資産運用
家計簿をつけてみる【第3回】 - 退職・年金ナビ
投稿日:2013/06/27
最終更新日:2022/08/01
本コンテンツは当サイト編集部が独自に制作しております。各広告主様やアフィリエイトサービスプロバイダ様から商品案内や広告出稿をいただくこともありますが、各事業者様がコンテンツ内容等の決定に関与することはございません。本サイトは広告およびアフィリエイトサービスにより収益を得ています。コンテンツ内で紹介した商品が成約されると、売上の一部が当サイトに還元される場合があります。
目次 [
]
退職・年金ナビ [ 定年退職したらまずやる「資産管理術」 ]
【第3回】
家計簿をつけてみる
ポイント
・「年金は二カ月ごと」「年金収入で原則生活費をまかなう」という生活に慣れるために、セカンドライフに入ったら、家計簿をつけてみる
・家計簿はあまり細かくつけなくてもよいし、数カ月でいいが、すべての出費を記入し続ける
・家計簿は「苦しい」「反省」のツールではなく、「楽しく」「余裕をもつ」ために活用してみる
-
セカンドライフこそ家計簿をつける
- セカンドライフをスタートさせたときの心得の3つめは「家計簿」です。最初の2つはストック(資産)の管理について考えてみましたが、ここではフロー(収支)の流れを管理することを考えてみることになります。
- 若いときはまだまだ収入も少なかったことから、奥様が1円単位で家計を管理していた時期があったのではないかと思います。女性の立場からすると家計簿といえば辛い記憶が蘇ってくるかもしれません。定年退職直前は収入もそれなりに増え、かつてのような倹約生活からは解放されていたのではないでしょうか。毎月どれくらいお金を使っているかあまり把握していないという人も多いと思います。
- しかし、年金生活に入るに当たっては、もう一度「家計」というものを考えてみる必要があります。なぜなら「増える可能性のある給与+賞与」という生活から「固定的な年金収入」という生活に支出のリズムを合わせていかなければいけないからです。
- こうした大きな変化は、なんとなく日々を暮らしていてはうまくなじむことができません。そのとき役立つのが「家計簿」なのです。
-
60歳代の家計簿のつけかた
- 「家計簿をつける」というと、若い頃の苦しい気持ちが浮かんであまり乗り気にならない人が多いと思います。しかし、ここは考え方を変えてみてください。「安心」して毎月を暮らし「楽しく」買い物をしていくために、家計簿を活用しようと考えるのです。
- そのためには無理なく家計簿がつけられるような工夫を考えておくことが必要です。私がオススメするのは以下のポイントを踏まえた家計簿をつけることです。
- これだけでぐっと家計簿をつける気持ちがラクになると思います。その代わり、財布を開けてお金を使った項目についてはすべて記入するようにしてください。集計が簡単に行えるのでパソコンを使ってエクセルなどの力を借りるのが便利でしょう。
- 仮に1000万円が「セカンドライフで使える資産」であると整理された場合、これを割り算してみます。夫が65歳になった時点から取り崩しをスタートすると仮定するならば、男性の平均余命18年を参考に20年くらいを想定してみましょう。この場合240カ月分ということですから、公的年金収入に加えて、毎月41600円を取り崩してもいいということになるわけです。
-
家計簿を「楽しく」「活かす」方法
- さて、何カ月か続けて家計簿をつけられたら、セカンドライフにおいて、「楽しく」「活かす」ことを考えてみます。かつて家計簿をつけていたとき苦しかったのは「1円合わせ」をし、「ガマン」や「反省」を行うツールとして家計簿が機能していたからです。
- 実際につけた家計簿を夫婦で振り返ってみてください。「○×費はかかりすぎだな」とか「○□費はこんなものなのか」という認識を各項目ごとにしていきましょう。それぞれ思っていたより多いのか少ないのか、それでは無駄遣いが多いと思うか、妥当だと思うか、夫婦で話し合ってみてください。
- そして「基本的な生活費の合計」と「年金収入」を比較してみてください。セカンドライフの基本的な生活費(旅行費用などは除く)は、年金収入とバランスが取れていることが大切です。もし、そのギャップがあまりにも大きい場合はムダの大きい費目を削ることを考えます。実際の数字がありますから「毎週2000円程度削る」という具体的目標も作りやすいはずです。ギャップがあまり大きくなく、前項目(その2)でイメージした「毎月取り崩せる金額」でカバーできる程度の超過であれば、そのまま生活を続けても問題ないということになります。
- たとえ1000円程度の出費であっても、「今週これくらい使ってもいいんだ」というイメージがあれば、気持ちよく買い物ができるはずです。逆に「20年後には財産が空っぽになるのでは?」と不安に感じるようではセカンドライフのゆとりは得られません。ぜひ「家計簿」を使って、セカンドライフを活き活き過ごすイメージづくりをしてみてください。
- 執筆:フィナンシャル・ウィズダム代表 ファイナンシャル・プランナー/山崎俊輔
掲載日:2009年月12月14日