株の公開買付け

株式会社の株式を買い付けるにあたり、買い付け期間と買い取り株数と価格を公告して、該当する株式の株主から株式市場外で株式を買い集める制度を公開買付けと呼びます。 この目的としては企業買収や子会社化など、対象とする企業の経営を掌握するために行われる場合が多いのですが、市場に流通する株式を自社買いする目的のためにも用いられます。 この手法によって買い付けされる株式の量によっては、対象企業の上場が廃止される場合もあります。東京証券取引所を例にとると、上場を維持するには少数特定株主の持分比率が90%を超えないようにする必要があり、これを超える買い付けを行った場合、対象企業は上場廃止になります。意図しない買収が行われた場合に、これに対抗するために上場廃止を行う場合がありますが、公開買付けはこの為の自社株買いにも用いられるわけです。 また、成長力のある企業を子会社化したり、社内事業部として取り込む場合の手段としても公開買付けによる株式の買い付けが用いられます。