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NSW Research Memo(5):エンベデッドソリューションは好調を継続。サービスソリューションは計画を下回る
配信日時:2024/12/17 13:05
配信元:FISCO
*13:05JST NSW Research Memo(5):エンベデッドソリューションは好調を継続。サービスソリューションは計画を下回る
■NSW<9739>の業績動向
2. セグメント別概況
(1) エンタープライズソリューション
売上高は7,522百万円(前年同期比8.1%減)、営業利益は1,084百万円(同2.3%増)、営業利益率は14.4%(同1.5ポイント上昇)であった。売上高については、システム機器販売が好調だった前年同期の反動などもあり減収となった。営業利益については、高収益案件の増加に伴い増益となった。また、受注高は7,923百万円(同2.7%減)であったが、受注残高は6,798百万円(同9.3%増)と堅調であった。
売上高の内訳を見ると、ビジネスソリューションの売上高は2,994百万円(前年同期比12.9%増)であった。製造業・物流業向けの自社パッケージの提供により堅調に推移したが、小売業向けは主要顧客のIT投資抑制に伴い減少した。また、金融・公共ソリューションの売上高は3,568百万円(同6.0%減)となった。金融・保険業向けはカード決済分野が伸び悩み、官公庁・団体向けもサービスソリューションへ一部の業務を移管した影響により減少した。さらに、システム機器販売の売上高は959百万円(同44.5%減)の大幅減収であった。特に前年同期に好調だった小売業向け顧客のPOSシステムが、システム一巡に伴い大幅に減少したためだ。
(2) サービスソリューション
売上高は6,808百万円(前年同期比12.0%増)、営業利益は240百万円(同11.1%増)、営業利益率は3.5%(同0.0ポイント低下)となった。売上高については、IoTシステム構築関連やクラウド・インフラサービスが増加し増収となった。営業利益については、不採算案件の影響はあったものの、他案件のプロジェクト管理の強化により増益となったが、利益水準は計画を大きく下回った。同セグメントは2020年3月期より独立したセグメントであり、事業拡大に向けた体制強化、新サービス展開のための先行投資などが影響し、他セグメントと比較し営業利益率が相対的に低い。不採算案件の処理は中間期で終了したが、事業が軌道に乗り同社全体の業績に貢献するには、もう少し時間がかかりそうだ。一方、受注高は6,878百万円(同7.1%増)となった。
売上高の内訳を見ると、クラウド・インフラサービスの売上高は4,893百万円(前年同期比4.7%増)となった。クラウドは、堅調なクラウド利用の需要に伴い構築関連が増加した。インフラ・その他サービスは、データマネジメント分野が好調に推移し、また運用系業務をサービスソリューションに集約するため、エンタープライズソリューションからの一部業務移管がプラスに寄与した。デジタルソリューションの売上高は1,914百万円(同36.3%増)となった。IoT・AIは、IoT分野の顧客深耕により堅調に推移したことで事業の安定化に注力した。さらに、Web・ECは既存の不採算案件への対応による機会損失から、セグメント利益全体へのマイナスの影響が残った。
(3) エンベデッドソリューション
売上高は5,368百万円(前年同期比6.0%増)、営業利益は818百万円(同11.7%増)、営業利益率は15.2%(同0.8ポイント上昇)と、高水準の利益率を維持した。売上高については、オートモーティブ・モビリティ分野が好調に推移した。また、利益については、増収に伴う売上総利益の増加により増益となった。既存顧客の深耕により生産性が向上し、引き続き高い利益率を維持しているが、これは既述のとおり技術的な参入障壁が高く、独立系の同社規模で同事業を手掛ける企業が少ないためと考えられる。なお、受注高については5,426百万円(同1.4%増)と堅調である。
売上高の内訳を見ると、同社の得意分野であるオートモーティブは、SDV※分野の技術者ニーズが高く、好調に推移した。当面は、好調が持続する見通しだ。モバイル・設備機器は、ともに主要顧客の開発フェーズが一巡したこともあり、横ばいからやや減少した。通信では、既存顧客からのネットワーク機器開発関連が拡大傾向に推移したことにより増加した。
※ Software Defined Vehicleの略で、ソフトウェアを変更することで価値や機能を増やしたり性能を高められる自動車のこと。
(4) デバイスソリューション
売上高は4,508百万円(前年同期比1.2%増)、営業利益は613百万円(同12.9%減)、営業利益率は13.6%(同2.2ポイント低下)となった。売上高は、一部主要顧客のIT投資抑制などにより微増であった。利益については、為替の影響や海外展開・海外活用に向けた活動強化などの影響もあり減益となった。エンベデッドソリューション同様、既存顧客の深耕により生産性が向上したほか、技術的な参入障壁が高く、独立系の同社規模で同事業を手掛ける企業が少ないこともあり、引き続き高い利益率を維持している。同社は汎用的な分野ではなく個別分野で強いが、取引先が固定化している分野であるため、主要顧客との関係を深掘りして業績を伸ばしている。受注高は4,598百万円(同0.6%増)と横ばいに留まり、今後も半導体関連の動向を注視する考えだ。
売上高の内訳を見ると、半導体設計開発評価を中心とする主要事業は堅調に増加した。一方、一部主要顧客のIT投資抑制により売上の鈍化に影響が出ており、他の顧客の売上増加では十分にカバーできていない状況である。また、半導体再生産サービスは、受注が進むものの為替の影響で利幅が減少した。ただ、半導体分野は特に専門性が高く、業界全体の慢性的な人材不足もあり、同社では、ベトナムをはじめ東南アジア中心に海外活用やパートナー連携を本格化している。また、台湾でもアライアンスを組み、海外企業からの案件獲得も目指し、新規開拓を進めている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 国重 希)
