株式を学ぶ (基礎編)

【株式投資】証券口座、どうやって開設するの?証券口座の種類についても分かりやすく解説!

最終更新:2022/01/12 15:28

株の取引に興味はあるけれど、難しそうでなかなか手を出せないという方もいるでしょう。本記事では、初心者が最初につまづく証券口座の開設方法を説明します。加えて、証券会社の選び方や、口座開設の際に必要なものをわかりやすく説明します。株の取引を始める際の参考にしてください。

証券口座を開設するには?

株の取引をするためには、証券会社で証券口座を開設しなければなりません。証券口座は投資信託を行う際にも必要で「証券総合口座」や「総合取引口座」とも呼びます。

証券会社はどれを選べばいい?

証券会社は大きく分けて2種類に分類できます。ひとつは、実在する店舗を持つ「総合証券会社」。もうひとつは、店舗を持たずネット上でやり取りを行う「ネット証券会社」です。主な証券会社をまとめました。

ネット証券と総合証券ネット証券と総合証券

総合証券会社とネット証券会社の違いについて、以下で詳しく解説します。

対面営業の総合証券会社

店舗を持ち、充実したサービスが特徴です。顧客一人ひとりに営業担当者がつくため、株取引に関するアドバイスをもらうことが可能です。メリットは、担当者が手厚く教えてくれるので投資初心者の方にとっては非常に心強いです。しかし、デメリットとして手数料が多くかかります。人件費がかかるため当然ではありますが、大きなデメリットです。また、対面取引は営業時間内のみに限られてしまう点にも注意が必要です。

・総合証券会社は店舗がある
・対面営業をする
・手数料が高い

手数料が安いネット証券会社

店舗がないために、手数料が抑えられた証券会社です。基本的にはメールやAIチャットで応対を行いますが、コールセンターによるサポートを受けることができる会社もあります。オンライン対応であるため、24時間取引が可能であることも大きなメリットです。口座開設をする際は、各証券会社のホームページから申し込みを行います。申し込む際には本人確認書類が必要であるため、事前に用意しておきましょう。

・ネット証券会社は無店舗
・AIチャット等オンラインでの対応
・手数料が安い

証券口座にはどんな種類がある?

一口に証券口座と言っても、以下にようにいくつかの種類が存在します。

証券口座にはどんな種類がある?証券口座にはどんな種類がある?

それぞれの違いについて、わかりやすく解説します。

特定口座

特定口座であれば、証券会社がすべて計算し「年間取引報告書」を作成します。株の取引によって生じた利益には税金がかかります。1年分の損益を計算することは大きな労力がかかりますが、特定口座なら個人で損益を細かく管理する必要がありません。また、特定口座を開設する際は「源泉徴収あり」と「源泉徴収なし」のどちらかを選択します。

源泉徴収あり

証券会社が代わりに利益分の税金を支払います(源泉徴収)。個人で確定申告を行う必要がないため、より簡単に取引を行うことができます。事情に合わせて、個人で確定申告を行うことも可能です。たとえば「損益通算」を行う場合、個人で確定申告を行う必要があります。なぜなら、損益通算といった控除には確定申告が必要であるためです。なお、損益通算とは利益分の税金を損益分の控除で相殺できる制度です。

源泉徴収なし

給与所得者もしくは年金受給者であれば、年間20万円以下の利益に関しては確定申告の必要がなく非課税になります。よって「源泉徴収なし」でかつ年間20万円以下の利益であれば納税する必要がありません。しかし「源泉徴収あり」の場合は、利益が少額であっても証券会社が納税を行うため、余分な税金を取られてしまう場合があります。「源泉徴収なし」の場合は個人で確定申告を行わなければならない点には注意が必要です。ただし、1年間の損益をまとめた「特定口座取引報告書」が証券会社から送付されるため、簡単に確定申告の手続きを進めることができます。

