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株価指数先物 【週間展望】 ―4万円大台を意識したロング優勢の展開か
配信日時:2024/02/25 17:00
配信元:MINKABU
今週の日経225先物は、23日の米国市場でNYダウ、S&P500が最高値を更新したことを受けて、4万円の大台を意識したロング優勢の展開が見込まれる。22日のナイトセッションで日経225先物は日中大阪比10円高の3万9130円で始まった後は強いトレンドを継続し、3万9520円まで買われた。さらに祝日取引では高値圏で推移し、一時3万9610円まで買われる場面があった。
ボリンジャーバンドは、上向きで推移する+1σ(3万8220円)を支持線に+2σ(3万9370円)に沿ったトレンドを形成しており、祝日取引で+2σを上回ってきた。過熱感が警戒されやすい水準だが、バンドに沿ったトレンド形成が意識されやすく、+3σ(4万0520円)とのレンジへの移行が期待されよう。
先週の日経平均株価は、決算が好感された米半導体大手エヌビディアの時間外取引での急伸が支援材料となり、約34年2カ月ぶりに史上最高値を更新した。
買い遅れていた投資家の資金流入が強まり、押し目待ち狙いの買い意欲の強さがみられるなかでは、ショートは避けたいところだろう。23日の米国市場ではエヌビディアが最高値更新後に利食いにより上げ幅を縮める動きをみせており、指数インパクトの大きい値がさハイテク株ではリバランスの動きもありそうだ。また、3月相場を睨んで配当志向の物色に向かいやすく、ややTOPIX型へのシフトも予想される。高値更新によっていったん利食いが入りやすい一方で、先高期待は強く良好な需給状況のなかでは、相対的に出遅れているバリュー株を見直す動きの強まりが想定され、全体としては上昇基調を継続するだろう。
また、著名投資家ウォーレン・バフェット氏が率いるバークシャー・ハサウェイの現金保有高が、昨年10-12月に過去最高に膨らんだようである。昨年に持ち高比率を高めた大手総合商社の昨年末の投資リターンは61%だったと伝えられており、今後、利益確定に伴う持ち高圧縮も意識されやすく、目先的な達成感からのショートと先高期待によるロングが交錯する場面がありそうだ。
ただし、高値を更新する過程で積極的にポジションをロングに傾けている動きは限定的とみられ、大きく調整する局面では押し目待ち狙いのロングで対応したい。+2σに沿ったトレンドを形成するなか、過度な過熱感は高まりづらく、まずは+2σが位置するオプション権利行使価格の3万9375円を中心とした、権利行使価格3万9125円から3万9625円処でのレンジを想定。レンジ上限での推移が継続するようだと、3万9625円と4万円のレンジが意識されよう。また、目先達成感からショートが積み上がりやすくなる半面、ショートカバーに伴うリバウンド直面では値幅が出やすいとみておきたい。なお、週足の+2σは4万0330円まで上昇しているが、1月第2週以降、+2σに沿った強いトレンドを形成している。
今週の米国では、27日に米国2月コンファレンスボード消費者信頼感指数や29日には米連邦準備理事会(FRB)が重視する米国1月個人消費支出(PCE)の発表が予定されている。先週の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨では、米当局者の多くが利下げに慎重だったことが明らかとなり、早期利下げ観測が後退した。今週もPCEの結果を受けた利下げ期待の後退がセンチメントを冷ます可能性はあるが、節目の3万9000円辺りまで調整する場面があれば、押し目狙いの好機になりそうだ。
週末のVIX指数は13.75(前日は14.54)に低下した。先週はエヌビディアの決算が警戒されて週前半には200日移動平均線を突破し、21日には一時16.12まで切り上げる場面が見られた。ただし、エヌビディアの決算が好感されるなか、同線を割り込み、週末には25日線を下回り、13.99辺りで推移する75日線に迫った。ボトム圏での推移ではあるが、エヌビディア決算後も下へのバイアスが極端に強まる展開にはならなかった。3月のFOMCは利下げ見送りがコンセンサスではあるものの、FOMCに向けて神経質な展開に向かわせる可能性がある。
なお、22日のNT倍率は先物中心限月で14.70倍に上昇した。+1σまでの調整を経て、22日にはNTロングの動きが強まり、+2σ(14.71倍)捉えてきた。方向性としては16日に付けた14.79倍が意識されるが、3月を睨んで配当志向の物色が意識されやすく、まずは+2σを明確に上放れてくるかを見極めたいところだろう。
2月第2週(2月13日-16日)の投資部門別売買動向によると、海外投資家は現物と先物の合算では2週連続の買い越しであり、買い越し額は1135億円(2月第1週は8121億円の買い越し)だった。なお、現物は3013億円の買い越し(同3663億円の買い越し)と7週連続の買い越しであり、先物は1878億円の売り越し(同4457億円の買い越し)と2週ぶりに売り越している。個人は現物と先物の合算で1497億円の売り越しで、4週ぶりの売り越し。信託銀行は現物と先物の合算で1741億円の売り越しとなり、6週連続の売り越しだった。
経済スケジュールでは、26日に米国1月新築住宅販売件数、27日に1月全国消費者物価指数、米国12月S&Pケースシラー住宅価格、米国2月コンファレンスボード消費者信頼感指数、米国2月リッチモンド連銀製造業指数、28日に12月景気動向指数確報値、米国10-12月期GDP確報値、G20財務相・中央銀行総裁会議(~29日)、29日に1月鉱工業生産、1月住宅着工件数、米国1月個人所得、米国1月個人消費支出(PCE)、米国2月シカゴ購買部協会景気指数、3月1日に1月完全失業率、中国2月製造業PMI、中国2月非製造業PMI、米国2月ISM製造業景気指数などが予定されている。
――プレイバック・マーケット――
●SQ値
02月限 日経225 27779.75 TOPIX 1986.19
03月限 日経225 28377.34 TOPIX 2047.32
04月限 日経225 28519.43 TOPIX 2019.76
05月限 日経225 29235.08 TOPIX 2090.33
06月限 日経225 32018.38 TOPIX 2211.13
07月限 日経225 32484.24 TOPIX 2245.68
08月限 日経225 32013.86 TOPIX 2278.68
09月限 日経225 32921.39 TOPIX 2370.93
10月限 日経225 32360.91 TOPIX 2326.75
11月限 日経225 32454.88 TOPIX 2318.99
12月限 日経225 32639.57 TOPIX 2343.77
01月限 日経225 36025.97 TOPIX 2513.46
02月限 日経225 37018.07 TOPIX 2563.93
◆日経225先物(日足)
始値 高値 安値 清算値 前日比
24/03 02月22日 38310 39150 38210 39120 +830
24/03 02月21日 38470 38550 38080 38290 -220
24/03 02月20日 38470 38730 38260 38510 -10
24/03 02月19日 38610 38690 38270 38520 -90
◇TOPIX先物(日足)
始値 高値 安値 清算値 前日比
24/03 02月22日 2630.5 2664.0 2624.5 2659.5 +30.5
24/03 02月21日 2639.5 2641.0 2614.0 2629.0 -11.0
24/03 02月20日 2643.5 2651.5 2624.0 2640.0 -6.5
24/03 02月19日 2631.0 2646.5 2617.0 2646.5 +15.0
●シカゴ日経平均 円建て
清算値 前日大阪比
