オープニングコメントニュース一覧

オープニングコメント 9月下旬の下落局面で空けたマド下限水準である29500円辺りを次のターゲットに  20日の日本株市場は、底堅い展開が見込まれる。19日の米国市場はNYダウが198ドル高だった。製薬会社のジョンソン・アンド・ジョンソンは第3四半期決算で主力事業が好調で利益が予想を上回ったほか、2021年の見通し引き上げが好感され上昇するなど、主要企業の好決算が相次ぎセンチメント改善に繋がった。NYダウは終値ベースで最高値をつけた8月16日以来の水準を回復している。シカゴ日経225先物清算値は大阪比130円高の29390円。円相場は1ドル114円30銭台で推移。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から買い先行で始まろう。日経平均は25日線を上回って始まると見られ、同線を支持線としたリバウンド機運が高まりやすい。目先的には9月下旬の下落局面で空けたマド下限水準である29500円辺りを次のターゲットとして意識されやすく、下値は25日線水準での押し目買い意欲が強まろう。先物市場ではBofAのTOPIX先物買いが継続しているほか、昨日はJPモルガンが日経225先物を大幅に買い越していた。海外勢の買い越し基調が再開されるなか、先高期待が高まりやすい。 もっとも、東証1部の売買高は8月27日以来の10億株を下回るなど、市場参加者が限られており、本格化する決算を前に慎重姿勢は続きそうである。そのため、先物主導によるインデックスに絡んだ商いが指数を押し上げる格好になりやすく、指数インパクトの大きい値がさ株などの動向が注目されそうだ。とはいえ衆院選が公示され政策期待が高まるなか、押し目買い意欲は強いだろう。政策に絡んだ銘柄などへの循環的な物色が続きそうである。 その他、個人主体の売買は中小型株に向かいやすいだろうが、昨日のマザーズ指数は反発し、25日、75日線を突破してきた。短期的な商いが中心とはいえ、マザーズ銘柄などには値幅取り狙いの資金が向かいやすいだろう。市場全体がこう着感を強めてくる局面においては、より材料株での循環物色が強まりやすく、調整局面においては押し目狙いのスタンスになりそうだ。 <AK> 2021/10/20 08:20 オープニングコメント 積極的に上値は追いづらいものの、先高期待は強い  19日の日本株市場は、底堅い展開が見込まれる。18日の米国市場はNYダウが36ドル安だった。中国の経済成長の鈍化や鉱工業生産が予想を下回ったため売りが先行した。ただし、売り一巡後は下げ渋りを見せたほか、ナスダック、S&P500は上昇。決算期待からの押し目買い意欲の強さが窺え、大型テック株のほか、半導体株の一角には買いが入っていた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比180円高の29090円。円相場は1ドル114円20銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好からやや買い先行で始まることになりそうだ。昨日の日経平均は先週の上昇に対する利益確定の動きが優勢となり、一時29000円を下回る場面があったものの、終値では29000円をキープした。1000円超の上昇を見せた先週の反動と見れば、相当底堅さが意識されており、押し目買い意欲の強さが窺える。 本日も29000円固めから、こう着感の強い相場展開になりそうだが、25日線が位置する29270円水準の突破を想定したタイミング待ちといったところだろう。また、米国市場では先週末に決算評価で買われたゴールドマン・サックスが引き続き買われたほか、AMDなど半導体株の一角が強い動きを見せていることもあり、支援材料になりそうだ。中国関連などは手控えられやすいものの、指数インパクトの大きい値がさハイテク株が底堅い値動きを見せてくるようであれば、日経平均の25日線突破を意識させよう。 もっとも、東証1部の売買高は10億株台と低水準である。先物主導による短期的な売買の影響を受けやすいほか、物色については商品市況の上昇を背景とした資源株などに短期資金が集中している状況であり、限られた資金が一極集中している状況でもある。そのため積極的に上値は追いづらいものの、来週から決算が本格化することもあり、成長銘柄などの押し目を狙う動きになろう。また、引き続き政策期待が高まるなか、関連する銘柄での循環物色が意識されやすいところである。 <AK> 2021/10/19 08:29 オープニングコメント 29000円固めから25日線が位置する29310円辺りを目先のターゲットに  18日の日本株市場は、堅調な展開が見込まれる。15日の米国市場はNYダウが382ドル高だった。9月小売売上高が予想外に2カ月連続の増加となったため景気回復期待が強まった。金融のゴールドマンサックスは第3四半期決算で、トレーディング収入が予想外に増加、助言業務も好調で決算の内容が予想を上回り上昇するなど、主要企業の好調な決算が目立っており、強い企業決算がインフレ懸念を相殺し、引けにかけて上げ幅を拡大した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比65円高の29185円。円相場は1ドル114円30銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から買い先行で始まろう。先週の日経平均は1000円超の上昇となり、上値抵抗として意識されていた75日線を突破し、節目の29000円を回復した。大幅上昇に対する反動も想定されるものの、米国市場の強い値動きによってセンチメントは改善していると考えられ、29000円固めから25日線が位置する29310円辺りを目先のターゲットとした値動きが見込まれそうだ。 また、今週は国内の決算発表は限られ、米国では300社以上の決算発表が予定されている。そのため、米国市場の動向に影響を受けやすいと見られる。NYダウは75日線を突破しシグナルは好転しているほか、米政府は11月8日から外国人の陸路・空路による入国について、新型コロナウイルスワクチンの接種を条件に全面的に解禁すると発表しており、先高期待は高まりやすいだろう。 また、中国の不動産市場を巡る不透明要因については、恒大地産集団は19日に償還を迎えている人民元建て債の利払いを実施すると発表している。不安要因は払しょくされていないものの、売り圧力はひとまず和らぐ可能性はありそうだ。そのため、積極的に売り仕掛けてくる流れには向かいづらい一方で、押し目買い意欲は強まりやすいだろう。日経平均の25日線を意識しつつ、同線を捉えてくる局面においては、国内政策期待の高まりも支援材料になりそうだ。 <AK> 2021/10/18 08:33 オープニングコメント 米国同様、半導体株が指数をけん引する可能性  15日の日本株市場は、堅調な相場展開が見込まれる。14日の米国市場はNYダウが534ドル高だった。先週分新規失業保険申請件数がパンデミック以降で最小となったため労働市場の回復期待が高まったほか、9月生産者物価指数(PPI)の伸びが予想を下回りインフレ警戒感も後退した。長期金利の低下でハイテク株が強い値動きとなったほか、企業の好決算を好感した買いも強まり、引けにかけて上げ幅を拡大。シカゴ日経225先物清算値は大阪比160円高の28730円。円相場は1ドル113円70銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から買い先行で始まろう。ファーストリテ<9983>が今期見通しを嫌気される格好から日経平均の重荷となる可能性はあるものの、米国同様、半導体株が指数をけん引する可能性から、センチメント改善に繋がりそうだ。また、日経平均は足元で75日線水準での攻防を見せているが、この抵抗線を明確に突破してくると見られ、75日線が位置する28500円水準が支持線として意識され、リバウンド基調が強まる可能性がある。 衆院解散によって改めて政策期待が高まるものの、総裁選後の下落に対するリバウンドは鈍く、出遅れ感は意識されやすい。また、特に調整が目立っていたハイテク株などへの見直す動きが強まるようだと、リバウンド基調は一段と強まりやすい。決算発表が本格化するなかで積極的にポジションを取りづらい局面ではあるものの、薄商いのなか、インデックスに絡んだ売買が指数を押し上げる格好となり、これが裁定買いに繋がるほか、ショートカバーを巻き込むことが意識されやすいだろう。 