センチメント!相場の上昇下降との関係

投稿日:2016/12/26 最終更新日:2023/03/08
article hero image
アメリカ大統領選後、マーケットはセンチメント(市場心理)が強まり「トランプ・ラリー」という過熱状態で連日ドルの上昇が続いています。しかし、上昇はいつか必ず収束していくものです。センチメントによる特有のマーケットの上下の動きの特徴と、その事例についてみていきましょう。
本コンテンツは当サイト編集部が独自に制作しております。各広告主様やアフィリエイトサービスプロバイダ様から商品案内や広告出稿をいただくこともありますが、各事業者様がコンテンツ内容等の決定に関与することはございません。本サイトは広告およびアフィリエイトサービスにより収益を得ています。コンテンツ内で紹介した商品が成約されると、売上の一部が当サイトに還元される場合があります。

センチメントは市場を動かす一要因

マーケットは、主に経済指標などの実態のある要因(ファンダメンタルズ)によって動きますが、投資家の心理(センチメント)もマーケットの動きに大きな影響を与えます。この20年を見ても、1997〜1998 年の「信用不安」で下降、1999〜2000 年の「IT バブル」で上昇、 2008年の「リーマンショック」で下降などといった動きを示しています。

最近の事例では、イギリスの国民投票で離脱派が勝利した「Brexit」、また先日のトランプ次期大統領誕生より始まったドル高株高の動き「トランプ・ラリー」でしょう。センチメントが良好の場合には株高、悪化の場合は株安へとマーケットが動きます。市場のセンチメント状況はVIX指数からも推し量ることが可能です。

センチメントによってマーケットが大きく上昇あるいは下降する時、その動きにファンダメンタルズ要素を伴わない場合には、比較的時間がかからず収束するのが特徴で、元のマーケットに戻るのも早いです。しかし、値動きの要因としてファンダメンタルズが絡む場合には、それが解消されない限り、マーケットの状況は元へ戻らないという特徴が見られます。

センチメントが相場を押し上げた「トランプ・ラリー」

トランプアメリカ次期大統領の誕生は、まさにそのセンチメントが市場にあらわになる形となりました。

当初こそトランプ氏の当選は予想外でした。そのため、さまざまなリスクが懸念され市場のセンチメントは弱気方向となり、一時的にマーケットは急落しました。しかし、その直後、勝利演説等を通じて世論がトランプ氏への期待を持ち始めた頃から、一気にセンチメントは強気へと変化していきます。これがドル高株高のいわゆる「トランプ・ラリー」の始まりです。「トランプ・ラリー」はアメリカのみならず、日本にも円安株高をもたらしました。

急激な上昇が続いたことから、「トランプ・ラリー」は過熱気味とも言われています。しかし、原油価格が回復していること、FMOCで利上げの発表が行われたことという実態も伴ってきたことから、このまま継続するようにも感じられます。現時点ではセンチメントに変化はみられませんが、年末相場や年明けのトランプ氏の記者会見により変化する可能性は指摘されています。

センチメントが相場を押し下げた「Brexit」

アメリカ大統領選同様、センチメントによってマーケットが大きく動いたものに、イギリスの「Brexit」があります。イギリスでは、EU離脱を問う国民投票において、離脱派勝利という予想外の結果を受け、マーケットは急落しましたが、これはセンチメントの悪化が要因です。

当時、Brexitショックといわれるほど世界同時に急激なマーケット下落が起こりましたが、下落の原因は、EU離脱派が勝利した、という事実のみでしたので、ファンダメンタルズの悪化は伴っていません。そのため、急落はしたものの、比較的時間がかからず収束していき、マーケットは回復しました。

この下落は、国民投票前は残留派が優勢とされていたのに対し、離脱派勝利が世界的に予想外な結果となったために、投資家のセンチメントが悪化したことが原因です。しかし、下落の要因が明らかであったためにこのような早期の収束という動きになったと考えられています。