02月23日(03月限) 39470 +350
02月22日(03月限) 39455 +335
02月21日(03月限) 38410 +120
02月20日(03月限) 38295 -215
※前日比は大阪取引所終値比
□裁定取引に係る現物ポジション裁定残(金額)
売り 前週末比 買い 前週末比
02月16日 380億円 -18億円 1兆6210億円 +3722億円
02月09日 398億円 -1036億円 1兆2488億円 +623億円
02月02日 1435億円 +441億円 1兆1865億円 +1063億円
01月26日 994億円 +243億円 1兆0802億円 -3013億円
01月19日 750億円 +10億円 1兆3815億円 +388億円
□裁定取引に係る現物ポジション(株数)
売り 前日比 買い 前日比
02月20日 1010万株 +8万株 6億8972万株 +6196万株
02月19日 1002万株 -4万株 6億2776万株 +294万株
02月16日 1007万株 -6811万株 6億2481万株 -2403万株
02月15日 7818万株 +6796万株 6億4884万株 +8935万株
02月14日 1022万株 +15万株 5億5949万株 +1286万株
02月13日 1006万株 -48万株 5億4662万株 +5641万株
02月09日 1055万株 -2117万株 4億9020万株 +166万株
02月08日 3173万株 -919万株 4億8854万株 +2318万株
02月07日 4092万株 +488万株 4億6535万株 +258万株
02月06日 3604万株 +443万株 4億6277万株 -2356万株
02月05日 3160万株 -255万株 4億8633万株 +898万株
■日本銀行による指数連動型上場投資信託(ETF)買い入れ推移(通常ETF分)
【2022年】
1月14日 701億円
1月25日 701億円
2月14日 701億円
3月07日 701億円
4月07日 701億円
5月19日 701億円
6月13日 701億円
6月17日 701億円
12月2日 701億円
【2023年】
3月13日 701億円
3月14日 701億円
10月4日 701億円
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株価指数先物 【週間展望】 ―アク抜けを期待も、メジャーSQ控えて需給変動を警戒
今週の日経225先物は、波乱を警戒した相場展開が見込まれる。先週は2日に付けた3万9140円を高値に調整が強まった。祝日明け3日の米国市場は8月のISM製造業景況指数が市場予想を下回り、米景気の先行き懸念が高まったほか、米司法省が反トラスト法違反を視野に召喚状を送付したと伝わったエヌビディアが急落。東京エレクトロン <8035> [東証P]など国内の半導体株へも売りが広がり、4日の日経225先物は1790円安と大幅な下落によって一時3万7000円を割り込んだ。
その後も7月の米雇用動態調査(JOLTS)、8月のADP雇用統計、新規失業保険申請件数などが米労働市場の減速を示す内容と受け止められ、9月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で0.5%の利下げに踏み切るとの見方が高まった。これに伴い米長期金利が約1カ月ぶりの低水準を付けたほか、為替市場ではドルが売られ円高傾向が強まった。5日には3万6200円まで売られ、8月の米雇用統計に対する警戒感から6日も安値圏での推移となり、3万6360円で終えていた。
注目された米雇用統計は、農業部門雇用者数が前月比14万2000人増と、市場予想を下回った。6月と7月もこれまでの発表よりも下方修正しており、雇用拡大のペースが鈍化していることを示した。米連邦準備制度理事会(FRBの)ウォラー理事は雇用統計の結果を受け、9月の利下げが適切との見解を示している。ただし、失業率は4.2%(前月は4.3%)に低下し予想と一致したことで、6日の米国市場は下落したとはいえ、前月の急落による波乱展開は回避できた形である。
ウォラー理事は今後のデータが大幅な利下げを示唆する場合には、これを支持すると述べている。そのため、今週11日に発表される8月の米消費者物価指数(CPI)や12日の米生産者物価指数(PPI)の結果を受けた、米国市場の反応を見極めながらの相場展開になりそうだ。
日経225先物は先週の下落で13週移動平均線(3万8410円)、26週線(3万8580円)水準から、52週線(3万6250円)まで売られた。さらに6日取引終了後のナイトセッションでは一時3万5120円まで下落する場面もみられており、52週線を明確に下放れてきた。日足のボリンジャーバンドでは、-1σ(3万5110円)まで売られている。-1σを明確に下放れてくると、-2σが位置する3万3340円辺りが射程に入ってくるだろう。
また、今週は週末に9月限の先物・オプション特別清算指数算出(メジャーSQ)を控えており、需給面の影響を大きく受けることになる。通常は限月交代に伴うロールオーバーなどSQに絡んだ商いが中心となり、積極的にポジションを傾けてくる動きは限られる。3連休前ということで商いは膨らみづらく、SQに絡んだ売買が中心になるが、レンジを大きく放れてくるようだと、ヘッジ対応の動きが強まりやすい。ヘッジが新たなヘッジ対応につながることから、トレンドが出やすくなる。そのため、オプション権利行使の3万3500円から3万7500円と広めのレンジを想定する。
米雇用統計については前回発表時の波乱が警戒されていたこともあり、-1σ水準で下げ渋る動きとなれば、アク抜けから先週の大幅な下げに対する自律反発が期待されやすい。ただし、足もとで指数インパクトの大きい値がさハイテク株の下げが目立っており、下げ止まりの動きを見極める必要があるだろう。値がさハイテク株に底打ち感が出てこないと、戻り待ち狙いのショートが入りやすくなり、SQに絡んだ商いの影響も重なって下へのバイアスが強まることが見込まれる。
なお、6日の米VIX指数は22.38(前日は19.90)に上昇した。先週は3日に75日線(15.32)が支持線として意識されるなか、25日線(25.19)を上回り、4日には一時23.31まで上げた。その後は20.00を挟んだ値動きで推移しており、25日線が支持線として機能している。そのなかで6日は一時23.76まで上昇する場面もみられた。ただし、7月の雇用統計発表後の波乱展開では65.73まで急伸していたこともあって、今回は落ち着きをみせた形である。そのため、ややリスク選好に向かいやすい。
なお、先週末のNT倍率は先物中心限月で14.03倍に上昇した。値がさハイテク株が日経平均型の重荷となっていたが、米雇用統計を警戒した持ち高調整とみられる断続的なインデックス売りにより、東証プライムの値下がり数が7割を占めていたためTOPIX型も弱く、小幅に上昇した形である。14.11倍辺りで推移する75日線が抵抗線として機能するようだと、NTショートに振れやすいだろう。
8月第4週(8月26日-30日)の投資部門別売買動向によると、海外投資家は現物と先物の合算では2週連続の売り越しであり、売り越し額は2294億円(8月第3週は27億円の売り越し)だった。なお、現物は2370億円の売り越し(同3988億円の売り越し)と2週連続の売り越しであり、先物は75億円の買い越し(同物は3961億円の買い越し)と2週連続の買い越し。個人は現物と先物の合算で1043億円の売り越しで4週連続の売り越し。信託銀行は現物と先物の合算で2341億円の買い越しとなり、2週ぶりの買い越しだった。
