【徹底比較】円安・円高はどっちがいい?メリットやデメリットや稼ぐ方法も紹介
「円安・円高ってよく聞くけど、よくわからない...。」・「結局どっちが日本にとってメリットがあるの...?」と思っている人も多いのではないのでしょうか。実は、円高・円安の状態にはそれぞれのメリット・デメリットがあり、一概にどっちがいいとはいえません。円安だと、日本にとって海外からの旅行客が増え、輸出が有利になります。反対に円高だと日用品が安く購入でき、海外旅行が安くなります。
この記事では、円高・円安の詳しいメリットとデメリットを解説します。円安・円高がよく分からない人は、ぜひ参考にしてみてください。
円高・円安とは?
円高・円安とは円の価値の相対的な指標です。
簡単に言えば、為替レートの数字が小さくなっていたら円高、大きくなっていたら円安です。
それでは、なぜ数字が小さいと円高、大きいと円安になるのでしょうか。
円高・円安は円の「価値」の「相対的な」高さ
価値とは、同じ金額の日本円で買えるものの数がどれだけ多いかということです。
たとえば、スーパーのジャガイモと円で考えたとき、ある日にジャガイモが1個80円で買っていたとしましょう。
円高だと翌日にジャガイモが1個40円、つまりジャガイモを2個買っても同じ80円で済み、同じ80円でたくさんジャガイモが買えます。
逆に、円安だとジャガイモが1個100円になり、ジャガイモの価値が上がり、円の価値が下がったことになります。
ジャガイモをドルやユーロに置き換えて考えてみると、実際の円高・円安とはどういうことかわかるのではないでしょうか
円高・円安は為替市場で決まる
円の価値は、為替市場で円が多く買われるか、売られるかによって決まります。
通貨価値は相対的なものなので、たとえばドルの価値が上がると相対的に円の価値が下がることもあるので、簡単に値動きを予想することはできません。
円の価値は日々変化するので、円高のときに外貨を買い、円安のときに売れば、手元の日本円を増やせます。
外貨建取引等に関して為替ルートの変動で生じる損益のことを為替差益といいます。
たとえば、米ドルを1ドル=100円のときに購入した後、為替レートが円安となり、1ドル=125円となった場合、購入していたドルを円に交換すれば1ドルにつき25円の利益を得ることになります。
2023年最新情報|円安の理由は、貿易収支に関係アリ
日本が円安である原因は、2つあります。
1つ目は、日本が金融緩和を続けている一方でアメリカが金融引き締めをしているからです。需要は、金利があがる通貨のほうが大きくなるので、アメリカドル高・日本円安になります。
2つ目は、ロシアのウクライナ侵攻により、天然ガスの価格が高騰しているからです。天然ガスを購入するために、ドルを調達する必要があるためドルの需要が拡大しています。
円高・円安それぞれのメリット・デメリットを解説
では、実際に円高・円安にはどのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。
結論、円高は個人にとってメリットが大きいですが、長期に及ぶと日本経済が停滞する恐れがあり注意が必要です。
一方で、円高は個人にとってはデメリットが大きく、外貨建ての資産は価値が下がってしまうリスクがあります。
円高のメリット・デメリット
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日用品が安く手に入る
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海外旅行がお得になる
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輸入で有利になる
円高のメリットは、海外のモノやサービスが安く手に入ることです。
輸入製品の価格が下がるだけでなく、石油などのエネルギー資源の価格も下落するためガソリンや石油系製品が安くなります。
海外旅行でも、旅行券が安くなったり、旅行日数を長くできたりと、円安の時に比べてお得に旅行ができます。
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日本製品が海外で割高になるので、輸出産業が打撃を受ける
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外貨建ての資産は価値が下がる
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海外からの旅行客が減る
円高のデメリットは、日本円の価値が上がることで日本製品が割高になり輸出産業が打撃を受けたり、日本への旅行客が減少したりすることです。
円高が長期化すると、海外事業を展開する企業や旅行サービスで売上が減少し、社員の収入のカットが考えられます。収入が減った消費者はモノやサービスの買いを控えるため、国内の消費が滞り、不景気につながります。
さらに、個人にとっては海外資産を保有していると、その資産の価値が下がってしまうといったデメリットが挙げられます。
円安のメリット・デメリット
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海外からの旅行客が増える
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輸出で有利になる
円安のメリットは、日本の製品が海外で売れやすくなることです。
海外からすると日本のモノやサービスが安くなる状態なので、円安になると輸出産業で有利になったり、日本への旅行客が増えます。
個人にとっても、外貨建ての資産の価値が上昇し、為替の動向によっては利益が生まれやすくなるでしょう。
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輸入製品の価格が高騰する
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海外旅行でお金がかかる
円安のデメリットは、海外のモノやサービスの価格が高騰することです。
日本は日用品や食料品の多くを輸入に頼っているため、円安が進行すると服から石油、食料品などさまざまな品目の価格が高騰します。
また、海外旅行でもホテル代や飛行機代が高くなるだけでなく、現地での食事代やショッピング代も円高の時に比べるとお金がかかってしまいます。
円高・円安はどっちがいい?