また、VIX指数は9月上旬以来の水準まで低下しているため、リスク選好姿勢のなか、売り方にとっては仕掛けづらい状況か。週末要因から買い一巡後はこう着感が強まる可能性があるものの、底堅さは意識されるため、次第に下値を切り上げてくる展開に期待。物色としてはハイテク株などグロース株のほか、政策期待が高まるなかにおいてはテーマ性のある銘柄などでの値幅取り狙いの動き。また、決算を手掛かりとした個別物色は活発になろう。また、戻りの鈍さが見られるマザーズ指数のリバウンドが強まるようだと、個人投資家のセンチメントを明るくさせそうだ。 <AK> 2021/10/15 08:28 オープニングコメント 改めて政策期待が高まる相場展開が意識されやすい  14日の日本株市場は、こう着ながらも底堅い相場展開が見込まれる。13日の米国市場はNYダウが0.53ドル安だった。9月の米CPIが予想を上回りインフレ懸念が高まったほか、金利先高感に加えて、年末商戦に向けたサプライチェーン混乱が浮き彫りとなり企業の業績に影響するとの懸念に下げ幅を拡大した。その後、長期金利の低下を受けたハイテク株の上昇が下支えとなり、引けにかけてダウは下げ幅を縮小した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比55円高の28195円。円相場は1ドル113円20銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から買い先行で始まろう。警戒されていた米CPIは予想を上回ったものの、長期金利は低下したことからNYダウは持ち直している。FOMC議事要旨についても予想の範囲内との見方から市場の反応は限られていた。ハイテク株の一角が買われている流れを受けて、指数インパクトの大きい値がさ株などが日経平均をけん引しそうである。 もっとも、JPモルガン・チェースは良好な決算だったものの、2%を超える下落となった。国内においても決算後の市場反応はまちまちであり、決算内容を見極めたいとする模様眺めムードが次第に強まってくる可能性はありそうだ。そのため商いは膨らみづらく、値動きの強い銘柄などに短期資金が集中しやすい需給状況は続きそうである。ただし、米国市場で警戒されていたCPIの発表やFOMC議事録の公表を波乱なく通過したこともあり、買いを手控えていた向きにとっては押し目買いを入れやすいところか。 日経225先物は28000円水準での底堅さが意識されており、心理的な上値抵抗となる75日線水準での煮詰まり感が台頭。日経平均も5日線を支持線に75日線との攻防を見せている。決算に対する不透明感から積極的な上値追いの動きは限られるものの、本日の衆院解散によって、改めて政策期待が高まる可能性も意識されやすく、押し目買い意欲の強さから、75日線突破を試す動きも期待されてきそうだ。また、指数はこう着ながらも政策期待が高まるなかにおいては、政策テーマに関連する材料株などへは個人主体の資金が向かいやすいだろう。 <AK> 2021/10/14 08:27 オープニングコメント 値ごろ感よりも、需給が集まっているセクターや銘柄などにより注目が向かいやすい  13日の日本株市場は、こう着感の強い相場展開が見込まれる。12日の米国市場はNYダウが117ドル安だった。8月求人件数が年初来初めて減少したため雇用回復への懸念に繋がった。また、インフレ指標発表を今週控えていることや、連邦準備制度理事会(FRB)のクラリダ副議長やボスティック米アトランタ連銀総裁が11月の資産購入縮小を支持する考えを示したため金利先高感が重しとなり、引けにかけて下げ幅を拡大した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比70円高の28160円。円相場は1ドル113円60銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好からやや買い先行で始まろう。昨日の日経平均は75日線に上値を抑えられる格好から売り優勢の展開となったが、足元でリバウンド基調を見せているなか、いったんは利食いも出やすい水準だろう。一方で、日経225先物はナイトセッションで28000円をキープしていた。米国市場ではインフレ指標の発表や金融機関の決算発表を控えていることもあり、様子見姿勢は強そうだが、5日線が位置する28000円水準での底堅さは意識されやすい。 そのため、積極的な上値追いは限られそうであるが、28000円に接近する局面においては、押し目買い意欲は強そうだ。とはいえ、物色対象は定まらず、足元での円安基調を受けた輸出関連や商品市況の上昇を背景とした資源関連銘柄への物色にとどまっている。一方で、半導体株などの弱さが目立っており、グロース株は手掛けづらい。NT倍率も14.30倍を挟んだ直近ボトム水準での推移である。NTスプレッドのトレードも厳しい状況であり、先物市場においては短期的な売買が中心。そのため、短期的な売買に振らされやすい需給状況であることから、値ごろ感からの買いというよりは、需給が集まっているセクターや銘柄などにより注目が向かいやすいだろう。 その他、米国では決算発表が本格化する。国内においても小売企業を中心に決算発表が行われているが、小売については巣ごもり消費などの反動からコンセンサスに届かない内容が目立ってきているため、やや神経質にさせそうだ。そのため、期待されている政策テーマなどの材料株での循環物色に向かわせやすいところである。 <AK> 2021/10/13 08:18 オープニングコメント 政策テーマに関連した循環物色や業績面を手掛りとした個別物色に  12日の日本株市場は、やや売り優勢ながらも底堅い相場展開が見込まれる。11日の米国市場はNYダウが250ドル安だった。買い先行で始まったものの、コロンバスデーの祝日で債券市場が休場で買いが続かず、さらに、金融機関による2021年、22年度の成長率見通し引き下げが嫌気され下落に転じた。NY原油先物が7年ぶり高値で引け、商品価格の上昇を背景としたインフレ懸念も根強く、引けにかけて下げ幅を拡大した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比25円安の28475円。円相場は1ドル113円30銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好からやや売り先行で始まることになろう。ただし、前日までのリバウンドで日経平均は上値抵抗の75日線を捉えており、いったんは戻り売りも意識されやすい水準。また、米国では金融機関による2021年、22年度の成長率見通し引き下げが嫌気されたものの、既に昨日の時点で伝わっていたこともあり、売り圧力が強まる展開にはならないだろう。そのため、売り一巡後の底堅さは意識されそうである。 また、昨日の東証1部の売買高は11億株台に減少していた。市場参加者が限られるなかで先物主導による短期的な売買に振らされやすい需給状況になりそうだが、先週までの下落で需給調整は一巡していると考えられるほか、8月下旬からの上昇部分を帳消しにしたことで仕切り直しのスタンスに向かわせやすい。今回の下落局面では「岸田ショック」とも言われているものの、改めて政策期待が高まる可能性があるだろう。 そのため、日経平均は75日線水準での強弱感が対立しやすいと考えられるものの、利食いに押される局面においては押し目狙いのスタンス。NT倍率は14.30倍水準でやや荒い動きを見せており、グロース、バリューといった物色の動きは定まっていないものの、こう着ながらも底堅さが意識されるなか、政策テーマに関連した循環物色は見られそうだ。また、今後本格化する決算に向けて、業績面を手掛りとした個別物色の動きも強まってくる可能性はありそうだ。 <AK> 2021/10/12 08:18 オープニングコメント 改めて政策期待が高まる可能性  11日の日本株市場は、底堅い相場展開が見込まれる。8日の米国市場はNYダウが8ドル安だった。9月雇用統計で雇用の伸びが2カ月連続で予想を大幅に下回ったため失望感から売り優勢の展開。ただ、債務不履行懸念が後退したため押し目では景気循環株の買いが再燃し、ダウは一時上昇に転じる局面もあった。しかし、金利先高感などが重しとなり買いが続かず結局は小幅な下落で終了した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比45円安の28075円。