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プロディライト Research Memo(7):次世代電話システムのリーディング・カンパニーへ
配信日時:2025/12/17 11:07
配信元:FISCO
*11:07JST プロディライト Research Memo(7):次世代電話システムのリーディング・カンパニーへ
■プロディライト<5580>の成長戦略
1. 企業理念と成長戦略
クラウドPBXの市場が拡大するなかで、パイオニアである同社はリカーリング収益を中心に成長を続け、近年は「INNOVERA」のアップデートや「パートナープログラム」の導入、AIを活用したサービスの提供などにより、対象ターゲットを広げてきた。同社は、国内で数少ないクラウドPBXの「メーカー」として、企業理念の「日々挑戦」やミッションの「これからもつながるを、もっと。」を実践し、これまでのよき電話文化を継承しつつ「電話のDX」の推進によって業界をリードしていくという考えを打ち出している。その結果として、固定電話とモバイルの垣根を越えてユーザーの利便性向上を図り、次世代電話システムのリーディング・カンパニーを目指す。
こうした企業理念を実現するため、同社はこれまでも「INNOVERA」の音声プラットフォーム構想、営業強化、ブランド力の向上、M&A推進という4つの成長戦略を推進してきた。「INNOVERA」の音声プラットフォーム構想では、クラウドPBXのリーディングサービスとして「INNOVERA」をあらゆるコミュニケーション領域に革命を起こすプラットフォームへと進化させる計画である。今後も、営業強化では、「パートナープログラム」とコンサルティング機能の強化を図り、ブランド力の向上では、「INNOVERA」のさらなるプレゼンス向上と企業成長の実現に向け、コーポレートブランディングとサービスブランディングを両軸で推進する。M&A推進では、事業シナジーの創出やサービスバリューチェーンの強化・多角化を進めていく。
2025年8月期も成長戦略は着実に進捗
2. 成長戦略の進捗
前述の成長戦略は2025年8月期も着実に進行し、その結果「INNOVERA」は、サービス提供開始10年の2025年5月に継続利用社数が2,000社を突破した。具体的な進捗は以下のとおりである。
プラットフォーム化に向けた「INNOVERA」の機能拡充では、「INNOVERA Emotion」に活用されている感情分析技術で特許を取得し、「INNOVERA」でAutocall機能の多言語対応試用版をリリース(2025年9月発表)、リブランディングした電話応対効率化サービス「Telful」などのUI改善や新機能追加など利便性向上に向けた年8回に及ぶアップデートを実施し、「Microsoft Teams」や「Salesforce」など外部アプリなど計8種のサービスとの連携を実現した。
営業力の強化では、カスタマーサクセス推進部の新設や地方展示会の出展などを通じてインサイドセールスを一層強化するとともに、「パートナープログラム」を強化し特に大手パートナーとの継続的関係の構築を推進した。
ブランド力の向上では、説明会の開催やオウンドメディアの運営、株主優待の新設などIR活動の強化を通じて資本市場におけるコーポレートブランドの認知度向上を図ったほか、SEOを重視したコンテンツ拡充や情報発信強化によるサービスブランドの強化も奏功し、問い合わせ数が前年比49%増となった。また、大阪・関西万博に出展し、来場者に同社の事業の魅力や価値を訴求した。
M&A戦略では、サービスポートフォリオの強化に向け、NNコミュニケーションズの連結子会社化を実施するとともに、NNコミュニケーションズが事業譲受した「TELENEAR」の展開を開始した。
成長へ向けてアクセルをより強く踏み込む
3. 将来へ向けた成長戦略
業績が順調に向上し、成長戦略の形が整ってきたことから、同社は2026年8月期以降の成長へ向けたアクセルをより強く踏み込んだ印象である。これに数値目標が加われば、既に中期経営計画といっても良いレベルの成長戦略になると思われる。
「INNOVERA」の音声プラットフォーム構想においては、多言語対応やAI自動応答、感情分析、テキスト化、データ連携、レガシーハードウェアとの連携といった機能を拡充する。APIを介してあらゆるサービスと柔軟に連携し、顧客満足度を最大化する新たな価値を提供することで、あらゆるコミュニケーション領域に革命を起こすプラットフォームへと進化し、クラウドPBXのリーディングサービスとしてのポジションを確立する。そのため、2025年8月期の多言語対応Autocallテスト版リリースに引き続き、2026年8月期も0ABJ提供エリアの拡大、迷惑電話フィルター、AI自動応答、リアルタイム通訳などをリリースする予定である。