円高・円安の状態にはそれぞれメリット・デメリットがあり一概にどちらがいいとは言えません。
立場や状況によって円高・円安はどっちがいいかは変わってきます。
①消費者個人にとっては円高の方がうれしいことが多い
日常生活を送る上では、円高の方がうれしいことが多いでしょう。
円高だと輸入品を原料とする日用品のコストが下がります。また、海外旅行に行く時も、外貨を割安で買えるので、お得に旅行ができます。
一方で、デメリットとして、外貨建ての資産は価値が目減りしてしまいます。この場合は消費者個人にとっても円安の方がうれしい状況です。
②日本企業や経済にとっては円安がうれしい場面も多い
日本の経済にとっては、海外からの旅行客が増えたり、日本企業が輸出で有利になったりと多くのメリットがあります。
たとえば、自動車産業など日本の重要な輸出産業にとっては、海外での価格競争で有利になったり、輸送コストが減少したりとさまざまなメリットを享受できます
もちろん、輸入品を原材料とする製品のコストが上がり、国内の消費が減るといったデメリットもあります。個人にとっては円安は生活にダイレクトに影響します。
2023年の円安への対策方法2選
円安のときは、個人の出費が大きくなる原因が多くあることをここまでで説明してきました。
2022年12月現在、円の価値は1ドル=132円と、10月に比べると円安は落ち着いてきてはいますが、依然として円安の状態が続いています。
ここでは、2023年の円安への対策方法を2つ紹介していきます。
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FX積立
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外貨預金
①投資初心者が2023年の円安対策をするならFX積立がおすすめ
円安対策で最もおすすめなのはFXの積立です。いつでも売買できるので、為替相場の変動に合わせて取引できて、損失が生まれそうな時はすぐに出金できるのでリスクが低いのが大きなメリットです。
また、スワップポイントが毎日たまるので、円建てで日本の銀行に預金しておくより効率よく資産が増やせます。
FXで積み立てるならSBI FXトレードの「積立 FX」がおすすめ
積立FXをするならSBI FXトレードがおすすめです。
SBI FXトレード 積立FXは、自動入金サービスと定期購入申し込みを併用できるところが最大の魅力。
住信SBIネット銀行に口座を開設し、SBI FXトレードと連携すれば、手数料0円&全自動で積立FX口座に入金でき、さらに買い付けまでおこなってくれます。
定期的に入金するのが面倒な人でも、入金の手間が減って楽に取引できます。
下記の記事で積立FXについてより詳しく説明しています。
②外貨預金|外貨建てで銀行に預けるだけ
円安が進んでいるときは、円建ての銀行預金を外貨建てにするだけでも為替差益が狙えます。
円よりも金利が高いので、資産も増えやすいのが主なメリットです。
しかし、預金引き出しがしづらいことや、外貨建ての金利よりも FX積立のスワップポイントの方が大きいことから、あまりおすすめではありません。
円高・円安を活かした投資で利益を狙うならFXがおすすめ
円高円安に振り回されるのではなく、円の値動きを活用するなら、 FX取引がおすすめです。
FXなら円高の時は買いポジション、円安のときは売りポジションで入ることで、円高・円安に関わらず利益を狙えます。
以下の記事では、おすすめのFX口座20社をタイプ別に徹底比較して紹介しています。
FXとは?
FXとは?
FXとは外国為替証拠金取引のことで、通貨を売買した際の差額に注目して利益を狙う投資のことです。
FXの魅力として、以下の3点が挙げられます。
・土日を除いて平日は24時間いつでも取引できる
・通貨同士の金利差も収益になる
・少額で大きな取引ができる
FXは、手軽かつ少額から投資を始められるので、投資初心者におすすめの投資方法です。
身近な例でいうと、2022年4月は1ドル=120円だったのが、2022年4月にはドル=140円までドルの価値が高騰しました。米ドル120円の時に10,000ドルを買って、米ドル140円の時に売れば、200,000円の利益が出たことになります。
よくある質問
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日常生活で個人が嬉しいのは、円高と円安のどっちですか?
日常生活で言えば、円高の方が嬉しいことが多いです。
ガソリンや石油を使った日用品の価格が下がりますし、海外旅行に行くときも、割安に感じられます。
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日本経済にとって嬉しいのは、円高と円安のどちらですか?
日本経済にとっては、どちらが嬉しいとも言い難いです。
円高では、日本国内での消費が増える一方で、輸出産業がダメージを受けます。
円安では、海外旅行客が増えて観光業が盛んになる一方で、輸入品の国内価格が高くなってしまいます。
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1ドル何円が大きくなるのは円高?円安?
1ドルあたりの日本円の額が大きくなるのは、円安です。
1ドル110円から130円に上がると、1円あたりでは1/110ドル→1/130ドルになるので1円あたりの価値は下がっています。
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今円安が進んでいるのはなぜ?
円安の最大の要因は日本とアメリカの金利の違いにあります。
アメリカは急速に利上げを進めている一方で、日本は金利をゼロ近くに抑える金融緩和進めているので、高金利の米ドルを買いたがる投資家が多くなりました。
昔はファストフード店のハンバーガーが130円だったのが、今では150円になったのも円安の影響です。