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ビジョナル Research Memo(1):「BizReach」による「ダイレクトリクルーティング」で採用支援を変革
配信日時:2025/12/08 11:01
配信元:FISCO
*11:01JST ビジョナル Research Memo(1):「BizReach」による「ダイレクトリクルーティング」で採用支援を変革
■要約
ビジョナル<4194>は、テクノロジーを活用したサービス創造を通じて社会の様々な課題の解決を目指すデジタル・トランスフォーメーション(DX)・カンパニーである。同社グループは、連結子会社11社と関連会社1社(2025年7月末時点)で構成されている。同社の主力サービスである即戦力人材と企業をつなぐ転職サイト「BizReach(ビズリーチ)」により、企業が必要な人材を主体的に採用する「ダイレクトリクルーティング」の概念を日本の採用支援市場に浸透させ、変革をもたらした。加えて、採用から入社後の活躍までの情報を一元化・可視化することで、データに基づいた人材活用を可能にする人財活用プラットフォーム「HRMOS(ハーモス)」シリーズを提供し、「BizReach」との相乗効果を狙っている。また、HR Tech以外の領域で社会や産業のDXを推進する新規事業の創造やM&Aを通じて、事業ポートフォリオの拡充と持続的な成長を通した企業価値向上を目指している。
1. 2025年7月期の業績概要
2025年7月期の連結業績は、売上高で前期比21.2%増の80,161百万円、営業利益で同20.2%増の21,442百万円、経常利益で同22.9%増の22,715百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同22.8%増の15,950百万円であった。売上高は、HR Techセグメントを構成するBizReachで前期比18.8%増、HRMOSで同35.6%増、Incubation(インキュベーション)セグメントで同41.4%増と、規律をもって継続的に行ってきた成長投資の結果、各事業において2ケタ成長と大きく伸長した。利益面では、規律を保った成長投資を実行しながら、増益を果たした。
2. 2026年7月期の業績見通し
2026年7月期の連結業績は、売上高で前期比23.7%増の99,200百万円、営業利益で同7.7%増の23,100百万円、経常利益で同3.6%増の23,530百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同0.8%増の16,081百万円を見通している。BizReachでは良好な事業環境が継続する見込みであり、売上高は前期比17.0%増、営業利益率(管理部門経費配賦前)40%を確保する計画である。HRMOSでは顧客基盤拡大に注力し、さらにThinkings(株)(シンキングス)の株式取得に伴う売上合算により前期比72.6%の増収、Incubationセグメントでも新規事業の成長を通じて同78.4%の増収を見込んでいる。引き続き、規律ある事業運営を行いながら、中期的な企業価値向上に向けて成長投資を実行し、増益を見通している。
3. 中長期の成長戦略
同社はグループミッションの実現に向けて、2021年の上場時から3つのコミットメントを掲げ、さらなる事業成長を通して企業価値の向上を目指している。1つ目は、BizReachの持続的成長と利益拡大を掲げる。プロフェッショナル人材への採用ニーズが引き続き堅調であることを前提として、中期的な売上高成長率を15%程度、積極的な投資を行いながらも営業利益率(管理部門経費配賦前)40%を目標としている。次に、「BizReach」と「HRMOS」のデータ連携による、人的資本データプラットフォームの構築である。「HRMOS」は事業開始当初に想定していた基本サービスが揃い、一気通貫型の人的資本データプラットフォームをシリーズで展開している。また、2025年1月末には、社内スカウトサービス「社内版ビズリーチ by HRMOS」をローンチし、中長期的な成長が期待されている。「BizReach」で蓄積した転職市場のデータと「HRMOS」で保有する社員のデータをリアルタイムかつ一元的に集積・分析し、社内の人材マッチングや採用戦略に活かすことで、最適な人的資本経営につなげる未来を描く。最後に、継続的な新規事業創出やM&Aの活用を掲げる。M&AはHR Tech関連にかかわらず、その他の領域でも可能性を模索する。新規事業創出は、社会変化と技術進化がもたらす潜在的な成長事業領域への参入を目指す。
■Key Points
・2025年7月期の連結売上高は前期比21.2%増、営業利益は同20.2%増の増収増益で着地
・2026年7月期の連結売上高は前期比成長率が伸長し23.7%増、規律ある事業運営を通じて増益見込み
・BizReachは中期的な売上高成長率15%程度、営業利益率(管理部門経費配賦前)40%が目標。HRMOS、Incubationセグメントは成長投資を継続し、トップライン伸長に注力
■会社概要
テクノロジーを活用し、社会の課題解決を目指すDXカンパニー
1. 会社概要
