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ビジョナル Research Memo(3):経営戦略と連動した人材戦略の実践を支援する「HRMOS」
配信日時:2025/12/08 11:03
配信元:FISCO
*11:03JST ビジョナル Research Memo(3):経営戦略と連動した人材戦略の実践を支援する「HRMOS」
■ビジョナル<4194>の事業内容
(2) HRMOS
HRMOSは、採用から入社後の活躍までの人材に関する情報を一元化・可視化することで、データに基づいた人材活用を可能にするプラットフォームであり、採用管理、人財活用(タレントマネジメント及び社内スカウトサービス)、勤怠管理、経費精算、労務・給与の5つの領域を提供する。従来、企業では人材データが各領域で個別に管理されてきたが、それらを統合・可視化し、エビデンスに基づいた人材戦略・人材活用を可能にする点がHRMOSの特徴である。雇用の流動化が進むことにより、企業の人材活用・人材戦略を支える「人的資本経営」(従業員を重要な経営資源と位置付け、統合的に人材情報を管理し、生産性向上を目指す経営手法)のニーズは益々高まっており、HRMOSではそれに対応するビジネスを展開している。すべてのサービスはSaaS形式で提供され、サブスクリプション型の課金体系を採用している。
a) サービスラインナップ
HRMOSでは、採用管理システム「HRMOS採用」、人財活用システム「HRMOSタレントマネジメント」、勤怠管理システム「HRMOS勤怠」、経費精算システム「HRMOS経費」、労務・給与システム「HRMOS労務給与」を展開している。さらに、2025年1月には、社内スカウトサービス「社内版ビズリーチ by HRMOS」をローンチした。「社内版ビズリーチ by HRMOS」は、転職市場が活性化し、人材獲得競争が激化するなか、「人材流出」という企業の新たな経営課題に対応する。「BizReach」で蓄積されたデータを学習した生成AIを搭載し、社内レジュメやポジション要件の自動作成、高精度な人材検索・レコメンデーション機能を通じて、社内人材とポジションの最適なマッチングを実現する。これにより社員に持続的なキャリア形成の機会を提供し、「働き続けたい」と思える会社づくりを支援する。また、同社の子会社であるビズリーチは、Thinkingsの全株式を2025年10月に取得した。Thinkingsは採用管理システム「sonar ATS」を主力サービスとして、大企業の新卒採用領域で強固な顧客基盤を持つ。採用管理領域は、「BizReach」と「HRMOS」の結節点として、人的資本データプラットフォームを構築する戦略上重要な位置づけである。これにより、同社グループは、中小・中堅企業から大企業の新卒・中途採用領域の採用管理クラウドサービスのマーケットリーダーとしての地位を強固なものとし、今後は各サービス間の機能連携やクロスセルによる事業拡大、両社が保有するプロダクト開発力を通して人的資本データプラットフォームの実現を加速させる。
b) 主要KPI推移
主要KPIは売上高の大部分を占める「HRMOS採用」と「HRMOSタレントマネジメント」、「社内版ビズリーチ by HRMOS」を対象に開示している。直近(2025年7月末時点)のARR※1は前年同期末比34.4%増の3,732百万円、利用中企業数※2は同24.3%増の2,421社と、いずれも前年同期比で2ケタ成長を維持した。ARPU※3も同8.1%増の12.8万円となり、上昇傾向にある。Churn Rate※4は、0.58%と低水準を維持した。すべての開示KPIが順調に伸長していることから、顧客基盤の拡大及び顧客の継続利用が同社の強みとなっている。
※1 Annual Recurring Revenue。各四半期末の月末MRR(Monthly Recurring Revenue。対象月末時点における継続課金企業に係る月額料金の合計(一時収益は含まない))に12を乗じて算出。
※2 各四半期の月末有料課金ユーザー企業数。複数のサービス導入顧客も1顧客として取り扱い。
※3 Average Revenue Per User。各四半期末のMRRを同時点の有料課金ユーザー企業数で除して算出。