主要スケジュールでは、9月9日に4-6月期GDP確報値、8月景気ウォッチャー調査、中国8月消費者物価指数、中国8月生産者物価指数、米アップル製品発表イベント、10日に中国8月貿易収支、11日に米国8月消費者物価指数、12日に7-9月期法人企業景気予測調査、8月国内企業物価、自民党総裁選挙告示、ECB(欧州中央銀行)政策金利、ラガルドECB総裁記者会見、米国8月生産者物価指数、13日にメジャーSQ、7月鉱工業生産確報値、米国8月輸出入物価指数、米国9月ミシガン大学消費者信頼感指数などが予定されている。また、米大統領選候補者によるテレビ討論会が10日に予定されており、選挙戦の行方を占ううえでマーケットへも影響がありそうだ。
――プレイバック・マーケット――
●SQ値
09月限 日経225 32921.39 TOPIX 2370.93
10月限 日経225 32360.91 TOPIX 2326.75
11月限 日経225 32454.88 TOPIX 2318.99
12月限 日経225 32639.57 TOPIX 2343.77
01月限 日経225 36025.97 TOPIX 2513.46
02月限 日経225 37018.07 TOPIX 2563.93
03月限 日経225 39863.92 TOPIX 2716.15
04月限 日経225 39820.59 TOPIX 2766.89
05月限 日経225 38509.47 TOPIX 2728.75
06月限 日経225 38535.35 TOPIX 2714.56
07月限 日経225 41531.26 TOPIX 2893.54
08月限 日経225 35661.68 TOPIX 2510.68
◆日経225先物(日足)
始値 高値 安値 清算値 前日比
24/09 09月06日 36700 37120 36240 36360 -250
24/09 09月05日 36950 37240 36200 36610 -390
24/09 09月04日 38810 38860 36870 37000 -1790
24/09 09月03日 38630 38970 38570 38790 +100
24/09 09月02日 38730 39140 38480 38690 -20
◇TOPIX先物(日足)
始値 高値 安値 清算値 前日比
24/09 09月06日 2619.0 2647.5 2584.0 2590.0 -25.0
24/09 09月05日 2628.5 2654.0 2591.52615.0 -17.5
24/09 09月04日 2734.0 2738.0 2624.0 2632.5 -99.0
24/09 09月03日 2710.5 2741.5 2706.5 2731.5 +17.0
24/09 09月02日 2718.0 2738.0 2700.0 2714.5 -1.0
●シカゴ日経平均 円建て
清算値 前日大阪比
09月06日(09月限) 35255 -1105
09月05日(09月限) 37010 +400
09月04日(09月限) 36725 -275
09月03日(09月限) 37595 -1195
※前日比は大阪取引所終値比
□裁定取引に係る現物ポジション裁定残(金額)
売り 前週末比 買い 前週末比
08月30日 4940億円 -428億円 1兆5733億円 -313億円
08月23日 5368億円 -25億円 1兆6046億円 +374億円
08月16日 5393億円 -748億円 1兆5671億円 +2230億円
08月09日 6142億円 +504億円 1兆3441億円 -7664億円
08月02日 5638億円 +74億円 2兆1105億円 -2029億円
□裁定取引に係る現物ポジション(株数)
売り 前日比 買い 前日比
09月04日 1億6818万株 +850万株 4億1220万株 -1億0997万株
09月03日 1億5968万株 +323万株 5億2217万株 -2307万株
09月02日 1億5645万株 +8万株 5億4525万株 -1386万株
08月30日 1億5636万株 -836万株 5億5911万株 -279万株
08月29日 1億6473万株 +46万株 5億6190万株 -70万株
08月28日 1億6426万株 +34万株 5億6260万株 +1520万株
08月27日 1億6391万株 -325万株 5億4740万株 +99万株
08月26日 1億6716万株 +22万株 5億4641万株 -1309万株
08月23日 1億6694万株 -291万株 5億5950万株 +0.2万株
08月22日 1億6985万株 +141万株 5億5950万株 +1618万株
08月21日 1億6843万株 +58万株 5億4332万株 +58万株
08月20日 1億6785万株 -707万株 5億4273万株 +2940万株
08月19日 1億7492万株 +614万株 5億1332万株 -2568万株
08月16日 1億6878万株 -1876万株 5億3900万株 +4226万株
08月15日 1億8754万株 -662万株 4億9674万株 +57万株
08月14日 1億9420万株 +207万株 4億9617万株 -552万株
08月13日 1億9213万株 -815万株 5億0170万株 +1968万株
株探ニュース
2024/09/08 17:00
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株価指数先物 【週間展望】 ―需給改善でヘッジ対応のロングが強まる可能性も
今週の日経225先物は、日米金融政策の行方に市場の関心が集まりやすいなか、米雇用関連指標を睨んでの相場展開になりそうだ。8月30日の米国市場では、NYダウが連日で史上最高値を更新した。朝方発表された7月の米個人消費支出(PCE)価格指数は前月比0.2%上昇し、市場予想と一致した。変動の大きい食品とエネルギーを除くコア指数も0.2%上昇だった。前年同月比では2.6%上昇と予想を下回っており、9月の米利下げ観測を後押しする形だった。
米国は9月2日がレイバーデーで休場となる。週末8月30日は3連休を前に持ち高調整の売りでNYダウは下げに転じる場面もみられたが、利下げ観測が支えとなってアマゾン・ドット・コムやインテルなどが買われ、終盤にかけて指数を押し上げていた。
23日の経済シンポジウム(ジャクソンホール会議)ではパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長が講演し、次回9月FOMC(連邦公開市場委員会)での利下げを強く示唆した。これを受け米長期金利が低下する一方、為替市場では円買い・ドル売りが強まり、週明け26日の日経225先物は一時3万7790円まで売られた。ただし、円相場の落ち着きを背景に、翌27日には前日の下落分を吸収。その後は、エヌビディアの決算を控えて膠着感が強まった。
28日に発表されたエヌビディアの決算は売上高見通しが予想を上回ったものの、同社株が時間外取引で一時8%ほど下落したことで、29日の日経225先物は3万7900円まで売られる場面もあった。だが、下へのバイアスは強まらず、29日の米国市場で波乱の展開が避けられたこともあり、30日の日経225先物は一時3万8830円まで買われた。
週末の上昇は、月末のドレッシング買いに伴う断続的なインデックス買いの影響があったとみられるが、心理的な抵抗線として意識されていた75日移動平均線(3万8630円)、13週線(3万8590円)、26週線(3万8700円)を上回る形となった。今回の急落局面で割り込んでいた水準を1カ月ぶりに上回ってきたことにより、需給状況が改善しよう。
また、東証プライムの売買高は連日で13億株台が続いていたが、29日に16億株、30日には13日以来の20億株に膨らんだ。需給状況が改善するなか、30日の取引終了後のナイトセッションではこれら抵抗線を上回って推移し、3万9000円を回復した。ボリンジャーバンド+1σ(3万8980円)を上回ってきたことで、+2σ(4万0810円)とのレンジに移行する可能性がある。また、急落局面で低下していたバンドは、足もとでは上向きで推移しており、バンドに沿ったリバウンドが意識されやすい。
