【第2回】FXをリスクヘッジに使うアイデアあれこれ
FX・CFD [くりっく365を活用すると資産運用はもっと面白くなる!]
【第2回】
FXをリスクヘッジに使うアイデアあれこれ
外貨投資には為替変動リスクがつきもの。これを上手にコントロールしていく必要があります。ところで皆さんは外貨建ての投資信託や債券などの資産をお持ちではありませんか?円高が進んだ場合、これら外貨建て資産はどうなるでしょう。そう、為替差損が発生します。あるいは、円安が進んだ時に円建ての資産だけを持っていたらどうなるでしょうか。円の価値が目減りします。このような時、FXを上手に活用することで、為替リスクを軽減することができるのです。

「為替差損が怖いので外貨には投資したくないという人が私の周りには結構多いような気がしますが、この間、FXは円高でも利益が狙えるって言ってましたよね。うまく利用すると、外貨建て資産の為替リスクをヘッジできるのではないかなと…。」

「そのとおり。なかなか鋭いね。確かに、外貨建て資産を保有している状態で円高が進むと、その外貨建て資産には為替差損が生じるよね。例えば1ドル=100 円のときに米ドル建ての投資信託を購入したとして、その後1ドル=90円になったら1ドルにつき10円の為替差損を被ってしまう。ここで、同時にFX取引を行ったらどうなるか考えてみて。例えば同時に米ドル/円でドル売りをしておけば、FX取引のほうからは利益が出るでしょう。米ドル建ての投資信託には為替差損が出るけれど、FXのドル売りポジションからは為替差益が出て、為替変動リスクを打ち消しあうよね。これがFXを使ったリスクヘッジの一例だよ。円高によって生じる為替差損リスクをヘッジするために「ドル売り・円買い」のポジションを持てるのはFXならではだよね。ただし、これはスワップポイントの影響を考えない場合だよ。円金利よりもドル金利が高い場合にドル売りのポジションを持ち続けるとスワップポイントの支払いが大きくなる可能性があるから注意が必要なんだ。」

「でもね、「円資産で持っていれば為替相場の変動を気にする必要がないから安心じゃない」って言う友達も結構いるんだよね。先輩、どう思います?」

「外貨建て資産を一切持たなければ、円高、円安で一喜一憂する必要はなくなるよね。でも、仮に円安が進んだ時、すべての資産を円で持っていたらどうなると思う?日本のように、食糧やエネルギー・資源の多くを海外からの輸入に頼っている国は、その国の通貨が安くなると、インフレに見舞われるリスクが高まるんだ。たとえば1ドル=100円が120円になったら、海外から輸入している食糧や資源・エネルギーの円建て価格には、20%のインフレ圧力が加わるのと同じことになる。
円安が進んだ分だけ輸入されているモノの値段が上がったら、それだけ円の価値は目減りしてしまうんだ。為替相場の動向は、その国のインフレまたはデフレを招く一因になることがあるんだよ。だから、すべての資産を円建てで保有している状態で円安が進んだら、保有している資産の価値はどんどん目減りしちゃう。そのリスクをヘッジするためにも、保有資産の一部は外貨で持つことをお勧めするね。」

「これからの時代、FXで為替リスクをヘッジするということも覚えておいた方が、資産運用にしても、個人の生活防衛にしても、大事になってきそうですね。」

「FXだからこそ、誰でも手軽に為替変動リスクをヘッジできるというのは本当だと思うよ。
さっきも言ったように、外貨建て資産を保有している状態で円高が進んだ場合の為替差損リスク、外貨建て資産を持たない状態で円安が進んだ場合のインフレリスクのいずれも、FXを用いてヘッジができるんだからね。
たとえば、円高が進んでいる時に100万円相当の外貨をヘッジしたいと考えた。FXなら証拠金が10万円であれば、10倍のレバレッジをかけることによって100万円相当の額をヘッジすることができる。少ない証拠金で、大きな額の外貨建て資産も十分にヘッジできるんだ。だから、資産のリスクヘッジを機動的に行えるようにするためにも、FXは必要不可欠なものになっていくような気がするね。」
【キーワード】
●インフレリスク●
モノの値段が継続的に上昇することをインフレーション(インフレ)といいます。インフレが進む要因はさまざまです。たとえば景気が良くなれば、モノの消費意欲が高まるため、モノの需給から見て物価が上がりやすくなりますし、賃金が上昇することによって、労働コストがモノの値段に上乗せされる形で物価上昇につながるケースもあります。あるいは、円安進行で海外から輸入されるモノの値段が上がって物価が押し上げられることもあります。いずれにしても、インフレが進めば、それ以前に比べて同金額で買えるモノの数量は減少します。それだけ、お金の価値が目減りしたことになります。日本の場合、将来的に人口の減少や少子高齢化によって国力が低下し、円が安くなることも想定されるだけに、円安によるインフレリスクを警戒しておく必要があります。
執筆:MoneyLife(掲載日:2010年08月11日)
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