上げ相場 (あげそうば )
株式相場の上下動には複合的な要素が考えられます。為替の影響、債権の影響、地政学的な影響などが考えられますが、その影響が一気に現れた時、極端な上げ相場やその逆に極端な下げ相場となって株式相場を動かすのです。
現在の市場環境で見てみますと、為替には各国中央銀行の影響が大きく、アメリカのゼロ金利政策に対し為替の動向は市場が決めるものと静観していた日本ですが、アベノミクスといわれる異次元金融緩和政策を打ち出したことで円相場での円の価値を低くしました。円高に苦しんだ企業は、この機に利益を伸ばそうと考えたのは自然なことです。
また、長い企業の低迷に資金を債券市場に流入していた投資家もその動きを察知し、株式市場に資金を投資し始め、そこへ、NISAなど投資環境の変化を感じ取った一般投資家が追随しついに上げ相場を形成したのです。
この相場にアラブの春以降の中東情勢の変化を危険視した世界の投資家の資金が有事のドル買いを促し、相場を押し上げる形となったのです。
複合的な要素が市場に与える影響の凄さが良く解ります。