投資信託の配当金ランキングTOP10について解説!

投稿日:2023/08/10 最終更新日:2024/01/31
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投資信託は、個々の投資家が資本市場に参入し、投資を通じて収益を上げるための一つの方法です。この記事では、投資信託の配当金について詳しく説明し、現在の配当金利回りランキングをご紹介します。 さらに、投資信託を選ぶ際の重要なポイントを解説します。これらの情報を元に、自分自身の投資目標に最も適した投資信託を見つけることが重要です。

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この記事の監修者

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菅原良介

株式会社Finatext

証券アナリスト

Finatext サービスディレクター・アナリスト。日本テクニカル協会認定テクニカルアナリスト。早稲田大学 政治経済学部 経済学科卒業。Finatextグループで展開される投資・証券サービスのディレクターを担当する傍ら、アナリストとしても活動。グループで展開するコミュニティ型株取引アプリSTREAM内で開催されるイベントのモデレーターなども務め、国内メディアへの寄稿も行う。

投資信託の配当金とは?

投資信託の配当金は、その投資信託が保有する資産から得られる収益の一部を、決算ごとに投資家に分配するお金のことを指します。株式の配当金とは区別し、投資信託では「分配金」と明記されます。

具体的には、投資信託が保有する株式が配当を出す場合や、債権が利息を生む場合などに収益が発生し、それが投資信託の純資産価値に反映されます。投資信託の運用会社は、これらの収益の一部を投資家に対して配当として分配します。 配当金の額は、投資信託が投資する企業の業績や市場環境によって変動します。

つまり、企業が高配当を出している時や、投資信託が取引で大きな利益を挙げた場合、投資家が受け取る配当金は増えます。逆に、企業の業績が低迷していたり、市場環境が悪化して投資信託のパフォーマンスが低下した場合、配当金は減少する場合があります。

ただし、投資信託にはリスクが伴います。配当金の金額や元本保証が確定するわけではないため、投資元本が減少する可能性もあります。投資を行う際には十分な情報収集とリスクの理解、そして手数料や信託報酬の金額にも注意が必要です。直近の1年間の情報だけでなく、過去の情報も関連づけて確認しましょう。

様々な情報を総合的に比較し、検証することで自分の中で確固たる投資基準を設けるようにすることをおすすめします。

投資信託の配当金利回りランキング

投資信託の配当金利回り(分配金利回り)についてランキング形式でご紹介します。

【関連記事】投資信託分配金利回りTOP10!商品の選び方についても解説

ランキングは以下の通りです。

(2023年8月3日時点)

順位 ファンド名 分配金利回り(%) 純資産総額(億円) 運用会社
1位 りそなアジア・ハイ・イールド債券ファンド高金利通貨コース 30.00 12.9 SOMPOアセットマネジメント
2位 好配当米国株式プレミアム・ファンド通貨セレクト・プレミアムコース 23.24 21.6 SOMPOアセットマネジメント
3位 東京海上Rogge世界ハイブリッド証券ファンド(通貨選択型)ブラジル・レアルコース(毎月分配型) 22.28 16.4 東京海上アセットマネジメント
4位 東京海上・米国優先リートファンド(為替プレミアム) 22.12 15.5 東京海上アセットマネジメント
5位 豪州高配当株ツインαファンド(毎月分配型) 22.02 43.8 T&Dアセットマネジメント
6位 ハイブリッド証券ファンドトルコリラコース 21.78 5.8 アセットマネジメントOne
7位 米国リート・プレミアムファンド(毎月分配型)通貨プレミアム・コース 20.5 32.11 T&Dアセットマネジメント
8位 朝日ライフクオンツ日本株オープン 20.48 37.71 朝日ライフマネジメント
9位 インベスコ世界厳選株式オープン<為替ヘッジなし>(毎月決算型) 19.19 7490.06 インベスコ・アセット・マネジメント
10位 三菱UFJ Jリートオープン(毎月決算型) 19.12 61.28 三菱UFJ国際投信

参考元:分配金利回りランキング

以上がランキングになります。1番配当金利回りが高いもので「りそなアジア・ハイ・イールド債券ファンド高金利通貨コース」の30%であり、低くても「三菱UFJ Jリートオープン(毎月決算型)」の19.12%となってます。配当金利回りが高い商品は必ずしもリスクが低いということを意味しないため、投資をする際は各ファンドの詳細な運用方針やリスクなどをしっかりと検索する必要があります。

そのため、以下では各ファンドについての詳細や、他のファンドと比較した特徴などを紹介します。

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1.りそなアジア・ハイ・イールド債券ファンド高金利通貨コース

