日本と米国の半導体ETFランキング5選!おすすめ銘柄についても解説

投稿日:2023/08/25 最終更新日:2024/08/29
ETF
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ETF投資を考える際には、セクターをテーマにしたETFに投資する事が手段として挙げられます。取引所が開いていればリアルタイムで売買できるETFに投資することは個別銘柄に投資するよりもリスクの抑制が出来ます。

以下が今回紹介する半導体ETFランキングです。マーケットは常に変動するので最新の情報を確認して下さい。

(2023年7月24日時点)

順位 ファンド名 騰落率(3ヶ月) 運用会社
1位 Direxion デイリー 半導体株ブル3倍 ETF 63.43% Direxion Investment
2位 グローバルX半導体関連-日本株式 ETF 26.31% Global X Japan
3位 グローバルX 半導体 ETF 25.04% Global X Japan
4位 ヴァンエック・半導体株ETF 23.20% VanEck
5位 Direxion デイリー 半導体株 ベア 3倍 ETF -50.09% Direxion Investment

テーマとして半導体銘柄に注目する理由と半導体ETFの銘柄紹介、おすすめの証券会社を紹介していきます。

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この記事の監修者

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菅原良介

株式会社Finatext

証券アナリスト

Finatext サービスディレクター・アナリスト。日本テクニカル協会認定テクニカルアナリスト。早稲田大学 政治経済学部 経済学科卒業。Finatextグループで展開される投資・証券サービスのディレクターを担当する傍ら、アナリストとしても活動。グループで展開するコミュニティ型株取引アプリSTREAM内で開催されるイベントのモデレーターなども務め、国内メディアへの寄稿も行う。

半導体とは?

半導体とは、電流を制御することや電気信号の増幅、情報の記憶などを目的として利用される電子機器の部品です。

現在、半導体は様々な電子部品に使われています。家庭で使用する電化製品はもちろん、パソコンやATMの情報処理、自動車などにも使用されており、生活する上で必要不可欠な部品です。 半導体事業は多くの企業で取扱うため世界経済に非常に大きな影響を与えており、投資を行う上でも必ず半導体に関わる企業に注目する事が必要となってきます。

半導体事業の規模の大きさを示す代表的な株価指数としてSOX指数があり、投資をする上で確認しておくべき指標の1つです。正式にはフィラデルフィア半導体株指数と呼ばれており、米国株式市場に上場する半導体事業を手掛ける代表的な企業の株式(30銘柄)で構成される指数をいいます。これは、米国のNasdaqが算出・公表するもので、1993年12月1日を基準値100として算出され、世界の半導体関連の代表的な株価指数となっています。外国株式を取り扱わない場合でもさまざまなマーケットに影響を与える可能性があるので情報には注意しておきましょう。

半導体産業は、技術革新が非常に速く、競争も激しいため、業界のリーダーや技術トレンドを常に把握することが投資の鍵となります。このため、投資家は業界の動向や技術の進展を密接に追いかける必要があり、その情報収集と分析は非常に価値があると言えます。

半導体関連銘柄が注目される理由

半導体関連銘柄は現在、日経平均やS&P500の指数に数多く採用されています。半導体セクターの銘柄がこれからも注目される理由を大きく3つ解説していきます。  

半導体関連銘柄が注目される理由

  1. 中国への半導体投資のリスクが意識
  2. AI(人工知能)向けの半導体に関心が集まってる
  3. パワー半導体分野に注目が集まっている

中国への半導体投資のリスクが意識

中国は半導体生産や市場規模をとってもシェアの上位に入ってきます。しかしながら、他国、特にアメリカとの貿易摩擦や技術供与の制約があり、中国への半導体技術の供給や取引が厳しくなる可能性があるため、このリスクを意識する必要があります。  

AI(人工知能)向けの半導体に関心が集まってる

AI(人工知能)向けの半導体は、人工知能の情報処理や推論に特化した高性能な半導体チップを指します。AIは大量のデータを高速で処理する必要があり、そのために一般的な汎用のプロセッサよりも特殊な要件を持つため、これらの専用の半導体が必要です。