円相場は1ドル112円30銭台で推移している。 シカゴ先物は小幅に下落したものの、28000円を上回って取引を終えており、28000円を支持線とした底堅さは意識されそうである。一方で、改めて政策期待が高まる可能性があることから、自律反発の動きが期待されやすいだろう。岸田首相は、先の自民党総裁選で言及した、富裕層の金融所得への課税の在り方について、民間企業の従業員の賃金引き上げなどに優先して取り組む必要があるとして、当面、見直しは考えていないという認識を示した。 今回の下落局面においては金融所得課税を嫌気した場面もあったことから、目先的にはこれを手掛りとした物色意欲は高まりそうである。日経平均は先週までの下落で8月下旬からの上昇部分を完全に帳消しにしているほか、海外勢の売買動向についてもロング部分は解消していると考えられ、仕切り直しの観点から押し目買い意欲は強そうである。日経平均は75日線辺りが目先的な抵抗として意識されやすく、中国の不動産リスクへの警戒から積極的には上値を追いづらい需給状況と考えられるものの、調整局面での押し目買い意欲の強さは意識されやすいと見られる。 また、米国では米債務上限問題は、いったん後退した一方で、今後本格化する決算への期待感が高まっている。VIX指数は直近のボトムレンジまで低下していることもあり、売り仕掛け的な動きに対しては押し目狙いのセンチメントに向かわせやすいだろう。物色としては、インデックスに絡んだ商いが優勢となりやすく、足元で弱い値動きが続いていた日経平均型の修正リバウンドが意識される。そのほか、改めて政策期待が高まる可能性があるなか、政策に絡んだテーマ株などへの循環物色の動きが強まりそうだ。 <AK> 2021/10/11 08:33 オープニングコメント リバランスの動きが継続するかを見極め  8日の日本株市場は、買い先行で始まり、その後はこう着の強い相場展開になりそうだ。7日の米国市場はNYダウが337ドル高だった。失業保険申請件数が予想以上に減少したため雇用回復期待が高まった。また、民主党のシューマー上院院内総務は、債務上限問題において12月までの延長で合意したことを明らかにしたため、債務不履行は当面回避できるとの安心感に上げ幅を拡大。シカゴ日経225先物清算値は大阪比230円高の28050円。円相場は1ドル111円60銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から買い先行で始まろう。また、日経225先物は28000円を上回って終えていることもあり、買い一巡後は同水準での底堅さを見極める展開になりそうだ。米債務上限問題については、債務不履行は当面回避できることから安心感に繋がるものの、前日の報道である程度は想定されていたことであり、市場へのインパクトは限られそうである。 一方で、中国の不動産市場を巡る信用不安は根強く、国慶節明けの中国市場の動向に対する注目度は高いだろう。中国恒大のほか、多くの不動産大手についても簿外債務が数十億ドル規模抱えていると伝えられていることもあり、積極的な上値追いの動きは期待しづらいところ。もっとも、オプションSQが通過することにより、足元での荒い値動きについては落ち着きを見せてくる可能性はある。28000円処での底堅さが意識されてくるようであれば、次第に押し目狙いの動きも強まってきそうだ。 物色の流れとしては、寄り付きはインデックス主導となり、その後は昨日のリバランスの動きが継続するかを見極めたいところ。ハイテクや海運など直近で売られていた銘柄のリバウンドが目立っていたものの、自律反発の域は脱していない。リバランスが一巡しているようだと、戻り待ちの売りに押されやすいと考えられる。そのため、物色の流れとしては個別に材料の出ている銘柄のほか、改めて政策に関連した銘柄への物色に向かわせそうだ。 <AK> 2021/10/08 08:26 オープニングコメント 買い一巡後は先物市場の動向を睨みながらの状況に  7日の日本株市場は、買い先行で始まり、その後はこう着感の強い相場展開になりそうだ。6日の米国市場はNYダウが102ドル高だった。インフレ懸念や債務不履行への警戒感から売りが先行し、金融アナリストによる企業の見通し引き下げが相次いだことも失望感に繋がった。ただし、こう着状態だった債務上限協議において、共和党が妥協案を提示したとの報道で警戒感が和らぐ格好となり、引けにかけて買い直され上昇に転じた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比320円高の27730円。円相場は1ドル111円40銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から買い先行で始まろう。先物のナイトセッションでは一時27000円を割り込んだこともあり、いったんは調整一巡感が意識される可能性がある一方で、売りが本格化する動きも警戒されやすい。そのため、買い一巡後はこう着感の強い相場展開が見込まれ、様子見ムードも強そうなことから、先物市場の動向を睨みながらの状況になろう。 また、指数インパクトの大きい値がさ株などはファーストリテ<9983>、ソフトバンクG<9984>のトレンドは悪化しているほか、東エレク<8035>、アドバンテスト<6857>なども支持線を割り込んできている。ボトム水準まで下げてきたことから自律反発を期待したいところであるが、需給懸念から戻りの鈍さが意識されてくるようだと、戻り待ちの売り圧力に押される可能性はある。 また、郵船<9101>や商船三井<9104>など海運についても75日線の攻防でいったんはリバウンド狙いの動きも期待されるものの、積極的には手掛けづらいだろう。その他、原油相場の上昇などから物色が続いている資源株についても、原油先物相場の落ち着きから利益確定の動きに向かうようだと、センチメントを冷ます流れに向かいそうである。昨年3月の新型コロナ拡大でつけた安値からの上昇トレンドも、コロナ感染者数の減少からの経済活動の正常化により、需給変化の動きが一段と強まる可能性も想定しておく必要がありそうだ。 <AK> 2021/10/07 08:26 オープニングコメント 日経平均は52週線まで下落し、仕切り直しのタイミングとなるか注目  6日の日本株市場は、買い先行で始まり、その後はこう着の強い相場展開になりそうだ。5日の米国市場はNYダウが311ドル高だった。良好な9月ISM非製造業景況指数の結果を受け、景気回復期待が再燃。バイデン大統領の経済政策課題の多くを盛り込む税制・支出法案を巡り反対姿勢を示していた民主党穏健派のマンチン上院議員が規模で妥協する姿勢を示すと、上昇幅を拡大した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比435円高の28175円。円相場は1ドル111円50銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好からギャップアップで始まろう。引き続き米債務上限問題のほか、中国恒大を巡る金融不安が重荷となる可能性はあるものの、日経平均は52週線まで下落しており、いったんは売り一巡感も意識されよう。日経平均は8月の年初来安値をつけた下落局面において、52週線水準が支持線として機能したこともあり、今回も同水準からのリバウンドが期待されよう。直近の下落で政策期待から買われていた上昇部分は帳消しとなっており、仕切り直しのタイミングとなるかが注目されそうだ。 もっとも、戻りの鈍さが意識される局面においては、短期筋のショートに振らされやすい需給状況でもある。積極的には上値を追いづらいなか、押し目狙いのスタンスといったところである。また、日中については引き続き中国恒大に関連した報道などによっては仕掛け的な動きも警戒されやすいところであろう。一方で、政策期待から上昇した部分を帳消しにしており、概ねポジション整理やヘッジ対応は一巡していると考えられる。そのため、現在のポジションはロングには傾いていない状況でもあることから、改めて政策期待からの買いも期待されるところ。 物色としては米国では半導体株主導の上昇を見せていることから、足元で大きく調整しているハイテク株にはリバウンド狙いの動きに期待。また、同様に海運株の調整も強まっているが、郵船<9101>、商船三井<9104>などは75日線水準まで下げてきたことにより、テクニカルリバウンドを見せてくるかが注目されよう。