センチメントが相場を動かす場合の典型的なパターンと言えます。

投資家のセンチメントは市場を大きく動かします。ファンダメンタルズも注視すべきですが、常に投資家が弱気であるか、強気であるかについても目を向けておくことが必要です。センチメントにより市場が動いた場合、その大きさは予想を超えることも少なくありません。

最新ネット証券比較ランキング

口座開設されてない初心者の方に向けた、ネット証券が比較できる最新ランキングTOP10はこちらです。口座開設手続きはネット上で完結できます。口座開設キャンペーンもご紹介してます。是非この機会に、ネット証券の口座開設を行ってみましょう。

articles 投資を学ぶ

株式(初心者入門)

article item
株式(初心者入門) 株式投資にはどんなメリット・デメリットがある?投資スタイルによる違いも解説
菅原良介 2023/09/01
article item
株式(初心者入門) 株式投資はいくらからできる?単元未満株(ミニ株)のメリット・デメリットは?
2023/07/05
article item
株式(初心者入門) 初心者におすすめの少額投資!ミニ株や積立投資について徹底解説!
2023/03/14
article item
株式(初心者入門) 証券口座はどうやって開設すればいい?証券口座の種類についても分かりやすく解説!
2023/03/10

株式 (基礎編)

2
article item
株式 (基礎編) グロース株・バリュー株とは?どんな銘柄がある?違いと見分け方について解説
菅原良介 2024/09/26
1
article item
株式 (基礎編) 株で利益確定(利確)売りするタイミングとは?売る時の目標は何パーセントがベスト?
菅原良介 2024/09/26
article item
株式 (基礎編) 配当が高い株ランキングTOP10!おすすめ高配当株についても解説!
菅原良介 2024/08/22
article item
株式 (基礎編) 投資スタイル(短期・中期・長期)はどうやって決めればいい?メリット・デメリットについても解説
2024/07/17

株式 (実践編)

3
article item
株式 (実践編) 決算発表で株価は上がる?下がる?直後にはどうなるの?
菅原良介 2024/09/26
article item
株式 (実践編) 債券ETFとは?おすすめ銘柄やメリット・デメリットについても解説!
菅原良介 2024/08/29
ETF
article item
株式 (実践編) 米国高配当ETFおすすめ5選!おすすめの証券会社についても解説
菅原良介 2024/08/29
article item
株式 (実践編) 配当金が多くもらえる日本株ランキング!配当利回りが高い日本株は?
菅原良介 2024/08/22

テクニカル分析

article item
テクニカル分析 株式投資のテクニカル分析とは?初心者にもわかりやすく基本を解説!
2023/09/08
article item
テクニカル分析 テクニカル分析の基礎⑤:RSIの見方と活用方法
菅原良介 2023/07/26
article item
テクニカル分析 テクニカル分析の基礎④:MACDの見方と使い方
2023/03/08
article item
テクニカル分析 テクニカル分析の基礎③:ボリンジャーバンドの見方・使い方
2023/03/08

ファンダメンタルズ分析

article item
ファンダメンタルズ分析 マクロ経済統計とは?ファンダメンタルズ分析に不可欠な指標とその見方を紹介
2023/03/08
article item
ファンダメンタルズ分析 ファンダメンタルズ分析に必須!ニュースによる情報収集・分析の方法を解説
2023/03/08
article item
ファンダメンタルズ分析 ファンダメンタルズ指標で企業分析!ROEなどの求め方・使い方を解説
2023/03/08
article item
ファンダメンタルズ分析 ファンダメンタルズ分析の基礎③:損益計算書の見方
2023/03/08

ネット証券会社

article item
ネット証券会社 つみたてNISAの口座開設でおすすめの証券会社を徹底比較!
菅原良介 2024/05/13
article item
ネット証券会社 moomoo証券とは?デモトレと米国株の学習ができる新しい株取引アプリ
菅原良介 2024/04/16
article item
ネット証券会社 100円から始められる初心者におすすめの日興フロッギーについて解説
菅原良介 2023/09/21
article item
ネット証券会社 auカブコム証券とは?特徴や口座開設するメリットについて解説
菅原良介 2023/09/21