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NYの視点:米3月NY連銀消費者調査、長期期待インフレ低下はFRBの利下げを後押し

配信日時:2024/04/09 07:38 配信元:FISCO
*07:38JST NYの視点:米3月NY連銀消費者調査、長期期待インフレ低下はFRBの利下げを後押し 年初来、強いインフレや雇用関連の指標を受けて、短期金融市場の連邦準備制度理事会(FRB)の利下げ確率は大幅に低下しつつある。JPモルガンはFRBの利下げ開始時期の予想を従来の6月から7月に先送りした。年内に利下げがなくともサプライズとはならないとの見方も強まりつつある。

NY連銀が発表した3月の消費者調査結果で、1年インフレ期待は3%と、3.04%から小幅低下もほぼかわらず。3年インフレ期待は2.9%と、2.71%から上昇。5年は2.62%と、2.89%から低下する、まちまちとなった。

しかし、特にFRBが金融政策決定において注視している長期のインフレ期待が低下したため、インフレ長期化懸念が緩和し、ドル買いも一段落した。

■米3月NY連銀消費者調査
・米3月NY連銀1年インフレ期待:3%(3.04%)
・米3月NY連銀3年インフレ期待:2.9%(2.71%)
・米3月NY連銀5年インフレ期待:2.62%(2.89%)
・来年のガソリン価格:+4.47%、食料品価格+5.08%、医療コスト+8.12%、教育コスト+6.54%、賃貸+8.74%

消費者が予想している今後12カ月間に失業する確率は15.7%(前回14.5%)と、過去4年間で最高を記録した。また、今後3カ月間に債務で、最低額の支払い不能となる可能性を予想しているとの回答は12.9%まで上昇し、パンデミックによる経済封鎖直後の2020年4月以降で最高に達した。

長期期待インフレの低下や消費者の債務不履行上昇リスク、労働市場への警戒感は、FRBの利下げを後押しする結果となった。この結果が、今後、発表される指標に反映するかどうかに注目が集まる。

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