今週の米国では3日に8月ISM製造業景気指数、4日に7月JOLTS求人件数、地区連銀経済報告(ベージュブック)、5日に8月ADP雇用統計、8月ISM非製造業景気指数、6日には8月雇用統計の発表などが予定されている。米経済のソフトランディング期待を支える内容となるかが注目される。ADP雇用統計の結果を受け、週末の雇用統計への警戒感が強まる可能性もありそうだ。
日経225先物は+1σ水準の攻防から、オプション権利行使価格の3万8625円から3万9625円のレンジを想定する。75日線が支持線として意識されやすく、同水準に接近する局面では押し目狙いのロング対応となろう。一方、同線を明確に下回って推移するケースでは、3万8500円~3万8600円辺りでの底固めになりそうだが、ショートは避けておきたい。
また、来週末には先物・オプション特別指数算出(メジャーSQ)が控えている。3万9000円を上回っての推移となれば、ヘッジ対応のロングが強まる可能性がある。
なお、30日の米VIX指数は15.00(前日は15.65)に低下した。支持線として意識される75日線(15.15)を下回ってきており、200日線(14.35)を割り込んでくると、リスク選好に向かいやすい。
先週末のNT倍率は先物中心限月で14.25倍に低下した。一時14.21倍辺りで推移する200日線を下回る場面もみられたが、その後は前日の終値水準での推移となった。30日の米国市場ではエヌビディアが反発をみせており、東京市場でも指数インパクトの大きい値がさハイテク株への見直しが強まる可能性があり、ややNTロングを意識しておきたい。
8月第2週(8月19日-23日)の投資部門別売買動向によると、海外投資家は現物と先物の合算では2週ぶりの売り越しであり、売り越し額は27億円(8月第2週は681億円の買い越し)だった。なお、現物は3988億円の売り越し(同1872億円の買い越し)と3週ぶりの売りい越しであり、先物は3961億円の買い越し(同1190億円の売り越し)と6週ぶりの買い越し。個人は現物と先物の合算で725億円の売り越しで3週連続の売り越し。信託銀行は現物と先物の合算で252億円の売り越しとなり、3週ぶりの売り越しだった。
経済スケジュールでは、9月2日に4-6月期法人企業統計調査、中国8月財新製造業PMI、3日に米国8月ISM製造業景気指数、4日に米国7月貿易収支、米国7月製造業新規受注、米国7月JOLTS求人件数、米地区連銀経済報告(ベージュブック)、5日に7月毎月勤労統計、米国8月ADP雇用統計、米国8月ISM非製造業景気指数、6日に7月全世帯家計調査、7月景気動向指数、米国8月雇用統計などが予定されている。
――プレイバック・マーケット――
●SQ値
09月限 日経225 32921.39 TOPIX 2370.93
10月限 日経225 32360.91 TOPIX 2326.75
11月限 日経225 32454.88 TOPIX 2318.99
12月限 日経225 32639.57 TOPIX 2343.77
01月限 日経225 36025.97 TOPIX 2513.46
02月限 日経225 37018.07 TOPIX 2563.93
03月限 日経225 39863.92 TOPIX 2716.15
04月限 日経225 39820.59 TOPIX 2766.89
05月限 日経225 38509.47 TOPIX 2728.75
06月限 日経225 38535.35 TOPIX 2714.56
07月限 日経225 41531.26 TOPIX 2893.54
08月限 日経225 35661.68 TOPIX 2510.68
◆日経225先物(日足)
始値 高値 安値 清算値 前日比
24/09 08月30日 38430 38830 38180 38710 +360
24/09 08月29日 38410 38570 37900 38350 -20
24/09 08月28日 38370 38530 38130 38370 +70
24/09 08月27日 38060 38340 37890 38300 +260
24/09 08月26日 38380 38670 37790 38040 -370
◇TOPIX先物(日足)
始値 高値 安値 清算値 前日比
24/09 08月30日 2696.0 2719.0 2675.5 2715.5 +26.5
24/09 08月29日 2694.5 2706.0 2663.0 2689.0 -3.5
24/09 08月28日 2685.0 2699.5 2668.0 2692.5 +12.0
24/09 08月27日 2660.5 2685.5 2652.5 2680.5 +22.0
24/09 08月26日 2684.5 2705.0 2646.0 2658.5 -29.0
●シカゴ日経平均 円建て
清算値 前日大阪比
08月30日(09月限) 38990 +280
08月29日(09月限) 38285 -65
08月28日(09月限) 38140 -230
08月27日(09月限) 38270 -30
08月26日(09月限) 38035 -5
※前日比は大阪取引所終値比
□裁定取引に係る現物ポジション裁定残(金額)
売り 前週末比 買い 前週末比
08月23日 5368億円 -25億円 1兆6046億円 +374億円
08月16日 5393億円 -748億円 1兆5671億円 +2230億円
08月09日 6142億円 +504億円 1兆3441億円 -7664億円
08月02日 5638億円 +74億円 2兆1105億円 -2029億円
07月26日 5564億円 +13億円 2兆3134億円 -3289億円
□裁定取引に係る現物ポジション(株数)
売り 前日比 買い 前日比
08月28日 1億6426万株 +34万株 5億6260万株 +1520万株
08月27日 1億6391万株 -325万株 5億4740万株 +99万株
08月26日 1億6716万株 +22万株 5億4641万株 -1309万株
08月23日 1億6694万株 -291万株 5億5950万株 +0.2万株
08月22日 1億6985万株 +141万株 5億5950万株 +1618万株
08月21日 1億6843万株 +58万株 5億4332万株 +58万株
08月20日 1億6785万株 -707万株 5億4273万株 +2940万株
08月19日 1億7492万株 +614万株 5億1332万株 -2568万株
08月16日 1億6878万株 -1876万株 5億3900万株 +4226万株
08月15日 1億8754万株 -662万株 4億9674万株 +57万株
08月14日 1億9420万株 +207万株 4億9617万株 -552万株
08月13日 1億9213万株 -815万株 5億0170万株 +1968万株
08月09日 2億0028万株 -367万株 4億8202万株 -6203万株
08月08日 2億0395万株 +189万株 5億4405万株 -7351万株
08月07日 2億0206万株 -1459万株 6億1757万株 -3977万株
08月06日 2億1666万株 +213万株 6億5734万株 -7438万株
08月05日 2億1453万株 +2781万株 7億3172万株 -4297万株
株探ニュース
2024/09/01 17:00
みんかぶニュース その他
株価指数先物 【週間展望】 ―エヌビディア決算で抵抗線突破に期待
今週の日経225先物は、28日に予定されるエヌビディアの決算に市場の関心が集まりやすく、日経平均型優位の展開からトレンドを強めてくるかが注目される。23日の米国市場は、主要な株価指数が上昇した。ジャクソンホール会議でパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が講演し、次回9月の米連邦公開市場委員会(FOMC)における利下げを強く示唆した。
