注目トピックス 日本株
CRI・MW Research Memo(6):モビリティ、ゲーム、オンラインコミュニケーションが3本柱
配信日時:2025/12/05 12:06
配信元:FISCO
*12:06JST CRI・MW Research Memo(6):モビリティ、ゲーム、オンラインコミュニケーションが3本柱
■CRI・ミドルウェア<3698>の中期経営計画
1. 基本方針
同社は、基本方針における従来の各事業の成長戦略に、主に事業面以外の戦略や方針などを追加した「CRIグループ中期経営計画(2026-2030)」(中計2030)を、初の中期経営計画として策定した。ゲーム事業で得られた技術やノウハウ、知見、資金を、エンタープライズ事業の研究開発や営業強化に投下することで事業領域を拡げ、グループ全体で飛躍的な成長を目指す。そのなかで、音と映像という得意分野を一層突き詰めるとともに、ゲーム依存の事業構造を、中期的にモビリティ、ゲーム、オンラインコミュニケーションの3本柱をコア事業とする事業構造へ変革する計画である。これにより、これまでやや漠然としていた成長戦略を、コア事業を中心に一層意図的・戦略的にすることで成長を促進し、2030年9月期までに売上高100億円(2025年9月期34億円)、営業利益率20%(同16%)、許諾売上高比率60~70%(同66%/M&A分を除外)、ROE15%以上(同11%)を目指す。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田 仁光)
<HN>
1. 基本方針
同社は、基本方針における従来の各事業の成長戦略に、主に事業面以外の戦略や方針などを追加した「CRIグループ中期経営計画(2026-2030)」(中計2030)を、初の中期経営計画として策定した。ゲーム事業で得られた技術やノウハウ、知見、資金を、エンタープライズ事業の研究開発や営業強化に投下することで事業領域を拡げ、グループ全体で飛躍的な成長を目指す。そのなかで、音と映像という得意分野を一層突き詰めるとともに、ゲーム依存の事業構造を、中期的にモビリティ、ゲーム、オンラインコミュニケーションの3本柱をコア事業とする事業構造へ変革する計画である。これにより、これまでやや漠然としていた成長戦略を、コア事業を中心に一層意図的・戦略的にすることで成長を促進し、2030年9月期までに売上高100億円(2025年9月期34億円)、営業利益率20%(同16%)、許諾売上高比率60~70%(同66%/M&A分を除外)、ROE15%以上(同11%)を目指す。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田 仁光)
<HN>
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積水ハウス---反落、8-10月期の下振れ決算をマイナス視へ
*12:46JST 積水ハウス---反落、8-10月期の下振れ決算をマイナス視へ
積水ハウス<1928>は反落。前日の前引け後に第3四半期の決算を発表、売り先行後に下げ渋る展開となっていたが、本日は地合いの悪化も重なり、売りが優勢の展開となっている。8-10月期営業利益は554億円で前年同期比26.6%減となっており、市場予想を100億円強下回っている。米国戸建事業が引き続き厳し状況となっており、据え置きの通期計画3400億円、前期比2.6%増達成へのハードルは高まる状況に。
<HM>
2025/12/05 12:46
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ジーテクト---大幅反落、ホンダの株式売出による需給悪化を警戒視
*12:40JST ジーテクト---大幅反落、ホンダの株式売出による需給悪化を警戒視
ジーテクト<5970>は大幅反落。350万株の株式売出、並びに、上限52万5000株のオーバーアロットメントによる売出の実施を発表している。売出人はホンダとなる。売出価格は12月15日から18日までの間に決定する。コーポレートガバナンスの充実や政策保有株式の見直しなどが売出の目的となるようだ。なお、株式売出後も、同社はホンダの持分法適用会社であり、事業面での連携は継続としている。
<HM>
2025/12/05 12:40
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日経平均寄与度ランキング(前引け)~日経平均は大幅に4日ぶり反落、アドバンテストが1銘柄で約104円分押し下げ
*12:37JST 日経平均寄与度ランキング(前引け)~日経平均は大幅に4日ぶり反落、アドバンテストが1銘柄で約104円分押し下げ
