ETF初心者入門

楽天証券 「低コストな海外ETFではじめる国際分散投資への第一歩」 - ETF

最終更新:2022/05/09 15:40

ETF [ インタビュー ]

【第3回】

楽天証券株式会社 外国株式事業部長 新井党氏
(聞き手)プラチナ・コンシェルジュ ファイナンシャル・プランナー 國場弥生氏

低コストな海外ETFではじめる国際分散投資への第一歩

証券取引所で取引される投資信託・ETF(Exchange Traded Fund)が、日本でも上場されたことから注目を集めています。米国では2000年以降、ETFが急速に普及して、個人投資家を中心に定着しました。ETFと投資信託の違いやETFの魅力について、ファイナンシャル・プランナー國場弥生氏が楽天証券株式会社 外国株式事業部長 新井党氏にお話を伺いました。

米国で成功したETFは日本でも受け入れられると確信

國場:


國場弥生さん

海外ETFの取扱いに力を入れるようになった背景について教えてください。

新井:

米国においてETFが多くの個人投資家に浸透していく過程を目の当たりにしたのが大きな要因です。ETFとは、株式市場に上場している投資信託のこと。株式の個別銘柄のように、自分で指値をして、市場で売買できるのが特徴です。また、通常の投資信託より信託報酬が低く抑えられているため、中長期運用において運用効率の向上が期待できます。

米国では独立系ファイナンシャル・プランナーが、投資信託より低コストで価額がわかりやすいETFを個人投資家に薦めたところ、人気が広がり米国株式市場を代表する金融商品までに成長しました。2009年7月の米国株式市場での売買代金トップ10のうち、5銘柄がETFであることがこれを物語っています(図1)。

当社では、個人の資産運用の歴史が浅い日本でも、近い将来、投資信託と同様にETFへの投資が広がると確信したため、2006年10月からETFの取扱いを開始しました。当初は4銘柄でしたが、株式ETFのみならず債券ETFなどにも力を入れることで88銘柄までに増えて、幅広いラインナップから選んで投資できるようになりました。今後も魅力的なETFを加えていく予定です。

 

図1

 

低コストや市場で売買できること以外にもあるETFのメリット

國場:

個人投資家がETFに投資するメリットはどの点にあるのでしょうか。

新井:


新井党さん

ETFのメリットは4つあります。ひとつめは、通常の投資信託と比較して低コストで投資できることです。個別銘柄の株式や債券を組み込んだ投資信託の信託報酬は通常、1%以上です。一方で、ほとんどのETFは、信託報酬が1%未満と非常に低く抑えられています。中長期運用を前提とするならば、毎年差し引かれる信託報酬はリターンに大きな影響を及ぼします。

2つめは、株式投資と同じように自分で指値を決めて注文を出すなど、市場でリアルタイムに売買取引ができる点です。投資信託を銀行や証券会社の窓口やネットで購入または売却する場合、基準価額は市場が閉じたあとに算出されるため、自分で値決めすることはできません。

3つめは、代替投資です。たとえば中国。中国の株式市場は、上海と深センに取引所があり、中国A株と中国B株の2種類が上場されています。中国A株は、基本的には中国国内投資家に限定されており、海外からの投資は制限されているのが現状です。外国人投資家が、中国A株に直接投資をするのは難しいのですが、ETFを通じてこれらの市場に投資ができるのです。

最後は、分散投資の効果がより高まる期待がもてること。『MSCI』や『バンガードトータルストック』など指数に連動するETFが多いため、結果的に国や地域など広くカバーして投資できます。国内外の株式や債券でポートフォリオを構成する国際分散投資を考えると、投資信託よりETFの方が分散効果は高まるといえのではないでしょうか。

この4つのメリットをもつETFは、個人投資家の目線に合った、優れた商品だと確信しております。

米国市場が開くのは日本時間の夜。帰宅後に取引が可能

國場:

主な顧客層や人気銘柄など、楽天証券の特徴について教えてください。

新井:

当社の顧客層は30代から40代の男性が中心です。取り扱っている銘柄は米国株式市場に上場しているETFが半分以上占めているため、市場が開く帰宅後の夜間に取引されている方が多いです。現在、最も人気がある銘柄は「MSCIエマージング・マーケット・インデックス・ファンド」で、資金量もかなり集まっております(図2)。

図2

 

ランキングだけを見て判断するのは難しいところですが、1位から4位はコア資産として広範囲の地域をカバーする銘柄。5位以下はサテライト資産として1つの新興国に投資する銘柄に分かれています。

例えばETFだけを組み入れたポートフォリオで、資産運用の手法の一つであるコア・サテライト投資を実践することも可能です。

中長期運用を前提にしてETFのお話をしてきましたが、米国では短期売買での取引も盛んです。米国株式市場の売買代金に占めるETF等の割合は、約30%前後で推移しています(図3)。市場の動きに合わせて機動的にETFを売買することで、運用効率の向上をめざしている個人投資家が多いのでしょう。

図3

 

分散投資の効果がより高まる期待がもてる

國場:

メリットが多く魅力的な商品なのに、国内での知名度はそれほど高くないETFですが、これから投資をはじめようとしている方にアドバイスをお願いします。

新井:

個人の資産運用における基本は、「長期分散投資」です。最初の投資で、基本4資産である国内外の株式と債券に投資することは資金的に難しいため、まずは単品を保有することから始めて、時間をかけてポートフォリオを構築していく方が多いと思われます。

日本株式の投資信託を保有しており、余裕資金が貯まった時点で海外株式に投資を検討している方がいたとします。(1)米国や欧州など先進国の株式を組み込んだ投資信託、(2)ETFと同様に指数と連動するインデックス型の投資信託、(3)ETFの3つを比較してみてください。

どれを選んでも海外株式に投資することに変わりありません。けれども、運用する際にかかるコストや投資対象地域の広さによる分散投資効果、取引の柔軟性などを考慮するとETFは魅力的に映ります。また、指数に連動するため価格変動が予測しやすいのも大きなメリットです。

興味がある方は、まずは小口資金で先進国の株価指数に連動するETFに投資をしてみてはいかがでしょうか。一度、投資をしてみると、その魅力が体感的にわかると思います。

海外ETFに円で直接投資する仕組みを実現したい

國場:

楽天証券の今後の目標を教えてください。

新井:

まずは、個人投資家のみなさんがETFの仕組みを理解して興味を持っていただくことです。当社サイトでは、今後、マーケット情報をさらに充実させていく予定です。リアルタイムで市場動向を伝えると同時に、セミナーなどを通じてETFの啓蒙活動に力を入れていきます。

ETFは現在、上場先の取引所の通貨でしか投資できません。将来的には、海外市場に上場しているETFに円で直接投資ができる環境を整えることで、ETF投資への敷居を低くするのが目標です。

まずは小口資金でETFに投資をしてみよう

國場:

個人投資家へのメッセージをお聞かせください。

新井:

ETFは、国際分散投資に適した商品です。通常は指数連動をめざす設計となっているため、個別銘柄を組み込んだ投資信託よりも信用リスクは向上します。そこで海外市場の株価や債券の指数に連動するETFに投資すれば、より低コストで国際分散投資が可能です。

ETFは、銘柄にもよりますが数万円程度から投資ができます。国際分散投資の第一歩としてETFに投資をはじめてみてはいかがでしょうか。

楽天証券ホームページ(海外株式・ETFサイト)
https://www.rakuten-sec.co.jp/web/foreign/etf/

楽天証券取り扱い海外ETF銘柄一覧
https://www.rakuten-sec.co.jp/web/foreign/etf/lineup/

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