海外新興国株式(MSCIエマージング)は日興アセットマネジメントが運用するETFで、新興国の株式へ投資するファンドです。同ファンドもMSCIエマージング・マーケット・インデックスに連動することを目指して運用されます。そのため、同ファンドに投資すれば、世界中の主要な新興国の株式に分散投資が可能です。
先ほど紹介した通りMSCIエマージング・マーケット・インデックスは時価ベースの加重平均となっていて、中国・台湾・インドの比率が高くなっています。ファンドのほうも2023年6月末時点で同3国があわせて全体の約60%を占めています。
なお、東京証券取引所に上場されていて、日本円から投資できるファンドですが、新興国各国の通貨と日本円の為替変動の影響を受けます。分配利回りは2.23%となっていて、これまでの分配スケジュールは毎年1月の年1回でした。
参照元:上場インデックスファンド海外新興国株式(MSCIエマージング)
8位:iシェアーズ・コア MSCI 新興国株 ETF
3つの特徴
-
分散投資と長期成長戦略に適合
-
新興国株式に分散投資
-
円建ての東京証券取引所上場
iシェアーズ・コア MSCI 新興国株 ETFはブラック・ロックが運用するETFです。同ファンドはMSCIエマージング・マーケッツIMI指数に連動するように運用されます。同指数には24の国の大型株・中型株・小型株が含まれています。MSCIエマージング・マーケット・インデックスは新興国株式市場全体の85%を反映しているのに対して、MSCIエマージング・マーケッツIMIは99%をカバーしています。
そのため、先ほど紹介した新興国株のETF以上に投資先が分散されているのが特徴です。ただし、MSCIエマージング・マーケッツIMI指数も国別でみると中国・台湾・インドで約60%を占めていて、同3国に集中しているのは変わりません。こちらも東証に上場されている円建てファンドで為替ヘッジはかかっていないため、新興国通貨と円の為替変動リスクを負うことになります。
分配金利回りは2023年7月6日時点で1.85%です。ただし、値動きが大きくなりがちな小型株まで含まれているため、相場環境が良好な局面では値上がり益を狙えるチャンスもあります。分配は2月と8月の年2回です。
9位:NEXT FUNDS タイ株式SET50指数連動型上場投信
3つの特徴
-
SET50指数(タイを代表する株価指数)に連動
-
タイの代表的な企業に分散投資
-
時価総額が大きく流動性の高い上位50銘柄で構成
NEXT FUNDS タイ株式SET50指数連動型上場投信は、日本国内では珍しいタイの株式市場へ投資するETFです。「SET50」というタイの代表的な大手企業50銘柄が含まれた株式指数に連動するように運用されます。
時価総額加重平均で算出される指数なので、大型で流動性の高い銘柄が含まれると期待されるため、安心して投資ができるでしょう。なお、為替ヘッジはかかっていないため、タイの通貨であるタイバーツと円の為替変動の影響を受けます。
タイの株式市場は21世紀に入ってからの約20年で5倍に成長しました。今後も「タイランド4.0」や「東部経済回廊(EEC)」の開発といった政策が原動力となって、さらなる発展がみこまれる国です。新興国の個別国としては長期の市場成長に期待して投資するうえで適した投資先の一つと言えるでしょう。
同ファンドの分配金利回りは2023年7月6日時点で1.72%と低めですが、タイの株式市場が発展していけば価格の値上がり益も期待できます。なお、分配金は年1回、これまでは8月に分配されていました。
参照元:NEXT FUNDS タイ株式SET50指数連動型上場投信
10位:NEXT FUNDS ChinaAMC・中国株式・上証50連動型上場投信
3つの特徴
-
上証50指数(中国A株市場の株価指数)に連動
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中国の代表的な企業に分散投資
-
A株の中から規模および流動性の高い代表的50銘柄で構成
NEXT FUNDS ChinaAMC・中国株式・上証50連動型上場投信はファンド名にあるとおり、中国の「上証(上海取引所)」に上場する株式に投資するETFです。同ファンドは上証50指数という上海取引所に上場している株のうち、もともとは中国国内向けであった「A株」から大型で流動性の高い代表的な株式50銘柄で構成されています。
そのため、同ファンドに投資すれば中国の代表的な企業への分散投資が可能です。A株は中国人民元建てで流通しているため、このファンドは中国元と日本円の為替変動リスクを負うことになります。
このETFは分配金を出さない方針をとっているので、これまで分配金利回りは2023年7月6日時点で0%です。ただしこれは、投資によって得た収益をすべて再投資してさらなる資産成長に充てていることを意味します。
もし今後の相場が好調であれば、ファンドの中で複利効果が働いて、より速いペースで価格が上昇することが期待できるため、分配金がない=儲からないETFというわけでは必ずしもありません。
