株式を学ぶ (実践編)

おしえて!和泉先生 「ねんきん定期便」をきっかけに定年退職後の生活に備えよう−おしえて!年金見込額の計算方法- 退職・年金ナビ - 退職・年金ナビ

最終更新:2013/06/27 15:43

退職・年金ナビ [ おしえて!和泉先生 ]

【第2回】「ねんきん定期便」をきっかけに定年退職後の生活に備えよう

おしえて!年金見込額の計算方法

ファイナンシャル・プランナー 和泉昭子

ねんきん定期便がやってきた

2009年4月から公的年金の加入者の手元にねんきん定期便が届くようになりました。40代や50代の方々の多くは、定年退職後の生活資金はいくら必要なのか漠然とした不安をお持ちでしょう。

ファイナンシャル・プランナーの和泉昭子さんが、公的年金の見込額が把握できるねんきん定期便をもとに、定年退職後の必要資金や生活設計をわかりやすくアドバイスします。

「年金見込額」を見る際のポイントについて教えてください。

和泉昭子さん

まず、50歳未満と50歳以上で、中身が異なるのでご注意ください。

50歳未満の方は、現在までの加入実績に応じた年金額が記載されています。これは、今後の加入を考慮していないため、老後に受け取る年金額とは大きくかけ離れていますので誤解しないでください。

たとえば、20歳で国民年金に加入し現在30歳であれば、まだ加入期間が10年しかないので、記載されているのは、ごく僅かな金額のはず。しかし、今後保険料を納め続ければ、年々見込額は増えていくでしょう。40代も同じく、これまでの加入実績を反映した見込額が記されています。

では、50歳以上はどう違うのでしょうか。こちらは、この先、60歳まで現在の収入で働いた場合の見込額が計算されているのです。つまり、50歳未満は「過去の実績だけ」を反映していますが、50歳以上は「60歳までの未来を想定」した金額となっています。

50代以上の場合、途中で給与が減ったり早期退職したら、年金見込額は減るということですね。

和泉

その通りです。あくまで60歳まで現在の収入が続くと仮定しているため、給与の減少や早期退職をすれば実際の年金は見込額より少なくなります。早期退職制度は、企業によって退職金の積み増しを受けられるため、魅力的に映るかもしれません。しかし、その後収入がなくなったり、減ったりすると、老後の定期収入となる年金の受取額も減ってしまうため、早期退職と定年退職いずれを選択するかは、トータルで検討する必要があるでしょう。

50代未満の場合、将来の見込額のイメージはどうやって持てばいいのでしょうか。

和泉

50歳未満の方のねんきん定期便には、老齢基礎年金と老齢厚生年金それぞれの見込額を試算するシートがついています。図がそのシートの見本ですが、黄色い部分には予め数字が入っています。薄緑色は自分の将来を想定して記入する部分。これから退職するまでの期間等を入れて計算することで、おおよその年金額が試算できます。

それでは、自分のねんきん定期便を手元に置いて、試算をはじめましょう。

まずは基礎年金からです(図1)。黄色の箇所に金額が印字されていることを確認してください。見込額は、A、B、Cの3カ所に記入するだけで計算できます。Aは、60歳まで加入した場合の期間を月数で記入。Bは、共済組合に加入していた方が対象です。Cは、農業や自営業などの方で付加保険料を納めているならば、今後の加入期間を記入してください。加入実績に応じた年金額�@と今後の予定額�Aを足し合せれば、基礎年金の見込額がわかります。

図1:年金見込額試算(老齢基礎年金)※クリックすると拡大します
年金見込額試算(老齢基礎年金)
 

厚生年金は、給与額により受け取る年金見込額が変わるのがポイントです(図2)。基礎年金と同じく、黄色の箇所に金額が印字されていることを確認します。アは、退職までの平均標準報酬額です。毎月の給与(賞与や各種手当て含む)に置き換えるとわかりやすいでしょう。受け取っている給与が60歳に近づくにつれ減っていくと予想するなら、平均標準報酬額を多少少なく見積もることでより現実的なシミュレーションができます。