5日前引け時点の日経平均構成銘柄の騰落数は、値上がり26銘柄、値下がり197銘柄、変わらず2銘柄となった。日経平均は反落。563.28円安の50465.14円(出来高概算10億7342万株)で前場の取引を終えている。前日4日の米国株式市場はまちまち。ダウ平均は31.96ドル安の47850.94ドル、ナスダックは51.05ポイント高の23505.14で取引を終了した。ダウ、ナスダックともに寄り付き直後にマイナスに転じ、その後前日終値を挟んだ値動き。目立った材料がない中、年内の追加利下げ観測が引き続き相場を下支えしたものの、ここまでの上昇を受けた利益確定の売りも出て小動きとなった。米株市場を横目に、12月5日の日経平均は498.08円安の50530.34円と4日ぶり反落して取引を開始。その後は50400円を挟んで、マイナス圏で軟調もみあい展開となった。国内長期金利の上昇や日銀の利上げ観測が引き続き意識され、投資家心理を慎重にさせた。また、昨日の日経平均が1100円を超す大幅高となったことから、短期的な利益確定売りや戻り待ちの売りが出やすかった。個別では、ソフトバンクG<9984>、イビデン<4062>、レーザーテック<6920>、フジクラ<5803>、ディスコ<6146>、ニトリHD<9843>、日製鋼<5631>、資生堂<4911>、メルカリ<4385>、味の素<2802>、住友ファーマ<4506>、IHI<7013>、コムシスHD<1721>、シャープ<6753>、三井金属<5706>などの銘柄が上昇。一方、アドバンテ<6857>、ファーストリテ<9983>、東エレク<8035>、TDK<6762>、リクルートHD<6098>、トレンド<4704>、中外薬<4519>、ソニーG<6758>、ダイキン<6367>、任天堂<7974>、ファナック<6954>、テルモ<4543>、トヨタ自動車<7203>、バンナムHD<7832>、セコム<9735>などの銘柄が下落。業種別では、ゴム製品、その他製品、証券・商品先物取引業など幅広い業種が下落した一方で、情報・通信業、非鉄金属の2業種のみが上昇した。値下がり寄与トップはアドバンテスト<6857>となり1銘柄で日経平均を約104円押し下げた。同2位はファーストリテ<9983>となり、東エレク<8035>、TDK<6762>、中外薬<4519>、トレンド<4704>、リクルートHD<6098>などがつづいた。一方、値上がり寄与トップはソフトバンクG<9984>となり1銘柄で日経平均を約148円押し上げた。同2位はイビデン<4062>となり、フジクラ<5803>、レーザーテック<6920>、ディスコ<6146>、メルカリ<4385>、ニトリHD<9843>などがつづいた。*11:30現在日経平均株価 50465.14(-563.28)値上がり銘柄数 26(寄与度+203.65)値下がり銘柄数 197(寄与度-766.93)変わらず銘柄数 2○値上がり上位銘柄コード 銘柄 直近価格 前日比 寄与度<9984> ソフトバンクG 18940 740 148.41<4062> イビデン 12600 710 23.73<5803> フジクラ 17130 180 6.02<6920> レーザーテック 32550 350 4.68<6146> ディスコ 45930 470 3.14<4385> メルカリ 2942 88.5 2.96<9843> ニトリHD 2756 31 2.59<5631> 日本製鋼所 9163 351 2.35<2802> 味の素 3579 29 1.94<4911> 資生堂 2339 48.5 1.62<4506> 住友ファーマ 2469.5 34 1.14<1721> コムシスHD 4230 33 1.10<6753> シャープ 797 27 0.90<7013> IHI 3002 35 0.82<5706> 三井金属鉱業 17745 220 0.74<4004> レゾナックHD 6286 141 0.47<5214> 日本電気硝子 6348 32 0.32<7012> 川崎重工業 10740 60 0.20<6506> 安川電機 4774 5 0.17<7731> ニコン 1851 3 0.10○値下がり上位銘柄コード 銘柄 直近価格 前日比 寄与度<6857> アドバンテ 20310 -390 -104.29<9983> ファーストリテ 56890 -1210 -97.07<8035> 東エレク 33000 -820 -82.23<6762> TDK 2438 -43 -21.56<4519> 中外製薬 8268 -204 -20.46<4704> トレンドマイクロ 7262 -607 -20.29<6098> リクルートHD 8228 -194 -19.45<6367> ダイキン工業 19800 -450 -15.04<6758> ソニーG 4340 -78 -13.04<4543> テルモ 2377 -46 -12.30<7974> 任天堂 12510 -365 -12.20<7203> トヨタ自動車 3033 -70 -11.70<7832> バンナムHD 4301 -107 -10.73<5108> ブリヂストン 7031 -313 -10.46<9735> セコム 5323 -155 -10.36<8267> イオン 2525 -97.5 -9.78<4568> 第一三共 3478 -94 -9.43<6988> 日東電工 3766 -47 -7.86<7267> ホンダ 1512 -35.5 -7.12<6902> デンソー 2022 -52 -6.95