参照元:NEXT FUNDS ChinaAMC・中国株式・上証50連動型上場投信
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新興国ETFのメリット
新興国ETFであれば、新興国の多様な資産に分散投資しながら、新興国の高い成長率を味方に高収益を狙えます。価格変動が大きいことから、短期間で大きな収益を狙う方にも適している投資先といえるでしょう。
新興国ETFのメリット
分散投資ができる
新興国ETFに投資すれば、一つのファンドを購入するだけで、多くの新興国や銘柄に分散投資ができます。新興国は先進国と比較して金融市場、株式市場が発展途上で、中には流動性が乏しく、リスクが高い銘柄も少なくません。
そのような銘柄に個別に投資するのはリスクが高いうえ、そもそも先ほど紹介した中国のA株のように、個人投資家が売買しにくい資産も多数存在します。新興国のETFを活用して分散投資すれば、個別銘柄のリスクを抑えることができますし、個別では売買が難しい銘柄にも間接的に投資が可能です。新興国ETFがあることで、個人投資家は新興国投資にチャレンジしやすくなっています。
大きなリターンが期待できる
高い経済成長率を示すのは、新興国の特徴の一つです。たとえば、IMFの経済見通し(2023年4月時点)によると、先進国の2023年の成長率の予想は1.4%であるのに対して、新興国は4.2%です。
株式などの有価証券は短期的にはさまざまな要因で値が動きますが、長期で見れば経済成長が良好な国のほうが、成長の恩恵を受ける形で順調に株価が上昇していきます。相対的に経済成長率の高い新興国の資産は、先進国の資産よりも速いペースで価格が上昇していくと考えられることから、投資することにより大きなリターンが期待できるのです。
短中期投資に適している
一般的には分散のきいたETFは長期投資に適した資産ですが、新興国ETFについては、特に株を中心に短期の値動きの幅が大きくなりやすい(ボラティリティが高い)ため、短期で収益を狙ううえでも適した投資先です。
価格が大幅に下落したタイミングでエントリーし、反発してすぐ売りぬく、ということができれば、短期で高収益を得られる可能性があります。長期投資と短期投資のどちらにも対応できるのが魅力の一つです。
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新興国ETFのデメリット
新興国の資産には価格下落リスクの大きさや流動性の低さといったデメリットがあります。多数の銘柄に分散投資するETFはこれらのデメリットを多少抑制しているものの、やはりリスクの高い投資先であることは変わりません。また、新興国特有の政治的リスクにも注意が必要です。
下落リスクが高い
新興国資産は価格変動が大きいため、相場環境が悪い時には短期間で大きな損失を出す恐れもあります。自身の資産の規模やポートフォリオの状況を踏まえて、過度なリスクをとりすぎないように留意しましょう。また、想定外のタイミングで相場が急落するリスクもあるため、日々こまめに市場をチェックする習慣をつけておくことが大切です。
新興国ETFでは多数の国や銘柄に分散投資することで、この価格下落リスクを一定程度抑制しています。それでも、本格的な経済悪化の局面などでは世界中の新興国株が全面安となることもあるので、やはり相対的にリスクの高い投資先であるといえるでしょう。
流動性が低い
流動性というのは、簡単に言うと、売買したいとき、数量で柔軟に取引ができることを意味します。例えば日本の大手企業の株は東証が空いている時間で、市場に大きなショックなどがなければ、投資家が望むタイミングで簡単に売買ができるでしょう。
対して、新興国は金融市場が先進国ほど成熟していないため、流動性が低く、投資家の意向通りに売買ができない銘柄も少なくありません。流動性が低いと、理論上価格が上昇していても売却ができなくて利益が実現できない、逆に相場が下落して損切りたくても売却ができないので損失が拡大する、などといった弊害が発生する可能性があります。
ETFで投資することで個別銘柄の流動性の影響をある程度抑えることができますが、やはり先進国の資産と比べて流動性の低さがリスク要因となる点は変わりません。これは、新興国ETFを(ポートフォリオ)に組み入れる際の重要な判断ポイントとなります。
政治的リスク
新興国は近年であれば情勢が悪化したロシアや、金融政策が不透明でインフレが加速したトルコなどのように、政治や金融政策が安定しない国が多い傾向にあります。投資した時には安定しているように見えても、突然のクーデターや戦争等により市場が悪化し、また流動性が大きく低下する場合もあります。
また、政治が不安定なため、国のトップが必要な政策を実行できず、経済の停滞や悪化を招いてしまう恐れも。金融政策をつかさどる中央銀行と政府の結びつきが先進国より強く、政治家の動向によって金融政策が方向づけられることにより市場変動や経済悪化を加速させるケースなども考えられます。このような政治的なリスクは新興国に投資する上でのデメリットといえるでしょう。