図2:年金見込額試算(老齢厚生年金)※クリックすると拡大します
年金見込額試算(老齢厚生年金)
 

ここで計算された年金の見込額(基礎年金+厚生年金)が、みなさんの老後資金計画の基礎となるのです。モデルケースで試算した一般論の数字ではなく、自分にとって必要な老後資金を把握することで具体的な生活プランを描けるのです。

公的年金の仕組み

和泉さん

公的年金は、老齢基礎年金と老齢厚生年金(公務員の場合は共済年金)から成り立っています。基礎年金は、原則としてどんな職業・立場の人も受け取れるもので、加入期間によって受給額が変わりますが、40年(480カ月)の加入で満額(平成21年度792,100円)支給されます。ただし、原則的に25年(300カ月)に満たない場合は年金を受け取ることができないので、注意が必要です。

厚生年金は会社員が受け取れるもので、加入期間のみならず、納めた保険料によっても受給額が異なります。保険料は給与額に比例するため、上限はあるものの収入が高いほど、受給額が増えることになるのです。5年、10年後の収入を予想するのは難しいですが、基本的な考え方を理解しておくことで、大まかな年金額を予想することができるでしょう。

監修:ファイナンシャル・プランナー/和泉昭子
掲載日:2009年月11月13日

 

この特集のバックナンバー

退職・年金ナビ 記事一覧


その他の記事を見る

株式初心者入門

something
株式初心者入門
老後資金は平均いくら必要?年金だけでは足りない?いまからでも間に合う資産形成について徹底解説!
2022/04/28 10:13
something
株式初心者入門
【資産運用】資産を効率的に増やすなら貯金・節約・資産運用どの方法がいい?
2022/03/16 16:14
something
株式初心者入門
【資産運用】初心者向け!資産運用を始める時のポイントについて解説 - ゼロから始める資産運用
2022/03/10 17:32
something
株式初心者入門
【資産運用】初心者におすすめの少額投資!ミニ株や積立投資について徹底解説!
2022/03/10 17:18
something
株式初心者入門
【資産運用】今すぐ始めるべき理由とは?初心者におすすめの運用方法をご紹介!
2022/02/25 16:41
something
株式初心者入門
初心者向け!基本的な株の取引方法まとめ -ゼロからはじめる株式投資-
2022/01/10 17:39
株式初心者入門の記事一覧へ

株式を学ぶ (基礎編)

something
株式を学ぶ (基礎編)
日経平均を見て一喜一憂するなかれ
2022/05/09 16:19
something
株式を学ぶ (基礎編)
【第7回】株価はどんな要因で形成されるのか - 株式投資に必要な財務データの読み方
2022/05/09 16:06
something
株式を学ぶ (基礎編)
地価と株価−1−「インフレヘッジになる株」 - 投資の極意〜中東の元ファンドマネージャーが伝授〜(第4回) - 株式
2022/05/09 16:02
something
株式を学ぶ (基礎編)
地価と株価−2−「インフレとデフレ」 - 投資の極意〜中東の元ファンドマネージャーが伝授〜(第5回) - 株式
2022/05/09 16:01
something
株式を学ぶ (基礎編)
地価と株価−3−「株価と地価の相関関係」 - 投資の極意〜中東の元ファンドマネージャーが伝授〜(第6回) - 株式
2022/05/09 16:01
something
株式を学ぶ (基礎編)
外人買いとか外人売りとか。それってナニ?
2022/05/09 15:05
something
株式を学ぶ (基礎編)
テーマ株の特徴は?投資戦略はどう考える?
2022/05/09 14:08
something
株式を学ぶ (基礎編)
マイナス金利、あなたの生活は?そして株価は?
2022/05/09 12:19
something
株式を学ぶ (基礎編)
株にもイロイロありまして
2022/05/09 03:28
something
株式を学ぶ (基礎編)
これから初めて株を買います!必要な心構えや行動は?
2022/05/09 01:45
something
株式を学ぶ (基礎編)
グロース株・バリュー株とは?どちらに投資すればいい?違い・特徴について徹底解説!
2022/02/25 16:38
something
株式を学ぶ (基礎編)
【株式投資】株価の割高・割安ってどう見極めればいい?判断する指標を噛み砕いて解説!
2022/02/01 15:08
株式を学ぶ (基礎編)の記事一覧へ