<CS>
2025/12/05 12:37
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トレンド---大幅反落、前日にIRデイを開催しているが
*12:34JST トレンド---大幅反落、前日にIRデイを開催しているが
トレンド<4704>は大幅反落。前日にIRデイが開催されているもよう。2026年の業績期待値として、売上高の5-7%成長、営業利益率17-19%などとしている。中心値で見ると営業利益は25年12月期並みの水準にとどまっており、コンセンサスは10%程度の増益であることから、ネガティブな反応が先行しているようだ。R&Dの増加、新サービスの立ち上げ、マーケティング費用など費用の増加を想定しているもよう。
<HM>
2025/12/05 12:34
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CRI・MW Research Memo(8):連結配当性向30%を目安に配当する方針
*12:08JST CRI・MW Research Memo(8):連結配当性向30%を目安に配当する方針
■株主還元策CRI・ミドルウェア<3698>は、事業拡大と企業価値の向上こそが株主に対する最大の利益還元であると考えている。剰余金の配当については、成長投資と株主還元のバランスを総合的に勘案のうえ、連結配当性向30%を目安に決定する方針である。剰余金の配当を行う場合、期末配当の年1回を基本的な方針とする。以上の方針及び業績を踏まえ、2025年9月期の1株当たり配当金は、当初予想から5.0円増配し、1株当たり25.0円とした。2026年9月期の1株当たり配当金は27.0円を予定している。(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田 仁光)
<HN>
2025/12/05 12:08
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CRI・MW Research Memo(7):「ADXAT」と「CRI Glassco」がモビリティの成長をけん引
*12:07JST CRI・MW Research Memo(7):「ADXAT」と「CRI Glassco」がモビリティの成長をけん引
■CRI・ミドルウェア<3698>の中期経営計画2. コア事業の成長戦略(1) モビリティ事業モビリティ事業では、音声製品「ADXAT」及び「CRI SOLIDAS」と映像製品「CRI Glassco」を中心に、M&Aや業務受託による成長も想定する。音声製品の成長戦略では、日系メーカーだけでなく海外メーカーとも関係を構築し、2030年までに四輪車の世界生産台数の20%強(2,000万台)への採用を目指す(年間の採用台数は3倍強を目標とする)。また、機能展開先については、現在はメータークラスタが中心だが、今後は車両接近通報装置やETCなどへと拡張するとともに、カーオーディオや統合コックピットへの「CRI SOLIDAS」の採用も推進し、車両1台当たりの収入増加を目指す(1台当たり収入1.5倍増を目標とする)。グラフィック製品の成長戦略では、「CRI ADXAT」で構築してきた大手メーカーなどとの関係を糸口に、「CRI Glassco」でメーターグラフィック分野へ進出する。低スペックマイコンでも高品質なグラフィックを提供できる強みを生かし、まずは二輪市場を中心に展開し、2030年までは二輪・四輪車の世界生産台数の10%(1,500万台)への採用を目指す。特に、世界最大の二輪市場であるインド二輪市場では、萩原エレクトロニクスのインド海外子会社と連携して様々なメーカーでの採用を進め、市場シェアで約50%(1,000万台)の採用を目指す。このため、注目度の高い南西アジア最大級の業界専門展示会「electronica India 2025」に既に出展した。(2) ゲーム事業世界のゲームコンテンツ市場は、日本の12倍、30兆円以上の規模でありながら、これまで成長にあまりベットしてきたとは言いづらい状況だったが、今後は国内、海外ともに一層の成長戦略を展開する。国内ミドルウェア事業は同社の主力事業にして利益の稼ぎ頭であるため、自社の新製品/新機能や他社製品との連携による既存ミドルウェアの機能強化、製品ラインナップ拡充、一括許諾の推進により、シェアの拡大を目指す。