株式投資をする上で最も重要な1つとして、日々の株価チャートを読み、分析し、売買を行うタイミングを判断することが挙げられます。チャートを形成する柱となる始値と終値はチャート分析するための日経平均株価、移動平均線など重要な指標の形成に用いられています。
売買のタイミングを見極めるための参考となる始値と終値とは何か、どのように読むのか、どうして始値と終値が違うのかについて解説していきます。
株価の始値、終値とは?一体何を表している?
株価は時間ごとによって変化していきます。株を売買するタイミングを計るために指定期間内にどれだけ値動きがあったかを確かめる「始値」と「終値」という指標があります。
ここでは「始値」と「終値」について説明していきます。
始値とは?
始値は「はじめね」と読みます。始値とはその日の始めに取引された株価のことです。市場が始まる9時からではないので注意してください。
前日の終値と始値が違う理由は?どっちが高い?
始値の終値の定義を見ると一見、前日の終値と始値が同じように見えますが実は前日の終値と始値はズレが生じています。理由としては、株価が買い手と売り手のバランスによって決まっているからです。
市場が閉じている時に、各々の企業が、買いたい人が殺到するような好材料なニュースなどが報道されれば、翌日の始値は前日の終値より高い始値で始まるでしょうし、逆にマイナスのニュースが流れると、株主は利益確定や損切りに走る人が多くなるため前日の終値よりも株価が安い始値になります。
そのため、どっちの方が株価が高いというものはなく相場によって随時変化していきます。
始値、終値の株価はどうやって定められている?
株価は上記でも説明した様に、株は買い手と売り手の思惑が一致したときに初めて取引が成立します。始値、終値は板寄せ方式、それ以外はザラ場方式で株価は定められています。この2つの方式について解説していきます。
始値、終値は板寄せ方式
板寄せ方式とは、以下を指します。
- 成行の売り注文と買い注文すべてについて約定すること
- 約定値段より高い買い注文と、約定値段より低い売り注文がすべて約定すること
- 約定値段において、売り注文または買い注文のいずれか一方すべてについて約定すること
上記3つの条件を満たしている注文について取引を優先させて約定する方式のことを言います。
ここからは、順に沿って解説していきます。まずは買い残りと売れ残り成行注文から約定をしていきます。その後。成行注文で売買が成立したら、次は指値注文で売買が成立します。
それ以外はザラ場方式
ザラバ方式のおもな規則は、「価格優先の原則」と「時間優先の原則」の2つで成り立っています。「価格優先の原則」とは、同タイミングで注文が入った際に買いの場合は注文金額が高い方、売りの場合は注文金額の低い方を優先して約定させる規則となっています。
「時間優先の原則」とは、株の注文は注文が早い方が遅い方より優先して株を購入することができます。「価格優先の原則」では決められない、同じ値段での注文があった場合は時間優先の原則が適用されます。
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チャートの始値と終値、その他基本的な指標の読み方
投資をする上でチャートを読み、そこから分析し売買を行う事が株式投資の基本であり投資における最も重要な要素の1つです。いまから、投資を行いたい人はまずはチャートの読み方を習得しましょう。
そもそもチャートとは?
チャートは株価や為替の値動きを指定された期間、数値だけではイメージしにくいものを視覚的に分かりやすくグラフ化したものです。今現在の株価を見ただけでは、それが高いのか安いのか判断することはできません。
時間足は、値動きをそれぞれの時間毎に区切り、その時間の値動きから、以下の4つの値で表します。
始値(はじめね)・・・その時間足の中で一番初めにつけた値
高値(たかね)・・・その時間足の中で一番高い値
安値(やすね)・・・その時間足の中で一番安い値
終値(おわりね)・・・その時間足の中で最後につけた値
始値・高値・安値・終値を4本値(よんほんね)といいます。
始値と終値を含めたローソク足の読み方
ローソク足には「 陽線 」と「 陰線 」の2種類があります。 終値が始値より高かったとき(価格が上昇した時)は陽線、反対に終値が始値より低かったとき(価格が下落した時)は陰線で表されます。陽線、陰線は色で分かれており、陽線は赤や白、陰線は青や緑の色で書かれることが多いです。
ローソク足にはヒゲというものが存在します。ローソク足のヒゲとは、ローソク足の中で上下に伸びている線を指します。
ヒゲが短い場合、高値と終値/始値と安値の差が比較的少なかったと理解できます。ヒゲが長い場合、高値と終値/始値と安値の差が比較的高く、時間内における価格変動が激しかったと理解できます。
日経平均株価でローソク足の読み方を解説
実際に日経平均株価を使ってローソク足を読んでみます。日経平均株価とは、日本経済新聞社が、東京証券取引所プライム市場上場銘柄から選定した225銘柄から構成される平均株価です。
以上のデータの2020年11月のローソク足に注目すると長い陽線があり、大きく上昇しています。ここから5カ月程経った2021年3月では上ひげの陽線があることが分かります。これは、上昇している中で利益を確保したいと思う投資家たちが売りを入れることが分かります。ここを境に伸び幅が緩やかになり下落傾向に推移している事が分かります。
ローソク足が読めるようになると
実際にローソク足が読めるようになることで、テクニカル分析という過去の値動きをチャートで表して、そこからトレンドやパターンなどを把握し、今後の株価、為替動向を予想し分析する手法を使えるようになります。
始値と終値はどれくらい重要なのか?
始値と終値は重要な指標とされており特に終値は特に重要とされています。ここでは始値、終値がどのようなところで活用されているのかについて紹介していきます。
終値は?
終値は言い換えると過去最新の取引の結果を表しています。最も有名な指標の1つとして移動平均線に採用されています。
一定期間の価格の終値の平均値を繋ぎ合わせた折れ線グラフで主にトレンドを見るために活用されています。
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終値で買って始値で売るとどうなる?
実際に、株式を終値で取引し始値で売るとどうなるか儲かるのか解説していきます。
実際のところはどうなるか分からない
実際のところは株価変動は色々な要因で変動するころになるので実際どうなるかというのは誰もわかりません。相場が終わってから始まる間に出てきた決算やニュースによる変動がおきますので株を売買した際には確認しておきましょう。
相場が開く前は気配値を確認しよう
個々の銘柄には以下のような図表が提供されています。
売数量(株) | 気配値(円) | 買数量(株) |
10000 | over | |
300 | 510 | |
400 | 509 | |
200 | 508 | |
507 | ||
506 | 100 | |
505 | 400 | |
504 | 300 | |
under | 7000 |
気配値(板)とは、ある銘柄に対し、投資家たちが買いたい、売りたいと希望する値段の表です。指値で注文が出ている株数が表示されています。「売数量」とは株を売りたい人の株数、同様に「買数量」は株を買いたい人の株数です。気配値を見ることで、いくらなら売れそうか、あるいは買えそうか見当をつけることができます。
例えば以下のような売り注文と買い注文が出ているとき、508円で200株の売り気配、506円で100株の買い気配ということになります。原測、売り気配が多いときは株価が下落する傾向にあり、買い気配が多いときは株価が上昇する傾向にあります。
まとめ
今回は、始値と終値とは何か、チャート、気配値の読み方について解説しました。
相場はその時々の投資家1人1人の考えによって動いています。チャートを読み、分析ができるようになると相場の流れを理解し、今後の株価動向が予想出来るようになります。株式取引に時間が取れない人はまず終値に注目してみてはどうでしょうか。今回紹介したチャート、気配値に注目して株式を取引してみましょう。
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