そのほか、政策テーマに絡んだ材料株での短期的な値幅取り狙い動きが見込まれる。 <AK> 2021/10/06 08:22 オープニングコメント 需給悪化も改めて政策期待を背景とした押し目狙いの動きを想定  5日の日本株市場は、売り先行で始まり、その後はこう着感の強い相場展開になりそうだ。4日の米国市場はNYダウが323ドル安だった。中国の不動産開発大手、中国恒大集団と傘下の不動産サービス部門の株式取引が香港市場で停止との報道が嫌気されたほか、セントルイス連銀のブラード総裁は高インフレが2022年まで続く可能性を示唆し、インフレ警戒感も売り材料となった。そのほか、バイデン大統領が債務上限突破のリスクを警告したことも嫌気された。シカゴ日経225先物清算値は大阪比330円安の27900円。円相場は1ドル110円90銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から売り優勢の展開から始まろう。中国恒大の香港市場での売買停止は織り込まれているものの、デフォルトリスクは払しょくされていないため、織り込み済みといった見方にはなりづらく、引き続き不安要因となる。また、米国では債務上限問題への警戒からポジションを圧縮する動きが強まっているほか、金利上昇から大型テック株は総じて軟調となるなど、需給状況は悪化している。 日経平均は昨日の下落で75日、13週、26週線を割り込んできた。シカゴ先物は28000円を割り込んできていることから52週線(28063円辺り)での攻防になりそうだ。年初来安値をつけた8月の下落局面では52週線水準が支持線として機能していた。そのため、直近の下落に対する自律反発は意識されるものの、戻り売り圧力を警戒した慎重姿勢になりそうだ。同線での踏ん張りが見られるかが注目されやすいだろう。ただし、8月下旬からのリバウンド部分をほぼ帳消しにしていることから、需給状況は悪化。昨日の下落でポジション解消の動きは一巡している可能性はあるものの、支持線を割り込んでくるようだと、一段と需給を悪化させそうだ。 一方で、岸田政権による政策を意識した押し目買い意欲は期待されよう。総裁選で選出された後の市場反応はマイナスイメージがあるようだが、衆院選の日程を10月19日公示・31日投開票を表明した。8月下旬以降の上昇部分を帳消しにしたものの、改めて政策期待を背景とした押し目狙いの動きも想定しておきたいところであろう。政策に関連したテーマ株など個人主体の材料株物色に向かいそうだ。 <AK> 2021/10/05 08:29 オープニングコメント 買い先行後はこう着の強い相場展開に  4日の日本株市場は、買い先行後はこう着の強い相場展開になりそうだ。1日の米国市場はNYダウが482ドル高だった。9月ISM製造業景況指数や消費者信頼感指数が予想外に改善を示したことが材料視された。その後、格付け会社フィッチが債務上限問題の解決が遅れた場合格付けを圧迫すると警告したため、一時下落に転じる局面もあったが、新型コロナ感染の沈静化や新たな治療薬などへの期待に景気循環株に買いが向かい再び上昇。長期金利の低下を受けてハイテク株が下げ止まったことも手伝い、引けにかけダウは上げ幅を拡大した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比230円高の29050円。円相場は1ドル110円90銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から買い先行で始まろう。日経平均は先週の下落で25日線を割り込み、75日線、26週線水準まで急落した。8月下旬からの上昇で警戒されていた過熱感は後退したこともあり、押し目狙いの買いが強まる可能性はありそうだ。ただし、先週末の大幅な下げによって少なからず需給状況は悪化していると考えられ、戻りの鈍さが意識される局面においては、短期筋の売り仕掛け的な売買が警戒されよう。また、岸田内閣発足によって改めて政策期待が高まりやすい半面、金融所得課税強化を警戒する声も聞かれていることから強弱感が対立しやすいと考えられる。 とはいえ、米国については債務上限問題から不安定な相場が見込まれており、政策期待が高まりやすい日本株が相対的に優位な状況だろう。中国の不動産市場を巡る金融不安については、国慶節で中国は休場となるため日中のリスク警戒もひとまず和らぐと考えられる。そのため、短期的な売り仕掛けの動きに対しては、その後のショートカバーを想定した押し目狙いのスタンスになりそうだ。 物色の流れとしては買い一巡後のこう着を想定し、政策テーマに絡んだ物色が見込まれる。足元では岸田氏のこれまでの発言から想定されるテーマ株への物色から、今後は岸田政権による政策をテーマとした物色に向かわせよう。そのほか、緊急事態宣言解除を狙ったトレードは一巡したものの、改めて経済活動の正常化による業績回復を想定した物色が意識されてくるだろう。 <AK> 2021/10/04 08:25 オープニングコメント 岸田政権による政策を睨んだテーマ性のある銘柄に  1日の日本株市場は、売り先行後はこう着ながらも、底堅さが意識される相場展開になりそうだ。9月30日の米国市場はNYダウが546ドル安だった。週次失業保険申件数が予想外に増加したほか、与野党が債務上限の引き上げで合意できず、政府機関閉鎖に陥る可能性が警戒された。下院公聴会においてイエレン財務長官やパウエルFRB議長は、債務上限が引き上げられなければ深刻な事態をもたらすと再度警告したため投資家心理がさらに悪化。その後、上下院が暫定予算案を可決し政府機関の一部閉鎖が回避されたが、月末・四半期要因で一段安となっている。シカゴ日経225先物清算値は大阪比375円安の29305円。円相場は1ドル111円30銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から売り先行の展開となろう。これにより、日経平均は足元で踏ん張りを見せている25日線水準を下放れてくることになるため、センチメントを悪化させそうである。ただし、米国の下落については月末・四半期要因が大きかったと見られ、この需給要因が通過することにより、落ち着きを見せてくることが見込まれる。一時的とはいえ政府機関の一部閉鎖が回避されたことから、グローベックスの米株先物の動向を見極めたいところである。 また、日経平均についても昨日は指数構成銘柄の定期入れ替えに伴うリバランスの影響や月末のポジション調整に伴う需給要因があったと見られる。本日は月初の資金流入のほか、配当再投資に伴う需給などが下支えとなり、売り一巡後は底堅さが意識されやすいと考えられる。また、自民党総裁選で岸田氏が次期総裁に選出され、いったんは総裁選を想定した思惑的な売買に伴うリバランスは意識されるものの、11月に行われる衆院選への思惑から、押し目買い意欲は強いと考えられる。 海外勢についても8月半ば以降に買い戻しを強めたものの、買い一巡後はポジション調整にとどまっている。基本的にはニュートラルに近い状況と考えられるため、調整局面では買いの動きを見せてくることが期待される。米国や中国が不安定な状況のなか、政策期待が高まる日本株への資金シフトに対する思惑なども高まりやすいだろう。物色の流れとしては、岸田政権による政策を睨んだテーマ性のある銘柄に向かいやすいと考えられる。 <AK> 2021/10/01 08:25 オープニングコメント 改めて政策期待が高まりやすく押し目買い意欲は強い  30日の日本株市場は、買い先行後はこう着感の強い相場展開になりそうだ。29日の米国市場はNYダウが90ドル高だった。金利上昇が一段落したほか、8月中古住宅販売成約指数が予想以上に伸びたことが材料視されている。ただし、債務上限問題への懸念がくすぶるなか、引けにかけて上げ幅を縮小。また、金利先高懸念は根強く、ハイテク株の売りが続き、ナスダックは下落した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比85円高の29705円。円相場は1ドル111円90銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から買い先行で始まることになろう。昨日の日経平均は配当落ち分の影響はあったものの、ギャップダウンから25日線水準まで調整している。