また、「CRI LipSync」などの新製品を市場に継続して投入することで、「CRIWARE」ブランドの市場浸透を推進する。海外ミドルウェア事業(中国)では、顧客とのつながりをタイトル単位から会社単位に引き上げる計画である。これにより、顧客のニーズに寄り添うアカウント営業体制を強化し、同社の技術力やサービス品質を再認識させることで売上の拡大を目指す(売上高で2倍を目標とする)。また、HarmonyOSの拡大をバネに、「CRIWARE」許諾ビジネスの拡大を図る(売上高で1.5倍を目標とする)。海外ミドルウェア事業(欧米)では、GDC(Game Developers Conference)など世界的なゲームイベントへの出展を通じて「CRIWARE」の認知度向上を図るとともに、現地販売代理店を2~3社に増やして市場での影響力を拡大、2028年までに米国子会社の立ち上げも視野に入れる。また、「Destiny」や「Hitman」シリーズなどビッグタイトルへの導入実績から、「CRI Sofdec」や「CRI Clovis」などの映像関連ミドルウェアをドアノック商材に拡販を進める。これにより、2030年度に中国で6億円、欧米で4億円の売上高を目指す。音響制作事業では、技術力やサービス品質を背景に業界内での評判を高め、既存顧客からのリピートオーダーを確実に取り込むとともに、新規顧客の取り込みを図る。また、CRI Chinaと緊密に連携し、需要旺盛な中国現地企業の「日本人声優によるボイス収録需要」の取り込みを強化する。2030年度には6億円の売上高を目指す。(3) オンラインコミュニケーション事業オンラインコミュニケーション事業では、新製品の検討を進めることも考えられるが、当面は「CRI TeleXus」とクラウドソリューションを2本柱に成長戦略を展開していく。「CRI TeleXus」については、オンラインコミュニケーションミドルウェアであるがゆえ、コロナ禍収束後にメタバースブームが縮小したことで出足が鈍かったが、大人数同時会話や立体音響・空間演出、AI通訳の進歩により没入感や臨場感を再現できるようになり、将来性は高まった。ゲーム向けでは、「CRIWARE」で培った音声や映像技術に対する実績を背景に、ボイスチャットの採用実績を積み上げるとともに、新機能リリースにより他のボイスチャットとの差別化を図り、ユーザーの利用を増やして売上増加を目指す。アプリケーションの動作を阻害しない低遅延、低負荷が評価され、すでにVR対戦アクションゲーム「ブレイゼンブレイズ(2024年7月リリース)」などに採用されている。非ゲーム向けでは、特に「モビリティ」「イベント」「教育」の3市場に注力、M&Aやアライアンスを駆使して新市場の開拓も推進する。低遅延に加えて空間オーディオや多人数ボイスチャットが評価され、3Dバーチャルオフィスサービス「NTT XR Lounge」などに採用された。2030年度にゲーム向けで3億円、非ゲーム向けで7億円の売上高を目指す。クラウドソリューション事業では、様々な機器がAI化し、パーソナライズされたコミュニケーションに進化すると予測されている。複雑化するニーズに対して、オンライン上でのリアルタイム処理技術に動画や画像の軽量化技術などを組み合わることで、顧客に最適なソリューションを提供する計画である。このため、2026年3月までは研究開発期間と定め、リアルタイム処理技術と動画及び静止画に関する処理技術を中核にした新製品の開発に注力する予定である。2030年度に10億円の売上高を目指す。5年間で成長投資は約31億円を予定3. 基本方針同社は中期経営計画策定に合わせて、サステナビリティ、人財、M&A/アライアンス、株主還元、キャッシュアロケーションに関して基本方針を公表した。とりわけ新技術や新製品の開発にかかる時間の短縮や、それを実現するための社内リソース不足を補うため、M&A/アライアンスを積極的に活用する方針である。このため、中期計画の達成状況に応じて、2030年度までに15億円程度のM&A投資を予定しており、特にモビリティ事業では、音声や映像周りの技術や専門技術者の取り込みを強化する考えである。キャッシュアロケーション及び財務方針として、2030年度の目標達成に向け、成長のための投資(研究開発投資、海外投資、M&A投資など)と安定経営に資金を配分し、余剰資金は継続的に株主へ還元していく。財務方針としては、手元資金を売上高の4ヶ月分を目安に保有(現状の手元資金と同水準の30億円)し、財務健全性を考慮して自己資本比率は65%以上を維持する。これに従い、2030年度までのキャッシュインを約44億円と想定、キャッシュアウトを成長投資約31億円、株主還元約13億円、手元資金約30億円とする計画である。また、成長投資の内訳としては、新製品や新技術への研究開発投資が約10億円、海外展開推進への投資や事業設備、事務所拡張への投資が約6億円、事業領域拡大やシナジー効果期待のM&A投資が約15億円を予定している。(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田 仁光)