予想通りの内容ではあったが、発言を受けてNYダウは一時4万1200ドル台を付け、7月18日に付けた取引時間中の高値(4万1376ドル)が射程に入ってきた。また、米長期金利が低下し、為替市場では円買い・ドル売りが強まり、23日の円相場は2円近く変動し、1ドル=146円台から144円台前半へと円高に振れている。この影響によりナイトセッションの日経225先物は日中比130円安の3万8280円と下落して終えた。
週明けの日経225先物は売りが先行しそうだが、積極的なショートの動きは手控えられそうだ。ドル・円は円高に振れたものの、8月5日に付けた1ドル=141.70円までは円高に振れておらず、一段の円高を想定した動きは限られよう。また、8月の急落局面でヘッジファンドは持ち高をいったん解消しているとみられる。すぐに以前のポジションに戻す戦略変更は考えにくいが、調整局面でロングを入れてくる可能性はあろう。
日経225先物はナイトセッションで3万8140円まで売られる場面もみられたが、週末の日中安値(3万8040円)を上回っている。上値は75日移動平均線(3万8620円)が抵抗線として意識されているが、足もとのリバウンドでは下値切り上げのトレンドを継続している。3万8000円を下回ってくると、短期的にロングの解消が強まる可能性はあるものの、25日線(3万7180円)と200日線(3万7060円)処での押し目買い意欲は強いだろう。
一方で、75日線を明確に上放れてくると、短期のショートカバーを誘う流れが強まりやすく、ボリンジャーバンドの+1σ(3万9080円)のほか、4万円の大台が射程に入ってくる。13週線(3万8550円)、26週線(3万8680円)なども75日線近辺に位置しているため、これら抵抗線を捉えた場合、上へのバイアスが強まろう。
そのきっかけとして期待されるのが、エヌビディアの決算である。AI(人工知能)向け次世代製品「ブラックウェル」の生産遅延が警戒されているが、足もとでの指数インパクトの大きい値がさハイテク株の値動きをみると、既に織り込まれていると考えられる。生産遅延が発生したとしても、AIの成長が続くなかでは旧型製品の売上増につながる。決算後のアク抜けも意識される可能性があろう。
そのため、日経225先物は3万8000円処での底堅さが意識されるなか、75日線突破を狙ったスタンスになりそうだ。オプション権利行使価格の3万8000円から3万9000円のレンジを想定する。エヌビディアの決算がネガティブ視される局面では、その後のカバーを狙った押し目狙いのロングでの対応に向かわせよう。
米国では9月FOMCでの利下げがほぼ確実となったが、利下げ幅に対する思惑が金利や為替動向に大きく影響する可能性がある。そのため、26日の米7月耐久財受注や27日の6月ケース・シラー米住宅価格指数、米8月消費者信頼感指数(コンファレンス・ボード)、米8月リッチモンド連銀製造業指数、29日の米4-6月期GDP改定値などが注目されそうだ。
なお、23日のVIX指数は15.86(前日は17.55)に低下した。先週はジャクソンホール会議でのFRB議長の講演を控え、22日には18.06まで上昇する場面もみられた。ただし、足もとで低下傾向を続けて支持線として意識される75日、200日線辺りまで下げてきたことで、いったんは反発が意識されやすいタイミングでもあった。不安心理が高まるとされる20.00を下回って推移するなかでは、ショートは仕掛けづらい。
なお、先週末のNT倍率は先物中心限月で14.29倍に上昇した。前週は14.20倍辺りで推移する200日線での攻防をみせていたが、20日に同線を上放れ、その後は支持線として機能していた。エヌビディアの決算で指数インパクトの大きい値がさハイテク株が買い戻される可能性もあり、NTロングに振れやすいとみておきたい。
8月第2週(8月13日-16日)の投資部門別売買動向によると、海外投資家は現物と先物の合算では5週ぶりの買い越しであり、買い越し額は681億円(8月第1週は7823億円の売り越し)だった。なお、現物は1872億円の買い越し(同4953億円の買い越し)と2週連続の買い越しであり、先物は1190億円の売り越し(同1兆2777億円の売り越し)と5週連続の売り越し。個人は現物と先物の合算で5000億円の売り越しで2週連続の売り越し。信託銀行は現物と先物の合算で2801億円の買い越しとなり、2週連続の買い越しだった。
経済スケジュールでは、26日に米国7月耐久財受注、27日に7月企業向けサービス価格指数、米国8月コンファレンスボード消費者信頼感指数、米国8月リッチモンド連銀製造業指数、29日に8月消費動向調査、米国4-6月期GDP確報値、30日に8月東京都区部消費者物価指数、7月完全失業率、7月鉱工業生産、米国7月個人所得、米国7月個人支出、米国8月シカゴ購買部協会景気指数などが予定されている。
――プレイバック・マーケット――
●SQ値
09月限 日経225 32921.39 TOPIX 2370.93
10月限 日経225 32360.91 TOPIX 2326.75
11月限 日経225 32454.88 TOPIX 2318.99
12月限 日経225 32639.57 TOPIX 2343.77
01月限 日経225 36025.97 TOPIX 2513.46
02月限 日経225 37018.07 TOPIX 2563.93
03月限 日経225 39863.92 TOPIX 2716.15
04月限 日経225 39820.59 TOPIX 2766.89
05月限 日経225 38509.47 TOPIX 2728.75
06月限 日経225 38535.35 TOPIX 2714.56
07月限 日経225 41531.26 TOPIX 2893.54
08月限 日経225 35661.68 TOPIX 2510.68
◆日経225先物(日足)
始値 高値 安値 清算値 前日比
24/09 08月23日 38170 38650 37980 38410 +180
24/09 08月22日 37950 38390 37660 38230 +260
24/09 08月21日 38030 38090 37470 37970 -110
24/09 08月20日 37300 38270 37230 38080 +910
24/09 08月19日 38050 38110 37170 37170 -920
◇TOPIX先物(日足)
始値 高値 安値 清算値 前日比
24/09 08月23日 2672.5 2700.0 2658.5 2687.5 +12.0
24/09 08月22日 2668.0 2686.5 2649.0 2675.5 +5.5
24/09 08月21日 2668.0 2672.0 2633.0 2670.0 -2.0
24/09 08月20日 2634.0 2685.0 2630.5 2672.0 +44.0
24/09 08月19日 2680.0 2681.0 2628.0 2628.0 -55.0
●シカゴ日経平均 円建て
清算値 前日大阪比
08月23日(09月限) 38330 -80
08月22日(09月限) 38050 -180
08月21日(09月限) 37885 -85
08月20日(09月限) 37535 -545
08月19日(09月限) 37820 +650
※前日比は大阪取引所終値比
□裁定取引に係る現物ポジション裁定残(金額)
売り 前週末比 買い 前週末比
08月16日 5393億円 -748億円 1兆5671億円 +2230億円
08月09日 6142億円 +504億円 1兆3441億円 -7664億円
08月02日 5638億円 +74億円 2兆1105億円 -2029億円
07月26日 5564億円 +13億円 2兆3134億円 -3289億円
07月19日 5550億円 +24億円 2兆6424億円 -393億円
□裁定取引に係る現物ポジション(株数)
売り 前日比 買い 前日比
08月21日 1億6843万株 +58万株 5億4332万株 +58万株
08月20日 1億6785万株 -707万株 5億4273万株 +2940万株
