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退職・年金ナビ [ 目指せ!バランスシート・リッチ 長期資産づくり ]
【第24回】
65歳以上の退職後の資産ポートフォリオ戦略
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グローバル・リンク・アソシエイツ 代表 米田 隆
- 今回は65歳以降の退職後の資産ポートフォリオについて考えてみたいと思います。
- 90歳を見据えた超長寿時代へ備えるには、2つのアプローチがあります。1つは、なるべく長く働き、引退後の生活不足資額そのものを小さくする方法です。もう1つは手堅い資産保全型運用戦略を取り、たとえリーマンショックのような経済危機に遭遇しても元本を大幅に崩すことなく、また将来のインフレや長生きリスクにも耐える資産防衛を旨とする運用方策を確立することです。この2つの手法は、相互に補完的役割を果たすため、共に実行することをお勧めします。たとえ働き続けたくとも、病気や傷害を抱え働けなくなる確率は、高齢者である程高まります。そのためにも手堅い資産保全手法により、十分な老後資産を確保する仕組みを保険として持っておく必要があるからです。
- 中高年の場合、特に社会との意味ある接点を突然失うと老人性痴呆症や鬱病の発症率を高めることが成人の生涯発達研究の知見で分かっています。仕事のもたらす健全な生活リズムや仕事を通じ社会に貢献出来ることを実感することで、私達は年を取っても幸せで健やかな人生の晩年を過ごすことが可能になります。ご興味のある方は、私が翻訳したハーバード大学医学部が50年に渡り調査を続けた成年発達課題に関する報告書(「50才までに生き生きとした老いを準備する」原題「Aging Well」)(ファーストプレス出版)を是非お読みください。
- たとえ働き続けるにせよ、75歳以降の後期高齢時代に入れば誰もが生活資金のためだけに働く必要のない人生を手にしたいと願うのではないでしょうか。自分が好きで、得意で、価値観の共有出来る仕事で社会に貢献する。そして残った人生を楽しむ時間も十分確保しながら、働きたいペースで仕事をし、若い世代に知悪を伝える。これが晩年の働き方の1つの理想的な姿ではないでしょうか。こうした贅沢な働き方を可能にしてくれるのが、十分な金融資産です。欧米では、こうした経済状況をFinancial Freedomと呼び人生の目標としています。
- 英語にはDon’t eat out your nest egg (引退後の老後資金を食いつぶすな)という警句があります。生きている間に自分の老後資金を食いつぶさぬためにも、老後資金運用にあたって守るべき次の4つの基本原則を覚えておいてください。
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老後資金運用にあたって守るべき4つの基本原則
- 第1.為替リスクは取らないこと
第2.株式投資比率は20%以内に抑えること
第3.10年以内使う予定の資金では決して株式投資しないこと
第4.毎年引き出す資金は運用資産の5%以内とすること
です。 - 執筆:株式会社グローバル・リンク・アソシエイツ 代表/米田 隆
掲載日:2012年月3月1日
米田 隆(よねだ たかし)氏
株式会社グローバル・リンク・アソシエイツ代表取締役
1981年早稲田大学法学部卒業、日本興業銀行入行。 85年米フレッチャー法律外交大学院修士(国際金融法務専攻)。85〜91年、日本興業銀行企業審査部、PB推進部に勤務。91年(株)グローバル・リンク・アソシエイツを設立、代表取締役に就任。96年(株)グローバル・ベンチャー・キャピタルを共同設立、取締役就任。99年エル・ピー・エル 日本証券(株)代表取締役社長、2008年12月より同社取締役会長。2010年6月同社退任後、グローバル・リンク・アソシエイツ代表に復帰。