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【第4回】これから魅力が復活するかも?預貯金もしっかり貯める〜財形活用法

最終更新:2014/09/18 14:04

 平成生まれ世代がNISAとDC(確定拠出年金)を併用して、賢くお金を貯めるヒントを紹介するシリーズですが、今回はちょっと番外編。財形貯蓄制度を紹介します。というのは、「預貯金で貯める」かつ「解約はしたい」と考えたとき、使ってみたい選択肢として見逃せないからです。これから金利が戻ってきたときには魅力が高まってきます。

もしかして、会社で財形やってませんか?

 若い会社員にとって、ほとんど知られていない社内制度のひとつが「財形貯蓄制度」です。会社が入社時に熱心に説明してくれないため、30代になっても存在を知らなかったという人が増えています。
 財形貯蓄制度(勤労者財産形成貯蓄制度)とは、会社が金融機関と契約をして、給与から指定した金額を引き落としして積立を行う制度です。かつては高金利時代であったこともあり、40代後半から50代の先輩方の多くが財形を利用してお金を貯めてきました。結婚資金や住宅購入の頭金などに役立ったという人も多いようです。
 しかし現在では実施率は低下傾向にあります。調査によれば実施率は、46.4%で、おおむね2社に1社は実施しているといえます(平成21年就労条件総合調査結果(厚生労働省)による)。もし、財形貯蓄制度がある会社であれば、これを使ってみたいところです。というのも、NISAやDCに少し似ていて「利息が非課税」になる仕組みだからです。
 もし、「うちの会社、財形やってるかな?」と思ったら、社内の福利厚生を説明している書類やイントラネットをチェックするか、人事・総務部の人に質問をしてみてください。

安全資産を利息非課税で積み立てられる

 財形には、一般財形貯蓄、財形住宅貯蓄、財形年金貯蓄の3種類があり、下記のような特徴があります。税制優遇があるのは、住宅と年金の財形です。

<一般財形のポイント>
勤労者なら誰でも加入可能
1年以上積み立てれば解約は自由で、利用目的は自由
給与やボーナスから会社が引き落とし
税制優遇はなし

<住宅財形のポイント>
55歳未満で、5年以上積立を行うこと
住宅の建設や購入、リフォーム等にお金を使うこと
給与やボーナスから会社が引き落とし
預貯金であれば、預入額と利息の合計で550万円まで利息等が非課税、保険であれば払込累計550万円まで利息等非課税

<年金財形のポイント>
55歳未満で、5年以上積立を行うこと
60歳以降に5〜20年以内で年金受け取りを行うこと
(保険商品で終身年金を選択することも可能)
給与やボーナスから会社が引き落とし
預貯金であれば、預入額と利息の合計で550万円まで利息等が非課税、保険であれば払込累計385万円まで利子差益が非課税

金利上昇局面がやってくるなら魅力が再復活も

 現在の金利であれば、財形で0.03〜0.05%程度でしかありません(2014年3月末)。これは普通預金よりは高く、スーパー定期預金くらいのイメージですが、超低金利であることには変わりありません。せっかく利息にかかる課税が非課税になっても、たいしたことがない、という感じもします。
 これを理由に「財形はムダ」という意見がありますが、それはちょっと早計ではないかと思います。ひとつは自動的に積立される「積立預金」の仕組みは資産形成上、とても有効だということです。買い物の誘惑をガマンししっかりお金を貯める方法として財形にはメリットがあります。
 また、これから金利が回復する可能性です。政府がデフレ基調から脱し年2%程度のインフレを目指すとしていますが、これは定期預金の利回りもこれから回復する可能性を意味しています。インフレ率を定期預金の利回りが上回るかどうかは簡単に約束できませんが、インフレが2%の時代に、定期預金だけ0.02%のままということはないからです。
 もし、定期預金金利が2%になったとしても、普通に貯めれば20%が引かれ、1.6%しか利息がつきません。しかし、財形住宅、財形年金の制度を使えば、2%がそのまま手元に残るのです。ちょっと先のことをにらんで、今財形について知っておくといいでしょう。

財形年金・財形住宅を使った貯め方のキホン

 財形については「財形住宅」「財形年金」しか利息非課税のメリットは得られません。このうち若い世代において考えてみたいのは「財形住宅」ということになります。ただし財形住宅で貯めたお金については住宅購入資金に使い、財形年金で貯めたお金は年金受け取りするというルールだけは遵守しなければいけません。そうしないと、利息非課税のメリットが消えてしまいますので、注意が必要です。
 そこで、550万円までの範囲で住宅購入資金を作って家を買い、そのあとで年金財形を使って定年までに550万円までの範囲で老後の資金準備をしていくことを考えていくといいでしょう。550万円の枠を2回使うイメージです。
 財形は会社に手続きを行います。手続きが終了すれば、指定額が予め給与から引かれて、財形口座へ積み立てられます。差額が給与振込額になるため、自分でわざわざ積立を行う手間が省けますし、つい使ってしまったというミスもなくなります。
 また、財形のポイントは「安全資産の積み増し」と「解約できる資産づくり」にあります。NISAは必ず元本割れの可能性がある商品しか購入することができません。財産のすべてをこうした商品に振り向けるのではなく、NISAとDCを併用することで、資産全体で安全資産とリスク資産をバランスよく保有し資産形成することができます。資産全体としてのリスクも抑えられることになります。
 ペナルティがかかるとはいえ「困ったときには解約して使える」こともポイントです。DCは税制優遇のメリットが強力ですが、それゆえに解約要件は厳しく設定されています。どうしても困ったときに使えるお金があることは生活の余裕にもつながります。DCとの併用も財形は相性がいいわけです。

NISA×DCの資産形成に、毎月1万円程度でも財形を組み入れてはどうでしょうか。

執筆:フィナンシャル・ウィズダム代表 ファイナンシャル・プランナー/山崎俊輔
掲載日:2014年月09月29日

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