生命保険を学ぶ

学資保険とは?どんな人におすすめ?必要性は?メリット・デメリットは?

最終更新:2022/04/08 13:20

学資保険とは?

学資保険とは子どもの教育資金を貯めることを目的にした保険です。
子どもの進学と成長に合わせて、進学準備金や満期保険金が受け取れるのが大きな特徴です。詳しく見ていきましょう。

節目の時期にまとまったお金を受け取れる

学資保険は子どもが高校や大学に進学したときなどの節目に、祝い金は満期保険金を受け取ることができる保険です。学資保険の商品によっては、祝い金を受け取れる時期を細かく設定できたり、満期保険金を受け取る時期を子どもの大学入学時や大学卒業時などで選ぶこともできます。

貯蓄重視型と保障重視型
貯蓄重視型と保障重視型

合わせて、契約者自身に万が一のことが合ったときの保険だけでなく、子どもが病気や怪我をしたり万が一のことが合ったことに備えて、死亡保障や医療保障などの特約をつけることができるのも特徴です。

契約者に万一のことがあっても保険料支払いが免除される

契約者に万が一の事態があった場合、学資保険はその後の保険料の支払いが免除されるという契約になっており、以後の保険料の支払いはないまま祝い金や満期保険金は受け取ることができます。

保険料支払い免除のイメージ
保険料支払い免除のイメージ

積立による貯蓄や投資の場合には、本人に万が一のことがあるとその後の積立はできなくなりますが、その点は学資保険は契約者に万が一のことがあっても教育費として必要な保障を受け取ることができるので大きな利点となっています。

子供の教育資金はどのくらいかかる?

子どもを育てる上で最も大きくかかるのが教育費です。
実際にどのくらいの金額が必要になるのでしょうか?教育費の相場といつまでにいくら準備すればよいのかを見ていきましょう。

子供の教育費の相場

区分 教育費(年間)
公立幼稚園 22万3647円
私立幼稚園 52万7916円
公立小学校 32万1281円
私立小学校 159万8691円
公立中学校 48万8397円
私立中学校 140万6433円
公立高等学校(全日制) 45万7380円
私立高等学校(全日制) 96万991円

※文部科学省による2018年(平成30年)「子供の学習費調査」

文部科学省による2018年(平成30年)「子供の学習費調査」によると、公立幼稚園 22万3647円、私立幼稚園 52万7916円、公立小学校 32万1281円、私立小学校 159万8691円、公立中学校 48万8397円、私立中学校140万6433円、公立高等学校(全日制) 45万7380円、私立高等学校(全日制) 96万991円となっています。
幼稚園から高校まですべて公立に通った場合には、150万円弱かかる計算になり、すべて私立に通った場合には、500万円弱の学費が必要になります。

区分 授業料、その他の学校納付金 修学費、課外活動費、通学費 合計
国立大学 49万7900円/年 13万9800円/年 63万7700円/年
公立大学 53万8000円/年 12万8700円/年 66万6700円/年
私立大学 123万3800円/年 15万1000円/年 138万3900円/年

※独立行政法人日本学生支援機構による2018年(平成30年度)「学生生活調査」

独立行政法人日本学生支援機構の2018年(平成30年度)「学生生活調査」によると。国立大に通うと授業料と課外活動費を含めて、1年間で63万円7700円ほど、私立大に通うと138万3900円となっています。
国立大に通った場合には250万円前後、私立大学に通った場合には4年間で560万円の金額が上載せされます。
幼稚園から大学まで私立に通った場合には1000万円単位で学費が必要と考えておいたほうが良いでしょう。

教育費は授業料だけはありません。この金額に加えて、学習塾や習い事などもかかります。
大学生になれば一人暮らしのための生活費がかかってくるでしょう。これらの金額を鑑みると、年間で100万円前後、月では10万円前後の金額を準備しておいたほうが良いでしょう。

教育費はいつまでにいくら必要?