また、多くのユーザーが同時にアクセスする事を想定するとサーバーは高速な処理を行う必要があり、多くの半導体チップが必要になる可能性があります。ChatGPT等の生成系AIの登場をきっかけに、AI関連マーケットはさらに高い関心を集めています。そのため、半導体の需要もますます増加することは明白です。   

パワー半導体分野に注目が集まっている

パワー半導体とは、電力の制御や変換に使われる重要な部品であり、通常の半導体に比べ高耐圧、大電流に対応でき、エネルギー効率の向上や環境への配慮から、これらの産業の成長に欠かせない存在です。パワー半導体はEV(電気自動車)のインバータの構成要素として注目されています。インバータとは、電力源となるバッテリから出力される直流電力を交流に変えて、駆動力を生み出すモータに供給する役割があります。

日本企業では三菱電機や東芝、富士電機、ルネサスエレクトロニクス、ロームのような大手電機メーカーもパワー半導体関連企業として注目されています。一回の取引でテーマに沿う複数の企業に投資できるところが強みです。

近年のエネルギー転換や再生可能エネルギーの導入増加により、パワー半導体の需要は急増しています。特に、太陽光発電や風力発電などの再生可能エネルギーソースとの連携を考えると、エネルギーの効率的な変換や制御が不可欠であり、その中核を担うのがパワー半導体です。さらに、省エネルギー家電や省エネルギー機器の普及に伴い、高い効率でエネルギーを制御する技術が必要とされ、そのニーズに応える形でパワー半導体の技術進化が進められています。

世界的にも、気候変動対策としてのCO2排出削減目標の設定や、電動車の普及を目指す政府の方針など、多くの要因がパワー半導体市場の成長を後押ししています。このような背景から、今後もパワー半導体に関する研究開発や投資が活発に行われることが予想され、その市場規模はさらに拡大すると見込まれます。

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半導体ETFランキングTOP5

半導体ETFの3ヶ月騰落率ランキングTOP5に焦点を当てて銘柄を紹介していきます。常に価格は変動していくため、最新のマーケット情報等を確認して下さい。  

【関連記事】【ETF】ETFとは?投資信託との違いや仕組みについてわかりやすく解説

(2023年7月24日時点)

順位 ファンド名 騰落率(3ヶ月) 運用会社
1位 Direxion デイリー 半導体株ブル3倍 ETF 63.43% Direxion Investment
2位 グローバルX半導体関連-日本株式 ETF 26.31% Global X Japan
3位 グローバルX 半導体 ETF 25.04% Global X Japan
4位 ヴァンエック・半導体株ETF 23.20% VanEck
5位 Direxion デイリー 半導体株 ベア 3倍 ETF -50.09% Direxion Investment

Direxion デイリー 半導体株ブル3倍 ETF(SOXL)

Direxion デイリー 半導体株ブル3倍 ETF(SOXL)のロゴ

ICE半導体インデックス(ICESEMIT)の運用実績の3倍となる日次の投資結果を目指すETFとなっています。一般にICE半導体インデックスは、算出方法は異なるものの同じ半導体指数である「SOX指数」とよく似ており、どちらも30銘柄で構成され、二つの指数で重複する銘柄も多いです。Intel(インテル)やNVIDIA(エヌビディア)等、半導体を取り扱う米大手の銘柄が構成されています。

レバレッジ型(※1)のETFになりますので上昇局面では大きな上昇を見込めますが、その分下落する際も大きく下落してしまうので注意が必要です。また、上昇と下落を繰り返すような相場ではパフォーマンスが次第に悪化していくという特性があるため、長期で保有するほどベンチマークの動きから乖離していきます。 

※1 レバレッジ型...指数の日々の変動が一定の倍率になるように設計されたもの。例えば、2倍のレバレッジ型ETFであれば、株価が5%動くと10%の増加率になるように設計されます。