同社は、「新しい可能性を、次々と。」をミッションに掲げ、社会における様々な「課題」を、テクノロジーを活用したサービス創造を通じて解決する事業を複数擁する、デジタル・トランスフォーメーション(DX)・カンパニーである。主力サービスは、即戦力人材と企業をつなぐ転職サイト「BizReach」と、人財活用プラットフォーム「HRMOS」シリーズである。これらを核に、様々な産業のDXを推進する新規事業の創出やM&Aを活用しながら、中長期的な企業価値向上を図っている。同社の事業は、HR TechセグメントとIncubationセグメントにて構成され、HR Techセグメントには、BizReach、HRMOS及びその他のHR Techサービスが含まれる。2025年7月期の事業別売上高構成(調整額を除く)は、BizReach事業が85.7%、HRMOSが6.5%、Incubationセグメントが3.9%となり、BizReachが連結売上高の大部分を占めている。
2. 沿革
同社の設立母体となった(株)ビズリーチは、2009年4月に即戦力人材と企業をつなぐ転職サイト「BizReach」を開始し、2016年6月に採用管理システム「HRMOS採用」を開始した。2017年11月には法人限定M&Aプラットフォーム「BizReach SUCCEED(現 M&Aサクシード)」を立ち上げた。2019年1月に人財活用システム「HRMOS(現 HRMOSタレントマネジメント)」を、同年8月に脆弱性管理クラウド「yamory(ヤモリー)」を開始し、11月にはトラボックス(株)の株式を取得して子会社化し、物流DXプラットフォーム「トラボックス」を引き継いだ。2020年2月にビジョナル(株)を設立してグループ経営体制へ移行した。2021年4月に東京証券取引所(以下、東証)マザーズ市場へ上場し、11月には、勤怠管理システム「IEYASU(現 HRMOS勤怠)」を提供するIEYASU(株)の株式をビズリーチが取得して子会社化した。2022年1月にクラウドサービスのセキュリティ信用評価「Assured(アシュアード)」を開始し、3月には経費精算システム「eKeihi(現 HRMOS経費)」を提供するイージーソフト(株)の株式をビズリーチが取得して子会社化した。同年4月には東証の市場区分見直しによりグロース市場へ移行した。2023年12月に東証プライム市場へ市場区分を変更し、2024年7月には労務・給与システム「HRMOS労務給与」を開始した。2025年1月に社内スカウトサービス「社内版ビズリーチ by HRMOS」をローンチし、6月に取引先企業のセキュリティ信用評価「Assured企業評価」を開始した。また、同年10月には採用管理システム「sonar ATS」を主力サービスとするThinkings(株)の株式をビズリーチが取得し子会社化した。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 渡邉 俊輔)
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ビジョナル<4194>は、テクノロジーを活用したサービス創造を通じて社会の様々な課題の解決を目指すデジタル・トランスフォーメーション(DX)・カンパニーである。同社グループは、連結子会社11社と関連会社1社(2025年7月末時点)で構成されている。同社の主力サービスである即戦力人材と企業をつなぐ転職サイト「BizReach(ビズリーチ)」により、企業が必要な人材を主体的に採用する「ダイレクトリクルーティング」の概念を日本の採用支援市場に浸透させ、変革をもたらした。加えて、採用から入社後の活躍までの情報を一元化・可視化することで、データに基づいた人材活用を可能にする人財活用プラットフォーム「HRMOS(ハーモス)」シリーズを提供し、「BizReach」との相乗効果を狙っている。また、HR Tech以外の領域で社会や産業のDXを推進する新規事業の創造やM&Aを通じて、事業ポートフォリオの拡充と持続的な成長を通した企業価値向上を目指している。
1. 2025年7月期の業績概要
2025年7月期の連結業績は、売上高で前期比21.2%増の80,161百万円、営業利益で同20.2%増の21,442百万円、経常利益で同22.9%増の22,715百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同22.8%増の15,950百万円であった。売上高は、HR Techセグメントを構成するBizReachで前期比18.8%増、HRMOSで同35.6%増、Incubation(インキュベーション)セグメントで同41.4%増と、規律をもって継続的に行ってきた成長投資の結果、各事業において2ケタ成長と大きく伸長した。利益面では、規律を保った成長投資を実行しながら、増益を果たした。
2. 2026年7月期の業績見通し
2026年7月期の連結業績は、売上高で前期比23.7%増の99,200百万円、営業利益で同7.7%増の23,100百万円、経常利益で同3.6%増の23,530百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同0.8%増の16,081百万円を見通している。BizReachでは良好な事業環境が継続する見込みであり、売上高は前期比17.0%増、営業利益率(管理部門経費配賦前)40%を確保する計画である。HRMOSでは顧客基盤拡大に注力し、さらにThinkings(株)(シンキングス)の株式取得に伴う売上合算により前期比72.6%の増収、Incubationセグメントでも新規事業の成長を通じて同78.4%の増収を見込んでいる。引き続き、規律ある事業運営を行いながら、中期的な企業価値向上に向けて成長投資を実行し、増益を見通している。
