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10月のくりっく365、ドル・円は神経質な展開、トルコリラ・円はやや弱含みか
配信日時:2024/10/11 10:29
配信元:FISCO
*10:29JST 10月のくりっく365、ドル・円は神経質な展開、トルコリラ・円はやや弱含みか
東京金融取引所(TFX)が手掛ける取引所為替証拠金取引「くりっく365」は、9月の取引数量が前月比33.2%減の193万8133枚、1日の平均取引数量は9万2297枚と前月比で減少した。月末時点の証拠金預託額は5348.87億円と前月比で9.96億円減少した。取引通貨量では、米ドル、メキシコペソ、トルコリラ、豪ドル、南アフリカランドの順となった。一方、取引所株価指数証拠金取引「くりっく株365」は、9月の取引数量が前月比38.6%減の391万9014枚、1日の平均取引数量は24万3592枚と前月比で減少した。月末時点の証拠金預託額は983.97億円となり、前月比で106.92億円の増加となった。
取引数量トップは米ドル・円で77万4630枚(前月比17.0%減)であった。9月11日発表の米8月消費者物価指数が市場予想に反して伸びが加速し、9月の米連邦公開市場委員会(FOMC)における大幅利下げ観測が後退した。しかし、翌12日にWSJ紙で政策当局者は9月FOMCでの利下げ幅を決めかねていると報道され、大幅利下げ観測は再燃。日銀による年後半の利上げ可能性が意識され、日米金利差縮小の見方からドル・円は一時1ドル=140円台に到達。9月17-18日開催の米FOMCでは50bpの大幅利下げが実施されたものの、連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長が利下げを急いでないとのスタンスを示し、ドルは買い戻された。続く19-20日の日銀金融政策決定会合では政策金利の据え置きが決定されたが、植田日銀総裁が会合終了後の記者会見で利上げを急がない姿勢を示し、円売りが加速。自民党総裁選で金融タカ派イメージの強い石破氏が選出され、一時的にドル・円が急落する場面はあったものの、月末にかけてドル高・円安基調となった。
カナダドル・円は3万5256枚(前月比32.5%増)であった。9月4日にカナダ銀行(中央銀行)は政策金利を25bp引き下げた。今回で3会合連続での利下げとなったが、市場では年内のさらなる利下げを想定しカナダドルは売られやすい状況であった。9月中旬以降は日米金融政策見通しの見直しからドル・円が上昇する動きにカナダドル・円もつれる形に。27日に発表されたカナダの国内総生産(GDP)では7月分が市場予想を上回ったものの8月分はゼロ成長となる可能性が高いと示され、市場では10月会合での大幅利下げ期待が高まった。GDP発表後カナダドルは対米ドルで下落し、対円でも1カナダドル=108円台から105円台まで急落した。
10月のドル・円は神経質な展開か。今後の米国の利下げペースについては見方が分かれており、経済指標発表に左右される形となろう。9月FOMCでは利下げ幅をめぐり当局者の意見は分かれていたもようで、インフレへの警戒感が強まった場合などは次回政策金利据え置きなども視野に入ってくる可能性があり、その場合はドルの買い戻しが強まる形もありうる。ただ、石破新首相が日銀の追加利上げについて否定的な姿勢を示したことで、現在は日本の利上げ見通しは後退しているものの、再び1ドル=150円台に突入すれば為替介入への警戒感も出てくるとみられ、過度な上値追いには慎重さも出てきそうだ。10月27日に衆院選を控えていることから、石破新首相があえてこの時期に利上げへ意欲を見せるとは考えにくいが、急速な円安進行が見られれば、日銀・政府関係者から円売りをけん制するような発言も出て上値が重くなる可能性は十分あろう。