参考元:Semiconductor Bull 3X ETFs 

グローバルX半導体関連-日本株式 ETF

グローバルX半導体関連-日本株式 ETFのロゴ

2021年9月に設定された半導体関連の事業を行う国内上場企業で構成される「FactSet Japan Semiconductor Index」との連動を目指すETFです。このインデックスは半導体の製造や加工に関連する売上高の比率が50%以上である企業の中から時価総額順で選ばれた最大40銘柄で構成され、セクター上位はルネサスや東京エレクトロン、ロームなどの銘柄が構成されています。

指数の過去パフォーマンスを見てみるとTOPIXを上回る結果を残しており、半導体のトレンドが現在も続いていることが分かります。  

参考元:グローバルX 半導体関連-日本株式ETF

グローバルX 半導体 ETF

グローバルX 半導体 ETFのロゴ

2023年4月に設定された半導体関連事業を行なう米国上場企業で構成される「フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)」への連動を目指す東証初のETFです。

半導体関連事業を行う米国の企業を通じて、高い成長の可能性への投資機会を提供しており、従来の業種やビジネスに囚われない運用手法によって高い利益を実現しています。

海外指標のインデックスを日本の取引市場で気軽に数千円から投資できる点が大きなメリットであるETFとなっています。  

参考元:グローバルX 半導体ETF

ヴァンエック・半導体株ETF(SMH)

ヴァンエック・半導体株ETF(SMH)のロゴ

「MVIS US Listed Semi-conductor 25指数」への連動を目指す米国ETFです。「MVIS US Listed Semi-conductor 25」はTSMCなど米国に上場している世界の半導体関連事業25社が組み入れられています。

組み入れられている株式は全て半導体の製造と設備に携わる企業で、業界内で最も流動性の高い米国の上場企業です。

2022年は米国で量的金融緩和が終了し、米国市場全体として株価を下げましたが、さらなる半導体需要の増加により価格は上昇し続けています。 

参考元:SMH - VanEck Semiconductor ETF 

Direxion デイリー 半導体株ベア3倍 ETF(SOXS)

Direxion デイリー 半導体株ベア3倍 ETF(SOXS)のロゴ

ICE半導体インデックス(ICESEMIT)の運用実績の逆数の3倍となる日次の投資結果を目指すETFです。先ほど紹介したDirexion デイリー 半導体株ブル3倍 ETFと逆の指数を行くETFとなっています。このETFはリスクヘッジを行う際に取引をする商品となっています。下落が予想出来る出来事が起こった際に購入することでポートフォリオのリスク軽減を行うことができます。

商品の性質上、半導体需要増の現在では価格が大幅に下がり続けています。レバレッジ、インバース型(※1)のETFになりますので取引には注意が必要です。

※1 インバース型...指数の日々の変動がマイナスの倍率になるように設計されたもの。例えば2倍のインバース型ETFであれば、指数が5%下落すると10%上昇するように設計されます。

参考元:Semiconductor Bear 3X ETFs 

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半導体ETFにおすすめ証券会社

ETFは証券取引所に上場している金融商品なので、各国の証券口座に対応していればどこの証券会社からでも購入する事ができます。半導体ETFに投資する際におすすめの証券会社を紹介します。  

【関連記事】【ETF】ETFの売買ってどうやればいい?ETFの買い方・売り方まで分かりやすく解説

楽天証券

楽天証券の特徴は、楽天ポイントを使ったり貯めたりすることができる点です。楽天ポイントで投資信託を購入したり、取引を行うことで楽天ポイントを貯めることが可能です。また、貯めたポイントを運用することも可能です。

豊富な商品ラインナップから商品を選んで少額で投資をスタートできるうえ、楽天ポイントもお得に貯められます。楽天市場や楽天カードを利用している方に関してはポイント付与だけでなくポイント投資も可能なのが特徴として挙げられます。

また、「手数料0円ETF」というサービスでETFの指定銘柄の売買手数料が無料となっています。上記で紹介したグローバルX商品を運用するGlobal X Japan社が運用する東証ETF全銘柄も売買手数料0円です。

公式Webサイトやスマホアプリなど、初心者にも使いやすい取引ツールに定評のある証券会社です。   

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SBI証券

SBI証券は、証券総合口座が業界トップの1,000万口座開設されており、多くの個人投資家から高い評判を受け人気を集めています。

取引が行えるアプリを豊富に展開しており、高機能なチャート機能もあるので投資先の動向をリアルタイムで把握し、より効果的な投資を実現することができる大手ネット証券です。

