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三機工業 Research Memo(5):受注高は前年同期比1.3%減だが高水準維持。繰越工事高も2,577億円と豊富
配信日時:2025/12/15 11:05
配信元:FISCO
*11:05JST 三機工業 Research Memo(5):受注高は前年同期比1.3%減だが高水準維持。繰越工事高も2,577億円と豊富
■業績動向
(3) セグメント別受注高
三機工業<1961>の建築設備事業の受注高は133,728百万円(前年同期比3.1%増)となった。サブセグメント別では、ビル空調衛生の受注高が61,944百万円(同55.7%増)と大幅増となったが、主には都市再開発やデータセンター関連の大型工事を受注したことによる。産業空調は45,028百万円(同19.2%減)となったが、前年同期にEV電池関連などを中心に大型受注を獲得したことの反動によるもので、懸念される内容ではない。電気の受注高は17,928百万円(同32.5%減)となったが、これも前年同期にEV電池関連の大型案件を受注したことの反動によるもので、水準自体は堅調な水準と言える。ファシリティシステムは8,827百万円(同15.3%増)と堅調に推移した。
プラント設備事業の受注高は14,376百万円(前年同期比29.9%減)となった。サブセグメント別では、機械システムが4,220百万円(同0.5%増)となったがマテハン関連がやや低調であった。環境システムの受注は、10,155百万円(同37.7%減)となったが、前年同期に複数の大型工事を受注し、豊富な繰越工事を確保していることから、施工体制を考慮して受注活動をやや抑制したことなどが影響した。不動産事業の受注高は1,313百万円(同1.5%増)、その他が492百万円(同46.4%増)といずれも堅調であった。
以上から、調整額を含めた総受注高は148,997百万円(同1.3%減)とほぼ前年同期並みとなったが、水準は依然として高い。期末の次期繰越高は257,757百万円(前期末比5.7%増)となり、いずれも連結決算発表以降で過去最高となった。この期末繰越工事高のうち、2026年3月期中に完成予定が105,619百万円(残高比45.4%)、2027年3月期中の完成予定が75,601百万円(同32.5%)、2028年3月期以降に完成予定が51,288百万円(同22.1%)となっている。
利益増などで自己資本比率は57.9%へ上昇。手元の現金及び預金は328億円と潤沢
2. 財務状況
2026年3月期中間期末の財務状況は、流動資産が121,202百万円(前期末比17,632百万円減)となった。主な増減要因は現金及び預金の増加1,013百万円、売掛債権(受取手形・電子記録債権・完成工事未収入金等・契約資産)の減少19,632百万円、有価証券の減少3,999百万円であった。固定資産は65,123百万円(同3,118百万円増)となった。主な増減要因は減価償却による有形固定資産の減少312百万円、無形固定資産の増加46百万円、投資その他の資産の増加3,383百万円(主に投資有価証券の増加3,312百万円)であった。この結果、2026年3月期中間期末の資産合計は186,326百万円(同14,513百万円減)となった。
流動負債は64,076百万円(前期末比18,207百万円減)となった。主な増減要因は買掛債務(電子記録債務を含む工事未払金)の減少11,902百万円、未払法人税等の減少4,387百万円、契約負債の増加4,112百万円であった。固定負債は14,244百万円(同2,069百万円増)となったが、主な増減要因は長期借入金の減少513百万円、退職給付に係る負債の増加431百万円、繰延税金負債の増加2,107百万円であった。この結果、負債合計は78,320百万円(同16,138百万円減)となった。
純資産合計は、108,005百万円(同1,625百万円増)となったが、主に配当金支払いによる利益剰余金の減少2,150百万円、消却による自己株式の減少(金額の増加)1,713百万円、その他有価証券評価差額金の増加2,101百万円による。この結果、2026年3月期中間期末の自己資本比率は57.9%(前期末52.9%)となった。
3. キャッシュ・フローの状況
2026年3月期中間期の営業活動によるキャッシュ・フローは3,754百万円の収入となった。主な収入は、税金等調整前四半期純利益の計上8,298百万円、減価償却費1,025百万円、売上債権及び契約資産の減少19,602百万円で、主な支出は、仕入債務の減少11,426百万円であった。投資活動によるキャッシュ・フローは3,772百万円の支出であったが、主な収入は投資有価証券の売却(ネット)1,038百万円で、主な支出は定期預金の預入(ネット)2,000百万円、有価証券の取得(ネット)2,000百万円、有形固定資産の取得457百万円であった。財務活動によるキャッシュ・フローは6,994百万円の支出となったが、主な支出は長短借入金の返済513百万円、自己株式の取得722百万円、配当金の支払額5,694百万円であった。
