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芙蓉リース Research Memo(6):2026年3月期中間期の総括と通期の業績見通し
配信日時:2026/01/14 11:06
配信元:FISCO
*11:06JST 芙蓉リース Research Memo(6):2026年3月期中間期の総括と通期の業績見通し
■芙蓉総合リース<8424>の決算動向
5. 2026年3月期中間期の総括
2026年3月期中間期を総括すると、言うまでもなく、海外再エネ関連の損失計上が最大のイシューとなった。特に本質的な原因は何か、今後さらに顕在化するリスクはないのか、といったところが気になるところである。同社では、1)プロジェクトが開発フェーズにあり、リスク顕在化における売却が困難であったこと、2)資金投下先のプロジェクトは分散していたものの、プロジェクトを主導するアライアンス先については一定程度の集中があったことを構造的な問題として特定した。一方、現在の海外再エネのアセットについては、1)既に開発フェーズにあるものは限定的であることや、2)建設中の案件は相対的にリスクの小さい太陽光が中心であること、3)制度基盤が安定しており、事業環境が見通しやすい欧州での案件が中心であることから、今後さらに顕在化するリスクは限られているとの認識である。いずれにしても、再エネ領域への取り組み方針に変更はなく、今後はリスクマネジメントの精度を高め、いかに信頼ある成長事業へと再構築していけるかが課題と言えるだろう。一方、海外再エネ関連を除くと、積極的な領域拡大により「モビリティ/ロジスティクス」が順調に伸びているほか、他の事業も総じて堅調に推移したと評価できる。とは言え、国内金利上昇に伴う資金原価増を含む、各種コストの増加により利益成長がやや鈍い印象は否定できない。下期以降、各種コスト増分(特に金利上昇分)の料金転嫁がいかに進むのか、高付加価値化やノンアセット収益をいかに増やしていくのか、進捗の遅れが気になる「BPO/ICT」などの巻き返しをいかに図っていくのかは今後の注目点であり、伸びしろという見方もできる。一方、活動面では、引き続き専門性の高いパートナー各社(海外を含む)との協業やグループ内連携などにより、各方面で将来を見据えた取り組みを進めることができた。
■業績見通し
2026年3月期の業績予想を減額修正し、各段階利益で減益となる見通し
1. 2026年3月期の業績予想
2026年3月期の連結業績について同社は、再エネ関連の損失計上等の影響を踏まえ、期初予想を減額修正した。営業利益を前期比47.5%減の340億円(修正幅:320億円減)、経常利益を同45.0%減の380億円(修正幅:320億円減)、親会社株主に帰属する当期純利益を同62.5%減の170億円(修正幅:290億円減)と、各段階利益での減益を見込んでいる。
減額修正したのは、中間期決算に計上済みの再エネ関連損失(約286億円)に加え、米国での再エネ分野における事業環境悪化等のリスクを保守的に織り込んだことが理由である。
上記2つの要因を除けば、期初予想の前提に大きな見直しはない。国内金利の上昇による影響が想定されるものの、成長領域を中心に資産を積み上げる計画である。また、回復の兆しが見えてきた「ヘルスケア」や需要が拡大している「BPO/ICT」の巻き返し(ノンアセット収益の拡大)にも注力する考えだ。
2. 弊社の見方
業績予想を達成するためには、下期の経常利益321億円が必要となる。不安定な国際情勢や米国関税問題、国内金利の上昇、為替相場の変動など、先行き不透明感が漂う外部環境には引き続き注意が必要であるものの、1)中間期業績の足を引っ張った一過性損失は既に計上済みであることや、2)米国での再エネ分野における事業環境悪化等のリスクについても保守的に織り込んでいること、3)海外再エネを除けば、各事業が総じて堅調に推移していること、4)さらには戦略的な進展(アライアンス先との協業、グループ内シナジーの創出等)に伴う積み上げも期待できることから、同社の業績予想の前提には十分に合理性があると弊社では判断している。注目すべきは、中期経営計画の最終年度である来期(2027年3月期)に向けて、いかに収益基盤の強化を図るかにある。足元では国内金利上昇に伴う資金原価増や各種コストの増加が収益の伸びを抑え込む要因となっていることから、営業資産の積み上げはもちろん、コスト増加分(特に金利上昇分)をいかに吸収していくのかをフォローする必要がある。とりわけロジスティクス領域における事業基盤の拡大(物流ソリューションの提供等)や「BPO/ICT」におけるグループ体制の再構築、「ヘルスケア」でのグループ連携(非ファイナンス領域の強化)などが、いかに高付加価値化やコスト効率化を実現していくのかに注目したい。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田 郁夫)