営業強化においては、「パートナープログラム」とカスタマーサクセスの強化により、顧客基盤の拡大と満足度の向上を実現していく。「パートナープログラム」の強化では、広域営業部を通じて全国に支店を持つ大手パートナーとの連携を強める。これにより販売促進やOEM供給だけでなく、パートナー目線でのサービス企画の発案を促す。カスタマーサクセスの強化では、新設したカスタマーサクセス推進部にコンサルティング機能を持たせて提案・アップセルを支援する。これにより、顧客とのリレーションを強化し、満足度の向上と継続利用の促進を図る。これまでターゲットでなかったSOHOなど小規模企業に対しては、Webを活用した「TELENEAR」で本格的にアプローチする。
ブランド力の向上においては、企業としての信頼を高めるコーポレートブランディングと、主力製品「INNOVERA」の存在感を強化するサービスブランディングの両面から施策を実行する。コーポレートブランドの強化では、IR noteの取り組み継続や動画コンテンツの拡充、コーポレートコミュニケーションの強化を通じて、企業としての信頼・透明性を高め、投資家・市場からの評価向上を図る。サービスブランドの強化では、コンテンツSEOの強化やIRとPRの連携による総合的なWeb発信力の底上げにより、クラウドPBXなら「INNOVERA」と想起される存在を目指す。これにより、クラウドPBXのリーディング・カンパニーとして、信頼で選ばれるインフラ企業への進化を図る。
M&A推進においては、グループの技術力向上や市場シェアの最大化を目的に、クラウドPBX事業との相乗効果を重視したM&Aを実施することで、圧倒的な競争優位性を確立する。ターゲットは同社サービスとの親和性が高いBtoBの同業種とBtoBの異業種で、BtoBの同業種はブランド力・技術力・資金力などに課題を抱えていても双方がシナジーを最大化できる企業、BtoB異業種は販売チャネル・技術力・アップセル/クロスセルといった面でバリューチェーンの強化と多角化につながる企業を対象とする。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田 仁光)
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1. 企業理念と成長戦略
クラウドPBXの市場が拡大するなかで、パイオニアである同社はリカーリング収益を中心に成長を続け、近年は「INNOVERA」のアップデートや「パートナープログラム」の導入、AIを活用したサービスの提供などにより、対象ターゲットを広げてきた。同社は、国内で数少ないクラウドPBXの「メーカー」として、企業理念の「日々挑戦」やミッションの「これからもつながるを、もっと。」を実践し、これまでのよき電話文化を継承しつつ「電話のDX」の推進によって業界をリードしていくという考えを打ち出している。その結果として、固定電話とモバイルの垣根を越えてユーザーの利便性向上を図り、次世代電話システムのリーディング・カンパニーを目指す。
こうした企業理念を実現するため、同社はこれまでも「INNOVERA」の音声プラットフォーム構想、営業強化、ブランド力の向上、M&A推進という4つの成長戦略を推進してきた。「INNOVERA」の音声プラットフォーム構想では、クラウドPBXのリーディングサービスとして「INNOVERA」をあらゆるコミュニケーション領域に革命を起こすプラットフォームへと進化させる計画である。今後も、営業強化では、「パートナープログラム」とコンサルティング機能の強化を図り、ブランド力の向上では、「INNOVERA」のさらなるプレゼンス向上と企業成長の実現に向け、コーポレートブランディングとサービスブランディングを両軸で推進する。M&A推進では、事業シナジーの創出やサービスバリューチェーンの強化・多角化を進めていく。
2025年8月期も成長戦略は着実に進捗
2. 成長戦略の進捗
前述の成長戦略は2025年8月期も着実に進行し、その結果「INNOVERA」は、サービス提供開始10年の2025年5月に継続利用社数が2,000社を突破した。具体的な進捗は以下のとおりである。