08月19日 1億7492万株 +614万株 5億1332万株 -2568万株
08月16日 1億6878万株 -1876万株 5億3900万株 +4226万株
08月15日 1億8754万株 -662万株 4億9674万株 +57万株
08月14日 1億9420万株 +207万株 4億9617万株 -552万株
08月13日 1億9213万株 -815万株 5億0170万株 +1968万株
08月09日 2億0028万株 -367万株 4億8202万株 -6203万株
08月08日 2億0395万株 +189万株 5億4405万株 -7351万株
08月07日 2億0206万株 -1459万株 6億1757万株 -3977万株
08月06日 2億1666万株 +213万株 6億5734万株 -7438万株
08月05日 2億1453万株 +2781万株 7億3172万株 -4297万株
08月02日 1億8672万株 +2123万株 7億7469万株 -3799万株
08月01日 1億6548万株 +225万株 8億1269万株 -4810万株
07月31日 1億6323万株 -408万株 8億6079万株 +5389万株
07月30日 1億6732万株 +370万株 8億0689万株 +186万株
07月29日 1億6361万株 -580万株 8億0503万株 +422万株
株探ニュース
2024/08/25 17:00
みんかぶニュース その他
株価指数先物 【週間展望】 ―ジャクソンホール会議で様子見も、ショートは避けたい
今週の日経225先物は、引き続き米国市場の影響を受けやすいと考えられる。16日の米国市場は主要な株価指数が上昇し、NYダウは4日続伸し8月初旬の急落前の水準を回復した。8月の米ミシガン大学消費者態度指数が67.8と、前回(66.4)から上昇。1年先の期待インフレは2.9%と前回と同じ、5年先の期待インフレが3.0%と横ばいだった。インフレが落ち着きをみせるなか、家計への楽観的な見通しが増えた形である。
市場関係者の関心が米国の経済指標に集まるなか、先週は7月の卸売物価指数(PPI)、米消費者物価指数(CPI)ともに市場の予想を下回ったことで、9月の米連邦公開市場委員会(FOMC)での利下げ確率が高まった。さらに、7月の小売売上高が予想を上回ったほか、米小売り大手ウォルマートが通期計画を上方修正したことで、個人消費の減速懸念が後退し、ソフトランディング(軟着陸)への期待が高まった。
先週の日経225先物は、米国市場の強いリバウンド基調が支援材料となり、週間の上げ幅は3040円に達した。16日には心理的な抵抗線として意識されていた200日移動平均線を上放れ、3万7900円処に位置していた25日線を突破。一時3万8140円まで買われ、2日、5日のチャート上の大陰線を完全に埋めた。
ボリンジャーバンドの-1σから中心値(25日)までのリバウンドにより、いったんは達成感が意識されやすい。16日取引終了後のナイトセッションでは日中終値比450円安の3万7640円で終えており、一時3万7290円まで下げる場面もみられた。このため、週初は利益確定に伴うロングの解消が先行しそうだ。下向きで推移する25日線は、ナイトセッションでは3万7710円辺りに下がってきており、同水準が支持線として機能するかを見極めたいところであろう。
米国では22日~24日にワイオミング州ジャクソンホールで年次経済シンポジウム(ジャクソンホール会議)が開催される。23日には米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長が講演を行う予定であり、その内容を見極めたいとするムードが強まる可能性がある。日米ともに急ピッチの上昇によって過熱が警戒されることから、ジャクソンホール会議を前に持ち高調整の動きも入りやすいと考えられる。
ただし、いったん調整をみせたとしても、ショートポジションの積み上げは避けておきたい。日経平均ボラティリティ・インデックスは、15~20辺りでの推移から、8月5日には85.38まで急伸したが、先週末には26.54に低下している。米VIX指数も65.73をピークに、16日には14.80まで低下している。VIX指数は不安心理が高まるとされる20.00を明確に下回ってきた。現時点ではジャクソンホール会議に対する過度な警戒感の高まりはみられない。
そのため、調整が入る局面では、押し目狙いのロング対応に向かいそうだ。足もとではレバレッジ型ETFの調整に伴う買いも観測されており、25日線水準から75日線(3万8640円)が射程に入ってくると、ショートカバーのほか、ヘッジ対応のロングが強まることも考えられる。また、週足ではボリンジャーバンドの-1σ(3万6830円)と13週線(3万8510円)でのレンジが意識されやすい。
そのため、オプション権利行使価格の3万6875円から3万8875円のレンジを想定する。75日線を捉えてくる局面では、+1σ水準の4万円処へのバイアスが強まる可能性がある。
なお、先週末のNT倍率は先物中心限月で14.19倍に上昇した。25日、75日線が位置する14.09倍を上回って始まり、14.19倍辺りで推移している200日線を捉える場面もみられた。引き続き、14.00倍~14.20倍の直近のレンジ内での推移である。明確なトレンドは出ていない状況だが、日経225先物が3万8000円水準から一段高をみせてくるようだと、相対的に日経平均型優位の展開となりそうだ。翌週の8月28日にはエヌビディアの決算発表が予定されている。指数インパクトの大きい値がさハイテク株が日経平均型を牽引し200日線を上放れてくると、7月半ばに付けた14.47倍が意識されてこよう。
8月第1週(8月5日-9日)の投資部門別売買動向によると、海外投資家は現物と先物の合算では4週連続の売り越しであり、売り越し額は7823億円(7月第5週は1兆0669億円の売り越し)だった。なお、現物は4953億円の買い越し(同5524億円の売り越し)と4週ぶりの買い越しであり、先物は1兆2777億円の売り越し(同5144億円の売り越し)と4週連続の売り越し。個人は現物と先物の合算で1850億円の売り越しで、5週ぶりの売り越し。信託銀行は現物と先物の合算で4216億円の買い越しとなり、2週ぶりの買い越しだった。
経済スケジュールでは、19日に6月機械受注、米国7月コンファレンス・ボード景気先行指数、20日に中国8月最優遇貸出金利、21日に7月貿易収支、7月訪日外客数、FOMC(7月30日~7月31日開催分)議事要旨、22日に「ジャクソンホール会議」開催(~24日)、米国8月製造業PMI、米国8月サービス業PMI、米国7月中古住宅販売件数、23日に7月全国消費者物価指数、植田日銀総裁が衆議院財務金融委員会に出席、米国7月新築住宅販売件数、パウエルFRB議長のジャクソンホール会議での講演などが予定されている。
――プレイバック・マーケット――
●SQ値
09月限 日経225 32921.39 TOPIX 2370.93
10月限 日経225 32360.91 TOPIX 2326.75
11月限 日経225 32454.88 TOPIX 2318.99
12月限 日経225 32639.57 TOPIX 2343.77
01月限 日経225 36025.97 TOPIX 2513.46
02月限 日経225 37018.07 TOPIX 2563.93
03月限 日経225 39863.92 TOPIX 2716.15
04月限 日経225 39820.59 TOPIX 2766.89
05月限 日経225 38509.47 TOPIX 2728.75
06月限 日経225 38535.35 TOPIX 2714.56
07月限 日経225 41531.26 TOPIX 2893.54
08月限 日経225 35661.68 TOPIX 2510.68
◆日経225先物(日足)
始値 高値 安値 清算値 前日比
24/09 08月16日 36690 38140 36530 38090 +1440