教育資金と聞くと、幼稚園から大学までにかかる金額の総額に目が行きがちですが、一度に必要になるわけではなく、子どもの成長と進学に合わせてお金を準備する必要があります。
一つ、大きくお金が必要になるタイミングには大学の入学があるでしょう。大学の入学までに1000万円前後の金額があれば学費と生活費を十分に賄うとことができます。
「1000万円はちょっと大金……」と感じる方には大学4年間の学費である400万円を一つの目安として考えておくと無理なく子どもを大学に通わせることができるはずです。

学資保険のメリット

子どもの教育資金を準備できる学資保険。
学資保険のメリットには「万が一の場合は保険料が免除され、保険は継続される」「税金の負担が軽減される」があります。それぞれのメリットについて見ていきましょう。

万が一の場合は保険料が免除され、保険は継続される

契約者が病気や事故で亡くなったり、高度障害状態になったり、身体障害者になるなどの万が一のことがあったとき、学資保険の保険料は免除されます。
一方で祝い金は満期保険金の契約はそのまま継続されるので、万が一のことがあっても安心できます。
契約者に万が一のことがあっても保険料が免除されて保障が継続するのは大きなメリットです。

税金の負担が軽減される

学資保険は生命保険の一種なので、税金面での負担の軽減がなされるのもメリットです。

生命保険料控除の適用図
生命保険料控除の適用図

生命保険に加入している方は、生命保険料控除が適応されます。
生命保険料控除は1年間の払込保険の一定額を所得税と住民税の対象となる所得から控除になる制度。

制度区分 保険料控除の種類 対象保険 最大控除額
所得税 住民税
旧制度
(~2011年12月31日)
一般生命保険料控除 生命保険・学資保険 50,000円 35,000円
医療保険
介護保険
個人年金保険料控除 個人年金保険
新制度
(2012年1月1日~)
一般生命保険料控除 生命保険・学資保険 40,000円 28,000円
介護医療保険料控除 医療保険
介護保険
個人年金保険料控除 個人年金保険

※詳細は各公的機関にお問い合わせください。

2012年までの旧制度ではは最大の控除額は一般生命保険料控除が5万円、個人年金保険料控除が5万円で10万円が限度でしたが、新制度では生命保険料控除が4万円、介護医療保険控除が4万円、個人年金保険料控除が4万円の合計12万円となっています。
課税対象となる所得からいくら控除がなされるかは、年末調整の時期に保険会社から送られてくる控除証明書を確認しましょう。

学資保険のデメリット

学資保険にはデメリットもあります。主には「途中解約すると元本割れのリスクがある」「インフレになると不利である」という2つ。それぞれのデメリットについて見ていきましょう。

途中解約すると元本割れのリスクがある

学資保険は保険料を払込中に解約してしまうと、解約返戻金が払込んだ保険料より少なく元本割れしてしまうリスクがあります。

元本割れしてしまうケース
元本割れしてしまうケース

この元本割れのリスクがあるのは学資保険のデメリットです。学資保険は子どもが大学に進学するまで20年単位で支払う形になり支払期間が長くなるので学資保険を契約する際には途中解約をすると元本割れしてしまう点はしっかり確認しておきましょう。

インフレになると不利である

学資保険は満期を迎えたときに得られる満期保険金は契約に基づく形で支払われます。
その間、インフレになってしまうと得られるお金が目減りしてしまうリスクがあります。
そもそもインフレとは物の価値があがり、お金の価値が下がること。契約以前には60万円あれば大学に通えたのにインフレが発生すると60万円以上の金額がかかる状態になります。
インフレになると学資保険では教育費を準備できないので価値が上がる債権や株式投資などでの資産運用をすることが求められます。学資保険を検討する際にはこのインフレリスクも認識しておきましょう。

学資保険が必要な人・不必要な人とは?

万が一のリスクに備えながら子どもの教育費を準備できる学資保険ですが、必要な人と不必要な人に分かれます。学資保険が必要な方の特徴と、不必要な方の特徴について説明します。

学資保険が必要な人の特徴

学資保険が必要な方は、「貯金をするのが苦手な方」「万が一に備えつつ教育資金を準備したい方」です。それぞれについて見ていきましょう。

貯金をするのが苦手な方

学費の準備は時間がかかります。しかも、必要な費用が1000万円単位になるとなると貯金が苦手な方には学資保険を用いて準備するのが望ましいでしょう。
学資保険は毎月決まったタイミングで引き落としがなされるので貯金を意識しなくても貯めることができます。貯金が苦手な方には確実に引き落としがなされる仕組みで準備するとよいでしょう。

万が一に備えつつ教育資金を準備したい方

学資保険は子どもの将来に向けた教育資金の準備をしながらも、契約者に万が一のことがあったときには死亡保障を得られるのも特徴です。
教育資金の準備をしながらも、自身に万が一のことがあり、子どもに必要な教育を施せれないことが心配な方には学資保険はうってつけの存在です。

学資保険が不必要な人の特徴

学資保険が不要な方はどのような方なのでしょうか?
「すでの将来の学費の準備ができている方」「自分で資産運用をしたい方」は学資保険は不必要です。詳しく見て行きましょう。

