【第9回】シングルの公的年金は?シングルの老後準備について考える(前編) - 退職・年金ナビ

投稿日:2013/06/27 最終更新日:2022/08/01
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【第9回】

シングルの公的年金は?シングルの老後準備について考える

シングルの年金準備について考える

今回は、「シングル」の公的年金と老後の準備について考えます。
一般論としての公的年金制度の学習は、個人的にあまり役に立たないことがあります。その典型が「夫婦で○万円」のようなモデル例です。独身者は老後のことをどう考えるべきか、モデルだけでの説明ではあまり参考になりません。
シングル世帯は確実に増えています。国勢調査等を見ていても、おそらく男性10人のうち2人以上は生涯独身になると考えられます。3人に1人まで上昇する可能性も指摘されています。女性は男性より生涯未婚率の低いもののそれでも近い水準で独身者が増えるものと予想されます。
シングルで暮らすことはもはや珍しいことではなくなっています。しかし、シングルで暮らすための年金制度の理解や老後の準備は十分でしょうか。
シングルにはシングルの年金制度理解と、老後の準備方法を考える必要があるわけです。
シングルの年金額は「働き方次第」

シングルのもらえる公的年金水準はどれくらいか

まず、シングルのもらえる公的年金水準について考えてみたいと思います。
年金水準はシングルであるかどうか、ではなく、どのような年金制度に加入していたかによって決まります。
まず、会社員として厚生年金保険料を納めていた場合です。正社員、あるいは派遣社員だが派遣元が厚生年金を適用しているような場合がこれに当たります。
この場合、65歳から月額16〜18万円程度を期待できます。大卒の初任給より少ないか同程度くらいのイメージです。ただし、この水準はフルタイムの正社員が60歳までずっと会社員であった場合を考えるといいでしょう。
派遣社員のように正社員と給与水準が違う場合は同じ厚生年金でも年金額に違いが出てきます。所得が高くない場合は月額数万円ほど低く予想しておく必要があります。
次に、国民年金にのみ加入していた場合です。自営業者として働いていたか、パートやアルバイトであって厚生年金には加入していない場合がこれに該当します。
この場合、老齢基礎年金として65歳から月額6.6万円程度を受けられます。ただし、これは満額(20歳から60歳まで40年間保険料をきっちり納めた場合)の年金額です。未納期間があればその分年金額が下がります。
働き方によって、同じシングルでも大きく年金水準が異なってくることが分かります。
特に、将来の年金が国民年金のみであった場合は、基礎的な生活費をやりくりするのも苦しい水準ということです。
それでは、シングルライフの老後への考え方はどうあるべきでしょうか。後半で考えてみたいと思います。
執筆:フィナンシャル・ウィズダム代表 ファイナンシャル・プランナー/山崎俊輔
掲載日:2012年月07月10日