株、また高値掴みしたんですが...
なぜ個人投資家は高値掴みをしてしまうのか
株価が高値更新を続けている場合、期待感からさらに買いが集中し、ますます急騰するといった動きがみられることがあります。しかし、この急騰は長く継続するものではなく、急騰の後には急落が待っています。そのため、買うタイミングを誤ると高値掴みという結果となるのです。
高値掴みの原因は、まだ値上がりするのでは、値上がりし続けるのではと考え、今買っておかないと乗り遅れてしまうのでは、という心理状態が原因です。株価が上昇局面にあると、みんなが買っているから今後も上昇が期待できるだろう、だから自分も買おうという、いわゆる同調行為「ハーディング現象」が起こります。すると、値上がりはさらに過熱してしまうのです。
特に良いニュース等の材料が要因で急騰を始めた場合、指値を入れていても買いが成立しないことも多くあります。そのため、さらに指値を上げてしまうということがありがちですが、これも高値掴みとなりやすい、危険な行為といえます。
高値掴みに陥るのは感情による取引と判断の遅れ
高値掴みに陥りやすい原因には過度な株価の値上がりへの期待感があります。この感情だけで取引をしてしまうということが問題です。急騰している場合乗り遅れないことも大切ですが、値動きに惑わされないようにしなければなりません。
株価は上下を繰り返しながら、トレンドを形成します。寄りで急騰した場合、1時間程度は最も値動きが激しく、最高値を更新し続けることも少なくありません。しかし、この動きは多くの場合、デイトレーダーや大口の機関投資家が牽引しているものです。彼らは利益が確定すると一気に売りに転じるため、株価は大きく下落します。
高値掴みをしやすい人は、急騰が始まって、しばらく様子見をした後に上がり続ける判断して買ってしまう傾向があります。しかし、この段階ではすでに乗り遅れていることが多いのです。急騰銘柄の取引にあたっては、いかに早く波の乗るかということが明暗をわけます。乗り遅れた場合には、その銘柄については様子見することもひとつの選択です。
好調株を保有したい、でも高値掴みに陥らないために
では、上昇中の株を期待を持って買いたい場合、どのタイミングを基準に買いを判断したらよいのでしょうか。この場合は、主に移動平均線を利用して検討するとよいでしょう。サポートラインを必ず確認しトレンドが上昇基調であること、その上で25日線を見て押し目が判断できた時点で買いを入れるようにします。
サポートラインを割ってきた場合には、これ以上の上昇は見込めない場合が多く、塩漬け候補となります。保有している場合は、早めの損切りを検討することも大切です。飛びついて買ってしまった場合には、トレンドが変換する前に、早めの利益確定を心がけましょう。急騰銘柄の場合、最高値を見分けるタイミングは熟練者でも難しいものです。
また、売買時に株価の飛びがないかどうかにも注意しましょう。上昇基調とはいえ、気配値に差が大きい銘柄、出来高が少ない銘柄の場合は、買いが成立した瞬間に大きく値を下げる確率が高いです。このパターンは新興株などでしばしばみられます。
株を高値掴みしないために大切なことは、値動きだけをみて飛びつかないことです。株価は上昇し続けるものではありません。初動のタイミングで高騰に乗れなかった場合には、無理をせず、直近のトレンドを確認してから取引を検討しても遅くはありません。