同線を支持線として、いったんはリバウンドを意識したスタンスに向かいやすい面はあるだろう。大きく下押す局面においては、押し目買いの好機といった見方が維持されているかが注目される。 米国では債務上限問題への懸念、中国では不動産市場の信用不安が根強く、積極的な売買は手控えられやすいところであろう。一方で、国内では岸田政権が発足することから、改めて政策期待が高まりやすいと見られ、押し目買い意欲は強いと考えられる。また、月末の需給要因も意識されるが、前月末の上昇で月末のアノマリーは打ち消していることから、持ち高調整に伴う売り圧力への警戒感はそれほど高まらない。一方で、配当再投資への思惑などが需給面での下支えとして意識されそうだ。 物色としては政策期待が高まるなか、テーマ性のある銘柄などへの物色が継続。足元では緊急事態宣言の解除を前に旅行関連などへの物色が強まっている。テーマ性のある銘柄やセクターで、出遅れ感の強い銘柄などへの物色に向かわせそうだ。なお、こう着感が強まる局面においては、外部要因などから売りを仕掛けやすい需給状況であるため、先物に振らされにくい材料系の銘柄に個人主体の値幅取り狙いの売買が意識されよう。 <AK> 2021/09/30 08:31 オープニングコメント 政策期待による押し目買い意欲の強さを見極め  29日の日本株市場は、売り一巡後の底堅さを見極める相場展開になりそうだ。28日の米国市場はNYダウが569ドル安だった。財務長官は連邦債務が10月18日に上限に達する公算大だと指摘したため、政府機関閉鎖などのリスクが警戒された。イエレン長官が上院銀行委員会証言で、債務上限が引き上げられなければ金融危機やリセッションに直面する可能性を警告したことから売りが加速。長期金利の上昇を受けて、ハイテク株への売りが広がった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比400円安の29520円。円相場は1ドル111円50銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好からギャップスタートとなろう。9月配当落ち分を考慮すると中国リスクで急落した直近安値水準を捉えてくる可能性もありそうだ。直近安値を割り込んでくるようだとセンチメントは悪化し、25日線辺りまでの調整が目先的に警戒されてくるだろう。まずは、売り一巡後の底堅さを見極めたいところである。 もっとも、国内においては自民党総裁選の投開票が行われ新総裁が選出される。1回目の投票で決着がつかず決選投票となると見られるが、いずれにせよ新内閣発足によって施策期待は高まることになるだろう。そのため、大きく下落する局面においては押し目買い意欲は強そうである。また、9月の配当再投資による需給面なども下支えとして意識されやすいと考えられる。 物色の流れとしては指数インパクトの大きい値がさハイテク株への物色は手控えられ、緊急事態宣言の解除を手掛りとした景気敏感株への物色が意識される。これまで大きく上昇してきた海運株への利食いの動きが見られるなか、相対的に出遅れているセクターなどへの物色に向かわせそうだ。そのほか、政策に絡んだテーマ性のある銘柄への物色も意識されよう。 <AK> 2021/09/29 08:26 オープニングコメント 押し目買い意欲は強いほか9月権利取りの動きも意識  28日の日本株市場は、こう着感の強い相場展開になりそうだ。27日の米国市場はNYダウが71ドル高だった。世界のパンデミックの状況改善で、経済活動再開への期待が強まった。また、8月耐久財受注速報値が予想を上回ったほか、金利の上昇や原油高を受けて景気循環株の買いが目立ち、ダウは終日堅調に推移。一方、金利の上昇でハイテク株は売られており、ナスダックは下落した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比25円安の30055円。円相場は1ドル110円90銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや売り優勢の展開になりそうだ。米国では景気敏感株にシフトしており、この流れが波及するようだとハイテク株は手掛けづらくさせ、日経平均の上値を抑える格好になるだろう。また、中国恒大に続いて融創中国も資金繰りが悪化していると伝わるなど、中国の不動産市場の債務問題が引き続き積極的な売買を手控えさせやすい。 一方で、国内要因については、自民党総裁選の投開票を前に政策期待が高まっているほか、緊急事態宣言の解除が見込まれるなか、経済活動正常化によって企業業績への期待なども高まりやすく、押し目買い意欲は強いと考えられる。そのため弱含む局面においては押し目買い意欲は強そうである。テクニカル面では5日線が30093円辺りに位置しているため、支持線として意識されよう。 物色の流れとしては米国の流れが波及するようだと、景気敏感株に資金が向かいやすいだろう。米長期金利の上昇を受けた金融株のほか、原油相場の上昇を手掛かりとしたエネルギー株などの動向も注目される。そのほか、9月末の配当や株主優待の権利付き最終売買日となることから、それに絡んだ買いも意識されよう。 <AK> 2021/09/28 08:24 オープニングコメント 経済活動の正常化を見込んだ押し目買い意欲は強い  27日の日本株市場は、こう着感の強い相場展開になりそうだ。24日の米国市場はNYダウが33ドル高だった。中国恒大のドル建て社債利払いの行方に警戒感が燻り、売り優勢の展開。ただし、中国恒大の金融危機の世界金融市場への大きな波及は避けられるとの見方が根強く、下値も限定的となった。また、8月新築住宅販売件数が予想を上回ったため投資家の回復期待も強まり、景気循環株の買いも目立ち、ダウは上昇に転じた。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から売り優勢の展開になりそうだ。ただし、NYダウは足元で大幅なリバウンドにより直近の急落部分を回復していたほか、日経平均についても週末の大幅上昇で中国恒大の金融危機を警戒して売られた部分を埋めてきていることもあり、いったんは戻り一巡感も意識されやすいところだろう。 中国恒大については最終的には中国当局による救済が意識されているものの、今後も利払い期日が続くことから、引き続き不安要因になるだろう。また、米国では債務上限問題を巡る動きも見極めたいところであり、積極的な上値追いの動きは限られそうである。一方で、国内では29日の自民党総裁選の投開票を控え、次期政権に対する政策期待により押し目買い意欲は強いだろう。そのため、下値の堅さは意識されやすいと考えられる。 物色の流れとしては全般こう着のなかではインデックスに絡んだ売買は限られ、指数インパクトの大きい値がさ株などは方向感を掴みづらくさせる。半面、政策期待が高まるなか、緊急事態宣言およびまん延防止等重点措置の解除が見込まれることから、経済活動の正常化を見込んだ物色が高まりそうである。そのため、政策テーマのほか、コロナ禍で大きく影響を受けていた企業を見直す動きなども強まりやすいだろう。 <AK> 2021/09/27 08:19 オープニングコメント インデックスに絡んだ売買により3万円回復へ  24日の日本株市場は、買い優勢の展開になりそうだ。23日の米国市場はNYダウが506ドル高だった。中国政府が中国恒大に目先のドル建て社債のデフォルトを回避するように指示したと報じられ、直近の懸念が和らぐ格好となった。また、連邦準備制度理事会(FRB)が資産購入ペースを速やかに減速する可能性を示唆したものの、利上げはまだ先になるとの見方に加え、経済活動の再開への投資家の自信が強まり景気循環株中心に買いが再燃し、上げ幅を拡大した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比580円高の30100円。円相場は1ドル110円20銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好からギャップスタートとなろう。米国市場はNYダウ、ナスダックともに大幅続伸で直近の急落部分を埋めており、日経平均についてもインデックスに絡んだ売買により3万円を回復してくることになりそうだ。懸念要因だったFOMCを無難に通過したほか、楽観視はできないものの中国恒大に対する警戒感が和らいだことにより、これまでの「急落局面は押し目買い好機」といった見方をより強める格好になるだろう。 