新興国ETFにおすすめの証券会社
新興国のETFは大手証券だけでなく、多くのネット証券でも売買が可能です。ネット証券なら手数料など運用にかかるコストをおさえることができます。基本的にはETFの取扱数が多く、手数料が低い証券会社を利用するのがおすすめです。
他にもスマホアプリの使いやすさや、最低投資金額、注文のしやすさなど証券会社によって様々な違いがありますので、具体的な内容についてはよく調べてから、証券口座を開設するようにしましょう。
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楽天証券
3つの特徴
-
楽天グループとの連携によるポイントサービス
-
手数料が低い
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新興国ETFを多く取り扱っている
楽天証券は楽天グループが展開している楽天スーパーポイントで投資ができるのが魅力です。楽天市場や楽天カードなどさまざまなサービスで貯めたポイントでETFや株式などを購入することができます。また「楽天ポイントコース」に加入すれば、投資信託や米国株式などの取引に応じてポイントをためることも可能です。
楽天証券は手数料が安いのも魅力の一つです。特にETFの場合は対象となる188銘柄(2023年7月14日時点)の売買手数料が無料に。この記事で紹介したものでも、NEXT FUNDS ChinaAMC・中国株式・上証50連動型上場投信やiシェアーズ・コア MSCI 新興国株 ETFなどいくつかのETFが無料です。運用期間中にかかる管理報酬等を負担するだけで投資ができます。
楽天証券は新興国を含むETFの取り扱い本数が豊富です。188本以外にも手数料がかかるETFがあるほか、海外の取引所に上場した海外ETFも2022年1月時点で390本あります。豊富な選択肢の中からお好みの銘柄へ投資が可能です。
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SBI証券
3つの特徴
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取引ツールが充実
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手数料が低い
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新興国ETFを多く取り扱っている
SBI証券は取引ツールが充実しているのが特徴です。国内上場のETFを売買する場合は国内株系のツールが有効で、スマホでの取引が簡単にできるSBI証券 株アプリや市場動向を精緻に分析する上で便利な「HYPER SBI2(国内株式版)」などが活用できます。
SBI証券も手数料無料のETFが多数あり、2023年3月10日現在で117の銘柄が提供されております。その中には新興国ETFもあり、今回紹介したものの中では、NEXT FUNDS ChinaAMC・中国株式・上証50連動型上場投信や、NEXT FUNDSブラジル株式指数・ボベスパ連動型上場投信などが対象となっています。コストを抑えて新興国ETFへの投資にチャレンジ可能です。
さらに、同証券会社では国内の新興国ETFだけで20本の取り扱いがあります。新興国の株式・債券のETFや個別国へ投資するETFなど豊富な選択肢の中から、自分の投資スタンスにあった銘柄を選んで投資が可能です。海外ETFのなかにも新興国へ投資する銘柄が多数あるので、投資に慣れてきたらチャレンジしてみてください。
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auカブコム証券
3つの特徴
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auのユーザー向けに特化したサービスを展開
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新興国ETFを多く取り扱っている
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auユーザーなら特におすすめ
auカブコム証券は、auユーザーをターゲットとしたネット証券会社で、スマートフォン上での使いやすさが特徴です。auのサービスを利用するとためられるPontaポイントを使用して投資信託や単元未満株へ投資できます。また投資信託の残高に応じてPontaポイントを貯めることも可能です。
同社でも売買手数料が無料となる「フリーETF」というカテゴリーがあり、その中にはNEXT FUNDS China AMC・中国株式・上証50連動型上場投信など新興国へ投資するETFも多数あります。コストを抑えて新興国投資にチャレンジ可能です。
そのほかにも、au系のサービスを利用している人にはいくつか更なるメリットも。例えばauじぶん銀行経由で口座を開設し「auマネーコネクト」というauじぶん銀行とauカブコム証券の連携機能を使うと、auじぶん銀行の預金金利が0.1%に優遇されます。
