増益率
増益率とは財務諸表の分析の一つで、前期の経常利益などに対し、当期の利益がどの程度出たのかを示す伸び率として利用されます。
通常会社の利益として見られるのは税引前当期純利益ですが、経常利益は売上から経費を引き、営業外の収益、費用を差し引いた後に算出されるため、最も会社の運営状況に近いトータルの実力を知ることができる数字といえます。ただし増益率は営業利益や税引前当期純利益などを対象に算出することも可能です。
株式投資の重大な情報源となることから、投資家たちが最も注目している数字ともいえ、当期利益を前期利益で割って算出することとされています。
会社のトータルの実力に最も近い数字とはいえ、経常利益時点で増益率がプラスであったとしても、不動産売却などの特別損失が発生した際に、結果として大幅な税引前当期純損失が出てしまうこともあるので注意が必要です。ちなみに前期よりも当期の利益のほうが減少することを減益、それに対する割合を減益率と呼びます。