<HN>
2025/12/05 12:07
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CRI・MW Research Memo(5):欧米ゲーム市場開拓加速、モビリティ分野はインドでの新たな市場開拓に期待
*12:05JST CRI・MW Research Memo(5):欧米ゲーム市場開拓加速、モビリティ分野はインドでの新たな市場開拓に期待
■CRI・ミドルウェア<3698>の業績動向3. トピックス2025年9月期のトピックスは、ゲーム事業で欧米市場の開拓加速及び「CRI LipSync」の次世代バージョンの開発、エンタープライズ事業ではインドの二輪車市場への展開及びSDV体験のシミュレーション環境「MESH」開発への参画が挙げられる。ゲーム事業では、同社を高く評価するドイツのDICOと、欧州及び米国向けの販売代理店契約を締結した。DICOはゲーム開発のほか、世界中のゲーム会社に対して開発支援やローカライズ、品質保証、パブリッシング支援など多岐にわたるサービスを提供しているため、DICOの持つ幅広いネットワークを利用して「CRIWARE」の導入を進められる。今後さらに、他の販売代理店との契約も検討するようだ。また、同社は東京ゲームショウ(2025年9月25日~26日)にて「CRI LipSync」次世代バージョンのデモなどを行った。解析精度の圧倒的向上や子音対応などを施した新しいリップシンク技術で、異言語にも対応できるため、今後、ゲームのみならず様々な場面で使われることが想定される。エンタープライズ事業のモビリティ分野では、新市場となるインドでの「CRI Glassco」展開を目指し、萩原電気ホールディングス<7467>の子会社である萩原エレクトロニクス(株)のインド海外子会社とサポート体制の構築を進める。「CRI Glassco」はノーコード開発で開発コストが削減できるため、インドでの普及・拡大が期待されている。また、名古屋大学発の産学共創プロジェクト「Open SDV Initiative」が提唱するSDV体験のシミュレーション環境「MESH」の開発に参画した。「MESH」はSDVが創造する未来の移動体験を実感できるシミュレーション環境で、同社は開発者の多様なアイデアを体験できるシナリオやシナリオ全体のコントロール機能の開発、解説やステップの表示機器の制御、機器間連携のためのネットワーク構築などを担当する予定である。初の中期経営計画初年度は増収増益予想4. 2026年9月期の業績予想2026年9月期の業績予想について、同社は売上高3,910百万円(前期比13.4%増)、営業利益600百万円(同8.2%増)、経常利益616百万円(同8.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益462百万円(同9.8%増)と増収増益を見込んでいる。初の中期経営計画初年度(後述)となるが、そのなかで全世界展開を見据えたモビリティの技術開発投資、グローバル対応の強化、新たな収益源に向けて「CRI TeleXus」など新製品・新技術開発投資を重点施策として注力していく。日本経済は、緩和的な金融環境などが下支え要因として作用するものの、各国の通商政策などの影響を受けて海外経済が減速、日本企業の収益なども高水準ながら下押しされ、成長ペースが伸び悩むと考えられている。また、設備投資は、緩和的な金融環境が下支え要因として作用するなか、人手不足対応やデジタル関連の投資、成長分野・脱炭素化関連の研究開発投資、サプライチェーンの強靱化に向けた投資は継続されると見込まれるものの、海外経済減速の影響を受けて伸び率は鈍化すると見られている。こうした環境下、同社は引き続き今後の成長が見込める事業と市場を見据えた研究開発体制を整備するとともに、事業基盤の拡大、グループシナジーの創出に注力する。売上高は、ミドルウェア/ツール分野、モビリティ分野を中心に引き続き拡大する見込みである。一方、営業利益は、前期にあった大型の一括許諾契約がなくなることや受託開発の増加に伴う収益性の低下に加え、前期を上回る研究開発投資など先行的費用により、増益ながら売上高の増加率を下回る見込みである。セグメント別では、分野によって増減はあるが、ゲーム事業、エンタープライズ事業ともに2ケタ増収を見込んでいる。ゲーム事業のミドルウェア/ツール分野では、国内は、次世代バージョンの「CRI LipSync」を市場に投入し、新たな収益源とする考えである。また、営業を強化して一括契約を進めることで、多くのタイトルで「CRIWARE」が採用される状況をつくり、シェアの拡大につなげる方針である。