ETFの手数料とは?費用や税金などのコストについて解説!

投稿日:2023/10/05 最終更新日:2024/05/13
ETF
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ETFは、投資信託など他の投資方法と比べて割安な場合もありますが、それでもさまざまな手数料やコストがかかる点に注意が必要です。具体的には売買委託手数料、信託報酬(経費率)、海外ETFの場合は為替手数料もかかります。 また、投資収益に応じて税金が発生する点にも注意しましょう。コストを勘案しても長期的に収益が見込めるかを分析のうえ、投資の是非を判断してください。

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この記事の監修者

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菅原良介

株式会社Finatext

証券アナリスト

Finatext サービスディレクター・アナリスト。日本テクニカル協会認定テクニカルアナリスト。早稲田大学 政治経済学部 経済学科卒業。Finatextグループで展開される投資・証券サービスのディレクターを担当する傍ら、アナリストとしても活動。グループで展開するコミュニティ型株取引アプリSTREAM内で開催されるイベントのモデレーターなども務め、国内メディアへの寄稿も行う。

ETFにかかる手数料

ETFには売買時に売買手数料、運用期間中には信託報酬(経費率)がかかります。また、海外ETFに投資する際には為替手数料がかかる点もおさえておきましょう。ETFは販売を証券会社が行いますが、実際の運用は資産運用会社が行い、投資家から受け取った資産の管理は信託銀行などの受託銀行が行います。どの運営主体に入る手数料なのかも、あわせておさえてください。

【関連記事】【ETF】ETFとは?投資信託との違いや仕組みについてわかりやすく解説

ETFにかかる手数料

  1. 売買委託手数料
  2. 信託報酬(経費率)
  3. 為替手数料

売買委託手数料

売買委託手数料は、文字通りETFを売買する際に支払う手数料で、ETFを取り扱う証券会社の収益の一部を担うものとなります。売買委託手数料の水準は、証券会社によって、またETFの個別銘柄によって異なります。

最近は一部のネット証券で国内ETFの売買委託手数料を無料にする動きなどもあるなど、証券会社間の競争の中で手数料引き下げの流れが進んでいます。

【関連記事】【ETF】ETFの売買ってどうやればいい?ETFの買い方・売り方まで分かりやすく解説

信託報酬(経費率)

信託報酬と経費率は若干意味合いが異なりますが、ETFにおいてはひとくくりに考えられるケースがしばしばみられます。まず、信託報酬はETFの運営に関わる企業に対する報酬です。すなわち運用する運用会社、資金管理する受託銀行それぞれに支払われます。

運用会社や受託銀行にとっては信託報酬が収益源となるため、信託報酬は基本的に完全にゼロになることはありません。また、非上場の投資信託の場合は販売会社も信託報酬を徴収しますが、ETFでは販売会社向けの信託報酬が発生しないのも特徴です。

また「経費率」という場合には、保有期間中にかかるコスト全体が含まれます。具体的には決算ごとの監査費用、参照する指数の商標使用料、上場費用、保有する株式の売買コストの一部、そして信託報酬の合計です。 信託報酬(経費率)は、多くの場合年率何%かかるかで表現されます。また直接投資家が支払うのではなく、ファンドの純資産から日々計上されていきます。すなわち、経費率はファンドの資産の減少要因、パフォーマンスの低下要因です。

為替手数料

為替手数料は、日本円から海外ETFに投資するときに発生します。海外ETFは、基本的に上場している国の通貨で運用されているため、たとえば米国ETFなら円から米ドルに変化するといったように、為替手続きが発生します。購入時における円から外貨への変換、売却時の外貨から円の変換の双方において、為替手数料がかかるのが一般的です。

手数料の体系にも統一的なルールがあるわけではありませんが、近年では片道○銭といったような表現で記載される証券会社が多くみられます。これは円→外貨と外貨→円の変換時それぞれに○銭分だけ為替水準を顧客に不利になる水準で約定させることを意味します。

たとえば為替手数料が片道0.5円で、1米ドル150円のときに取引されるとしましょう。このときは、米国ETFを購入する場合に1米ドル150.50円で円→米ドル換算されて約定され、売却する場合は149.50円で米ドル→円に変換されるといった具合です。

為替手数料は、証券会社各自が水準を決めています。なお、米国ETFを売却して米ドルを持ち、別の米国ETFや米国株を購入するといったように、為替変換を伴わずに取引ができる場合には、為替手数料は通常発生しません。

