生命保険を学ぶ

定期保険と終身保険の違いは?どちらに入るべき?それぞれのメリット・デメリットを徹底解説

最終更新:2022/04/08 11:17

万が一に備える生命保険、そのなかでも定期保険と終身保険など保険商品によって違いがあります。定期保険と終身保険の違いはどんなところにあるのでしょうか。生命保険の定期保険と終身保険の違い、メリットとデメリットをあわせて詳しく解説していきます。

定期保険と終身保険の大きな違いとは?

生命保険には「定期保険」と「終身保険」があります。大きな違いはその保障を受けられる期間です。
定期保険が一定期間内の保障が受けられることに対して、終身保険はその保障は一生涯続きます。

また、定期保険は保険料が掛け捨てなのに対して、終身保険は解約しても解約返戻金があります。
その上、定期保険は終身保険に比べて保険料が割安であるなどの違いがあります。
定期保険と終身保険、それぞれの違いを確認しながら両者のメリットとデメリットを確認していきましょう。

定期保険とは

定期保険とはその保険期間が一定期間に定められた死亡保険です。保険契約期間中に万が一の事があった際に保障が受けられます。
定期保険は掛け捨てなので終身保険に比べて保険料が割安ですが、掛け捨てなので貯蓄性はありません。
次に定期保険の特徴についてメリット・デメリットについて詳しく見ていきましょう。

定期保険の特徴

定期保険は保険期間が定められています。定期保険には全期型といって一度契約したらその期間の更新ができないものと、10年単位など満期を迎えると更新が可能な更新型があります。
60歳など年齢で区切って満了を迎える歳満了は一定の年齢になるまで契約が続くので全期型と呼ばれます。
何年など保険期間を年数で設定する年満了のタイプは保障期間の終了後とに契約を更新していくので更新型と呼ばれます。

定期保険の全期型と更新型
定期保険の全期型と更新型

基本的に定期保険の保険料は掛け捨てのため、一度支払った保険料は戻ってきません。
保険金は保険期間中は一定ですが、更新をすると年齢とともに保険料は上がる傾向にあります。
また、逓減定期保険のように保険期間が経過するにつれて、支払う保険料も減り、受け取れる保険金が減っていくタイプもあります。

定期保険の解約返戻金・満期保険金は?

定期保険の保険料は基本的に掛け捨てです。
そのため、保険を解約したり解約させられた場合に受け取れる解約返戻金はほとんどありません。また、満期を迎えたときの満期返戻金もほとんどありません。
このように、解約返戻金・満期辺返戻金がないので、定期保険の保険料は終身保険の保険料と比べて割安になっています。

定期保険のメリット

ここでは定期保険のメリットを確認してきましょう。
まずは終身保険に比べて「保険料が割安」なことです。「保険料をなるべく節約したいけれど、必要な死亡保障はしっかり得たい」という方に向いています。

また、「亡くなったときに備えて高額の保険金を設定したいけれど、終身保険では保険料が厳しい」という方にも向いています。

加えて、保険期間が定まっているので、特定の期間の保障を厚くしたい時に利用できるのもメリットです。
例えば、「子どもが生まれて独立するまでの期間は保険金額を厚めにしたい」と考えたら、子どもが生まれて以降の10年~20年間を合わせて設定することもできます。

さらに、保険期間が定まっているので、保険の見直しが容易にできることもメリットです。
定期保険ならば保障期間は決まっているので、更新時期に内容を見直したり、かけ直すことが可能です。
定期的に見直して新しい保険に加入しておきたいならば10年未満など保障が短めの定期保険を選ぶのも一つの手です。

定期保険のデメリット

ここでは定期保険のデメリットを確認していきましょう。
一番のデメリットは、保障期間が一定期間であることです。一定期間で定まっているので、60歳までや、何年までと決まっています。一生涯の保障を得たい場合には定期保険はおすすめできません。

また、生命保険は年齢が上がると保険料が上がります。そのため、更新時に保険料が上がることもデメリットです。保険料を一定に抑えたい場合には向いていません。
さらに、解約返戻金がほとんど無いのもデメリットです。定期保険には貯蓄性がないので急にお金が必要になったからといって解約をしても意味がないので気をつけましょう。

収入保障保険

定期保険は一度にまとまった金額を受け取ることができるのですが、収入保障保険は契約時にあらかじめ金額を分割で受け取ることを決める保険のことです。お給料のように受け取ることのできる保険なので、家計の計画を立てやすいのがメリットです。定期保険と同じように基本、掛け捨ての保険であるため、解約返戻金がないのがデメリットとなっています。