りそなアジア・ハイ・イールド債券ファンド高金利通貨コース

特徴

  1. 主要投資対象は日本を除くアジアのハイ・イールド債権
  2. ファンドオブファンズ方式で運用
  3. 高金利の通貨に投資

「りそなアジア・ハイ・イールド債権ファンド高金利通貨コース」は、日本を除くアジアのハイ・イールド債権(※)を実質的な主要投資対象とし、国際的に運用しています。

具体的な投資対象は、「日興アジア・ハイ・イールド・ボンド・ファンド」「ライオンアジア・ハイ・イールド・ボンド・ファンド」、そして損保ジャパン日本興亜アセットマネジメントが運用する「マネープールマザーファンド」で、これらを主要投資対象とするファンド・オブ・ファンズ方式で運用します。

ファンド・オブ・ファンズ方式では、一つの銘柄に直接投資するのではなく、複数の投資信託を総合的に組み入れることによりリスクを軽減することができるという利点があります。

また、この投資信託は高金利通貨であるブラジルレアル、トルコリラ、南アフリカランドにも投資し、為替取引も行っています。これらの投資対象は原則として均等に配分されます。

※ハイ・イールド債権とは、信用度が低い分、高い利回りが設定されている債権を指します。

参考元:りそなアジア・ハイ・イールド債券ファンド 高金利通貨コース

2.好配当米国株式プレミアム・ファンド通貨セレクト・プレミアムコース

好配当米国株式プレミアム・ファンド通貨セレクト・プレミアムコース

特徴

  1. 米国取引所に上場している利回りが高い銘柄が主要投資対象
  2. 株式オプション・プレミアム戦略や通貨オプション・プレミアム戦略で高い利益を実現

「好配当米国株式プレミアム・ファンド通貨セレクト・プレミアムコース」は、主要投資対象を米国の取引所に上場している株式等とするファンドです。相対的に利回りが高いと判断される銘柄に投資を行うことで、高い利回りを実現しています。主な投資対象とするのは、ケイマン籍の外国投資信託「TCWファンズ-TCWハイインカム・USエクイティブプレミアムファンド」および「損保ジャパン日本債権マザーファンド」です。

また、「株式オプション・プレミアム戦略」を用いて、投資した株式の一部または全部にかかるコールオプション(※)を売却し、オプションのプレミアム収入を獲得することを目指します。

また、通貨オプション・プレミアム戦略により、通貨価格の小幅な変動や安定期間中に定期的な収益を獲得することを目指しています。このファンドでは、対米ドルのコールオプションを売却し、高い利益を得ることが期待できます。

※コールオプションとは、あらかじめ定められた価格で、将来の特定の時点においてある資産を購入する権利を持つ契約を指します。

参考元:好配当米国株式プレミアム・ファンド 通貨 セレクト・プレミアムコース 

3.東京海上Rogge世界ハイブリッド証券ファンド(通貨選択型)ブラジル・レアルコース(毎月分配型)

東京海上Rogge世界ハイブリッド証券ファンド(通貨選択型)ブラジル・レアルコース(毎月分配型)

特徴

  1. 円建を通じてハイブリッド証券に投資を行う
  2. 外貨建ての資産には対ブラジルレアルでの為替ヘッジが行われる

この投資信託は、外国投資信託証券(円建)を通じて、世界の金融機関が発行するハイブリッド証券に投資を行います。国際的な範囲での投資対象となるハイブリッド証券は、投資適格とされるBBB格以上のものに限定されており、これは総合的なリスクを管理し、安定した収益を追求するための条件です。

また、外国投資信託証券の組入資産については、原則として対ブラジルレアルでの為替ヘッジが行われます。これは、外貨建ての資産に投資する際に生じる為替リスクを軽減するための措置です。

そして、ハイブリッド証券等の実質的な運用は「Allianz Global Investors UK Limited」(アリアンツGI UK社)が担当します。これはアリアンツGI UK社がその専門知識と経験を活かして、資産の運用を行うことを意味します。

参考元:東京海上Rogge世界ハイブリッド証券ファンド(通貨選択型)

4.東京海上・米国優先リートファンド(為替プレミアム)

東京海上・米国優先リートファンド(為替プレミアム)

特徴

  1. 米国金融取引所に上場されている不動産投資信託やリートが発行する優先証券が主要投資対象
  2. 円に対する米ドルのコールオプションを売却することで高い収益を実現

