【第3回】エントリータイミングの取り方を教えてください - 川合美智子のFX実践講座
FX・CFD [川合美智子のFX実践講座]
【第3回】
エントリータイミングの取り方を教えてください
ショートにせよロングにせよ、トレードを行うためにはまず、エントリーしなければなりません。では、どこで入れば良いのでしょうか。売りから入ろうと思ったけれども、売れないまま相場がどんどん下がってしまい、売るに売れなくなった。あるいは買いから入ろうと思ったけれども、買えないまま相場がどんどん上昇してしまい、買うに買えなくなってしまったという人も多いと思います。
このように、いつ買おうか(あるいは売ろうか)と考えてタイミングを図っても、相場の動きが速いと、なかなかエントリーできないという状態に陥ってしまう恐れがありますし、そもそも「このレートでエントリーするのが正解なのか」ということで迷ってしまい、結果的にエントリーのチャンスを逃してしまうというケースもあり得ます。
したがって、最初にエントリーするレートはどこかということを考える前に、損切りポイントを見極め、そこまでの損失に耐えられるレートまで待ってエントリーしてみてはいかがでしょうか。
そのためには、まずトレンドを見極めたうえで、損切りのポイントを考える必要があります。損切りポイントは、チャートなどをチェックして、「ここを切ったら明らかにおかしい」というところに置くようにしましょう。
例えば現在ドル/円が明らかなドル安/円高トレンドだとします。ドル/円が1ドル=77円50銭だとすると、次にチャートを見て78円50銭を超えた場合は明らかにトレンドがおかしいという判断が成り立つなら、そこに損切りポイントを置いてドル売りで入ります。
つまり、78円50銭を超えてドル高が進むようなら、持っているドル売りポジションは間違っているので、それは損切る。当然、損失が実現するわけですから、その時に出る損失の額が、自分に耐えられるものかどうかを考えて、エントリーのポイントを決めるのです。
78円50銭を損切りポイントにして、77円50銭で10万ドルの売りエントリーをした後ドル高が進んで損切りポイントに達した場合、金額ベースでは10万円の損失が生じます。これに耐えられるかどうかを考え、耐えられると判断するならば77円50銭をエントリーポイントとして、ドルを売れば良いのです。或いは金額を半分の5万ドルすれば77円以下でも、入ることが出来ます。
もちろん、この場合もドル売りのエントリーをすると同時に、78円50銭で損切りのドル買い注文を入れておくことを忘れずに。
不幸にして損切りが付いてしまっても、それはトレンドが自分の思った方向と逆であるということになりますから、今度はドル買いから入るチャンスにも繋がります。“失敗は次のチャンスに繋がる”と言うことです。トレンドが変化しているのに損切り出来ない人は、大きな損を抱え込んだり、せっかくのチャンスを逸することにもなりますから気を付けましょう。
ポイント
○77.50で(青矢印)ドル売り参入、78.50で(赤矢印)で損切り確定。
○損切り後、ドル買いに転ずれば利益拡大のチャンスに繋がる。
○ドル買いポジションはトレンドラインを切ったところで撤退。(緑矢印)結果的には82円台での利益確定に。
ドル/円チャート

(C)2012/WFXA

株式会社ワカバヤシ エフエックス アソシエイツ代表取締役兼 外国為替ストラテジスト
旧東京銀行(現、三菱東京UFJ銀行)在勤の1980年より若林栄四の下で罫線分析を研究、習熟する。同行でカスタマー・ディーラーとして活躍した後、1989年より在日外銀でカスタマー・ディーラーとして、また、外国為替ストラテジストとして抜群の人気を博す。
罫線分析を基にした為替相場コメントには定評がある。
Fanet MoneyLife(掲載日:2012年04月20日)
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