<HN>
5. 2026年3月期中間期の総括
2026年3月期中間期を総括すると、言うまでもなく、海外再エネ関連の損失計上が最大のイシューとなった。特に本質的な原因は何か、今後さらに顕在化するリスクはないのか、といったところが気になるところである。同社では、1)プロジェクトが開発フェーズにあり、リスク顕在化における売却が困難であったこと、2)資金投下先のプロジェクトは分散していたものの、プロジェクトを主導するアライアンス先については一定程度の集中があったことを構造的な問題として特定した。一方、現在の海外再エネのアセットについては、1)既に開発フェーズにあるものは限定的であることや、2)建設中の案件は相対的にリスクの小さい太陽光が中心であること、3)制度基盤が安定しており、事業環境が見通しやすい欧州での案件が中心であることから、今後さらに顕在化するリスクは限られているとの認識である。いずれにしても、再エネ領域への取り組み方針に変更はなく、今後はリスクマネジメントの精度を高め、いかに信頼ある成長事業へと再構築していけるかが課題と言えるだろう。一方、海外再エネ関連を除くと、積極的な領域拡大により「モビリティ/ロジスティクス」が順調に伸びているほか、他の事業も総じて堅調に推移したと評価できる。とは言え、国内金利上昇に伴う資金原価増を含む、各種コストの増加により利益成長がやや鈍い印象は否定できない。下期以降、各種コスト増分(特に金利上昇分)の料金転嫁がいかに進むのか、高付加価値化やノンアセット収益をいかに増やしていくのか、進捗の遅れが気になる「BPO/ICT」などの巻き返しをいかに図っていくのかは今後の注目点であり、伸びしろという見方もできる。一方、活動面では、引き続き専門性の高いパートナー各社(海外を含む)との協業やグループ内連携などにより、各方面で将来を見据えた取り組みを進めることができた。
■業績見通し
2026年3月期の業績予想を減額修正し、各段階利益で減益となる見通し
1. 2026年3月期の業績予想
2026年3月期の連結業績について同社は、再エネ関連の損失計上等の影響を踏まえ、期初予想を減額修正した。営業利益を前期比47.5%減の340億円(修正幅:320億円減)、経常利益を同45.0%減の380億円(修正幅:320億円減)、親会社株主に帰属する当期純利益を同62.5%減の170億円(修正幅:290億円減)と、各段階利益での減益を見込んでいる。
減額修正したのは、中間期決算に計上済みの再エネ関連損失(約286億円)に加え、米国での再エネ分野における事業環境悪化等のリスクを保守的に織り込んだことが理由である。
上記2つの要因を除けば、期初予想の前提に大きな見直しはない。国内金利の上昇による影響が想定されるものの、成長領域を中心に資産を積み上げる計画である。また、回復の兆しが見えてきた「ヘルスケア」や需要が拡大している「BPO/ICT」の巻き返し(ノンアセット収益の拡大)にも注力する考えだ。
2. 弊社の見方
業績予想を達成するためには、下期の経常利益321億円が必要となる。不安定な国際情勢や米国関税問題、国内金利の上昇、為替相場の変動など、先行き不透明感が漂う外部環境には引き続き注意が必要であるものの、1)中間期業績の足を引っ張った一過性損失は既に計上済みであることや、2)米国での再エネ分野における事業環境悪化等のリスクについても保守的に織り込んでいること、3)海外再エネを除けば、各事業が総じて堅調に推移していること、4)さらには戦略的な進展(アライアンス先との協業、グループ内シナジーの創出等)に伴う積み上げも期待できることから、同社の業績予想の前提には十分に合理性があると弊社では判断している。注目すべきは、中期経営計画の最終年度である来期(2027年3月期)に向けて、いかに収益基盤の強化を図るかにある。足元では国内金利上昇に伴う資金原価増や各種コストの増加が収益の伸びを抑え込む要因となっていることから、営業資産の積み上げはもちろん、コスト増加分(特に金利上昇分)をいかに吸収していくのかをフォローする必要がある。とりわけロジスティクス領域における事業基盤の拡大(物流ソリューションの提供等)や「BPO/ICT」におけるグループ体制の再構築、「ヘルスケア」でのグループ連携(非ファイナンス領域の強化)などが、いかに高付加価値化やコスト効率化を実現していくのかに注目したい。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田 郁夫)
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