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ETNのメリットとデメリット - ETNの基礎 - 東証ETF活用プロジェクト 東証ETF
投稿日:2022/05/09
最終更新日:2022/10/25
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東証ETF・ETN活用プロジェクト [ ETNの基礎 ]
【第5回】
ETNのメリットとデメリット
- ETNには、次のようなメリットがあると言われています。
- 個人では投資が難しい資産への投資が可能
- 日本から個人レベルで投資を行なうことが困難な商品、ETFでは組成できないボラティリティなど、あるいは国内の既存の投資商品にはない先物指数などへの投資が可能です。
- 少額で投資可能
- 一般に、商品先物などへの投資にはまとまった資金が必要となりますが、ETNでは、1口単位で1万円程度からの投資が可能です。
- トラッキングエラーが発生しない
- ETNでは発行者である金融機関が対象指標への連動を保証しているため、トラッキングエラーは運用管理等の費用分を除いて発生せず、それだけ効率的な投資が可能となります。また、一般の投資信託のインデックスファンドのように、指数への連動が運用会社の運用能力に依存することもありません。
- いつでも売買可能
- ETNは金融取引所に上場しているため、一般の証券取引口座を持っていれば、市場が開いている間であれば、株式のように証券会社を通じていつでも売買可能ですし、信用取引も可能です。
- 費用が安い
- 一般の投資信託に比べて、運用管理費用が低く抑えられています。8月と9月に東京証券取引所に上場するETNの年間運用管理費用はiPath VIX中期先物指数連動 受益証券発行信託が年率0.89%、その他は年率0.75%です。ただし、同じ上場商品であるETFと比較すると、必ずしもETNの運用管理費の方が安いわけではありません。証券会社に支払う売買手数料は概ね株式と同じ程度です。
- シンプルである
- 通常の先物やオプション投資に伴う追証、限月交代、オプションの行使期限などに煩わされることなく投資が可能です。
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- 一方、ETNには次のようなデメリットがあると言われています。
- 発行会社の信用リスクを負う
- ETNでは発行会社が指数への連動を保証していますが、その発行会社の信用が低下したり、発行会社が破たんした場合などにはETNの価値が大きく損なわれる、あるいは無価値になるリスクがあります。実際に、2008年9月にリーマン・ブラザーズが破たんした際には、同社のOpta Lehman Brothers Commodity Index Pure Beta Total Return (RAW)、Opta Lehman Brothers Commodity Index Pure Beta Agriculture Total Return (EOH)、Opta S&P Listed Private Equity Index Net Return (PPE)の3つのETNが上場廃止になり、リーマン・ブラザーズのETNの価値は紙切れ同然となりました。
- 連動は保証されているが、裏付け資産は存在しない
- 発行金融機関が指数へ連動した価格を保証してはいるものの、ETNは裏付け資産を有していません。したがって、ETNが上場廃止になった場合に、裏付け資産を清算して投資家に元本の一部が返済されるような仕組みは存在していません。
- 新しい商品であるため、過去の運用情報が限られる
- ETNが最初に米国の証券取引所に上場したのは2006年と比較的新しい投資商品です。そのため、既存のETNの運用期間はまだ短いものが多く、過去の運用情報は限られています。
- 元本保証はない
- ETNは債券ですが、満期が来ても元本が保証されるものではありません。償還価格は、指数に連動した価格となるため、元本を下回ることも、上回ることもあります。
- 流動性が低い可能性がある
- ETNは同じ上場商品であるETFと比較すると相対的に流動性が低い傾向にあります。例えば、米国市場における2010年末現在の日ベースの流動性を見ると、ETFが約6,900万ドルであるのに対してETNは約570万ドル程度です。米国NASDAQでは、流動性に対して超大口の買い注文があったことで、ETNの価格が実勢価格の数十倍にまで高騰したこともありました。この際には、同取引所のルール(NASDAQ Rule 11890(a) and Single Stock Events Under NASDAQ Rule 11890(b))により、注文はキャンセルされ、価格は正常値に戻りましたが、流動性の低い銘柄においては価格が乱高下したり、容易に売却できなかったりするリスクがあります。
- 馴染みのない指数が多い
- ETFが連動の対象とする指標の多くは、広く一般に認知された指数が多いものの、ETNが連動の対象とする指標には日本において馴染みの少ないもの、あるいは、特定のETNのために理論上計算されるようになったものなどがあります。そのため、一般的な株価指数や債券指数に比べて情報が入手しにくい傾向にあります。
- 為替リスクがある
- ETNの東京証券取引所での市場価格、発行価格、買取価格等は日本円により表示されますが、原資産であるETNは米ドル建てです。このため、円換算した価格は為替相場の変動により影響を受け、為替動向によっては円換算したETNの価格が、投資元本を割り込むことがあります。
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監修者:菅原 良介
編集者:K-ZONE money編集部