日本は祝日を挟んでいたことでポジションは取りづらく、不透明感からニュートラルであったと考えられ、海外投資家による日本株比率を引き上げる動きへの思惑も高まりやすいだろう。また、VIX指数は18.63に低下しており、信用不安から急伸する前の水準を下回ってきたことも、センチメント改善に繋がると見られる。ギャップスタート後は週末要因からこう着感が強まる可能性はあるものの、押し目買い意欲の強さが意識されそうだ。 物色の流れとしてはインデックスに絡んだ売買から指数インパクトの大きい値がさ株が日経平均を押し上げるほか、次期政権による政策期待が根強く、政策に絡んだテーマ性のある銘柄への物色が見込まれる。また、緊急事態宣言の解除が見込まれるなか、経済活動の正常化期待から、景気敏感株への物色も意識されそうだ。 <AK> 2021/09/24 08:19 オープニングコメント こう着感の強い相場展開ながら押し目買い意欲は強い  22日の日本株市場は、こう着感の強い相場展開になりそうだ。21日の米国市場はNYダウが50ドル安だった。中国の不動産開発会社の危機は制御可能で、世界市場への影響は限定的にとどまるとの思惑が強まり買い先行で始まると、一時300ドルを超える上昇を見せた。しかし、中国経済の回復鈍化懸念はくすぶっているほか、連邦準備制度理事会(FRB)が連邦公開市場委員会(FOMC)を開催中で警戒感は拭えず下落に転じている。一方で、ハイテク株は押し目買い意欲が強く、ナスダックは上昇した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比20円高の29780円。円相場は1ドル109円20銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、横ばい推移から始まりそうであり、その後はこう着感の強い相場展開になろう。日本株市場では祝日による休場を控えているなか、FOMCの結果を控えているほか、中国恒大の社債利払い日が23日に控えていることから、休場中の混乱を警戒した流れが強まりやすく、積極的な売買は手控えられやすいと見られる。 一方で、昨日の大幅な下落で日経平均は3万円の大台を割り込んだものの、売り一巡後の底堅さは意識されていた。国内では次期政権による政策期待が根強く、大幅な調整局面における海外勢による押し目買い意欲の強さが窺えた。そのため、祝日前でポジションを圧縮する動きが強まるようであれば、押し目買いの好機といったセンチメントに向かわせそうだ。また、足元で海外勢による買い越し基調が続いており、日本株比率を引き上げる動きへの思惑も強い。アジア市場を対象としたファンドにとっては、リスク回避の動きから日本株比率を引き上げる動きは強まりやすいだろう。 また、マザーズ指数は2%を超える下落とはなったものの、25日線が支持線として機能する格好から下落幅を縮めていた。中小型株の底堅さも見られており、個人投資家においても冷静な対応を見せているとみられ、センチメントはそれ程悪化していないようである。個別に材料の出ている銘柄のほか、政策期待の高まりによるテーマ性のある銘柄への物色が見込まれよう。 <AK> 2021/09/22 08:22 オープニングコメント 中国リスクで波乱のなか、国内の政策期待は根強い  21日の日本株市場は、波乱含みの相場展開になりそうだ。20日の米国市場はNYダウが614ドル安だった。中国不動産大手の経営危機が欧米経済や金融市場に波及することを警戒した投資家心理が悪化。また、イエレン財務長官がウォールストリート・ジャーナル(WSJ)への寄稿で、民主、共和両党の財務当局者やエコノミストの間での圧倒的なコンセンサスが債務上限を引き上げられなければ広範な経済的大惨事が生じるだろうというものだと、警告したことも警戒感に繋がった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比845円安の29505円。円相場は1ドル109円40銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から幅広い銘柄に売りが広がることになりそうだ。インデックスに絡んだ売りにより指数インパクトの大きい値がさ株が日経平均を押し下げる格好となりやすいだろう。直近の上昇で31年ぶりの高値水準を回復し、過熱感は警戒されていたものの、大幅な下落によってヘッジ対応の動きが強まるなか、イレギュラー的な価格形成となる可能性もありそうだ。 ギャップスタート後はこう着感の強い展開となろうが、中国恒大の動向を見極めたいとする様子見姿勢は強まりやすく、日中は香港市場の動向に振らされやすいだろう。中国政府の動き次第で相場の方向性に大きく影響を与えると考えられるなか、しばらくは押し目拾いのタイミングを探ることになりそうだ。 一方で、国内については次期政権による政策期待が根強く、海外勢による日本株比率を引き上げる動きが意識される。本日はインデックスに絡んだ売りから大幅な下落が見込まれるものの、足元で相対的に強い動きを見せている日本株については、より比率を高める動きを意識させやすく、大幅な下落局面に対して押し目拾いの動きも期待されるところ。 物色の流れとしてはインデックスに絡んだ売りの影響から指数インパクトの大きい値がさ株などの影響が大きくなる。そのため、個別に材料の出ている銘柄のほか、テーマ性のある中小型株など、インデックス売買の影響が限られる銘柄などに、個人主体の値幅取り狙いの資金が向かいやすいだろう。 <AK> 2021/09/21 08:26 オープニングコメント 自民党総裁選の告示を受けて、一段と政策機運が高まりやすくなる  17日の日本株市場は、買い先行後はこう着感の強い相場展開になりそうだ。16日の米国市場はNYダウが63ドル安だった。8月小売売上高や9月フィラデルフィア連銀製造業景況指数の良好な結果を受けて、景気回復期待が再燃。しかし、新規失業保険申請件数の増加で雇用や景気回復への懸念がくすぶったほか、金利先高感を警戒した売りに下落に転じた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比135円高の30335円。円相場は1ドル109円70銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好からやや買い先行で始まることになろう。米国市場はNYダウ、S&P500が下落する一方で、ナスダックは上昇している。米国では週末にSQを控えていることもあり、手掛けづらいところだったと考えられる。とはいえ、警戒されていた小売売上高やフィラデルフィア連銀製造業景況指数が予想を上回ったことは安心感に繋がりそうである。 ただし、寄り付き後は中国市場の動向に市場の関心が向かいやすく、引き続き中国不動産大手の信用リスクに対する警戒感から模様眺めムードが強まりやすいところ。中国や香港市場が落ち着いた値動きを見せてくるようであれば、短期筋のショートカバーの動きも意識されてくるだろうが、週末要因もあって積極的に上値を買う動きは期待しづらいところ。 もっとも、国内では政策期待が高まっているほか、海外勢による日本株比率を引き上げる動きへの思惑は根強い。9月2週の投資主体別売買動向では海外投資家は現物と先物合算で1兆円超買い越していることもあり、底堅さは意識されやすいと考えられる。また、昨日は先物市場で一時30020円まで売られる場面が見られたものの、3万円をキープしていることも同水準での押し目買い意欲の強さとともに、売り方にとっては売り込みづらい水準であろう。 来週は祝日を挟んで手掛けづらい状況ではあるものの、本日の自民党総裁選の告示を受けて、一段と政策機運が高まりやすくなることから、短期的に売られる局面においては、押し目狙いのスタンスになりそうだ。 <AK> 2021/09/17 08:20 オープニングコメント 銀行の再編機運が高まる  16日の日本株市場は、買い先行後はこう着感の強い相場展開になりそうだ。15日の米国市場はNYダウが236ドル高だった。新型コロナウイルスのデルタ変異株流行や財政支援の縮小に伴う景気回復の失速懸念が根強く売りが先行したものの、9月NY連銀製造業景気指数が予想のほぼ2倍に上昇したほか、原油高でエネルギー関連株が上昇すると警戒感が緩和し上昇に転じた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比65円高の30415円。