この結果、2026年3月期中間期の現金及び現金同等物は6,985百万円減少し、同期末残高は36,862百万円となった。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
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(3) セグメント別受注高
三機工業<1961>の建築設備事業の受注高は133,728百万円(前年同期比3.1%増)となった。サブセグメント別では、ビル空調衛生の受注高が61,944百万円(同55.7%増)と大幅増となったが、主には都市再開発やデータセンター関連の大型工事を受注したことによる。産業空調は45,028百万円(同19.2%減)となったが、前年同期にEV電池関連などを中心に大型受注を獲得したことの反動によるもので、懸念される内容ではない。電気の受注高は17,928百万円(同32.5%減)となったが、これも前年同期にEV電池関連の大型案件を受注したことの反動によるもので、水準自体は堅調な水準と言える。ファシリティシステムは8,827百万円(同15.3%増)と堅調に推移した。
プラント設備事業の受注高は14,376百万円(前年同期比29.9%減)となった。サブセグメント別では、機械システムが4,220百万円(同0.5%増)となったがマテハン関連がやや低調であった。環境システムの受注は、10,155百万円(同37.7%減)となったが、前年同期に複数の大型工事を受注し、豊富な繰越工事を確保していることから、施工体制を考慮して受注活動をやや抑制したことなどが影響した。不動産事業の受注高は1,313百万円(同1.5%増)、その他が492百万円(同46.4%増)といずれも堅調であった。
以上から、調整額を含めた総受注高は148,997百万円(同1.3%減)とほぼ前年同期並みとなったが、水準は依然として高い。期末の次期繰越高は257,757百万円(前期末比5.7%増)となり、いずれも連結決算発表以降で過去最高となった。この期末繰越工事高のうち、2026年3月期中に完成予定が105,619百万円(残高比45.4%)、2027年3月期中の完成予定が75,601百万円(同32.5%)、2028年3月期以降に完成予定が51,288百万円(同22.1%)となっている。
利益増などで自己資本比率は57.9%へ上昇。手元の現金及び預金は328億円と潤沢
2. 財務状況
2026年3月期中間期末の財務状況は、流動資産が121,202百万円(前期末比17,632百万円減)となった。主な増減要因は現金及び預金の増加1,013百万円、売掛債権(受取手形・電子記録債権・完成工事未収入金等・契約資産)の減少19,632百万円、有価証券の減少3,999百万円であった。固定資産は65,123百万円(同3,118百万円増)となった。主な増減要因は減価償却による有形固定資産の減少312百万円、無形固定資産の増加46百万円、投資その他の資産の増加3,383百万円(主に投資有価証券の増加3,312百万円)であった。この結果、2026年3月期中間期末の資産合計は186,326百万円(同14,513百万円減)となった。
流動負債は64,076百万円(前期末比18,207百万円減)となった。主な増減要因は買掛債務(電子記録債務を含む工事未払金)の減少11,902百万円、未払法人税等の減少4,387百万円、契約負債の増加4,112百万円であった。固定負債は14,244百万円(同2,069百万円増)となったが、主な増減要因は長期借入金の減少513百万円、退職給付に係る負債の増加431百万円、繰延税金負債の増加2,107百万円であった。この結果、負債合計は78,320百万円(同16,138百万円減)となった。
純資産合計は、108,005百万円(同1,625百万円増)となったが、主に配当金支払いによる利益剰余金の減少2,150百万円、消却による自己株式の減少(金額の増加)1,713百万円、その他有価証券評価差額金の増加2,101百万円による。この結果、2026年3月期中間期末の自己資本比率は57.9%(前期末52.9%)となった。
3. キャッシュ・フローの状況
2026年3月期中間期の営業活動によるキャッシュ・フローは3,754百万円の収入となった。主な収入は、税金等調整前四半期純利益の計上8,298百万円、減価償却費1,025百万円、売上債権及び契約資産の減少19,602百万円で、主な支出は、仕入債務の減少11,426百万円であった。投資活動によるキャッシュ・フローは3,772百万円の支出であったが、主な収入は投資有価証券の売却(ネット)1,038百万円で、主な支出は定期預金の預入(ネット)2,000百万円、有価証券の取得(ネット)2,000百万円、有形固定資産の取得457百万円であった。財務活動によるキャッシュ・フローは6,994百万円の支出となったが、主な支出は長短借入金の返済513百万円、自己株式の取得722百万円、配当金の支払額5,694百万円であった。
この結果、2026年3月期中間期の現金及び現金同等物は6,985百万円減少し、同期末残高は36,862百万円となった。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
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