【第6回】売りか買いか - 福永博之のCFD(株価指数証拠金取引)実践講座
FX・CFD [福永博之のCFD(株価指数証拠金取引)実践講座]
【第6回】
売りか買いか
売りから入るべきか、それとも買いから入るべきかについてですが、CFDは買いから入ると金利を支払わなければなりません。
したがって、買いから入るのであれば、どのくらいのキャピタルゲインを確保できるのかという期待値に対して、負担しなければならない金利コスト(※1)が上回ってしまうのか、それとも下回るのかという点を、しっかり把握する必要があります。もし、どうしても金利のコスト負担が重くなるというのであれば、買いから入らない方が賢明です。
基本的に、買いが有効なのは右肩上がりのマーケットが続くという状況の中においてです。中国をはじめとする新興国マーケットは、中長期的に経済が大きく拡大すると思われているので、マーケットも右肩上がりの上昇を続けるであろうという前提で投資が行われていますが、日本をはじめとする先進国の株式市場は国の経済力自体が成熟してきているため、マーケットが長期にわたって右肩上がりの上昇を続けられるとは、考えにくい状況となっています。

そのため、仮に上昇トレンドに入ったとしても、行き過ぎるとその上昇が長続きせずに、急落してしまうケースがあります。
したがって、このようなマーケットにおいては、CFDも買いから入るだけでなく、状況に応じて売りも上手に組み合わせたトレーディング手法が望ましいと思われるのです。
また、投資信託を保有している投資家が、目先株価が大きく下落しそうだという時にCFDを売っておき、底を打ったと思われるタイミングで売りポジションを清算します。すると、値下がりしたところで利益を確保できていますから、投資信託の基準価額が安くなったところで、その利益を使って同一ファンドを買い増ししておきます。そうすれば、投資信託の買いコストを下げることができますから、再びマーケットが反転上昇した時に、より大きなリターンが狙えるようになります。
CFDのメリットは、柔軟に売り買いが行える点にありますから、売りと買いのどちらが良いのかという二者択一ではなく、その時々の相場環境に合わせて、自由に両者を組み合わせて取引するのが肝心です。
用語解説
くりっく365では、金利相当額を以下の式で計算します。
清算価格 × 100倍 × 日銀政策金利(無担保コール翌日物誘導目標)※ × 日数/365日
※一定の幅をもって決定されているときは平均値を利用
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株式会社インベストラスト代表取締役
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IFTA国際検定テクニカルアナリスト。ビジネス・ブレークスルー大学 オープンカレッジ 株式・資産形成講座 講師。勧角証券(現みずほインベスターズ証券)、DLJdirectSFG証券(現楽天証券)、同証券経済研究所チーフストラテジストを経て、現職。現在、投資教育サイト《アイトラスト》の総監修を務める。ラジオNIKKEI、テレビ東京、TOKYO MXテレビ、CS日テレなどの株式関連番組にレギュラー出演。マネー雑誌の連載のほか、執筆多数。最新刊『めちゃくちゃ売れてるマネー誌ZAiが作った「株」チャートらくらく航海術』(ダイヤモンド社刊)では、チャート分析の基本中の基本、ローソク足に徹底的にこだわって騰がる株を見つける方法をわかりやすく解説。また最新刊「FX一目均衡表ベーシックマスターブック」が好評発売中。HP http://www.itrust.co.jp/
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Fanet MoneyLife(掲載日:2012年08月10日)
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