円相場は1ドル109円30銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや買い先行で始まることになりそうだ。引き続き急ピッチの上昇に対する過熱感が警戒されるなか、過熱を冷ます調整が望まれており、次第にこう着感が強まりやすいだろう。また、日中は中国の動向に市場の関心が集まりやすく、中国不動産大手のデフォルトリスクが警戒視されるなか、関連する報道などに振らされる可能性はありそうだ。 とはいえ、国内においては新政権による政策期待から押し目買い意欲は強い。また、急ピッチの上昇によって水準が大きく切り上がったこともあり、相対的に強い日本株に対して海外勢による日本株比率を引き上げる動きへの思惑も高まっていることから、下値の堅さは相当意識され、押し目買い意欲は強い。そのため、短期的な売り仕掛けによって弱含む局面においては、買いの動きが強まろう。 そのほか、NY原油先物相場が強い動きを見せているほか、先物市場ではクレディスイスによるショートカバーの動きが見られている。CTA経由のショートカバーが一段と強まる可能性も期待されてくるだろう。物色の流れとしてはインデックスに絡んだ売買が中心となろうが、中国リスクへの警戒からソフトバンクG<9984>をターゲットにした売り仕掛けには注意。また、新生銀<8303>は、SBI<8473>からのTOBに対抗するため、ホワイトナイトとして、ソニーG<6758>に打診したと報じられており、買収合戦に発展するととともに、銀行の再編機運が高まることになろう。 <AK> 2021/09/16 08:21 オープニングコメント 過熱を冷ます調整のなかで押し目買い意欲は強そう  15日の日本株市場は、売り一巡後の底堅さを見極める相場展開になりそうだ。14日の米国市場ではNYダウが292ドル安だった。8月消費者物価指数(CPI)の伸びが前月から鈍化し高インフレへの懸念が後退し買いが先行したものの、新型コロナウイルスの変異株流行による景気回復への影響が警戒されるなか、銀行のほか景気敏感株中心に売りが広がり、下落に転じている。シカゴ日経225先物清算値は大阪比265円安の30135円。円相場は1ドル109円70銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売り先行の展開から始まることになろう。もっとも、昨日の上昇によって2月高値を上回ったことから、目先的には達成感が意識されやすいところであろう。一方で急ピッチの上昇に対する過熱感が警戒されやすく、利益確定の動きも出やすいところである。もっとも、これまで押し目待ちに押し目無し、といった上昇が続いていたこともあり、過熱を冷ます調整のなかで押し目買い意欲は強そうだ。 また、米国については小売売上高などの指標発表も控えていることもあり、神経質になりやすいところ。NYダウは再び支持線として機能していた75日線を割り込んだことにより、調整基調が強まる可能性はあるだろう。ただし、米国については9月相場に対して慎重な見方がされており、利益確定の売りが出やすい需給状況である。一方で、国内においては次期政権による政策期待が高まっているほか、新型コロナウイルスの新規感染者数は減少傾向を見せており、今後の行動制限緩和に向けた経済活動の正常化への期待なども高まりやすい。日本株は先進国の中で相対的には足元で強い値動きを見せるなか、海外勢による日本株比率の引き上げへの思惑なども根強いだろう。 そのため、朝方こそインデックスに絡んだ売りの影響から、指数インパクトの大きい値がさ株などが指数を下押す格好になろうが、売り一巡後の押し目拾いの動きは強まりやすいと見ておきたい。また、過熱感が警戒される一方で、物色意欲は強いと考えられ、出遅れ感の強い銘柄などへの水準修正を想定した値幅取り狙いの動きも意識されよう。 <AK> 2021/09/15 08:22 オープニングコメント 高値更新で一段と日本株への関心が高まりやすい  14日の日本株市場は、買い先行から年初来高値を意識した相場展開が見込まれる。13日の米国市場ではNYダウが261ドル高だった。与党民主党が独自の3.5兆ドル規模のインフラ・歳出法案の中で検討している法人税などの税率が、バイデン大統領が提示した水準を下回ったため安心感が広がった。また、先週のNYダウは5営業日続落と調整が続いていたこともあり、値ごろ感からの買いも広がったようである。シカゴ日経225先物清算値は大阪比90円高の30420円。円相場は1ドル110円00銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から買い先行で始まろう。日経平均は年初来高値更新が意識されやすく、いったんは達成感も高まりやすいと考えられる。しかし、政策期待が高まるなかで押し目買い意欲が強いほか、急ピッチの上昇に対して出遅れている海外勢などによる日本株比率を引き上げる動きが高まりやすい。高値更新で一段と日本株への関心が高まりやすいだろう。 また、楽観視はできないものの、新型コロナウイルスの新規感染者数は減少傾向を見せているほか、ワクチン接種率も順調に進んでいることから、今後の行動制限緩和による経済活動の正常化への期待感も物色意欲を高めてくることになりそうだ。日経平均は、日中はこう着感の強い相場展開になりそうだが、短期的にショートが積み上がる場面においては、昨日のように引けにかけてショートカバーを交えた上昇に向かいやすく、押し目での買い意欲は強い。 また、達成感が意識されるなかで強弱感は対立しやすく、より出遅れている銘柄などを探る動きもみられよう。そのため、政策に絡んだテーマ株のほか、出遅れ感が目立っているマザーズなどの時価総額上位銘柄などへは修正リバウンドを想定した値幅取り狙いの動きが強まりそうだ。 <AK> 2021/09/14 08:27 オープニングコメント 利食い優勢のなか出遅れているセクターや銘柄への物色に  13日の日本株市場は、利食い優勢の動きとなろうが、売り一巡後は底堅い相場展開が見込まれる。10日の米国市場ではNYダウが271ドル安だった。8月生産者物価指数(PPI)の引き続き大幅な伸びで、高インフレへの警戒感に売りに拍車がかかり下落に転じた。また、民主党が企業の自社株買いに対する課税案を検討しているなどの報道や2001年9月11日の同時多発テロから20周年を迎え、地政学的リスクなどを懸念し引けにかけて下げ幅を拡大。シカゴ日経225先物清算値は大阪比225円安の29935円。円相場は1ドル109円80銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から利食い優勢の展開から始まろう。ただし、急ピッチの上昇に対する過熱感が警戒されていることもあり、当然の一服といった見方から、売り一巡後の底堅さは意識されそうである。また、9月限のSQ値(30085.93円)が心理的な支持線となるため、同水準を上回って推移するようであれば、次第に押し目を拾う動きが強まってくる可能性はありそうだ。 また、先週末はSQ通過後の強い基調が続いたことにより、海外勢による日本株比率を引き上げる動きとの見方がされている。これまで先進国で日本株の比率は相当低かったと見られており、政策期待が高まるなかで出遅れている日本株に対して比率を引き上げる動きが強まる可能性がある。足元で米国市場の調整が本格化してきているなか、より日本株への資金シフトへの思惑に繋がることになりそうだ。 また、本日は利食い優勢の展開ながらも、TOPIXが年初来高値を更新するなか、日経平均についても年初来高値が射程に入ってきていることも押し目買い意欲の強さに繋がる。また、同様に出遅れているマザーズ銘柄への物色も次第に高まってくることになりそうだ。急ピッチの上昇に対する過熱感が警戒されるものの、政策期待から先高感が根強いこともあり、出遅れているセクターや銘柄への物色に向かわせそうである。 <AK> 2021/09/13 08:22 オープニングコメント 政策期待が一段と高まり押し目買い意欲は強い  10日の日本株市場は、底堅い相場展開が見込まれる。9日の米国市場ではNYダウが151ドル安だった。新規失業保険申請件数が予想以上に減少し、パンデミック以降で最小となったことを好感されたものの、新型コロナウイルス変異株の流行によりソフトウェアメーカーのマイクロソフトが従業員のオフィス復帰を無期限に延期したほか、航空各社が予約減少で見通しに慎重な見方を見せたため、消費、景気への影響を警戒した売りが強まり、下落に転じた。