投信フォーカス 「ヒューミント・エジプト株式オープン(愛称:ナイルのめぐみ)」 - 注目の投信(第60回) - 投資信託
投資信託 [ 注目の投信 ]
ヒューミント投資顧問が追加型株式投信としては国内初のエジプト株ファンド『ヒューミント・エジプト株式オープン(愛称:ナイルのめぐみ)』の運用を2007年12月18日に開始してから、3ヵ月以上経過した。米金融不安の悪影響は限定的で、同ファンドの3ヵ月騰落率(3月末時点)は5.8%の下落だった。
<「ナイルのめぐみ」年初来の値動き、日経平均と比較>

基準価額が下落した主な要因はエジプトポンドに対し円高が進んだこと。同ファンドは為替ヘッジしないため、為替相場の変動を受ける。エジプトの外国為替市場は2003年に変動相場制へ移行しているが、「米ドルにペッグしていた過去の経緯から現在も米ドルに連動しやすい」(ヒューミント投資顧問)。3月は米ドルが主要通貨に対し急落したため、エジプトポンドも対円で大きく下落。年初からの3ヵ月間で約11%のエジプトポンド安・円高となった。ただ、直近は為替相場が落ち着きを取り戻したこともあり、同ファンドの基準価額は持ち直している。
(表-1)エジプトとBRICs各国の株式相場の騰落率

▲はマイナス
エジプト株の運用は米国とエジプトに拠点を置くコンコード・インターナショナル・インベストメンツ・エル・ピーが担当し、ボトムアップ・アプローチで25〜30銘柄程度に投資する。
カイロ・アレクサンドリア証券取引所の上場銘柄数は現在426銘柄、時価総額は16兆円前後。エジプトを代表する株価指数であるヘルメス指数(現地通貨ベース)の3年間騰落率は190%と上海総合指数と同水準、1年間では中国やインドを上回る上昇率と好調だ。「最近はエジプト政府が放出した株式を欧米のファンドなどが買っているようだ」(ヒューミント投資顧問)という。ただ、同社によると上場株式数に対する欧米投資家の株式保有株比率は15%程度のため、今後は外国人投資家の投資比率アップによる市場拡大の余地もありそうだ。「エジプト株市場は透明性が高いうえ、配当課税やキャピタルゲイン課税が課せられないというメリットもある。外国人投資家に対する持ち株比率の上限などもない」(同)という。
国際通貨基金(IMF)の予想では2008年のエジプトのGDP(国内総生産)成長率は6.9%と、アラブ首長国連邦の6.3%と比較するとやや高い。天然ガスの輸出増加や、観光客を狙ったテロにより一時落ち込んだ観光業が再び盛り返しているうえ、中東地域の活発な設備投資を背景に労働人口が豊富なエジプトが労働の供給源になるなど経済成長が続いている。ただ、直近はインフレ率が上昇しエジプト国内で暴動が起きるといったリスク要因も浮上している。
(表-2)エジプトと主な中東諸国の予想GDP成長率(%)

対象は湾岸協力会議(GCC)加盟国とエジプト
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