ねんきん定期便のチェック

投稿日:2018/07/29 最終更新日:2022/08/05
article hero image
本コンテンツは当サイト編集部が独自に制作しております。各広告主様やアフィリエイトサービスプロバイダ様から商品案内や広告出稿をいただくこともありますが、各事業者様がコンテンツ内容等の決定に関与することはございません。本サイトは広告およびアフィリエイトサービスにより収益を得ています。コンテンツ内で紹介した商品が成約されると、売上の一部が当サイトに還元される場合があります。
目次 [ 閉じる

 平成21年度から封書による「ねんきん定期便」が届いていましたが、平成24年度からはハガキになりました。

ねんきん定期便で記録もれをチェック

 
 「ねんきん定期便」とは、全ての被保険者に加入履歴等を確認してもらうため、毎年誕生月に送付されるお知らせです。平成22年度以降は、35歳・45歳・59歳の節目の年齢の方以外は、加入期間、年金額、保険料納付額、最近の月別状況のみのお知らせになります。そこで、全事項が記載されている(最近の月別状況の記載はありませんが、厚生年金と国民年金のすべての期間の状況が記載されています)節目の「ねんきん定期便」は非常に大切ですので、取っておくことをお勧めします。
 
※1 ねんきん定期便記載項目
  50歳未満 50歳以上 35歳、45歳、
59歳時
これまでの加入期間
これまでの保険料納付額(被保険者負担分の合計額)
年金見込額
最近の月別状況
加入履歴(加入制度、事業所名称、資格取得、喪失年月日)
厚生年金の全ての期間の標準報酬月(賞与)額
国民年金の全ての期間の保険料納付状況(納付、未納、免除等の別)
(内容は平成26年4月現在の年金制度に基づく)
 
 もし、「もれ」や「誤り」がある場合は、ハガキに記載されている番号に問い合わせをします。また、節目の年齢時には、同封されている「年金加入記録回答票」にその内容を記入して返送します。そうすると後日文書で回答してもらえますので、確認してください。特に同じ会社内で転勤を繰り返した人は、支店ごとに届け出るため、どこか支店が抜けていないかチェックしましょう。一部上場の大きな会社でも、支店の事務がきちんとしていなくて、記録がもれているという事例が結構みつかっています。

共済に加入した期間がある場合

 
 共済組合に加入していた期間がある人は、この加入記録に「空いている期間がありますと記載さます。現在は、厚生年金と共済年金は制度が異なり一元化されていないため、日本年金機構では把握することができません。現在または過去に公務員や私学の職員であった方など、この期間がある人については各共済組合に確認するとよいでしょう。

標準報酬月(賞与)額とは

 
 記載事項で注意していただきたいのが、「標準報酬月額」です。厚生年金保険料を算定する基準額のことで、給料の額を30等級に区分した報酬月額にあてはめて計算します。ただし、下限・上限があり、現在の給料がどんなに少なくても、厚生年金に加入していれば下限の9万8,000円、逆にいくら給料が高くても上限は62万円となっています。50歳前後では高収入の方も多いかもしれませんが、仮に100万円の給料をとっていても、厚生年金の標準報酬月額では62万円となるので注意が必要です。62万円以下の方は、給料額と近い金額になります。

 また、平成15年から「標準賞与額」として賞与の額も記載されていますが、上限は150万円になります。標準報酬月(賞与)額は、会社が年金事務所に届け出た額と実際の支給額とのズレが問題となっていますので、給与振込通帳や給与明細書から確認をしましょう。
 

年金の見込み額もチェック

 
 「ねんきん定期便」にはさらに、「将来受け取る年金額の見込み」も記載されています。50歳以上の場合、現在の加入履歴が60歳まで続いたと仮定した見込み額となります。ただし、この見込み額には厚生年金基金が代行をしていた部分は含まれていませんので、基金に加入していた方は企業年金連合会 (旧厚生年金基金連合会)に確認しましょう。

 60歳前に退職した場合も、この見込み額は異なってきます。そこで60歳前に退職を考えている方は、そのまま再就職をしない場合と再就職をして給与額が下がった場合等で年金がどれくらい異なるのかを、年金事務所で相談することをお勧めします。いわゆる「消えた年金」等の報道などから、職員が信用できないとか時間がかかるなどの理由で、年金事務所を敬遠していた方も少なくないかもしれません。