定期保険と養老保険

養老保険は、保障と貯蓄を兼ね備えた保険です。貯蓄性があるため定期保険や終身保険と比べると割高なのが特徴の保険です。なぜなら満期まで生存した場合は死亡保険と同様に養老保険は満額の保険金を受け取ることができ、途中解約をしても解約返戻金を有効活用することができます。そのため定期保険と終身保険と比べると貯蓄性が高いため保険料は一番高くなっているのが特徴です。

終身保険とは

終身保険とは被保険者に万が一があったときに受けられる保障が一生涯に渡って続く生命保険です。
終身保険の特徴やメリット、デメリットについて解説していきます。

終身保険の特徴

終身保険の一番の特徴は保障期間です。終身保険の保障期間は解約しない限り一生涯続きます。
契約が終了する年齢は定められていないので、いつ亡くなったとしても残された家族は保険金を受け取れます。

また、終身保険には解約返戻金が定められているのも特徴です。
解約返戻金とは保険を解約したり解約させられた場合に戻ってくるお金のことを指します。
契約後に一定期間が過ぎると払い込んだお金よりも解約返戻金が多くなるケースもあるので貯蓄性に富んでいる保険でもあります。

そして、終身保険の大きな特徴として保険料が一定なことも挙げられます。
定期保険のように更新がないので途中で保険料が変わることはありません。一般的に保険は年齢が上がるとその分保険料が上がります。
若いうちに契約をすれば安い保険料のまま、保障を受けられます。

終身払いと有期払い

終身保険の保険料の支払い方法には終身払いと有期払いの2つがあります。

終身保険の終身払いと有期払い
終身保険の終身払いと有期払い

終身払いの場合は一生涯保障が続くことに対して、保険料も一生涯支払い続ける方式です。
1回当たりの保険料は有期払いよりも割安ですが、支払期間が長くなるとトータルで支払った保険料はその分かさみます。

有期払いは保険料の払込期間が定める方式です。
例えば、60歳までなど一定期間内に保険料を払い込み、その後保障が一生涯続くという形式です。
保険料を支払う期間が定まっているので保険料は終身払いよりも少し高めになります。

終身保険の解約返戻金は?

終身保険には解約返戻金が設定されています。解約返戻金とは保険を解約したり解約させられたときに戻ってくるお金のことです。
一定期間が経過すると解約返戻金は払い込んだ保険料よりも高くなります。そのため終身保険は貯蓄性を兼ね備えています。

ただし、契約直後にすぐに終身保険を解約してしまうと、払い込んだ保険料よりも少ない金額しか解約返戻金を受け取れないケースがあります。
終身保険をいつ解約するのかはタイミングが重要になるのでその点は留意をしましょう。

終身保険のメリット

終身保険のメリットは、なんといってもその保障の厚さです。一度契約をすれば保障は一生涯続きます。
万が一に自身が亡くなってしまったとき、残された家族が生活していくための資金についてしっかり備えたいときの保障を確実に準備できます。

払い込み期間に応じて一定期間が過ぎると、解約返戻金は払い込んだ額よりも増加するのもメリットです。
お金が必要になったときに解約をすれば貯蓄の代わりとして使うこともできます。

保険料が変わらないので家計への支出が明確なのもメリットです。
また、相続にも終身保険は有効です。通常、お金を配偶者や子どもに遺す場合には相続税がかかりますが、生命保険として遺すと「500万円×法定相続人」の相続税非課税枠があります。
法定相続人の人数に応じて金額が異なりますが、生命保険は節税対策としても有効なのです。

終身保険のデメリット

終身保険にはデメリットもあります。
例えば、保険料は定期保険より割高なため、保険料負担が家計に厳しいと考える方もいるかもしれません。

また、契約してすぐに解約した場合には解約返戻金が払い込み保険料を下回るのもデメリットです。
貯蓄としての有効性を求めたいのであれば一定期間は契約し続けないと金銭的にはデメリットになります。

加えて、定期保険と違って終身保険には更新がないため、見直しのタイミングが難しいのもデメリットです。
自身が結婚したり子どもが生まれるなどのライフイベントがあった際にはしっかりと保険の見直しをしたほうが良いでしょう。

終身保険と養老保険

養老保険は満期保険金があるが、終身保険には満期がないため満期保険金が存在しません。残された家族のためのお金が終身保険のため受け取ることができないと思いがちだが、終身保険も養老保険と同じく解約返戻金を受け取ることができます。

定期保険と終身保険、どちらに入るべき?