24/09 08月15日 36370 36880 35830 36650 +270
24/09 08月14日 36260 36670 35850 36380 +160
24/09 08月13日 35100 36220 34800 36220 +1170
◇TOPIX先物(日足)
始値 高値 安値 清算値 前日比
24/09 08月16日 2601.5 2683.0 2594.0 2683.0 +83.5
24/09 08月15日 2579.5 2618.0 2551.0 2599.5 +19.0
24/09 08月14日 2556.0 2599.0 2534.5 2580.5 +26.5
24/09 08月13日 2483.0 2556.5 2456.0 2554.0 +78.0
●シカゴ日経平均 円建て
清算値 前日大阪比
08月16日(09月限) 37650 -440
08月15日(09月限) 37625 +975
08月14日(09月限) 36275 -105
08月13日(09月限) 36415 +195
08月12日(09月限) 35545 +495
※前日比は大阪取引所終値比
□裁定取引に係る現物ポジション裁定残(金額)
売り 前週末比 買い 前週末比
08月09日 6142億円 +504億円 1兆3441億円 -7664億円
08月02日 5638億円 +74億円 2兆1105億円 -2029億円
07月26日 5564億円 +13億円 2兆3134億円 -3289億円
07月19日 5550億円 +24億円 2兆6424億円 -393億円
07月12日 5525億円 +490億円 2兆6817億円 +1688億円
□裁定取引に係る現物ポジション(株数)
売り 前日比 買い 前日比
08月14日 1億9420万株 +207万株 4億9617万株 -552万株
08月13日 1億9213万株 -815万株 5億0170万株 +1968万株
08月09日 2億0028万株 -367万株 4億8202万株 -6203万株
08月08日 2億0395万株 +189万株 5億4405万株 -7351万株
08月07日 2億0206万株 -1459万株 6億1757万株 -3977万株
08月06日 2億1666万株 +213万株 6億5734万株 -7438万株
08月05日 2億1453万株 +2781万株 7億3172万株 -4297万株
08月02日 1億8672万株 +2123万株 7億7469万株 -3799万株
08月01日 1億6548万株 +225万株 8億1269万株 -4810万株
07月31日 1億6323万株 -408万株 8億6079万株 +5389万株
07月30日 1億6732万株 +370万株 8億0689万株 +186万株
07月29日 1億6361万株 -580万株 8億0503万株 +422万株
07月26日 1億6942万株 +361万株 8億0081万株 -2794万株
07月25日 1億6580万株 +1098万株 8億2875万株 -3140万株
07月24日 1億5482万株 +73万株 8億6016万株 -963万株
07月23日 1億5409万株 +102万株 8億6979万株 -975万株
07月22日 1億5307万株 +65万株 8億7955万株 -62万株
株探ニュース
2024/08/18 17:21
みんかぶニュース その他
株価指数先物 【週間展望】 ―米PPI・CPIを警戒しつつも、押し目狙いのロング対応に
今週の日経225先物は、前週の記録的な波乱からの落ち着きを見極める展開になりそうだ。5日の日経225先物は4540円安となり、一時3万0370円まで急落。売買を一時停止するサーキットブレーカーが発動した。6日には一転して2860円高と急反発し、3万4000円台を回復。その後は緩やかなリバウンド基調から、9日には3万5900円台を回復する場面もみられた。
7日の日経225先物は830円高だったが、日中の変動幅は3000円を超えた。8日は290円安で日中の変動は1940円、9日は270円高で1560円の変動幅だった。依然としてボラティリティーの大きい状況ではあるが、5日の5420円の変動幅をピークに落ち着きをみせてきた。
足もとで15.0~25.0処のレンジで推移していた日経平均ボラティリティー・インデックス(VI)は、5日に一時85.38まで急伸した。日経平均VIは、世界保健機関(WHO)が新型コロナウイルスの「パンデミック(世界的大流行)」を宣言した2020年3月に付けた60.67を突破し、2008年のリーマン・ショック時に付けた92.03に迫る上昇であった。9日には45.39に低下しており、これまでのレンジ内に戻してくるかが注目される。
日経225先物のボラティリティーの高まりを受けてポジションを積み上げる動きは限られた。また、米国市場の方向感が定まらない状況では、オーバーナイトのポジションも取りづらかった。そのなか、日経平均ダブルインバースなどのヘッジ対応の需給が大きな変動要因になった。日中はスキャルピング中心の売買となり、短期的な需給により一方向にトレンドが出やすい状況であった。
今週はお盆休みで市場参加者が限られるため、引き続きスキャルピング中心の売買になりそうだ。ただし、相場に落ち着きがみられてきたほか、決算発表がピークを通過したことで、押し目狙いのロングによるエントリーが増えてくるだろう。米国では景気減速や金融政策の先行きに対する警戒は根強く、今週は13日に7月の米国生産者物価指数(PPI)、14日には米国消費者物価指数(CPI)の発表が予定されており、模様眺めムードが強まる可能性がある。ただし、円キャリー取引の急激な巻き戻しが一服したとの見方から、大きく調整していたハイテク株を見直す動きもみられている。
また、5日に一時65.73まで急伸した米VIX指数は、9日には20.37まで低下してきた。CPIの結果などで再び急伸する可能性はあるものの、今回の世界株安によってヘッジファンドはロングポジションを一気に解消したとみられており、需給状況の落ち着きを背景にリスク選好に向かいやすいだろう。
先週の日経225先物は週足のチャート上では、安値3万0370円から終値3万5050円の4680円幅に達する長い下ヒゲを残した。52週移動平均線が抵抗線として意識されやすく、同線が位置する3万5850円を捉えてくるかが注目される。同線を明確に突破してくると、ボトム意識が高まりやすい。
また、週足のボリンジャーバンドは-2σ水準での攻防となったが、バンドは下向きで推移しており、9日取引終了後のナイトセッションで-2σを上回っている。-2σは3万4620円、-1σは3万6490円辺りで推移しており、オプション権利行使価格の3万4625円から3万6500円処のレンジを想定する。52週線をクリアし-1σを捉えてくると、8月のSQ値3万5661.68円水準がターゲットとして意識され、クリアできればセンチメント改善につながる。
先週末のNT倍率は先物中心限月で14.15倍(前日は14.14倍)に上昇した。5日に一時14.69倍まで急伸し、翌6日には13.65倍まで急低下する荒い動きだった。ただし、その後は14.00倍~14.20倍辺りでの推移となった。スプレッド狙いのトレードは限られるとみられるが、14.18倍で推移する200日線を上回って推移するようだと、指数インパクトの大きい値がさハイテク株が牽引する形で、NTロングに振れやすくなる可能性があろう。
7月第5週(7月29日-8月2日)の投資部門別売買動向によると、海外投資家は現物と先物の合算では3週連続の売り越しであり、売り越し額は1兆0669億円(7月第4週は1兆5674億円の売り越し)だった。なお、現物は5524億円の売り越し(同5659億円の売り越し)と3週連続の売り越しであり、先物は5144億円の売り越し(同1兆0015億円の売り越し)と3週連続の売り越し。個人は現物と先物の合算で4699億円の買い越しで、4週連続の買い越し。信託銀行は現物と先物の合算で755億円の売り越しとなり、3週ぶりの売り越しだった。