シカゴ日経225先物(12月限)清算値は大阪比145円高の29945円。円相場は1ドル109円70銭台で推移している。 メジャーSQは波乱なく通過することになろう。米国市場の下落影響はありそうだが、先物市場ではナイトセッションで3万円を回復する場面も見られており、押し目買い意欲の強さが窺える。米国ではNYダウが35000ドルを割り込むなど調整基調が強まってきているが、国内においては自民党総裁選挙の告示まで1週間となり、きょうにも河野規制改革担当大臣が立候補を表明すると見られている。すでに表明している岸田前政務調査会長、高市前総務大臣と、3人による選挙戦が確実となり、政策期待が一段と高まりやすいだろう。 日中はこう着感の強い値動きとなりやすいほか、SQ値が心理的な抵抗線として意識される可能性はある。しかし、政策期待の高まりから海外勢による日本株比率の引き上げなどへの思惑が高まりやすい。足元で調整を見せてくるような場面においては、押し目を拾う動きが強まりそうだ。また、直近では東エレク<8035>、アドバンテスト<6857>など指数インパクトの大きい値がさハイテク株の強い値動きが目立っており、バリューからグロースへのシフトが強まることで、日経平均をけん引する格好にもなりそうだ。 その他、政府は10月から11月の早い時期に新型コロナウイルスのワクチン接種証明や陰性証明を活用し、飲食、イベント、旅行など社会経済活動の制限を緩和する意向を示している。経済活動の正常化に向けた動きへの期待感からも物色意欲の強さに反映されるだろう。需給状況の改善から、相対的に出遅れているマザーズなど中小型株への物色も次第に高まってくることになると見られる。 <AK> 2021/09/10 08:23 オープニングコメント 利食いを意識しつつも、底堅い相場展開が見込まれる  9日の日本株市場は、直近の上昇に対する利食いを意識しつつも、底堅い相場展開が見込まれる。8日の米国市場ではNYダウが68ドル安だった。景気回復ペースの減速懸念に利食い優勢の展開となった。ただし、地区連銀経済報告(ベージュブック)の中で、経済活動ぺースが若干下方に傾斜したことが明らかになると、連邦準備制度理事会(FRB)による大規模緩和が当分必要になるとの思惑に下げ幅を縮小する場面も見られた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比170円安の29960円。円相場は1ドル110円20銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、利食い先行で始まることになりそうだ。ただし、急ピッチの上昇で日経平均は3万円を回復するなか、目先的な達成感も意識されやすいことから、利食いの動きは想定内であろう。一方で、政策期待が高まるなかでは売りを仕掛けてくる動きは限られると見られ、反対に押し目買い意欲は強いと考えられるため、底堅さは意識されやすい。足元の急伸により海外勢の日本株への比率を引き上げる動きも思惑的な売買に繋がろう。 先物市場では9月限の最終売買日となることもあり、メジャーSQを控えて大きく仕掛けてくる動きは考えづらく、個別株主導の展開が見込まれる。引き続き政策期待が高まりやすいなかでは、総裁選出馬を決めている候補者に関したテーマ株などに短期筋の値幅取り狙いの資金が向かいやすい。また、海外勢による日本株比率の引き上げに伴うバスケット買いの動きも意識されるため、前日に高値引けとなった東エレク<8035>、アドバンテスト<6857>などの底堅さを見極めたいところである。米国株安の流れから利食い先行で始まったとしても、底堅さが意識されるようだと、断続的なインデックス買いへの思惑にも繋がろう。 また、マザーズ指数は直近の上昇で上値抵抗線として機能していた75日線を突破してきている。また、低迷していたメルカリ<4385>や弁護士コム<6027>などもリバウンドの動きを見せてきており、足元で売られていた銘柄に対する出遅れ修正を狙った動きにも注目しておきたいところであろう。 <AK> 2021/09/09 08:16 オープニングコメント 政策期待が高まるなか、押し目買い意欲は強い  8日の日本株市場はこう着ながらも底堅い展開が見込まれる。7日の米国市場はNYダウが269ドル安だった。先週発表された8月雇用統計が予想を大幅に下回ったことを受けて、景気回復ペース減速が警戒され売り先行で始まった。その後も新型コロナウイルスのデルタ株による経済への影響や財政支援の終了でエコノミストが成長予測を引き下げたことも手伝い、ダウは終日軟調に推移。一方で、ハイテク株の買いは続き、ナスダック指数は連日で史上最高値を更新した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比65円高の29965円。円相場は1ドル110円20銭台で推移している。 日経平均は前日まで7営業日続伸で3万円の大台を回復したこともあり、目先的には達成感が意識されやすいほか、急ピッチの上昇に対する過熱感が警戒されやすく、いったんは利益確定といったスタンスに向かいやすい面はあるだろう。とはいえ、日本の政策期待が高まるなか、押し目買い意欲は強いと考えられる。また、急ピッチの上昇で相対的に日本株の比率が低かった海外勢においては、比率を修正する動きも意識されよう。3万円回復で買い一巡と見る向きも増えていると考えられるものの、需給状況は良好であろう。 また、積極的なロングによる上昇というよりは、買い戻しの動きが中心と考えられ、基本的にはポジションをニュートラルにする動きであろう。週末にメジャーSQを控えるなか、上昇ピッチの速さからヘッジ対応の買いなども重なったと見られる。SQ間近で改めてショートポジションを取りに行く動きも考えづらく、底堅い相場展開が見込まれる。 投資家は総裁選を巡る日本の政局動向に注目しているが、政策期待が高まるなかでは、押し目買い意欲は強そうだ。物色についても出馬を発表した各候補者による政策をテーマとした物色に向かいやすいところである。そのほか、昨日は日経平均の定期入れ替えを受けて、新規採用となった銘柄への物色が強まっていた。この動きはSQまでは続くと見られるため、新規採用銘柄での短期的な値幅取り狙いの動きも引き続き注目されよう。 <AK> 2021/09/08 08:16 オープニングコメント 日経平均は2月の年初来高値が射程に  7日の日本株市場は堅調な展開が見込まれる。6日の米国市場はレイバーデーの祝日で休場だったことから、手掛かり材料に欠ける面はある。ただし、欧州市場は堅調な値動きだったこともあり、センチメントは良好だ。また、日経225先物はナイトセッションで3万円の大台を回復し、高いところでは30200円まで上昇幅を広げる場面が見られている。これにサヤ寄せする格好から、ギャップスタートとなるなか、日経平均は2月の年初来高値が射程に入ってくることになりそうだ。 日経平均は連日でギャップスタートを見せており、日中はややこう着感の強い値動きが続いている。海外勢は先物市場で買い手当を行い、日中は先物売りに対して現物株に置き換える動きを見せているようである。そのため、日中はこう着ながらも海外勢の買い意欲の強さが窺える。また、自民党総裁選を巡り、日本の経済対策への期待が高まるなか、相対的に出遅れていた日本株への比率を高める動きも活発化しやすいようだ。 昨夕においても、総裁選に関して、石破氏が河野大臣を支援する方向との報道がナイトセッションでの3万円回復にも繋がったと見られる。そのため、関連する報道に対しては引き続き敏感に反応を見せてくる可能性があることは意識しておく必要がありそうだ。また、物色においても出馬表明を行っている候補によるこれまでの発言等を手掛かりに、関連するテーマ株などを探る動きが続くことになろう。 そのほか、日経平均の定期入れ替えが発表され、任天堂<7974>、キーエンス<6861>、村田製<6981>が新規に採用された。先回り的な動きがあるとすれば、3銘柄への物色に対して、購入するための日経平均構成銘柄へは換金売りが意識されやすく、指数イベントによる需給面での影響などが、結果的に重荷となる可能性がありそうだ。 <AK> 2021/09/07 08:27

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