一般口座

特定口座では税金の計算をすべて証券会社が行うものの、一般口座においては個人で確定申告を行う必要があります。一般口座は、たいていの場合「未公開株」を売買する際に利用します。未公開株とは上場していない企業の株です。特定口座では未公開株を扱うことはできないため、一般口座を使わなければなりません。また、海外に居住する際は特定口座を利用できなくなるため、一般口座に振り替える必要があります。一般口座は上記のような個人の特別な事情によって必要とされるもので、通常は特定口座を利用します。

NISA口座

特定口座と一般口座で発生した利益には税金がかかります。ただし、少額投資非課税制度である「NISA口座」の場合は異なります。特定の金額までであれば、発生した利益に税金がかかることはありません。5年の間、年間120万円分の利益が非課税になります。また、年間40万円分までしか非課税にならないものの、20年間非課税になる「つみたてNISA」も存在します。自分の取引内容に応じて、柔軟に選ぶことが可能です。ただし、NISA口座は1人につき1つしか開設できません。また、通常のNISAとつみたてNISAを同時に運用することもできないため、注意が必要です。

・NISA口座には非課税枠がある
・NISA口座は1人につき1つ
・NISAとつみたてNISAは同時に運用できない

NISA口座のメリット

NISA口座のメリットは、投資によって発生した利益が非課税になるだけではありません。たとえば、SBI証券や松井証券などのネット証券会社では、NISA口座を利用した際の取引手数料が無料になります。

NISA口座のデメリット

特定口座の章で説明した「損益通算」にNISA口座は含まれません。つまり、NISA口座で発生した損益は控除の対象外です。また、通常のNISA口座を利用できる期間は最長5年までという点にも注意する必要があります。

【あわせて読みたい】株売買すると手数料や税金ってどのくらいかかる?確定申告って必要?仕組みをわかりやすく解説

証券口座は複数持てる?

複数の証券口座を持つことは可能ですが、どのような利点があるのでしょうか? 証券口座を複数つくるメリットとデメリットを紹介します。

証券口座を複数つくるメリット

5つの大きなメリットを紹介します。

証券口座を複数つくるメリット証券口座を複数つくるメリット

IPO株の抽選確率が上がる

IPO株とは「新規上場株式」とも呼ばれる、新規上場企業が売り出す株です。売れ残らないよう安価に設定されることが多いため、上場後に値が上がりやすく、利益の出やすい株です。人気の高い株であるため、証券会社がIPO株を販売する際はたいてい抽選形式を取ります。とても人気が高いため、当選しづらいことがほとんどです。しかし、複数の証券口座を持っている場合、それぞれの証券会社が行う抽選に申し込むことができます。当選確率を高くできるため、大きなメリットになります。

IPO株の抽選確率が上がるIPO株の抽選確率が上がる

証券会社ごとの強みを活かすことができる

証券会社によって、最もウリにしている部分は異なります。
・手数料の安さ
・情報量の多さ
・ツールの扱いやすさ
・IPO株取扱数の多さ
同時に、ツールは使いやすいものの手数料が割高だったり、手数料は安いものの情報量が少なかったりすることもあります。それぞれの強みを把握して使い分けることで、より多くの利益を上げることができます。

さまざまなサービスを利用できる

証券会社ごとにさまざまな特典やキャンペーンがあります。複数の口座を開設することで、多くの特典を利用できます。たとえば、新規で証券口座を開設することで一定額のキャッシュバックがあったり、抽選でプレゼントが当たったり、といったものです。口座を開設する際は、各証券会社のキャンペーンを参考にしてもよいでしょう。

手数料を安く抑えることができる

証券会社によっては、特定金額までの取引手数料を無料にするプランがあります。たとえば、100万円までの手数料が無料になる口座を2つ用意しておくと、合計200万円までの取引手数料が無料になります。多くの取引を行いたい場合、とても便利なメリットです。

システムトラブルに対処しやすい

証券口座にシステムトラブルが発生した場合、取引ができなくなることもあります。複数の証券口座を持っていれば、トラブルが起きていない口座を使った取引が可能です。いざというとき、複数の口座を持っていると急なトラブルに悩まされることもありません。

