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【第9回】利食いの仕方 - 川合美智子のFX実践講座

最終更新:2013/06/27 16:03

FX・CFD [川合美智子のFX実践講座]

【第9回】

利食いの仕方


利食い(※)千人力ですから、最初は特にルールは設けず、利益が乗ったら確定させておくのが無難です。特にクロス円のような流動性に乏しい通貨ペアでトレードをする場合は、ボラティリティが高いので、せっかく利益が乗っていたとしても、あっという間にひっくり返される恐れがあります。

たとえば豪ドル/円、NZドル/円、英ポンド/円などは、その典型例です。この手の通貨ペアで取引している場合は、「利食い千人力」という言葉を頭に刻みつけて、こまめに利食いを繰り返すようにしましょう。

「それでは大きく儲けることができない」という人もいると思いますが、もし、利食いを行った後、それでもまだトレンドが続いていると思ったら、もう一度、同じ方向で入りなおせば良いのです。とにかくクロス円の取引を行う場合は、こまめに利食う。それでもトレンドが続いていたら、再び入りなおして、またこまめに利食うということを繰り返していった方が、大きな損失を被らず、結果的にトレンドに乗って利益を大きく膨らませることができます。ここを抜けたらトレンドが変わるというポイントに損切りさえ置いておけば、後は何度でも入りなおすことができるわけですね。

ただ、利食いに際して、「これだけはやらないように」ということが、ひとつだけあります。それは、金額ベースで利益を考えてしまうことです。

1ドル=77円で10万ドルのポジションを持ったとしましょう。そこで、今度は利食いのレベルを決めるわけですが、この時、あなただったら、どういう考えで利食いのラインを決めますか?

たとえば、「自分はこのトレードで30万円の利益を稼ぎたい。10万ドルのポジションだから3円の幅が取れれば目標達成だ。だから、1ドル=80円を利食いのレベルにしよう」。

このように考えてしまうと、実際にはなかなか目標達成できないものです。というよりも、その目標に執着してしまうので、機動的な利食いが出来なくなってしまいます。結果、目標を達成する前にアゲインストになってしまい、利食いもできず、逆に損失を被ってしまうということにもなりかねません。金額でモノを考えてしまうと、途端にダメになってしまうのが相場なのです。


ポイント

利食いはなるべく大きく取りたい。でも「利食い千人力」とも言われるように勝ち癖をつけるのも勝負師として大事なことです。本文ではこまめに利喰って勝ち癖を付けることを勧めていますが、ポジションをとってからトレンドが変化するところまで利食いを引っ張ることも重要です。この場合は第3回、第7回、そして下図のユーロ円のケースを参考にしてください。

【例】

1/19の大陽線でトレンド転換を確認。翌1/23の東京市場寄り付き99.90で買い参入、損切りポイントを前日足の安値+ダマシを勘案して98円割れに置く。このまま買いポジションを保持。4/5の107.60の終値がトレンドラインを切ったところで撤退。31日移動平均線も下抜けてトレンドが完全に変化した可能性が生じている。結果的には9円の利益を確定。


出所:(株)ワカバヤシ エフエックス アソシエイツ

※利食い =ポジションを決済して、利益を確定させる取引のこと。反対売買によって利益を確定することをいい、損切りの逆を意味。


プロフィール :川合 美智子(かわい みちこ)
株式会社ワカバヤシ エフエックス アソシエイツ代表取締役兼 外国為替ストラテジスト
 
旧東京銀行(現、三菱東京UFJ銀行)在勤の1980年より若林栄四の下で罫線分析を研究、習熟する。同行でカスタマー・ディーラーとして活躍した後、1989年より在日外銀でカスタマー・ディーラーとして、また、外国為替ストラテジストとして抜群の人気を博す。
罫線分析を基にした為替相場コメントには定評がある。
 
 

Fanet MoneyLife(掲載日:2012年06月08日)