トルコリラ・円はやや弱含みか。トルコ中央銀行は9月19日に政策金利の据え置きを決定したほか、ガイダンスから引き締めの可能性に関する文言を削除し、利下げ実施を示唆する形に。声明発表後のトルコリラの動きは限定的であったが、いずれかのタイミングで利下げが実施されるとの見通しからトルコリラは売りへ傾きやすい状況と考えられる。一方で、イスタンブール100種指数はここのところ下落が続いており、足元の景気減速への懸念も強い。景気下支えの観点でトルコ中銀が利下げ期待を迫られるとみる市場関係者は多い一方で、家計消費の底堅さを指摘する声もあり、利下げ実施によるインフレ加速再燃を警戒し引き締め長期化を想定する可能性も否定できないため、リラ売りは今後の経済指標発表で利下げ実施の蓋然性を確認しながら進む事となりそうだ。
<CN>
取引数量トップは米ドル・円で77万4630枚(前月比17.0%減)であった。9月11日発表の米8月消費者物価指数が市場予想に反して伸びが加速し、9月の米連邦公開市場委員会(FOMC)における大幅利下げ観測が後退した。しかし、翌12日にWSJ紙で政策当局者は9月FOMCでの利下げ幅を決めかねていると報道され、大幅利下げ観測は再燃。日銀による年後半の利上げ可能性が意識され、日米金利差縮小の見方からドル・円は一時1ドル=140円台に到達。9月17-18日開催の米FOMCでは50bpの大幅利下げが実施されたものの、連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長が利下げを急いでないとのスタンスを示し、ドルは買い戻された。続く19-20日の日銀金融政策決定会合では政策金利の据え置きが決定されたが、植田日銀総裁が会合終了後の記者会見で利上げを急がない姿勢を示し、円売りが加速。自民党総裁選で金融タカ派イメージの強い石破氏が選出され、一時的にドル・円が急落する場面はあったものの、月末にかけてドル高・円安基調となった。
カナダドル・円は3万5256枚(前月比32.5%増)であった。9月4日にカナダ銀行(中央銀行)は政策金利を25bp引き下げた。今回で3会合連続での利下げとなったが、市場では年内のさらなる利下げを想定しカナダドルは売られやすい状況であった。9月中旬以降は日米金融政策見通しの見直しからドル・円が上昇する動きにカナダドル・円もつれる形に。27日に発表されたカナダの国内総生産(GDP)では7月分が市場予想を上回ったものの8月分はゼロ成長となる可能性が高いと示され、市場では10月会合での大幅利下げ期待が高まった。GDP発表後カナダドルは対米ドルで下落し、対円でも1カナダドル=108円台から105円台まで急落した。
10月のドル・円は神経質な展開か。今後の米国の利下げペースについては見方が分かれており、経済指標発表に左右される形となろう。9月FOMCでは利下げ幅をめぐり当局者の意見は分かれていたもようで、インフレへの警戒感が強まった場合などは次回政策金利据え置きなども視野に入ってくる可能性があり、その場合はドルの買い戻しが強まる形もありうる。ただ、石破新首相が日銀の追加利上げについて否定的な姿勢を示したことで、現在は日本の利上げ見通しは後退しているものの、再び1ドル=150円台に突入すれば為替介入への警戒感も出てくるとみられ、過度な上値追いには慎重さも出てきそうだ。10月27日に衆院選を控えていることから、石破新首相があえてこの時期に利上げへ意欲を見せるとは考えにくいが、急速な円安進行が見られれば、日銀・政府関係者から円売りをけん制するような発言も出て上値が重くなる可能性は十分あろう。
トルコリラ・円はやや弱含みか。トルコ中央銀行は9月19日に政策金利の据え置きを決定したほか、ガイダンスから引き締めの可能性に関する文言を削除し、利下げ実施を示唆する形に。声明発表後のトルコリラの動きは限定的であったが、いずれかのタイミングで利下げが実施されるとの見通しからトルコリラは売りへ傾きやすい状況と考えられる。一方で、イスタンブール100種指数はここのところ下落が続いており、足元の景気減速への懸念も強い。景気下支えの観点でトルコ中銀が利下げ期待を迫られるとみる市場関係者は多い一方で、家計消費の底堅さを指摘する声もあり、利下げ実施によるインフレ加速再燃を警戒し引き締め長期化を想定する可能性も否定できないため、リラ売りは今後の経済指標発表で利下げ実施の蓋然性を確認しながら進む事となりそうだ。
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