 しかし、現在の年金事務所は夜間相談や休日相談もあり、職員の対応も非常に丁寧になっています(そのために時間がかかりますが・・)。定年後のことを考えた場合、年金に関する具体的な試算をしてもらうことは価値がありますから、一度時間を作って年金事務所を訪ねてみてはいかがでしょうか。
執筆:(株)プラチナ・コンシェルジュ
社会保険労務士・ファイナンシャル・プランナー/菅田 芳恵
改訂:2014年07月31日
初回掲載日:2009年10月08日
プロフィール
(株)プラチナ・コンシェルジュ
社会保険労務士/ファイナンシャル・プランナー
菅田 芳恵(すがた よしえ)
大学卒業後、証券会社・銀行・生命保険会社・コンサルタント会社に勤務。49歳からの2年間で7つの資格を取得し、独立。現在は年金や保険、資産運用等のコンサルを行うほか、月20回程度の講演活動を行っている。プラチナ・コンシェルジュ所属。

最新ネット証券比較ランキング

口座開設されてない初心者の方に向けた、ネット証券が比較できる最新ランキングTOP10はこちらです。口座開設手続きはネット上で完結できます。口座開設キャンペーンもご紹介してます。是非この機会に、ネット証券の口座開設を行ってみましょう。

articles 投資を学ぶ

資産運用

article item
資産運用 現行のつみたてNISAの年齢制限は何歳まで?新NISAになったら変わる?
菅原良介 2024/04/16
article item
資産運用 つみたてNISAの手数料を比較!安い手数料を選ぶポイント
菅原良介 2024/04/16
article item
資産運用 つみたてNISAを始めるならどの証券会社がいい?おすすめの銘柄も解説!
菅原良介 2024/04/16
article item
資産運用 つみたてNISAは楽天証券で始めるのがおすすめ!商品の選び方も解説
菅原良介 2024/01/26

株式

article item
株式 (基礎編) 長期投資におすすめな銘柄は?選び方や失敗例を徹底解説
菅原良介 2024/04/16
article item
株式 (基礎編) つみたてNISA利回りランキング!平均利回りと商品の選び方について解説
菅原良介 2024/04/16
article item
株式 (基礎編) 【2023年】初心者向け株取引アプリ7選!アプリ選びのポイントも解説
菅原良介 2024/04/16
article item
株式 (実践編) 米国株式のインデックスファンドおすすめ5選!選び方のポイントについても解説
菅原良介 2024/04/16

信用取引

article item
信用取引 気になる機関投資家の空売り!機関投資家の動きを把握し、取引に活用!
菅原良介 2024/04/16
article item
信用取引 機関の空売りとは?空売り残高の活用方法と銘柄の特徴について紹介
菅原良介 2023/08/15
article item
信用取引 つなぎ売りとは?つなぎ売りの方法や注意点などを徹底解説!
2023/03/31
article item
信用取引 クロス取引とは?有名な「優待クロス取引」のメリットや気をつけるべき点などわかりやすく解説!
菅原良介 2023/03/31

投信/ETF

article item
投信/ETF 投資信託の平均利回りの計算方法を知って賢く投資
菅原良介 2024/04/16
article item
投信/ETF 投資信託とは?初心者でもわかる基本と仕組みについて解説
菅原良介 2024/04/16
article item
投信/ETF ETFの手数料とは?費用や税金などのコストについて解説!
菅原良介 2024/04/16
ETF
article item
投信/ETF SPYDの分配金はどれくらい?利回りの推移や安定性を徹底チェック!
菅原良介 2024/04/16

Jリート

article item
Jリート J-REITの種類とは?選び方のポイントも含めて丁寧に解説!
2023/03/31
article item
Jリート 【J-REIT初心者入門】J-REITとは?メリットやリスク、現物不動産投資との違いを解説
2023/03/31
article item
Jリート J−REITは長期保有?短期売買? - はじめてのJリート物語
2023/03/31
article item
Jリート リートっていくらから買えるの? - はじめてのJリート物語
2023/03/31

金銭信託

article item
金銭信託 安全性と収益性のバランスが良い投資方法とは?スマートプラスの合同運用指定金銭信託についてご紹介!
2023/10/31
article item
金銭信託 金銭信託にはどんな種類がある?それぞれの特徴やリスクを知っておこう
2023/10/31
article item
金銭信託 金銭信託でこれは知っておこう!利益がもらえる時の信託受益権とは?
2023/10/31
article item
金銭信託 信託銀行って何の銀行?どんな金融資産を運用してる?
2023/10/31

NISA

article item
NISA つみたてNISAにおける銘柄選びのポイントは?成功させるための方法も紹介
菅原良介 2024/04/16

不動産投資

article item
不動産投資 不動産クラウドファンディングのメリットは?ソーシャルレンディングとの違いも解説!
菅原良介 2024/04/16
article item
不動産投資 おすすめの不動産クラウドファンディングは?比較すべきポイントも合わせて紹介
菅原良介 2024/01/31