証券口座を複数つくるデメリット

複数の口座を持つメリットについて紹介しましたが、デメリットも存在します。

管理に手間がかかる

複数の証券口座を持つと、その数だけアカウントを管理しなければなりません。IDとパスワードを混同しないように注意が必要です。また、それぞれの証券口座で生じる損益計算もしなければならないため、多くの時間と労力が必要になります。

税金の過払いに注意

源泉徴収ありの特定口座を運用している場合はとくに注意が必要です。通常は「損益通算」つまり損益で相殺することで、控除を受けることができ、利益にかかる税金を減らすことができます。しかし、源泉徴収を証券会社に委ねている場合は損益通算ができなくなります。税金を多く支払うことになってしまうケースもあるため、複数の証券口座を開設している場合には証券会社に頼らず源泉徴収なしに変更して個人で確定申告といった手続きを行いましょう。

証券口座を開設する際の注意点

ネット証券であれば、インターネットを通じて気軽に開設することができるものの、注意すべき点もあります。以下に詳しい情報をまとめました。

必要書類をそろえる

申し込む前に、下記の書類を揃えておきましょう。証券会社によって異なる場合もあるため、きちんと確認する必要があります。

必要書類をそろえる必要書類をそろえる

個人番号(マイナンバー)確認書類

マイナンバーを確認できる書類は以下の2つがあります。

マイナンバーカード 市区町村に申請することで受け取ることができる
個人番号通知カード 市区町村から送られる、マイナンバーを通知するもの

マイナンバーカードであれば、本人確認に必要な書類が少なくなる場合もあります。マイナンバーカードはスマートフォンと個人番号通知カードがあれば申請できるため、発行しておくとよいでしょう。詳しくは地方公共団体情報システム機構のページをご覧ください。

本人確認書類

以下のコピーを提出する必要があります。

・運転免許証
・健康保険証
・年金手帳
・パスポート

たいていの場合、個人番号通知カードであれば上記のうち2種類が必要です。マイナンバーカードであれば上記のうち1種類でよいこともあります。事前に用意しておきましょう。

未成年の証券口座開設

「ジュニアNISA」というNISAの未成年向けプランがあります。金融庁の資料を参考に以下でまとめました。

利用できる方 日本にお住まいの0歳~19歳の方(口座を開設する年の1月1日現在)
非課税対象 株式・投資信託等への投資から得られる配当金・分配金や譲渡益
口座開設可能数 1人1口座
非課税投資枠 新規投資額で毎年80万円が上限
非課税期間 最長5年間
投資可能期間 2016年~2023年
運用管理者 口座開設者本人(未成年者)の二親等以内の親族(両親・祖父母等)
払出し 18歳までは払出し制限あり。

参考:金融庁「ジュニアNISAの概要」

ジュニアNISAのスタートに伴い、未成年でも証券口座を開設できるネット証券会社が増えています。小さな頃から投資に触れることで、お金の大切さや扱い方を学ぶことができます。ジュニアNISAであれば非課税になるため、親子で一緒に投資を学んでみてはいかがでしょうか。

未成年が証券口座を開設する際の注意点

基本的に親権者の同意が必要です。また、先に親権者が証券口座を持っていなければならない場合もあります。未成年である場合、扱うことができる商品に制限がかかることにも注意が必要です。制限は証券会社によって異なるものの、信用取引やFXは基本的に行うことができません。また、ジュニアNISAの場合は18歳になるまで払い出しができません。つまり、親や祖父母が運用管理者として関わる必要があります。

まとめ

証券口座の開設方法について紹介しました。現在では「NISA口座」という、非課税で取引ができる証券口座も用意されています。また、未成年であっても親権者がサポートすることで株取引を行い、お金の扱いを学ぶこともできます。不安定な世の中ではあるものの、投資は常に必要なものです。この記事を参考に、株の取引に挑戦してはいかがでしょうか。

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