※4 各四半期末のMRRベースの月末月次解約率を過去12ヶ月平均して算出。月末月次解約率は、当月解約したMRRを前月末MRRで除して算出。
c) 成長戦略
HRMOSでは、2024年7月に「HRMOS労務給与」がローンチされ、HRMOSの事業開始当初から想定していた基本サービスがすべて揃い、一気通貫型の人的資本データプラットフォームが完成した。さらに、2025年1月には新サービスである「社内版ビズリーチ by HRMOS」をローンチした。引き続きプロダクト開発を継続しながら、サービス間のクロスセル等を通して売上高の拡大を目指す。また、「BizReach」とのデータ連携を通じて、社内の人材マッチングや採用戦略に生かすことで、経営戦略と連動した人材戦略の実践を支援することを目指す。
2. Incubationセグメント
Incubationセグメントは、HR Tech以外の領域で社会や産業のDXを推進する事業の創造を通して、グループの事業ポートフォリオの拡充を目指している。主力のBizReachの収益の範囲内で、規律を保ちながら人材投資・プロダクト開発・マーケティング投資等を行い、将来的な成長の柱を育成している。現在は主に「トラボックス」「M&Aサクシード」「yamory」「Assured」で構成されている。物流DXプラットフォーム「トラボックス」は、荷主と運送事業者のマッチングを通じて物流効率化に貢献する。法人限定M&Aプラットフォーム「M&Aサクシード」は、事業承継や中小企業の事業再編を支援する。脆弱性管理クラウド「yamory」は、企業システムのセキュリティリスクを自動検知・管理し、情報セキュリティ体制の強化を支援する。クラウドサービスのセキュリティ信用評価「Assured」は、外部サービスの安全性を評価し、利用企業が安心して導入できる環境を提供する。また、2025年6月には、取引先経由のサイバー攻撃を未然に防ぐ「Assured企業評価」をローンチした。取引先企業のリスクを客観的に評価し、評価情報をデータベース化するサービスであり、調査や評価にかかる企業の業務負荷を大幅に軽減する。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 渡邉 俊輔)
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(2) HRMOS
HRMOSは、採用から入社後の活躍までの人材に関する情報を一元化・可視化することで、データに基づいた人材活用を可能にするプラットフォームであり、採用管理、人財活用(タレントマネジメント及び社内スカウトサービス)、勤怠管理、経費精算、労務・給与の5つの領域を提供する。従来、企業では人材データが各領域で個別に管理されてきたが、それらを統合・可視化し、エビデンスに基づいた人材戦略・人材活用を可能にする点がHRMOSの特徴である。雇用の流動化が進むことにより、企業の人材活用・人材戦略を支える「人的資本経営」(従業員を重要な経営資源と位置付け、統合的に人材情報を管理し、生産性向上を目指す経営手法)のニーズは益々高まっており、HRMOSではそれに対応するビジネスを展開している。すべてのサービスはSaaS形式で提供され、サブスクリプション型の課金体系を採用している。
a) サービスラインナップ
HRMOSでは、採用管理システム「HRMOS採用」、人財活用システム「HRMOSタレントマネジメント」、勤怠管理システム「HRMOS勤怠」、経費精算システム「HRMOS経費」、労務・給与システム「HRMOS労務給与」を展開している。さらに、2025年1月には、社内スカウトサービス「社内版ビズリーチ by HRMOS」をローンチした。「社内版ビズリーチ by HRMOS」は、転職市場が活性化し、人材獲得競争が激化するなか、「人材流出」という企業の新たな経営課題に対応する。「BizReach」で蓄積されたデータを学習した生成AIを搭載し、社内レジュメやポジション要件の自動作成、高精度な人材検索・レコメンデーション機能を通じて、社内人材とポジションの最適なマッチングを実現する。これにより社員に持続的なキャリア形成の機会を提供し、「働き続けたい」と思える会社づくりを支援する。