損切りの極意
特にレバレッジを効かせたポジションを持っている人にとって、損切り(※1)はとても大切です。それも、強制ロスカットに引っ掛かる前に、自分できちっと損切りのラインを決め、実行することが大切です。損切りラインを見極める方法は人によって異なりますが、移動平均線の動きが重要となります。
ポイントになるのは、自分自身がどういうタイムホライズン(時間軸)で投資をしているのかということです。たとえば、ポジションを持つ期間が1週間程度のスイングトレード(※2)の場合は、5日移動平均線が判断材料になります。
現在の価格が、5日移動平均線を下回ってきた場合は、過去1週間で買った投資家のうち大半が損失を被っていることになりますから、その投資家が損切り売りをしてくる可能性があります。当然、過去1週間で買っていた投資家が投げてくれば、価格下落に加速がついてきますから、なるべく早いうちに逃げる必要があります。
つまり、1週間のスイングトレードをしている投資家にとっては、5日移動平均線が損切りを判断する、ひとつの目安になるのです。もし、それよりも長いタイムホライズンで取引しているのであれば、25日移動平均線が損切りの判断材料になるでしょう。
5日と25日移動平均線は、損切りだけでなく利食いを行う際にも、目安になります。損切りとは逆に、実際の価格が5日移動平均線や25日移動平均線を超えてきたら、これまで取引に参加した多くの投資家に利益が出ていることになりますから、今度は利食いの売りが出てくる可能性があります。きちっと利食いをするためにも、やはり移動平均線と実際の価格の関係は、しっかりチェックしておく必要があります。
とはいえ、マーケット環境が急変して急落、暴騰した場合、損切りできない状態に陥るケースがあります。損切りの注文を出しても、相場のスピードが速すぎて追いつけなくなってしまうのです。このような事態を防ぐには、「トレーリングストップ」といって、価格変動に応じて自動的に損切りラインを変更してくれるツールが役に立ちます。
※1 損切り:損が出ることを承知で株を売り、損失を確定すること
※2 スイングトレード:デイトレードよりももう少し長期(数日から1週間程度)の間、投資対象を持ち越し、機を見て売却する投資スタイルのこと。一方数週間から数カ月に渡って、数銘柄のポジションを入れ替えながら売買していく投資スタイルをポジショントレードという。
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監修者:菅原 良介
編集者:K-ZONE money編集部