海外は、欧米、中国ともに今後の飛躍に向けて足場固めを行う予定で、中国ではテンセントやネットイースなど大手ゲームメーカーとの関係を強化し、一括契約やソリューションの提供を進める。欧米では代理店のDICOの営業力と出張ベースの直販を組み合わせるが、特に欧州は代理店中心に新規顧客獲得に注力、既存顧客を抱える北米は直販中心に顧客との関係深化を図る。音響制作分野では、2025年9月期に続いて中国企業の旺盛な需要を着実に取り込み、中国ビジネスの拡大に注力する。そのため、CRI Chinaとの連携を強化、日本からの訪問を増やして顧客との関係構築に努め、音響監督による仕切りなどサービス品質の高さを訴求する。エンタープライズ事業のモビリティ分野では、将来の全世界展開に向けて製品のグローバル化を推進する計画である。特に「CRI ADXAT」と「CRI Glassco」を中心に成長を持続、そのため「CRI ADXAT」は国内外でメーカー・車種の採用実績を積み上げ、「CRI Glassco」は国内メーカーに加えてインド市場での実績作りに注力する。また、SDVへの対応や品質の均一性を強みに、自動車メーカーとの関係構築にも努める。組込み分野では、高音質と省電力・低発熱が強みの「D-Amp Driver × GaN」を2026年1月のCESに出展、また事業領域の拡大に向けて次世代の映像ソリューションの開発にも着手する予定だ。継続して許諾売上を含めた受託案件の獲得にも注力するが、カラオケの一括許諾がなくなるため減収予想となった。クラウドソリューション分野では、前期より開発してきた「LiveAct/SmartJPEG」の次世代新製品を下期に市場投入する予定で、R&Dフェーズから受託フェーズへ転換する見込みである。これにより許諾売上や保守運用を含め、継続して受託案件が積み上がり始めるが、その時期は2026年9月期の終盤になるため、本格回復は2027年9月期となる見込みである。(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田 仁光)
<HN>
2025/12/05 12:05
注目トピックス 日本株
CRI・MW Research Memo(4):2025年9月期業績は好調、期初予想を大幅に超過
*12:04JST CRI・MW Research Memo(4):2025年9月期業績は好調、期初予想を大幅に超過
■CRI・ミドルウェア<3698>の業績動向1. 2025年9月期の業績動向2025年9月期の業績は、売上高3,448百万円(前期比8.9%増)、営業利益554百万円(同50.5%増)、経常利益566百万円(同47.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益420百万円(前期比38.2%増)で大幅増益となった。期初予想との比較でも、売上高で88百万円、営業利益で170百万円の超過達成で好業績となった。日本経済は、各国の通商政策などの影響を受けて一部に弱めの動きも見られたが、企業収益が全体的に高水準を持続、業況感も良好な水準を維持するなど、緩やかに回復した。同社を取り巻く事業環境については、モビリティ業界でSDV※の開発が注目を集めており、ゲーム業界におけるミドルウェアで培った同社の技術と知見を活用できる環境やタイミングが整いつつある。また、「2025大阪・関西万博」では、リアル会場での盛り上がりと同時に、併設されたバーチャル万博のオンライン空間上で大勢の人がコミュニケーションを行うなど、オンラインコミュニケーションはリアルとバーチャルのハイブリッドという形で着実に進展している。※ SDV(Software Defined Vehicle):販売後もソフトウェア更新によって機能や価値が更新される自動車。こうした環境下、同社は、モビリティやオンラインコミュニケーションなど今後成長が見込める市場と事業を見据えた研究開発体制を整備するとともに、新製品の創出や海外展開の推進など事業基盤の拡大、グループシナジーの創出に注力した。この結果、売上高はモビリティ分野が急伸、主力のミドルウェア/ツール分野も海外を中心に大きく伸びた。利益面では、好業績を背景に賞与引当金など人件費が増加したものの、許諾売上が増えたことから売上総利益率が改善し、営業利益は大幅増益を達成できた。期初予想との比較で業績が超過達成となったのは、モビリティで新製品、組込みでカジノ向け、音響制作で中国向けなどが想定を大きく上回ったことが要因で、中間決算発表時に通期業績予想を上方修正している。モビリティと海外ミドルウェアが大きく伸長2. セグメントの動向セグメント別の業績は、ゲーム事業が売上高1,807百万円(前期比7.8%増)、セグメント利益186百万円(同59.5%増)、エンタープライズ事業が売上高1,641百万円(同10.1%増)、セグメント利益368百万円(同46.3%増)といずれの事業も好調に推移した。