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退職・年金ナビ [ 備えよ!老後のお金 20〜30代の公的年金入門 ]
【第21回】
20代・30代のためのねんきん定期便の見方(前編)
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年金記録問題を自分でチェックできる「ねんきん定期便」
- 年金記録問題が大きなニュースになったのは若い世代でも記憶されていることでしょう。公的年金制度は中卒から働いたとすれば15歳の頃から、60歳の年金受給開始年齢まで(現在は65歳に移行中)、40年以上に及ぶ記録データ管理が必要でした。
- 40年前にはパソコンもインターネットもありませんでしたので(今では当たり前の1人1台のPC環境もwindows95の普及以降なのでごく最近です)、かつては紙の台帳で管理をしていました。事業所の住所地の最寄りの社会保険事務所(現 年金事務所)に台帳がありましたから、転勤等の異動になれば別の社会保険事務所がデータを管理しました。また入力ミスはゼロにはなりませんが、紙の頃から電子化するまでたくさん生じています。
- 団塊世代が大量に60歳に達したとき、明らかになったのが年金記録問題でしたが、大きな問題となったのは「事前に国民がチェックする方法がない」ということでした。
- この反省を踏まえて現在行われているのが「ねんきん記録便」ということになります。
- 若い世代にとっては、60歳になる前に、自分の年金加入履歴を事前チェックすることができます。「まだ年金をもらう年齢ではないから」と考えるのではなく、「今のうちから間違いがあれば直してもらおう」と思ってチェックしてみてください。
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自分の加入履歴が詰まっているねんきん定期便を読む
- 2012年度については、「ねんきん定期便」はハガキタイプで届くようになっています。35歳、45歳、58歳といった節目の年齢には封書で書類形式の「ねんきん定期便」が届きます。国の年金制度に加入している場合には、誕生月に日本年金機構から送られてきます。
- 「ねんきん定期便」が届いたら、未開封のままにせず、さっと内容をチェックするようにしてください。間違った情報を訂正するのにも、早い時期に届け出たほうがラクだからです(かつては、60歳になって初めてチェックし、ミスを調べたのでトラブルが多かった)。
- ハガキタイプの「ねんきん定期便」に書かれている主要な項目は「これまでの年金加入期間」「これまでの加入実績に応じた年金額」「過去1年の納付状況」です(50歳未満の場合。50歳以上だと様式が変わる)。
- 「これまでの年金加入期間」……これまでの年金加入期間が各制度それぞれに何カ月あるかが示されています。未納期間は含まれていませんので、20歳以降の月数と加入期間の月数が合致するか確認します。
- 「これまでの加入実績に応じた年金額」……50歳未満の場合、現状の加入履歴にもとづいた年金見込額が示されています。少なくとも60歳まで(働き続ければそれ以降も)保険料を納めるほど年金額が増えていきますので、現状の年金額で一喜一憂する必要はありません。
- 「過去1年の納付状況」……裏面に「最近の月別状況です」と書かれた情報があり、これが最近の加入履歴を示しています。国民年金に加入している人は納付済みか未納か等の情報が、厚生年金に加入している人はいくらの収入にもとづいて保険料が納められたのかが記載されています。これも自分の状況に合っているかチェックします。
- ボリュームもハガキタイプではそれほど多くありませんので、内容をひとつひとつ確認し、明らかにおかしい項目がないか確認してみましょう。
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20〜30代は年金の見込額等はあまり気にしなくてもいい
- 「ねんきん定期便」をチェックするとき、将来の年金額がいくらになるかが確認すべきポイントと思うかもしれません。しかし、20代から30代にかけては、これから年金に加入する期間も長く未確定要素のほうが大きいので、「これまでの加入実績に応じた年金額」が将来受け取る年金額ではありません。金額が少ないのは当たり前なのでそれほど心配する必要はありません。
- 例えば、来年独立開業して国民年金のみになる人に、今のまま厚生年金に加入していた見込額を提示すると、実際の受取額ががくんと下がる可能性があります。「20歳以降の期間に応じた年金額でしかない」ということは理解しておきましょう。
- 若い世代においては「これまでの年金加入期間」「過去1年の納付状況」が間違っていないかのチェックを意識してください。
- ないかのチェックを意識してください。