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No.1 Research Memo(1):2025年2月期上期は先行費用を積極投入しながらも、増収及び営業増益を確保

配信日時:2024/12/04 13:01 配信元:FISCO
*13:01JST No.1 Research Memo(1):2025年2月期上期は先行費用を積極投入しながらも、増収及び営業増益を確保 ■要約

1. 会社概要
No.1<3562>は、「日本の会社を元気にする一番の力へ。」を経営理念に掲げ、全国の中小・零細企業を主な対象として、情報セキュリティ機器の企画開発・製造・販売及び保守事業や、OA関連商品の販売及び保守・メンテナンス事業などを手掛けている。創業来、複合機やビジネスフォン、PCなどOA機器販売や保守・メンテナンス事業を軸として日本各地に営業拠点を開設し、業容を拡大してきた。フローとストックの両軸型のビジネスモデルであるが、最近では顧客接点を生かしたストック型ビジネスの比重を高めるため、月額課金によるコンサルティングサービス「No.1ビジネスサポート」の強化に注力している。また、2020年7月にグループインした情報セキュリティ機器の企画開発・製造を手掛ける(株)アレクソンとのシナジー創出により、マーケットイン型の商品提供にも強みを有する。

2024年4月に公表した長期ビジョン及び中期経営計画「Evolution 2027」では、100年企業にふさわしい企業体の形成を目指し、確固たる経営基盤の確立に取り組む方針を掲げた。すでに販路開拓のための資本業務提携や新しい事業領域への進出を目的とするM&Aを相次いで実現しており、事業拡大及び構造改革に向けた動きがいよいよ活発化してきた。

2. 2025年2月期上期の業績
2025年2月期上期の連結業績は、売上高が前年同期比3.7%増の6,824百万円、営業利益が同1.0%増の479百万円と増収増益となった。通期予想に対しても順調に進捗している。DX進展を背景に情報セキュリティ機器の販売が堅調に推移したことや、注力する「No.1ビジネスサポート」の積み上げなどが増収に寄与した。また、2024年6月にグループインしたOZ MODEの連結効果(3ヶ月分)も上乗せ要因となった。利益面では、期初計画どおり、人的資本経営に基づく人件費の増加やM&Aに係るDD費用等が発生したものの、増収による収益の押し上げやコストコントロールにより営業増益を確保した。

3. 2025年2月期の業績予想
2025年2月期の連結業績予想について同社は、期初予想を据え置き、売上高を前期比4.8%増の14,100百万円、営業利益を同24.3%減の930百万円と増収減益を見込んでいる。引き続き好調な情報セキュリティ機器の販売や「No.1ビジネスサポート」の積み上げなどに取り組むとともに、OZ MODE等の連結効果が増収に寄与する想定である。一方、利益面で一旦減益となるのは、企業価値向上に向けた基盤づくりを優先する方針の下、人財・システム・新規事業・M&Aへの積極投資が理由であり、この1年間を成長加速に向けた助走期間として位置付け、企業価値向上に向けた基盤づくりに取り組む考えだ。年間配当については、新たな株主還元方針(下限配当の設定)に基づき、同2.0円増配となる1株当たり35.0円を予想している(35周年記念配当1.0円を含む)。また、株主優待制度の導入も決定した。

4. 中期経営計画「Evolution 2027」の公表
同社は、2024年4月に2030年のありたい姿「Vision 2030」及び中期経営計画「Evolution 2027」(2025年2月期〜2027年2月期)を公表した。中期経営計画「Evolution 2027」では「さらなる進化に向けて」をテーマに、持続的成長・企業価値向上に向け、1) 経営基盤、事業基盤の再強化、構造改革、2) 事業領域拡大に向けた積極投資、3) 収益構造の安定化、4) サステナビリティ経営・人的資本経営の推進に取り組む考えだ。2027年2月期の業績目標として、最終年度の売上高168億円、営業利益18.3億円(営業利益率10.9%)を目指すとともに、長期ビジョンで掲げる5年後の売上高240億円、営業利益34億円(営業利益率14.2%)、時価総額300億円の実現に向けた基盤づくりを進める。

■Key Points
・2025年2月期上期は先行費用を投入しながらも増収及び営業増益を確保
・情報セキュリティ機器の販売が業績の伸びをけん引
・2025年2月期の業績予想は積極投資の影響により増収減益を見込むも、2.0円増配予想(記念配当1.0円を含む)
・長期ビジョン及び中期経営計画「Evolution2027」に基づき、100年企業を見据えて事業基盤の再強化や構造改革に取り組む

(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)

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