分野別では、組込み分野とクラウドソリューション分野が減収となったが、特にモビリティ分野とミドルウェア/ツール分野の海外が業績をけん引した。(1) ゲーム事業ミドルウェア/ツール分野の国内は、提案営業の強化により新規顧客を含む複数の一括許諾契約を獲得したことで増収となった。なお、一括許諾契約とは、従来のタイトルごとの許諾契約を変更し、数タイトルを一括して許諾する効率のよい契約方法で、音声系ミドルウェアに強い同社は積極的にシェア拡大を目指している。海外向けは、中国において第3のOS(HarmonyOS)がローンチ・急拡大していることから追加契約が発生、新規契約については2機種(アンドロイド、iOS)から3機種分の契約が一般的となった。また欧州ではドイツのDICO Deutschland GmbH(DICO)と代理店契約(台湾、韓国に続き3社目)を締結したほか、かつて本格的に進出していた米国では既存顧客の開拓を推進するなど、欧米における拡販も進んでいる。音響制作分野においては、日本市場を本国に次いで重視する中国企業からの大型の日本語ボイス収録業務を複数受注したことに加え、既存顧客からのリピートオーダーも堅調に推移した。このように順調な業績を反映して、各KPIはライセンス数が10,020(前期末比14.5%増)、スマホゲーム採用率が36%(同1ポイント上昇)、家庭用ゲーム採用率が30%(同6ポイン上昇)と好調に推移した。利益面では、海外ミドルウェア/ツール分野と音響制作分野の好調が寄与、中国では現地法人(CRI China)を通じた手厚いサービス提供が好評、欧米では海外ミドルウェアの許諾ライセンスが回復している模様である。なお、オンラインコミュニケーションミドルウェア「CRI TeleXus」への研究開発投資は、同セグメントにおいて継続して行っている。(2) エンタープライズ事業モビリティ分野は、「CRI ADXAT」の採用数が順調に増加、二輪車向けの好調を背景に新製品「CRI Glassco」の採用数も年間を通して想定を大きく上回り、大幅増収となった。組込み分野は、前期に計上した大型許諾売上の反動で減収となったが、中間期にカラオケの一括許諾やリアルカジノ向けの年間許諾の売上高が想定以上に計上された。クラウドソリューション分野の売上高は、R&Dフェーズ入りするため受託量を計画的に減らしており、おおむね予定どおりの減収となった。(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田 仁光)
<HN>
2025/12/05 12:04
注目トピックス 日本株
CRI・MW Research Memo(3):ミドルウェアの許諾や受託開発、音響制作を展開
*12:03JST CRI・MW Research Memo(3):ミドルウェアの許諾や受託開発、音響制作を展開
■CRI・ミドルウェア<3698>の事業概要1. 事業内容同社グループは、同社及び音響制作の(株)ツーファイブと中国事業の上海希艾維信息科技(CRI China)の子会社2社で構成されており、「CRIWARE」などのブランドで、ソフトウェア製品の許諾ビジネスや許諾ビジネスに関連する受託開発、音響制作などを行っている。同社の事業内容は、以下のように様々な角度から見ることができる。(1) 事業セグメント事業セグメントはゲーム事業とエンタープライズ事業に分けられる。ゲーム事業では同社及び子会社2社が、ゲーム業界向けにゲーム開発をスムーズかつ効率的に行うための音声・映像関連ミドルウェアや画像最適化ソリューションを提供、音響制作事業ではゲームキャラクターの音声収録や楽曲制作などを行っている。「CRIWARE」のロゴは多くのゲームのパッケージやスマホゲームの起動画面に描かれており、ゲーマーの間では有名なミドルウェアである。エンタープライズ事業では同社が、ゲーム事業で培った音声・映像関連の技術を生かし、ゲーム以外の業界向けに、音声・映像関連ミドルウェアやソリューションの提供、関連する受託開発などを行っている。なかでも現在ターゲットとしているのは、車載機器などモビリティ分野、家電・IoT機器など組込み分野、Web動画や静止画などに関わる技術を取り扱うクラウドソリューション分野の3分野である。(2) ゲームで培った要素技術同社は長年にわたり、音声や映像など多くのデジタル信号処理技術を独自で研究開発し、顧客とともに技術検証を繰り返してきた。こうして蓄積された経験やノウハウと、その実績に基づく顧客からの信頼が、同社の技術評価や企業価値、ひいては「CRIWARE」ブランドを向上させてきた。特に音声に関しては、デジタルフィルタ処理などを用い、音に対して様々なエフェクトをリアルタイムに適用する音声信号処理、独自開発した音声圧縮技術によりマルチプラットフォームで展開できる音声コーデック※のほか、音声分析やサウンドオーサリングなど多くの技術を有している。