損切りのやり方
損切り(※)は、エントリータイミングを図る際、すでに損切りを行うテクニカルポイントを決めているはずなので、そこに達したら、素直に損切りをするようにしましょう。
トレンドフォロー型のトレードを心がけ、テクニカルポイントはトレンドラインで見極めていきます。仮に、当面は米ドル安トレンドが続くと判断して、米ドル売りのポジションを持ったとしたら、米ドルが上昇し、米ドルの上値抵抗線を抜けるところまで行った時点で、損切りを行います。
損切りをする場合は、とにかく持っているポジションを全部切るようにするのがポイントです。そこで、「ひょっとしたら元のトレンドに戻るのではないか」といった淡い期待は抱かない方が良いでしょう。ダメなものはダメなので、とにかく一度、すべてを清算して、次の局面に備えることを心がけてください。
また、これも損切りで重要なことなのですが、値幅で損切りの基準を考えないようにすることです。「なかなか儲からない」と、しょっちゅう言っている人によく見られるパターンがこれです。「自分は30銭の損失が生じたところで損切りをする」というように、値幅で損切りのラインを決めているのです。これは、一見するともっとものように思えるのですが、30銭幅での損切りでも繰り返していると損が膨らんでしまいますし、いつまで経っても儲かるトレードが出来なくなります。
たとえば、米ドル売りでエントリーした後、30銭米ドル高に持っていかれたとしましょう。30銭幅で損切りを決めている人は、この時点で損切りをすることになります。ところが、そこから相場が切り返して、本格的な米ドル安トレンドになるというケースも、当然のことながら考えられます。
そうなった時、最初のポジションなら大きな利益が上がっていたはずなのに、値幅で決めて損切りをしてしまったがために、大魚を取り逃してしまうということになってしまいます。このようなことを繰り返していたら、いつまで経っても儲かるトレーダーにはなれません。
したがって、損切りをする場合には値幅ではなく、きちっとチャートを読み込み、テクニカルポイントを見つけて、そこで損切りをするようにします。もし、自分の当初の判断が正しければ、テクニカルポイントに達する前に、自分のポジションにとってフォローの展開へと変わっていくはずです。
損切りするポイント
損切りは値幅ではなく、トレンドが変化するポイントです。
【例】
(1)2/14、78.50超えを付けて上昇トレンドに転換したことを確認。2/15寄り付き(78.41)で買い。損切りポイントは2/14の安値より下、ダマシの影響を考えて77.00割れに置く。(結果的には84円台まで上昇)
(2)短期トレンドが変化して日数が経過してから入った場合。NY終値83.70近辺で買った場合の損切りポイントはトレンドラインを下抜けるポイント+ダマシを勘案して82円割れに置くこと。84円超えで利食いしないまま保持した場合は、3/22の終値がトレンドラインを下抜けて終えたところでトレンド転換の可能性が生じたため撤退、あるいは翌23日にダマシの可能性が低いのを確認してから撤退−(3)
※損切り =含み損の出ている証券を売却して損失を確定すること
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監修者:菅原 良介
編集者:K-ZONE money編集部