プラットフォーム化に向けた「INNOVERA」の機能拡充では、「INNOVERA Emotion」に活用されている感情分析技術で特許を取得し、「INNOVERA」でAutocall機能の多言語対応試用版をリリース(2025年9月発表)、リブランディングした電話応対効率化サービス「Telful」などのUI改善や新機能追加など利便性向上に向けた年8回に及ぶアップデートを実施し、「Microsoft Teams」や「Salesforce」など外部アプリなど計8種のサービスとの連携を実現した。
営業力の強化では、カスタマーサクセス推進部の新設や地方展示会の出展などを通じてインサイドセールスを一層強化するとともに、「パートナープログラム」を強化し特に大手パートナーとの継続的関係の構築を推進した。
ブランド力の向上では、説明会の開催やオウンドメディアの運営、株主優待の新設などIR活動の強化を通じて資本市場におけるコーポレートブランドの認知度向上を図ったほか、SEOを重視したコンテンツ拡充や情報発信強化によるサービスブランドの強化も奏功し、問い合わせ数が前年比49%増となった。また、大阪・関西万博に出展し、来場者に同社の事業の魅力や価値を訴求した。
M&A戦略では、サービスポートフォリオの強化に向け、NNコミュニケーションズの連結子会社化を実施するとともに、NNコミュニケーションズが事業譲受した「TELENEAR」の展開を開始した。
成長へ向けてアクセルをより強く踏み込む
3. 将来へ向けた成長戦略
業績が順調に向上し、成長戦略の形が整ってきたことから、同社は2026年8月期以降の成長へ向けたアクセルをより強く踏み込んだ印象である。これに数値目標が加われば、既に中期経営計画といっても良いレベルの成長戦略になると思われる。
「INNOVERA」の音声プラットフォーム構想においては、多言語対応やAI自動応答、感情分析、テキスト化、データ連携、レガシーハードウェアとの連携といった機能を拡充する。APIを介してあらゆるサービスと柔軟に連携し、顧客満足度を最大化する新たな価値を提供することで、あらゆるコミュニケーション領域に革命を起こすプラットフォームへと進化し、クラウドPBXのリーディングサービスとしてのポジションを確立する。そのため、2025年8月期の多言語対応Autocallテスト版リリースに引き続き、2026年8月期も0ABJ提供エリアの拡大、迷惑電話フィルター、AI自動応答、リアルタイム通訳などをリリースする予定である。
営業強化においては、「パートナープログラム」とカスタマーサクセスの強化により、顧客基盤の拡大と満足度の向上を実現していく。「パートナープログラム」の強化では、広域営業部を通じて全国に支店を持つ大手パートナーとの連携を強める。これにより販売促進やOEM供給だけでなく、パートナー目線でのサービス企画の発案を促す。カスタマーサクセスの強化では、新設したカスタマーサクセス推進部にコンサルティング機能を持たせて提案・アップセルを支援する。これにより、顧客とのリレーションを強化し、満足度の向上と継続利用の促進を図る。これまでターゲットでなかったSOHOなど小規模企業に対しては、Webを活用した「TELENEAR」で本格的にアプローチする。
ブランド力の向上においては、企業としての信頼を高めるコーポレートブランディングと、主力製品「INNOVERA」の存在感を強化するサービスブランディングの両面から施策を実行する。コーポレートブランドの強化では、IR noteの取り組み継続や動画コンテンツの拡充、コーポレートコミュニケーションの強化を通じて、企業としての信頼・透明性を高め、投資家・市場からの評価向上を図る。サービスブランドの強化では、コンテンツSEOの強化やIRとPRの連携による総合的なWeb発信力の底上げにより、クラウドPBXなら「INNOVERA」と想起される存在を目指す。これにより、クラウドPBXのリーディング・カンパニーとして、信頼で選ばれるインフラ企業への進化を図る。
M&A推進においては、グループの技術力向上や市場シェアの最大化を目的に、クラウドPBX事業との相乗効果を重視したM&Aを実施することで、圧倒的な競争優位性を確立する。ターゲットは同社サービスとの親和性が高いBtoBの同業種とBtoBの異業種で、BtoBの同業種はブランド力・技術力・資金力などに課題を抱えていても双方がシナジーを最大化できる企業、BtoB異業種は販売チャネル・技術力・アップセル/クロスセルといった面でバリューチェーンの強化と多角化につながる企業を対象とする。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田 仁光)
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