その他のコスト

ETFは手数料の他、主に税金関連で付帯的なコストがかかります。国内ETFを売買する場合は、国内の税制度に従って売買益や分配金に対する税金が発生します。また、海外ETFは海外・国内で二重課税される場合がありますが、条件を満たす一部のETFは確定申告により二重課税を調整可能です。

売買益に対する課税

ETFも株式や非上場の投資信託と同様に、売買によって収益が発生した場合には譲渡所得として計上され、所得税がかかります。ETFを含む多くの有価証券の税率は、2023年10月1日時点で復興特別所得税も含めて20.315%(所得税15.315%、住民税5%)です。原則として譲渡所得の所得税は申告分離課税の対象なので確定申告が必要となります。ただし、証券口座で「特定口座」「源泉徴収あり」を選択すれば、確定申告を省略可能です。

なお、確定申告が不要な口座でも、確定申告をすることで過去3年以内の損失と損益通算ができます。継続的に資産運用を行う見込みである方は、確定申告をしておくのがおすすめです。

分配金に対する課税

ETFの分配金は配当所得となり、株式の配当と同様に所得税の対象となります。配当所得については口座のタイプに関わらず、分配金支給時に源泉徴収される「確定申告不要制度」が採用されています。そのため、原則として確定申告は不要です。なお、税率は有価証券の譲渡所得に対する所得税と同様で、20.315%(所得税15.315%、住民税5%)となります。

海外ETFについては、海外の税制が適用されるため税制が異なる可能性があります。取引を行う証券会社に事前に確認して、税制を理解しておきましょう。

外国所得税に対する二重課税調整

海外ETFは、上場している国の資産に投資していることとなるため、売買益や分配金に対して対象国と日本の双方のルールのもと二重に課税されることになります。税制度はETFが上場する国によって異なり、たとえば米国の場合は、日米租税条約に基づき、米国内では10%の税率で徴収されて、その後日本でも20.315%の税率が適用される仕組みです。

この二重課税は外国税額控除を活用することで調整ができます。具体的には、外国で課された税額を日本で徴収される所得税・住民税から差し引く制度です。外国税額控除の適用の可否は銘柄や国によりますが、米国ETFについては基本的に適用できます。非米国のETFにおいては、各国の制度について証券会社に確認したうえで取引した方がよいでしょう。

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ETFの手数料は割安か

以下の3つの資産と比較して割安かを見ていきます。

ETF手数料を比べる3つの資産

  1. 投資信託との比較
  2. 株式との比較
  3. 債券との比較

投資信託については、上場にかかる費用を除くとETFと似た手数料構成となります。手数料の水準は銘柄と証券会社によって異なるため一概にはいえないものの、投資信託は信託報酬が証券会社や銀行などの販売会社にも支払われます。そのため、ETFよりも高くなる傾向があり、ETFの方が割安と考えられるケースが多いでしょう。

【関連記事】投資信託にかかる手数料の目安は?シミュレーションや安く抑える方法を紹介

株とETFを比較した場合には、証券会社によっては株も売買手数料が無料であったり、低水準であったりします。さらに、株は投資家本人が運用し、運用会社が関与しない分信託報酬がかからないのでETFの方が割高と考えることも可能です。

【関連記事】株売買すると手数料や税金ってどのくらいかかる?確定申告って必要?仕組みをわかりやすく解説

債券については相対取引であるため、基本的に証券会社が債券価格を決めて約定しています。市場価格が存在しない分、割高な水準で購入、割安な水準で売却することによる「見えないコスト」が発生している可能性が考えられます。 また、売買手数料も上場商品と比べると高くなります。債券も株と同じく信託報酬はありませんが、ETFとくらべたときに割安とは一概に言えないでしょう。

このように手数料の割高、割安は銘柄によって差がある一方で、それぞれの金融商品にさまざまなリスクがあります。手数料の妙味だけで安易に投資判断をせずに、商品の特性を理解した上で、リスクの高さや商品性の面から自分にあった銘柄を取引しましょう。

まとめ:投資信託の中で最安で取引できるETF

ETFは、投資信託と比べたときには割安で取引できる可能性が高い資産です。上場しているため、取引所が開いている時間ならリアルタイムで取引できるという特徴もあります。海外のETFでも柔軟に取引できるのもポイントです。

ただし、ETFといえど取引においてさまざまなコストがかかるため、コストを加味して投資判断を行う必要があります。また、市場の需給などによって価格が急変するリスクや、通常は口数単位で取引しなければならないといったETF固有の特徴にも注意してください。

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