定期保険と終身保険の違いを理解したら、どのような基準で保険を選んでいけばいいのか考えていきましょう。次から保険の選び方について考えていきます。

定期保険と終身保険の比較

ここでは定期保険と終身保険の違いについて確認していきます。

項目 定期保険 終身保険
保険料 終身保険と比較して安い 定期保険と比較して高い
保険期間 期間が決まっている 終身(一生涯)
解約返戻金 なし(あってもわずか) あり
メリット ・保険料が割安
・特定の期間の保障を厚くしやすい
・保険の見直しがしやすい
・保障は一生涯続く
・保険料が変わらない
・相続税非課税枠での節税対策に有効
デメリット ・保障期間が一定期間である
・年齢が上がると保険料が上がる
・解約返戻金がほとんど無い
・更新できる上限年齢が決まっている
・保険料が割高
・見直しのタイミングが難しい
・大きな保障金額を設定しずらい

※あくまで一例です。詳細は各保険会社にお問い合わせください。

定期保険は保険期間が決まっていますが、終身保険は保障が一生涯受けられます。
保険料は定期保険は終身保険と比べて安く、終身保険は定期保険よりも高い傾向にあるので、保険料のみで考えれば定期保険に分があります。

解約したり解約されたときの解約返戻金、定期保険は解約返戻金がないか、あってもごくわずかですが、終身保険には解約返戻金が設定されているので貯蓄として使うこともできます。

定期保険は保険料が比較的安く、終身保険と比べて少ない金額で大きな保障を受けられる一方、年齢が上がると保険料が上がったり更新できなかったりするデメリットがあります。
終身保険は保障が一生涯受けれて保険料が変わらないのは大きなメリットですが、保険料が比較的高く定期保険に比べて金額の割に大きな保障が準備しづらいデメリットがあります。

保険料にはどのような差が出る?

終身保険に入った場合と、定期保険に入った場合についてそれぞれシミュレーションしてみましょう。

定期保険の保険料(20歳で加入したケース)
加入年齢 満期年齢 1ヵ月の保険料 1年間の保険料 10年間の保険料
20歳 70歳 2,820円 33,840円 338,400円

※あくまで一例です。詳細は各保険会社にお問い合わせください。

終身保険の保険料(20歳で加入したケース)
加入年齢 満期年齢 1ヵ月の保険料 1年間の保険料 10年間の保険料
20歳 終身 13,210円 158,520円 1,585,200円

※あくまで一例です。詳細は各保険会社にお問い合わせください。

例えば、20歳で50年の定期保険に加入した場合、70歳満了で毎月の保険料は3,000円前後。年間の保険料支払額は3万5千円円程度になります。10年間での保険料支払いは35万円前後になります。

20歳で終身保険に入った場合、毎月払う保険料は1万円前後になります。年間の支払保険料は16万円以内程度。10年間での保険料の支払いは160万円程度になります。

一見すると支払う保険料は定期保険のほうが安いので良いように見えますが、終身保険の場合は解約返戻金があるので払い込んだ保険料は解約したり解約されたりすれば戻ってきます。定期保険は掛け捨てなので払い込んだ保険料は戻ってきません。

定期保険が向いている人

定期保険は、一定期間の保障を厚くしたい方や、とにかく保険料を安くしたい方に向いています。

例えば、子供が生まれて独立するまでの期間、家計を支える方に万が一があった場合には残された家族が生活していくのは困難なので、定期保険で期間を区切って保障を受けられるのは大きなメリットでしょう。
また、保険料が安く掛け捨てなので収入的に不安な方にも向いています。

定期保険と終身保険の保険金額の差
定期保険と終身保険の保険金額の差

年間1万円の保険料で支払われる保険金の額を比べてみると定期保険がよいです。
40歳の男性が20年間1万円の保険料を支払った場合、定期保険で得られる保険金はおよそ1900万円。
他方、終身保険の場合には270万円です。得られる保障の差はおよそ7倍にもなります。

終身保険が向いている人

終身保険が向いている方は一生涯に渡って保障が必要な方や、保険を利用して貯蓄したい方です。
自身に万が一があったときに残された家族が生活していけるように保険の形で遺すのも考え方の一つです。

また、終身保険は貯蓄性が高く、一定期間を過ぎれば払い込んだ保険料よりも解約返戻金のほうが高くなるというメリットがあります。
貯金が苦手という方も、毎月保険料を支払わなければいけないので自動的に貯まっていくのも魅力です。

まとめ

定期保険と終身保険、それぞれにメリットがありデメリットがあります。
安い保険料で大きな保障を得られる定期保険と、保障が一生涯続き貯蓄性の高い終身保険。
それぞれの目的に応じて自身にぴったりな保険を選びましょう。

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