また、au PAYカード決済で投資信託を積み立てると、積立金額の1%相当のPontaポイントを得られます。auユーザーでETFのほか投資信託の売買もする人は、特にauカブコム証券がおすすめです。
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マネックス証券
3つの特徴
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取引ツールが充実
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手数料がリーズナブル
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新興国ETFを多く取り扱っている
マネックス証券は取引用のツールが充実しているのが特徴です。取引板を見てスムーズに発注できるマネックストレーダーや株価やETFの価格を確認できるBRiSK for マネックス証券、企業の業績やアナリスト分析などの情報収集に役立つ銘柄スカウターなど、ETFや株式の売買をサポートする豊富なツールを用意しています。
マネックス証券はETFや株の取引に二つの手数料体系がありますが、いずれにしてもリーズナブルに取引が可能です。取引後と手数料の場合は1約定あたり55円(税込)から。また、定額制の場合は1日の約定金額が100万円以内の場合で550円(税込)です。
同社では2023年7月6日時点で323本のETFを扱っています。また、新興国の株や債券、そして中国やブラジル、ロシアなど個別国株式のETFなど、多様な新興国ETFを扱っているのも魅力です。
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DMM.com証券
3つの特徴
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最短即日から取引可能
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口座開設後、1か月間の取引手数料が無料
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新興国ETFを含むさまざまな投資商品を取り扱っている
DMM証券では、本人確認書類の提出なども含めて全てスマホ上で口座開設の手続きを完結できるため、最短で手続きを行なったその日からETFや株などの取引が可能です。
同社は株式やETFの取引手数料が55円(税込)〜とリーズナブルです。さらに25歳以下の方はキャッシュバックにより取引手数料が実質0円に。また、口座開設から1ヶ月間は取引手数料が無料になるサービスを行なっています。
またDMM証券では独自のポイントプログラムも行っており、取引手数料の1%がポイントとして蓄積します。ポイントは現金に交換できるため出金や投資に利用可能です。
新興国をはじめ、東証に上場しているETFを多数取り扱っています。新興国については、世界の新興国の投資するものから個別の国に投資するものまで様々な商品を売買可能なので、自分の投資スタイルに合ったファンドを選びましょう。
まとめ:新興国ETFへの投資はおすすめ!
新興国の資産は短期的な価格の変動に留意が必要なものの、長期で見れば先進国より成長率が高いのが特徴です。個別に投資すると流動性の乏しさやリスクの高さが心配ですが、市場指数に連動するように多数の銘柄に分散投資してくれるETFを活用することで、過度なリスクを取らずに幅広い銘柄をポートフォリオに加えることができます。
ただし、ETFを活用したとしても、リスクの高い投資セクターであることには変わりません。過度に新興国ETFに資産を集中させるのではなく、自分の資産状況やリスク許容度をふまえたうえで、証券口座を新規登録し、実際に新興国ETFを購入してみてはいかがでしょうか。
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よくある質問
Q | 新興国ETFとは? |
A | 高い経済成長が期待できる新興国に投資する上場投資信託(ETF)のことを指します。先進国の資産とは値動きやトレンドについて異なる特徴を持ち、相対的にハイリスク、ハイリターンなセクターです。 詳しくは「新興国ETFとは?」 |
Q | 新興国とはどこの国を指しますか? |
A | 新興国とは経済成長が著しく、今後も急速な発展が期待できる国々のことです。代表的な国として、ブラジル、ロシア、インド、中国(China)、南アフリカが挙げられます。 詳しくは「新興国とは?」 |
Q | 新興国ETFのメリットは何ですか? |
A | 新興国ETFのメリットとしては、新興国の多様な資産に分散投資しながら、新興国の高い成長率を味方に高収益を狙えることがあげられます。また、価格変動も大きく、短期間で収益が狙えます。 詳しくは「新興国ETFのメリット 」 |