株式を学ぶ (実践編)

something
株式を学ぶ (実践編)
決算は株価に影響する?決算発表前・発表直後にやるべきことについて解説!
2022/05/16 21:17
something
株式を学ぶ (実践編)
【第8回】株価の推移の確認の仕方と株価の分析指標の本当の意味 - 株式投資に必要な財務データの読み方
2022/05/09 16:06
something
株式を学ぶ (実践編)
【第2回】公的年金が破綻しない理由と破綻しなくても安心できない理由(後編) - 退職・年金ナビ
2022/05/09 15:45
something
株式を学ぶ (実践編)
【第1回】公的年金が破綻しない理由と破綻しなくても安心できない理由(前編) - 退職・年金ナビ
2022/05/08 15:45
something
株式を学ぶ (実践編)
40代から家を買う?ずっと借りる?(1) 〜コストの比較〜【第6回】 - 退職・年金ナビ
2022/03/27 15:44
something
株式を学ぶ (実践編)
【株式投資】会社四季報の活用方法と読み方のポイントについてわかりやすく解説!
2022/03/25 09:32
something
株式を学ぶ (実践編)
2022年コロナ変異株の日本株式市場への影響は?後半には大きく巻き返せるのか?
2022/03/18 13:28
something
株式を学ぶ (実践編)
株主優待と配当金との違いって?いつまでに買えばもらえるのか?権利取得までわかりやすく解説!
2022/03/16 15:04
something
株式を学ぶ (実践編)
株にかかる税金は高い?株の税金について徹底解説
2022/03/16 13:07
something
株式を学ぶ (実践編)
インカムゲインとキャピタルゲインの違いとは?運用方法や選び方について分かりやすく解説!
2022/03/10 17:31
something
株式を学ぶ (実践編)
日経平均株価とTOPIXの違いは?各指数の特徴とチャートの見方について分かりやすく解説!
2022/03/10 17:30
something
株式を学ぶ (実践編)
自社株買いとは?株価が上がる本当の理由とメリット・デメリットについてわかりやすく解説
2022/03/10 13:27
株式を学ぶ (実践編)の記事一覧へ

資産運用

something
資産運用
今注目の「FIRE」とは?早期リタイアのメリット・デメリットについて徹底解説!
2022/05/17 13:22
something
資産運用
【資産運用】資産運用に失敗する人の特徴とは?失敗しないためのコツや注意点について徹底解説!
2022/05/10 15:52
something
資産運用
【資産運用】初心者が投資を始めやすい資産運用「つみたてNISA」とは?
2022/05/10 12:40
something
資産運用
60代のNISA活用のポイント 〜年金生活に入っても無理なくNISAを活用しよう! - 世代別NISA活用術
2022/05/10 12:34
something
資産運用
NISAを使って老後のお金を貯める方法〜ロールオーバーがポイント!
2022/05/10 11:28
something
資産運用
NISA×DC〜おろせない仕組みとおろせる仕組みをうまく組み合わせる
2022/05/10 08:41
something
資産運用
NISAの概要1(NISAの仕組みと買い方) - NISAの基本のキホン
2022/05/10 08:39
something
資産運用
NISAと税金、手続き - NISAの基本のキホン
2022/05/09 20:56
something
資産運用
【第6回】年金の請求手続き
2022/05/09 16:57
something
資産運用
結婚したら考えるべきライフイベントとお金のやりくり - ライフプラン別資産運用活用術
2022/05/09 16:08
something
資産運用
【第23回】気になる今後の年金改正をチェックするポイント(前編) - 退職・年金ナビ
2022/05/09 15:45
something
資産運用
【第24回】気になる今後の年金改正をチェックするポイント(後編) - 退職・年金ナビ
2022/05/09 15:45
資産運用の記事一覧へ