<HN>
2. セグメント別概況
(1) エンタープライズソリューション
売上高は7,522百万円(前年同期比8.1%減)、営業利益は1,084百万円(同2.3%増)、営業利益率は14.4%(同1.5ポイント上昇)であった。売上高については、システム機器販売が好調だった前年同期の反動などもあり減収となった。営業利益については、高収益案件の増加に伴い増益となった。また、受注高は7,923百万円(同2.7%減)であったが、受注残高は6,798百万円(同9.3%増)と堅調であった。
売上高の内訳を見ると、ビジネスソリューションの売上高は2,994百万円(前年同期比12.9%増)であった。製造業・物流業向けの自社パッケージの提供により堅調に推移したが、小売業向けは主要顧客のIT投資抑制に伴い減少した。また、金融・公共ソリューションの売上高は3,568百万円(同6.0%減)となった。金融・保険業向けはカード決済分野が伸び悩み、官公庁・団体向けもサービスソリューションへ一部の業務を移管した影響により減少した。さらに、システム機器販売の売上高は959百万円(同44.5%減)の大幅減収であった。特に前年同期に好調だった小売業向け顧客のPOSシステムが、システム一巡に伴い大幅に減少したためだ。
(2) サービスソリューション
売上高は6,808百万円(前年同期比12.0%増)、営業利益は240百万円(同11.1%増)、営業利益率は3.5%(同0.0ポイント低下)となった。売上高については、IoTシステム構築関連やクラウド・インフラサービスが増加し増収となった。営業利益については、不採算案件の影響はあったものの、他案件のプロジェクト管理の強化により増益となったが、利益水準は計画を大きく下回った。同セグメントは2020年3月期より独立したセグメントであり、事業拡大に向けた体制強化、新サービス展開のための先行投資などが影響し、他セグメントと比較し営業利益率が相対的に低い。不採算案件の処理は中間期で終了したが、事業が軌道に乗り同社全体の業績に貢献するには、もう少し時間がかかりそうだ。一方、受注高は6,878百万円(同7.1%増)となった。
売上高の内訳を見ると、クラウド・インフラサービスの売上高は4,893百万円(前年同期比4.7%増)となった。クラウドは、堅調なクラウド利用の需要に伴い構築関連が増加した。インフラ・その他サービスは、データマネジメント分野が好調に推移し、また運用系業務をサービスソリューションに集約するため、エンタープライズソリューションからの一部業務移管がプラスに寄与した。デジタルソリューションの売上高は1,914百万円(同36.3%増)となった。IoT・AIは、IoT分野の顧客深耕により堅調に推移したことで事業の安定化に注力した。さらに、Web・ECは既存の不採算案件への対応による機会損失から、セグメント利益全体へのマイナスの影響が残った。
(3) エンベデッドソリューション
売上高は5,368百万円(前年同期比6.0%増)、営業利益は818百万円(同11.7%増)、営業利益率は15.2%(同0.8ポイント上昇)と、高水準の利益率を維持した。売上高については、オートモーティブ・モビリティ分野が好調に推移した。また、利益については、増収に伴う売上総利益の増加により増益となった。既存顧客の深耕により生産性が向上し、引き続き高い利益率を維持しているが、これは既述のとおり技術的な参入障壁が高く、独立系の同社規模で同事業を手掛ける企業が少ないためと考えられる。なお、受注高については5,426百万円(同1.4%増)と堅調である。
売上高の内訳を見ると、同社の得意分野であるオートモーティブは、SDV※分野の技術者ニーズが高く、好調に推移した。当面は、好調が持続する見通しだ。モバイル・設備機器は、ともに主要顧客の開発フェーズが一巡したこともあり、横ばいからやや減少した。通信では、既存顧客からのネットワーク機器開発関連が拡大傾向に推移したことにより増加した。
※ Software Defined Vehicleの略で、ソフトウェアを変更することで価値や機能を増やしたり性能を高められる自動車のこと。
(4) デバイスソリューション
売上高は4,508百万円(前年同期比1.2%増)、営業利益は613百万円(同12.9%減)、営業利益率は13.6%(同2.2ポイント低下)となった。売上高は、一部主要顧客のIT投資抑制などにより微増であった。利益については、為替の影響や海外展開・海外活用に向けた活動強化などの影響もあり減益となった。エンベデッドソリューション同様、既存顧客の深耕により生産性が向上したほか、技術的な参入障壁が高く、独立系の同社規模で同事業を手掛ける企業が少ないこともあり、引き続き高い利益率を維持している。同社は汎用的な分野ではなく個別分野で強いが、取引先が固定化している分野であるため、主要顧客との関係を深掘りして業績を伸ばしている。受注高は4,598百万円(同0.6%増)と横ばいに留まり、今後も半導体関連の動向を注視する考えだ。
売上高の内訳を見ると、半導体設計開発評価を中心とする主要事業は堅調に増加した。一方、一部主要顧客のIT投資抑制により売上の鈍化に影響が出ており、他の顧客の売上増加では十分にカバーできていない状況である。また、半導体再生産サービスは、受注が進むものの為替の影響で利幅が減少した。ただ、半導体分野は特に専門性が高く、業界全体の慢性的な人材不足もあり、同社では、ベトナムをはじめ東南アジア中心に海外活用やパートナー連携を本格化している。また、台湾でもアライアンスを組み、海外企業からの案件獲得も目指し、新規開拓を進めている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 国重 希)
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