「東京海上・米国優先リートファンド(為替プレミアム)」では、米国の金融取引所に上場されている不動産投資信託「USプリファード・リート・インカム・ファンド」や、不動産投資法人(リート)が発行する優先証券を主要投資対象とすることにより、安定した収益の確保を目標としています。

また、円建ての短期公社債等を実質的な主要投資対象とする「東京海上マネーマザーファンド」への投資も行っています。

米国の優先リート(※)に投資しつつ、円に対する米ドルのコールオプションを売却することで高いプレミアム収入の獲得を目指しています。

さらに、この投資信託では、米ドルに対する円のコールオプションを売却するカバードコール戦略を採用しており、これによりオプションプレミアム(オプションを売却した際に得られる収入)を獲得することを目指しています。

最後に、優先リート等の運用指図については、ハイトマン・リアル・エステイト・セキュリティーズ・エルエルシーに委託しており、一方で通貨カバード・コール戦略の運用は、クレディ・スイス・マネジメントリミテッドが担当します。

※優先リートとは、普通リートに比べて発行残高が少なく配当が優先して支払われるため、安定した利回りが見込める可能性が高い。

参考元:東京海上Rogge世界ハイブリッド証券ファンド(通貨選択型)

5.豪州高配当株ツインαファンド(毎月分配型)

豪州高配当株ツインαファンド(毎月分配型)

特徴

  1. オーストラリアの証券取引所に上場されている株式や投資信託証券を主要投資対象とする
  2. 株式オプション戦略α戦略と通貨オプションα戦略によって高い利回りを実現

この投資信託は、外国の投資信託(円建て)を通じて、オーストラリアの証券取引所に上場されている株式および投資信託証券(これには不動産投資信託も含む)に主に投資します。その目標は、相対的に高い収益を得ることと、中長期的に信託財産を成長させることです。

そのために、「株式オプションα戦略」と「通貨オプションα戦略」を活用しています。株式オプションα戦略では、豪州の株式市場全体に対するコールオプションを売却し、そのプレミアム(売却価格)を収益とします。 一方、通貨オプションα戦略では、オーストラリアドルに対する日本円のコールオプションを売却し、同様にプレミアムを収益とします。

参考元:豪州高配当株ツインαファンド(毎月分配型)

6.ハイブリッド証券ファンドトルコリラコース

ハイブリッド証券ファンドトルコリラコース

特徴

  1. 多様な資産クラスに投資することでリスクを分散して運用
  2. 米ドル以外での通貨で取引が行われる場合、米ドルとトルコリラで為替取引が行われる

ハイブリッドファンドとは、株式と債権など複数の資産クラスに投資する投資信託の一種です。その目的はリスクを分散化することで利益を最大化することです。

外国投資信託である「グローバル・サブオーディネイティド・デット・セキュリティーズ・サブ・トラスト-TRYクラス」と国内投資信託である「国内短期公社債マザーファンド」を主要投資対象としています。

投資の対象としている外国の投資信託は、主要な投資先として世界各国の金融機関から発行される劣後債(※)や普通社債に資金を配分しています。さらに、その投資ポートフォリオを多様化するために、優先証券やCoCo債といった他の種類の証券にも投資を行っています。

投資家が米ドル以外の通貨で債券に資金を投入した場合、基本的な戦略として、米ドルを売却し、その代わりにトルコリラを購入する為替取引が行われます。

※劣後債は、企業や金融機関が発行する債券の一種で、その特徴は、その債務の償還順位が他の一般的な債務よりも「劣後」することにあります。そのリスクがあるため、一般的には高い利回りを提供しています。

参考元:ハイブリッド証券ファンド トルコリラコース

7.米国リート・プレミアムファンド(毎月分配型)通貨プレミアム・コース

米国リート・プレミアムファンド(毎月分配型)通貨プレミアム・コース

特徴

  1. 米国リート上場投資信託を主要投資先とする
  2. 米国リートオプション取引と組み合わせることで資産の成長を目指す
  3. 通常外貨建ての資産には為替ヘッジは行わない

クレディ・スイス・ユニバーサル・トラスト(ケイマン)II- USリート・プレミアムファンド(通貨プレミアム・クラス)を通して米国リート上場投資信託への投資を行い、米国リートオプション取引と組み合わせることで、中長期的な資産の成長を目指しているファンドです。

