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為替週間見通し:底堅い値動きか、米金利据え置きを意識してドル買い継続も
配信日時:2024/05/18 13:13
配信元:FISCO
*13:13JST 為替週間見通し:底堅い値動きか、米金利据え置きを意識してドル買い継続も
【今週の概況】
■日米金利差維持の思惑でドルは下げ渋る
今週のドル・円は下げ渋った。5月14日発表の4月米生産者物価コア指数は前年比+2.4%で上昇率は3月実績を上回ったことから、リスク選好的なドル買い・円売りが活発となり、一時156円台後半までドル高円安が進行した。しかしながら、米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長が「次の行動が利上げになる可能性は高くないと思う」と述べたことから、リスク回避的なドル売りが強まり、ドル・円は156円台前半まで反落。15日発表の4月米消費者物価コア指数(CPI)は市場予想と一致したが、上昇率は3月実績を下回ったことから、9月利下げ観測が再浮上し、リスク回避的なドル売りが広がった。ドル・円は16日の東京市場で153円60銭まで下落したが、米長期金利の反転を受けてドル売り・円買いは縮小し、ドル・円は156円手前まで戻した。
17日のニューヨーク外為市場でドル・円は155円75銭から155円25銭の範囲内で推移した。ボウマンFRB理事がインフレ動向次第で利上げを支持する考えを再度表明したため、リスク回避のドル売りは縮小。ドル・円は155円68銭でこの週の取引を終えた。ドル・円の取引レンジ:153円60銭-156円74銭。
【来週の見通し】
■底堅い値動きか、米金利据え置きを意識してドル買い継続も
来週のドル・円は底堅い値動きか。直近発表の米国の生産者物価指数(PPI)と消費者物価指数(CPI)はおおむね高止まりを示しており、米連邦準備制度理事会(FRB)は現行の政策金利を当面維持することが見込まれている。今後発表される経済指標が良好な内容であれば、リスク選好的なドル買い・円売りが続くと予想される。FRBは5月22日に直近の連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨を公表する。早期利下げに否定的な意見が多くみられた場合、米金利高・ドル高を後押しする手がかりになる。
一方、イエレン米財務長官による日本の為替介入を念頭に置いた発言が、引き続き材料視されそうだ。4月末から5月上旬にかけての円急伸について、日本の為替介入だとすれば「まれであるべき」と指摘。市場参加者の間では1ドル=157円を超えた場合、為替介入が再び行われる可能性があるとの見方が出ているが、イエレン財務長官の見解は日本の為替介入をけん制したとの声が聞かれている。また、日本の4月消費者物価指数(CPI)コア指数が前年比+2.0%を下回った場合、金融正常化への思惑は後退。日米金利差が再度意識され、ドル・円は底堅い値動きを維持する展開もあり得る。
【米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨】(22日公表予定)
FRBは4月30日-5月1日開催の連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨を5月22日に公表する。早期利下げについて否定的な意見が多く含まれていた場合、米金利高・ドル高を後押ししそうだ。
【日・4月全国消費者物価コア指数(CPI)】(24日発表予定)
5月24日発表の全国消費者物価指数(CPI)は伸びの鈍化が注目される。東京都区部と同様に低下した場合には、日銀の金融正常化期待は後退し、円売り優勢となりそうだ。
ドル・円の予想レンジ:153.50円-158.00円
<FA>
■日米金利差維持の思惑でドルは下げ渋る
今週のドル・円は下げ渋った。5月14日発表の4月米生産者物価コア指数は前年比+2.4%で上昇率は3月実績を上回ったことから、リスク選好的なドル買い・円売りが活発となり、一時156円台後半までドル高円安が進行した。しかしながら、米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長が「次の行動が利上げになる可能性は高くないと思う」と述べたことから、リスク回避的なドル売りが強まり、ドル・円は156円台前半まで反落。15日発表の4月米消費者物価コア指数(CPI)は市場予想と一致したが、上昇率は3月実績を下回ったことから、9月利下げ観測が再浮上し、リスク回避的なドル売りが広がった。ドル・円は16日の東京市場で153円60銭まで下落したが、米長期金利の反転を受けてドル売り・円買いは縮小し、ドル・円は156円手前まで戻した。
17日のニューヨーク外為市場でドル・円は155円75銭から155円25銭の範囲内で推移した。ボウマンFRB理事がインフレ動向次第で利上げを支持する考えを再度表明したため、リスク回避のドル売りは縮小。ドル・円は155円68銭でこの週の取引を終えた。ドル・円の取引レンジ:153円60銭-156円74銭。
【来週の見通し】
■底堅い値動きか、米金利据え置きを意識してドル買い継続も
来週のドル・円は底堅い値動きか。直近発表の米国の生産者物価指数(PPI)と消費者物価指数(CPI)はおおむね高止まりを示しており、米連邦準備制度理事会(FRB)は現行の政策金利を当面維持することが見込まれている。今後発表される経済指標が良好な内容であれば、リスク選好的なドル買い・円売りが続くと予想される。FRBは5月22日に直近の連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨を公表する。早期利下げに否定的な意見が多くみられた場合、米金利高・ドル高を後押しする手がかりになる。
一方、イエレン米財務長官による日本の為替介入を念頭に置いた発言が、引き続き材料視されそうだ。4月末から5月上旬にかけての円急伸について、日本の為替介入だとすれば「まれであるべき」と指摘。市場参加者の間では1ドル=157円を超えた場合、為替介入が再び行われる可能性があるとの見方が出ているが、イエレン財務長官の見解は日本の為替介入をけん制したとの声が聞かれている。また、日本の4月消費者物価指数(CPI)コア指数が前年比+2.0%を下回った場合、金融正常化への思惑は後退。日米金利差が再度意識され、ドル・円は底堅い値動きを維持する展開もあり得る。
【米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨】(22日公表予定)
FRBは4月30日-5月1日開催の連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨を5月22日に公表する。早期利下げについて否定的な意見が多く含まれていた場合、米金利高・ドル高を後押ししそうだ。
【日・4月全国消費者物価コア指数(CPI)】(24日発表予定)
5月24日発表の全国消費者物価指数(CPI)は伸びの鈍化が注目される。東京都区部と同様に低下した場合には、日銀の金融正常化期待は後退し、円売り優勢となりそうだ。
ドル・円の予想レンジ:153.50円-158.00円
<FA>
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