映像/グラフィックスについては、ゲーム機やデバイスの特徴を考慮したうえで描画やデコード(解凍)のタイミングを調整する動画再生技術、単純な圧縮ツールでなくエンコード(圧縮)ライブラリとしてリアルタイム処理する動画圧縮技術のほか、映像解析や動画ストリーミングなど様々な技術を持っている。このほか、Web API開発や先読み/遅延ロード、ネットワーク技術、Webアプリケーション開発、UI/UX設計・開発、マイコン制御やOS/ドライバーの開発、電断対応などの組込み技術なども開発している。また、近年は様々な分野においてAIの活用を積極的に進めている。※ コーデック(CODEC):音声や映像などのデジタルデータを圧縮・復元する技術、またはそのためのプログラム。(3) 製品サービスとソリューションゲームで培ったこうした音声や映像などの高度な要素技術を、製品サービスやソリューションとして顧客に提供している。製品サービスとしては、遊技機やカラオケ、バーチャルキャラクター、VR/AR機などのエンターテインメント、家電やIoT、PC、サイネージなどの組込み、車載メーターやAVAS(Acoustic Vehicle Alerting System)、DMS(Driver Monitoring System)などのモビリティ、ECサイトやオンライン展示会などのクラウドソリューションといった分野で利用されている。ソリューションとしては、VR機器や有名ゲームタイトル向けアニメーションオーサリングツール、カラオケ会社向けキャラクターコンテンツ、自動車会社向けメータークラスタ用サウンドミドルウェア、自動車メーカー向け画質最適化システム、アパレルのビデオブログシステム、オンライン展示会のシステムなどの開発に活用されている。統合型サウンドミドルウェア「CRI ADX」などを開発2. 同社の製品とサービスゲーム事業では、20以上の機種や様々なOSに対応し、ハイクオリティなゲーム制作を支援している。主な製品は、主力の統合型サウンドミドルウェア「CRI ADX」、高画質・高機能ムービーミドルウェア「CRI Sofdec」、ネットワーク動画再生ミドルウェア「CRI Clovis」、オンラインコミュニケーションミドルウェア「CRI TeleXus」などである。また、子会社ツーファイブは、著名な声優を使った音声やイメージに合ったサウンドを作りたいというニーズに対し、声優のキャスティングから演出など音響監督による仕切り、収録、加工、編集、データ化までのサービスをワンストップで提供している。エンタープライズ事業では、クリアな音声、ブザー音から音声ガイドへの変更、部材点数の減少、状況に応じた音声の組み替えなどのニーズに対し、ワンチップマイコンで低負荷・高音質な音声の再生などを実現している。主な製品は、組込み分野の省回路型高出力サウンドミドルウェア「CRI D-Amp Driver」、フルデジタルオーディオソリューション「CRI SOLIDAS」、高圧縮トランスコードシステム「CRI DietCoder」、モビリティ分野のサウンド開発ソリューション「CRI ADX Automotive(CRI ADXAT)」、グラフィック開発ソリューション「CRI Glassco」、クラウドソリューション分野のWeb動画ソリューション「CRI LiveAct」、画像軽量化ソリューション「OPTPiX SmartJPEG」などである。独自開発したデジタル信号処理技術などに強み3. 同社の強み同社には技術面の強みに加え、各分野ごとにそれぞれ強みがある。技術面では、高音質で24分の1という高い圧縮率の音声コーデックや、高画質で1,000分の1という高い圧縮率の映像圧縮技術といったデジタル信号処理技術に強みがある。加えて圧縮技術のツールや方式は自社で持っているため、コスト面などの制約があるなかでも、きれいに響かせたり、リアルタイムで映像とシンクロさせるなどの開発を積極的に進めることができた。こうした取り組みが価格と品質の面での優位性につながり、国内ゲーム向けにおいて高いシェアを獲得するに至った。さらに市場や顧客のニーズにマーケット・インして活用を進めた結果、ゲーム以外の幅広い分野でも利用されるようになった。また、分野ごとでは、ミドルウェア/ツールでは対応機種の多さ、音響制作では声優のキャスティングからデータ化までのワンストップサービス、組込み分野ではワンチップマイコンによる低負荷・高音質な再生、モビリティ分野では対応力や品質の均一性、クラウドソリューション分野ではスマホブラウザでの動画表現が強みである。(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田 仁光)
<HN>
2025/12/05 12:03
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