米国リート市場全体にかかるコールオプションと米ドルにかかるコールオプションを売却するカバードコール戦略によって高い投資成果を上げています。

また、投資信託が管理している外貨建ての資産(米ドル、ユーロ、オーストラリアドルなど)については、通常、為替ヘッジを行いません。

参考元:米国リート・プレミアムファンド(毎月分配型)通貨プレミアム・コース

8.朝日ライフクオンツ日本株オープン

朝日ライフクオンツ日本株オープン

特徴

  1. 朝日ライフクオン日本株マザーファンドを主要投資対象とする
  2. クオンツ運用を導入し銘柄を選定
  3. ファミリーファンド方式で運用

朝日ライフクオンツ日本株オープンでは、朝日ライフクオン日本株マザーファンドを主要投資対象としています。TOPIX(東証株価指数)との連動性を重視しながら、長期的にTOPIXのパフォーマンスを超える収益を達成することを目標としています。

金融市場のデータを数学的、統計的な手法を用いて分析し、その結果をもとに投資判断を行うクオンツ運用を導入しており、東京証券取引所の銘柄を6つの銘柄グループに分類して銘柄を選定しています。

このファンドは、ファミリーファンド方式で運用されています。ファミリーファンド方式とは、株式や債権などを直接売買せずに同じ運用会社の別の投資信託を通じて運用することで、運用規模の効率化を図る方式です。

参考元:朝日ライフ クオンツ 日本株オープン

9.インベスコ世界厳選株式オープン<為替ヘッジなし>(毎月決算型)

インベスコ世界厳選株式オープン<為替ヘッジなし>(毎月決算型)

特徴

  1. 日本を含む各国のマザーファンドを主要投資対象とする
  2. 外貨建て資産については原則ヘッジファンドを行わない

この投資戦略では、主としてマザーファンドに資金を投資します。この銘柄は「ファミリーファンド方式」という運用形態をとっており、直接購入することのできるベビーファンドで集められた資金を元に、マザーファンドに投資をして運用されます。その投資対象は、日本を含む各国の(エマージング市場は除く)の株式です。

独自のアプローチを用いて、全世界の銘柄の中から比較的低価格であると判断される銘柄に対して分散投資を行います。これにより、投資された資産の長期的な成長を追求することを目的としています。

銘柄の選定においては、財務分析や経営能力評価、ビジネスの評価などの基本的な分析と、株価の適正レベルの評価を元にします。これらの情報を用いて、具体的なデータから全体像を見る手法を用いて投資を行います。 また、実質外貨建て資産については原則として日本円との間で為替リスクをカバーする為替ヘッジは行いません。

参考元:インベスコ 世界厳選株式オープン

10.三菱UFJ Jリートオープン(毎月決算型)

三菱UFJ Jリートオープン(毎月決算型)

特徴

  1. 日本の金融商品取引所に上場されている不動産投資信託証券が主な投資対象
  2. ポートフォリオ全体で不動産投資信託証券が高い割合を占めるように設定

このファンドは、マザーファンドを利用して日本の金融商品取引所に上場されている不動産投資信託証券に対する投資を分散させる形で行われます。

銘柄の選択や投資ポートフォリオの作成は、企業の事業内容や財務状況などをよく分析し、具体的な数字やデータを使って評価をします。

数字を使用して評価するときには、企業がどれだけの現金を生成しているか(キャッシュフロー)、配当が株価に対してどれだけの割合であるか(配当利回り)、そして株価がその企業の資産価値に対してどれだけ高いか(PBR)も調べます。

また、基本的に投資ポートフォリオ全体の中で不動産投資信託証券を組み入れる割合は高く設定されています。

参考元:三菱UFJ Jリートオープン(毎月決算型)

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投資信託を選ぶ際のポイントは?

投資信託は、個々の投資家が市場に直接投資するのではなく、プロの投資家によって運用される投資プールへ資金を投入する方式で行われます。しかし、数多く存在する投資信託の中から自分に合ったものを選ぶには、いくつか重要なポイントを把握し、それぞれの商品を比較する必要があります。以下に、投資信託を選ぶ際に重要な要素をいくつか挙げます。

投資信託を選ぶ際のポイント

  1. 運用成績
  2. リスクとリターン
  3. 純資産残高 
  4. 手数料

運用成績

投資信託を選ぶ際の一つ目のポイントは、運用成績とその詳細を確認することです。過去の成績は必ずしも将来のパフォーマンスを保証するものではありませんが、これらの情報はファンドマネージャーの技量や投資戦略の効果を判断し、値動きを予想する基準となります。