すでの将来の学費の準備ができている方

学資保険はあくまで教育資金を貯めるための保険です。契約してしまうと毎月保険料を支払う必要があり、そのお金を他に活用することはできません。
すでに子どものための学費の準備ができている方は無理に学資保険に加入しなくても大丈夫でしょう。

自分で資産運用をしたい方

自身で資産運用をしたい方にも学資保険は不要です。
学資保険は途中で払込んだ保険料は満期を迎えるまでは引き出すことはできませんので、学資保険に加入したあとにほかに有利な金融商品に乗り換えるのは難しく、仮に解約してしまうと得られる解約返戻金は元本割れしてしまうリスクもあります。
インフレやデフレなどの経済状況や景気の動向に合わせて自身の資産を運用したい方には学資保険は不向きと言えるでしょう。

学資保険の選び方

学資保険を選ぶ際にはどのような点に注意して選べば良いのでしょうか?契約者、入る時期と満期、返戻率の3つのポイントで見ていきましょう。

学資保険の契約者を誰にするか

学資保険の契約者は一般には子どもの両親のいずれかで、被保険者は子どもです。
家計を支える一家の大黒柱が契約者となるケースが多いですが、祖父母が契約者になるケースもあります。
ただし、契約者には45歳までや60歳までといった年齢制限がある場合もあり、希望する学資保険に加入できない場合もあるので気をつけましょう。

学資保険の加入する時期と満期を設定する

学資保険にいつ加入するのかと満期をいつに設定するのかを確認しましょう。
例えば、2歳や3歳といった子どもの年齢が早くから入れたり、子どもが12歳~15歳など中学校に進学したら加入するものや、なかには子どもを妊娠中から加入できる学資保険もあります。学資保険は子どもの年齢に合わせて満期が決まっており、「18歳満期」か「22歳満期」などが多いので、学費が必要になる時期に合わせて検討をしましょう。
一般的に保険は被保険者の年齢が上がると保険料が上がるのが一般的ですので、子どもの年齢が低いうちに検討すると多様な選択肢のなかから選ぶことができるでしょう。

学資保険の返戻率を比較する

学資保険を検討する際には返戻率も比較をしましょう。
返戻率とは支払った保険料の総額に対して、祝い金や満期保険金をどれだけ受け取れるかを比率で表したもので、返戻率が100%を越えるということは、払込んだ保険料よりも得られる保険金の方が大きいということで、反対に返戻率が100%以下の場合は、払った保険料よりも低い金額しか得られず元本割れしてしまうことです。

返戻率を高めるポイント
返戻率を高めるポイント

返戻率を高めるには、子どもが小さい内や妊娠中に加入すると出生前加入特約などの方法があり、また、保障や特約を付加しなかったり、保険料支払期間を短くしたり、保険料を月払いではなく年払いにすると返戻率を高めることができます。

学資保険以外で教育費を準備する方法

昨今の日本では低金利政策を行っており、学資保険の返戻率は低くなりがちです。
そのため、学資保険の貯蓄性のメリットは薄れてきているので、貯蓄性を重視するのであれば、貯蓄型保険なども候補にあげて検討をしましょう。
貯蓄型保険である「低解約返戻金型終身保険」や「外貨建て終身保険」について見ていきます。

低解約返戻金型終身保険

低解約返戻金型終身保険は終身保険として一生涯保障を得られつつ、保険料払込期間は解約返戻金は70%である一方、保険料を払い込み終わると解約返戻金額が上がる保険です。

低解約返戻金型終身保険の仕組み
低解約返戻金型終身保険の仕組み

払込期間をどのように設定するか次第では保険料を抑えながらも、資金を準備できます。保養を一生涯得ながらも、払込期間を子どもの進学に合わせて設定することで学資保険と同じように活用することができます。

外貨建て終身保険

外貨建ての終身保険は、保険料の払込みや受け取りを日本円以外の外貨で行うもので、集めた保険料を日本円ではなく外貨で運用するため、円建ての保険よりも利回りが高いのが特徴です。
円建てよりも利回りが高いので、より貯蓄性を重視する方にはおすすめです。
ただし、外貨で運用するので為替変動によるリスクもあるのでその点はしっかり認識しておきましょう。

まとめ

子どもの教育に必要な学費を準備できる学資保険。自身に万が一のことがあっても子どもの教育費を準備できるのが大きなメリットです。
学資保険のメリットやデメリットをしっかりおさえた上で、自身に必要な保険を選びましょう。

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