3. 中長期の成長戦略
同社はグループミッションの実現に向けて、2021年の上場時から3つのコミットメントを掲げ、さらなる事業成長を通して企業価値の向上を目指している。1つ目は、BizReachの持続的成長と利益拡大を掲げる。プロフェッショナル人材への採用ニーズが引き続き堅調であることを前提として、中期的な売上高成長率を15%程度、積極的な投資を行いながらも営業利益率(管理部門経費配賦前)40%を目標としている。次に、「BizReach」と「HRMOS」のデータ連携による、人的資本データプラットフォームの構築である。「HRMOS」は事業開始当初に想定していた基本サービスが揃い、一気通貫型の人的資本データプラットフォームをシリーズで展開している。また、2025年1月末には、社内スカウトサービス「社内版ビズリーチ by HRMOS」をローンチし、中長期的な成長が期待されている。「BizReach」で蓄積した転職市場のデータと「HRMOS」で保有する社員のデータをリアルタイムかつ一元的に集積・分析し、社内の人材マッチングや採用戦略に活かすことで、最適な人的資本経営につなげる未来を描く。最後に、継続的な新規事業創出やM&Aの活用を掲げる。M&AはHR Tech関連にかかわらず、その他の領域でも可能性を模索する。新規事業創出は、社会変化と技術進化がもたらす潜在的な成長事業領域への参入を目指す。
■Key Points
・2025年7月期の連結売上高は前期比21.2%増、営業利益は同20.2%増の増収増益で着地
・2026年7月期の連結売上高は前期比成長率が伸長し23.7%増、規律ある事業運営を通じて増益見込み
・BizReachは中期的な売上高成長率15%程度、営業利益率(管理部門経費配賦前)40%が目標。HRMOS、Incubationセグメントは成長投資を継続し、トップライン伸長に注力
■会社概要
テクノロジーを活用し、社会の課題解決を目指すDXカンパニー
1. 会社概要
同社は、「新しい可能性を、次々と。」をミッションに掲げ、社会における様々な「課題」を、テクノロジーを活用したサービス創造を通じて解決する事業を複数擁する、デジタル・トランスフォーメーション(DX)・カンパニーである。主力サービスは、即戦力人材と企業をつなぐ転職サイト「BizReach」と、人財活用プラットフォーム「HRMOS」シリーズである。これらを核に、様々な産業のDXを推進する新規事業の創出やM&Aを活用しながら、中長期的な企業価値向上を図っている。同社の事業は、HR TechセグメントとIncubationセグメントにて構成され、HR Techセグメントには、BizReach、HRMOS及びその他のHR Techサービスが含まれる。2025年7月期の事業別売上高構成(調整額を除く)は、BizReach事業が85.7%、HRMOSが6.5%、Incubationセグメントが3.9%となり、BizReachが連結売上高の大部分を占めている。
2. 沿革
同社の設立母体となった(株)ビズリーチは、2009年4月に即戦力人材と企業をつなぐ転職サイト「BizReach」を開始し、2016年6月に採用管理システム「HRMOS採用」を開始した。2017年11月には法人限定M&Aプラットフォーム「BizReach SUCCEED(現 M&Aサクシード)」を立ち上げた。2019年1月に人財活用システム「HRMOS(現 HRMOSタレントマネジメント)」を、同年8月に脆弱性管理クラウド「yamory(ヤモリー)」を開始し、11月にはトラボックス(株)の株式を取得して子会社化し、物流DXプラットフォーム「トラボックス」を引き継いだ。2020年2月にビジョナル(株)を設立してグループ経営体制へ移行した。2021年4月に東京証券取引所(以下、東証)マザーズ市場へ上場し、11月には、勤怠管理システム「IEYASU(現 HRMOS勤怠)」を提供するIEYASU(株)の株式をビズリーチが取得して子会社化した。2022年1月にクラウドサービスのセキュリティ信用評価「Assured(アシュアード)」を開始し、3月には経費精算システム「eKeihi(現 HRMOS経費)」を提供するイージーソフト(株)の株式をビズリーチが取得して子会社化した。同年4月には東証の市場区分見直しによりグロース市場へ移行した。2023年12月に東証プライム市場へ市場区分を変更し、2024年7月には労務・給与システム「HRMOS労務給与」を開始した。2025年1月に社内スカウトサービス「社内版ビズリーチ by HRMOS」をローンチし、6月に取引先企業のセキュリティ信用評価「Assured企業評価」を開始した。また、同年10月には採用管理システム「sonar ATS」を主力サービスとするThinkings(株)の株式をビズリーチが取得し子会社化した。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 渡邉 俊輔)
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