過去のリターンや年間のパフォーマンスを確認する際には、そのファンドが目指しているベンチマーク(※)との比較を行うことが重要です。また、様々な市場環境下でのパフォーマンスも確認し、積立金額やその他条件によって決定される市場の変動に対するファンドの耐性を評価することも重要です。
※ベンチマーク...ベンチマークとは、投資のパフォーマンスを測定し、評価するための基準となる指標。特定の市場指数やその他の相対的な基準を指すことが一般的で、ポートフォリオのパフォーマンスを客観的に評価できるようにすることが目的

リスクとリターン

二つ目のポイントは、リスクとリターンのバランスを理解することです。高いリターンを追求するほど、それに伴うリスクも大きくなる傾向があります。投資信託を選ぶ際には、どの程度まで資産が目減りしても生活に影響がないか、自分の資産やライフステージなどと照らし合わせて考えることが必要です。

一般的に投資信託のリスクレベルは、その資産配分(株式、債権、キャッシュ、不動産)、地域的な分散(国内、海外、新興市場など)、セクター分散(テクノロジー、金融、ヘルスケアなど)等によって決まります。これらの情報は、投資信託の公式な開示情報から得ることができます。投資信託そのものが複数のファンドに投資する商品であるため、基本的には個別株と比較するとリスクは低めです。

また、期間に関するリスクも考慮する必要があります。短期間での収益を目指す商品と長期間での資産増加を目指す商品では、リスクの性質や度合いが異なります。短期間での投資は市場のボラティリティに大きく影響を受けやすく、一方で長期投資は経済の大きなトレンドや成長に影響を受けることが多いです。一般的には、長期の積立で時間を分散させるほうが、リスクも分散しやすいといわれています。

純資産残高

三つ目のポイントは、投資信託の純資産残高をチェックすることです。純資産残高は、投資信託がどれだけの資金を管理しているかを示し、その信託の規模を理解するための重要な指標となります。大きな純資産残高をもつ投資信託は、一般的に安定性と流動性が高いとされます。それは、市場の揺れに対してある程度の耐性をもち、投資家が必要な時に投資信託から出資を引き出しやすいからです。

しかし、一方で、規模が多すぎると、ファンドマネージャーが全ての資産を効果的に管理するのが難しくなる可能性もあります。

また、投資信託の規模が大きいからといって、そのパフォーマンスが良いわけではありません。実際、中小規模の投資信託が大きなリターンを上げるケースも少なくありません。そのため、純資産残高だけを指標に投資信託を選ぶのではなく、過去の実績や運用方針、コスト構造なども併せて確認し、総合的な判断を行うことが求められます。

手数料

投資信託の手数料についても注意が必要です。手数料など投資信託を保有・運用するうえで必要な費用を安く抑えることで、リスクを低減し、リターンを最大化させることにつながります。

投資信託を運用する際にかかる手数料は、主に以下の3つです。

投資信託の手数料

  1. 販売手数料
  2. 信託報酬
  3. 信託財産留保額

販売手数料は、投資信託を購入する際に支払う手数料 す。中には「ノーロードファンド」といい、販売手数料が無料となっている投資信託があり、コストを抑えて投資することができます。

信託報酬は、投資信託の運用・管理にかかる費用です。投資信託の残高に対して1年間でどの程度の金額がかかるか、率で表示されます。投資信 託を保有している期間中に発生し続けるため、投資信託を長期で保有する際は特に注意が必要です。一般にアクティブファンドよりインデックスファンドの方が、信託報酬は安く設定されています。

信託財産留保額は、投資信託を解約、つまり換金する際にかかる手数 料です。しかし、すべての投資信託に設定されているわけではないため、コストを抑えるためには信託財産留保額が設定されていないファンドを選択しましょう。

以上、運用成績、リスクとリターン、純資産残高、手数料の   4つのポイントを考慮したうえで十分な情報集をし、自分の投資目標、期間、リスク許容度に合った投資信託を選ぶことが必要です。

まとめ:自分に合った投資信託を見つけよう

投資信託は、その運用と幅広さと柔軟性から、個々の投資家にとって有用なツールとなります。しかし、その利点を最大限に活用するためには、自分自身の投資目標とリスク許容度に最適なものを選ぶことが重要です。

どんなに高い配当金利回りを示す投資信託であっても、それが自分の投資目標やリスク許容度に合致しているかどうかを確認することが必要です。また、投資信託選びは一度きりのものではなく、市場環境や自身のライフステージ、投資目標が変わるにつれて見直すことも重要です。

投資信託の銘柄を決めるうえで配当金を多く受け取れるかということは非常に重要な要素ですが、本記事を参考に十分な情報収集を行い、信託報酬やリスクなどに注意しながら総合的な判断で、自身に最適な投資信託を見つけましょう。

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