SBI証券は半導体ETFを含む海外ETFの取り扱い本数が豊富です。海外の取引所に上場した海外ETFも2022年1月時点で400本近くあります。豊富な選択肢の中からお好みの銘柄へ投資が可能です。  

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auカブコム証券

auカブコム証券の特徴は、オンラインサービスが充実しているところです。PCやスマホサイトだけでなく、アプリからでも利用でき、いつでも手軽に確認することができます。

ETFでは、「フリーETF」というサービスを提供しており、ETFの指定銘柄の売買手数料が無料になります。

そのほかにも、au系のサービスを利用している人にはいくつか更なるメリットもあります。例えばauじぶん銀行経由で口座を開設し、auじぶん銀行とauカブコム証券の連携機能を使うと、auじぶん銀行の預金金利が0.1%に優遇されます。  

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マネックス証券

マネックス証券は、米国株や中国株といった外国株式の取り扱いが豊富であり、手数料も割安という特徴があります。米国株は約4,800銘柄、中国株は約2,500銘柄取り扱っており、どちらも証券会社の中でトップクラスの銘柄数です。米国株買付時はマネックス証券では取引手数料が無料となっており、お得に取引することができます。

無料で使える分析ツールも充実しています。先物、米国株式、FXなど、それぞれに特化したツールを選択することで取引や業績予想などの情報収集を行うことができます。パソコン対応のツールだけでなくにも7つのスマートフォンアプリがあり、自身が取引する商品や知りたい情報に合ったアプリを使用して、スマホから気軽に取引することが可能です  

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DMM.com証券

「DMM.com株」にて国内証券、米国証券を取り扱っています。現在では株式投資だけでなく、「DMM FX」「DMM CFD」などのサービスを提供しているネット証券です。

口座開設の際にオンラインで本人確認が完了すると、郵送物を受け取る必要がなくなり、最短で口座開設を申し込んだ当日に取引を開始することができます。

また、国内株式の取引手数料の1%がDMM株ポイントとして貯まります。貯まったポイントは、1pt=1円として1ptから現金に交換いただけます。

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まとめ

ETF市場は拡大し続けており、半導体関連銘柄が高騰している現在、半導体ETFに投資するのも1つの手段として挙げられます。 個別に投資すると流動性の乏しさやリスクの高さが心配で、常に株価の変動に注意する必要がありますが、指数に連動するように多数の銘柄に分散投資してくれるETFを活用することで、過度なリスクを取らずに幅広い銘柄をポートフォリオに加えることができます。そのため、投資初心者がはじめて半導体関連の資産を持つ際には、ETFはお勧めの選択肢です。

ただし、ETFを活用したとしても、半導体関連銘柄のみに投資することはお勧めしません。半導体ETFに資産を集中させるのではなく、様々な商品を総合的に比較し、自分の資産状況やリスク許容度に注意したうえで適切な比率で投資にチャレンジしてください。

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よくある質問

Q

半導体株が下がる理由は何ですか?

A

2022年、半導体関連株は大幅下落に転じました。理由は複数ありますが、米国の金利上昇を警戒し、成長株の一つである半導体関連株が売り込まれたことや、業績の伸び悩みが顕在化していることなどが理由として挙げられます。

Q

ICEセミコンダクターズ・インデックスとは何ですか?

A

.ICE半導体指数は、米国株式市場の半導体セクターに分類される30銘柄との連動を目指す株価指数をいいます。一般にICE半導体指数は、同じ半導体指数である「SOX指数」とよく似ており、同じ30銘柄で構成され、二つの指数で重複する銘柄も多いです。

Q

なぜ半導体がマーケットを動かす要因になるか?

A

半導体の需要があるのはもちろん、製造するため色々な工程でさまざまな企業が関わっているからです。半導体の素材を取り扱う材料メーカー、製造メーカー、完成品を販売する電機メーカー等多くの企業に影響を及ばします。

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