また、同社の子会社であるビズリーチは、Thinkingsの全株式を2025年10月に取得した。Thinkingsは採用管理システム「sonar ATS」を主力サービスとして、大企業の新卒採用領域で強固な顧客基盤を持つ。採用管理領域は、「BizReach」と「HRMOS」の結節点として、人的資本データプラットフォームを構築する戦略上重要な位置づけである。これにより、同社グループは、中小・中堅企業から大企業の新卒・中途採用領域の採用管理クラウドサービスのマーケットリーダーとしての地位を強固なものとし、今後は各サービス間の機能連携やクロスセルによる事業拡大、両社が保有するプロダクト開発力を通して人的資本データプラットフォームの実現を加速させる。
b) 主要KPI推移
主要KPIは売上高の大部分を占める「HRMOS採用」と「HRMOSタレントマネジメント」、「社内版ビズリーチ by HRMOS」を対象に開示している。直近(2025年7月末時点)のARR※1は前年同期末比34.4%増の3,732百万円、利用中企業数※2は同24.3%増の2,421社と、いずれも前年同期比で2ケタ成長を維持した。ARPU※3も同8.1%増の12.8万円となり、上昇傾向にある。Churn Rate※4は、0.58%と低水準を維持した。すべての開示KPIが順調に伸長していることから、顧客基盤の拡大及び顧客の継続利用が同社の強みとなっている。
※1 Annual Recurring Revenue。各四半期末の月末MRR(Monthly Recurring Revenue。対象月末時点における継続課金企業に係る月額料金の合計(一時収益は含まない))に12を乗じて算出。
※2 各四半期の月末有料課金ユーザー企業数。複数のサービス導入顧客も1顧客として取り扱い。
※3 Average Revenue Per User。各四半期末のMRRを同時点の有料課金ユーザー企業数で除して算出。
※4 各四半期末のMRRベースの月末月次解約率を過去12ヶ月平均して算出。月末月次解約率は、当月解約したMRRを前月末MRRで除して算出。
c) 成長戦略
HRMOSでは、2024年7月に「HRMOS労務給与」がローンチされ、HRMOSの事業開始当初から想定していた基本サービスがすべて揃い、一気通貫型の人的資本データプラットフォームが完成した。さらに、2025年1月には新サービスである「社内版ビズリーチ by HRMOS」をローンチした。引き続きプロダクト開発を継続しながら、サービス間のクロスセル等を通して売上高の拡大を目指す。また、「BizReach」とのデータ連携を通じて、社内の人材マッチングや採用戦略に生かすことで、経営戦略と連動した人材戦略の実践を支援することを目指す。
2. Incubationセグメント
Incubationセグメントは、HR Tech以外の領域で社会や産業のDXを推進する事業の創造を通して、グループの事業ポートフォリオの拡充を目指している。主力のBizReachの収益の範囲内で、規律を保ちながら人材投資・プロダクト開発・マーケティング投資等を行い、将来的な成長の柱を育成している。現在は主に「トラボックス」「M&Aサクシード」「yamory」「Assured」で構成されている。物流DXプラットフォーム「トラボックス」は、荷主と運送事業者のマッチングを通じて物流効率化に貢献する。法人限定M&Aプラットフォーム「M&Aサクシード」は、事業承継や中小企業の事業再編を支援する。脆弱性管理クラウド「yamory」は、企業システムのセキュリティリスクを自動検知・管理し、情報セキュリティ体制の強化を支援する。クラウドサービスのセキュリティ信用評価「Assured」は、外部サービスの安全性を評価し、利用企業が安心して導入できる環境を提供する。また、2025年6月には、取引先経由のサイバー攻撃を未然に防ぐ「Assured企業評価」をローンチした。取引先企業のリスクを客観的に評価し、評価情報をデータベース化するサービスであり、調査や評価にかかる企業の業務負荷を大幅に軽減する。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 渡邉 俊輔)
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