経済スケジュールでは、13日に7月国内企業物価、米国7月生産者物価指数、14日に米国7月消費者物価指数、15日に4-6月期GDP、中国7月鉱工業生産、中国7月小売売上高、中国1-7月固定資産投資、米国7月小売売上高、米国新規失業保険申請件数、米国8月ニューヨーク連銀製造業景気指数、米国8月フィラデルフィア連銀景況指数、米国7月輸出入物価指数、16日に米国7月住宅着工件、米国7月住宅建築許可件数、米国8月ミシガン大学消費者信頼感指数などが予定されている。
――プレイバック・マーケット――
●SQ値
09月限 日経225 32921.39 TOPIX 2370.93
10月限 日経225 32360.91 TOPIX 2326.75
11月限 日経225 32454.88 TOPIX 2318.99
12月限 日経225 32639.57 TOPIX 2343.77
01月限 日経225 36025.97 TOPIX 2513.46
02月限 日経225 37018.07 TOPIX 2563.93
03月限 日経225 39863.92 TOPIX 2716.15
04月限 日経225 39820.59 TOPIX 2766.89
05月限 日経225 38509.47 TOPIX 2728.75
06月限 日経225 38535.35 TOPIX 2714.56
07月限 日経225 41531.26 TOPIX 2893.54
08月限 日経225 TOPIX
◆日経225先物(日足)
始値 高値 安値 清算値 前日比
24/09 08月09日 34820 35920 34360 35050 +270
24/09 08月08日 34670 35690 33750 34780 -290
24/09 08月07日 33950 35850 32830 35070 +830
24/09 08月06日 31690 34910 31140 34240 +2860
24/09 08月05日 35770 35790 30370 31380 -4540
◇TOPIX先物(日足)
始値 高値 安値 清算値 前日比
24/09 08月09日 2452.0 2526.5 2419.0 2476.0 +17.5
24/09 08月08日 2453.0 2516.5 2405.0 2458.5 -21.5
24/09 08月07日 2392.0 2542.5 2309.0 2480.0 +72.5
24/09 08月06日 2230.0 2468.0 2200.0 2407.5 +208.0
24/09 08月05日 2529.5 2532.0 2136.0 2199.5 -343.0
●シカゴ日経平均 円建て
清算値 前日大阪比
08月09日(09月限) 35275 +225
08月08日(09月限) 35575 +795
08月07日(09月限) 34370 -700
08月06日(09月限) 33605 -635
08月05日(09月限) 33190 +1810
※前日比は大阪取引所終値比
□裁定取引に係る現物ポジション裁定残(金額)
売り 前週末比 買い 前週末比
08月02日 5638億円 +74億円 2兆1105億円 -2029億円
07月26日 5564億円 +13億円 2兆3134億円 -3289億円
07月19日 5550億円 +24億円 2兆6424億円 -393億円
07月12日 5525億円 +490億円 2兆6817億円 +1688億円
07月05日 5035億円 +237億円 2兆5129億円 +1441億円
□裁定取引に係る現物ポジション(株数)
売り 前日比 買い 前日比
08月07日 2億0206万株 -1459万株 6億1757万株 -3977万株
08月06日 2億1666万株 +213万株 6億5734万株 -7438万株
08月05日 2億1453万株 +2781万株 7億3172万株 -4297万株
08月02日 1億8672万株 +2123万株 7億7469万株 -3799万株
08月01日 1億6548万株 +225万株 8億1269万株 -4810万株
07月31日 1億6323万株 -408万株 8億6079万株 +5389万株
07月30日 1億6732万株 +370万株 8億0689万株 +186万株
07月29日 1億6361万株 -580万株 8億0503万株 +422万株
07月26日 1億6942万株 +361万株 8億0081万株 -2794万株
07月25日 1億6580万株 +1098万株 8億2875万株 -3140万株
07月24日 1億5482万株 +73万株 8億6016万株 -963万株
07月23日 1億5409万株 +102万株 8億6979万株 -975万株
07月22日 1億5307万株 +65万株 8億7955万株 -62万株
07月19日 1億5241万株 +177万株 8億8017万株 -1128万株
07月18日 1億5064万株 -0.5万株 8億9146万株 -1706万株
07月17日 1億5064万株 +254万株 9億0852万株 +1119万株
07月16日 1億4810万株 +157万株 8億9733万株 +31万株
株探ニュース
2024/08/12 17:00
みんかぶニュース その他
株価指数先物 【週間展望】 ―海外勢のリスク回避姿勢のピークを見極め
今週の日経225先物は、需給状況が悪化するなか、不安定な展開が続きそうだ。先週後半の株安・円高は記録的な動きとなった。日銀は金融政策決定会合で0.25%の利上げを決め、植田和男総裁は会合後の会見で、物価上昇率が想定通りなら、さらに利上げする可能性を否定しなかった。一方で、米連邦公開市場委員会(FOMC)では政策金利が据え置かれ、パウエル連邦準備理事会(FRB)議長はFOMC後の会見で、早ければ9月の会合で利下げを議論する可能性があるとの見解を示した。
日米金利差の縮小が見込まれるなか、為替市場では円買い・ドル売りが強まり、円高が加速。海外投資家による日本株の持ち高圧縮を誘った。日経225先物は7月26日に3万7330円まで売られたが、31日には3万9230円までのリバウンドをみせていた。だが、8月1日に1280円安、2日には2030円安と大きく売られ、52週線(3万5700円)水準まで下げてきた。
値幅からは調整一巡が意識されやすいとみられたが、2日の取引終了後のナイトセッションでは一時3万4350円まで売られ、3万4800円で終えている。2日の米国市場では主要な株価指数が下落した。7月の米雇用統計は非農業部門雇用者数が前月比11万4000人増と、予想(17万5000人増程度)を下回った。6月分は速報値の20万6000人増から17万9000人増に下方修正された。労働市場の悪化によって、景気後退(リセッション)入りが警戒された。
著名投資家ウォーレン・バフェット氏率いるバークシャー・ハザウェイが4-6月期にアップルの保有株式数をほぼ半減させたことがわかったと報じられた。これまでも減少させてきたが、予想以上の削減と捉えられている。また、エヌビディアは次期AI半導体の発売が設計上の不備で遅れる見込みと、関係筋の話として報じられている。相場を牽引してきたAIブームが終了するとの思惑にもつながりやすい。足もとの調整で75日線水準での底堅さをみせていたナスダック指数は、2日の下落で同線を明確に割り込み、26週線水準まで下げてきた。4月半ばの調整では26週線が支持線として機能していたこともあり、これを明確に割り込んでくると、リスク回避姿勢が一段と強まりそうだ。
日経225先物は期待された支持線を次々と割り込んでおり、押し目狙いのロングが入りにくい。ボリンジャーバンドの-3σまで下げてきたことで売られ過ぎが意識されて、自律反発狙いの短期的なロングは入りやすいとみられる。ただし、バンドは急速に拡大傾向をみせており、バンドに沿った調整が続く可能性もある。2日の東証プライムの売買高は5月31日以来となる29億株超に達し、売買代金は連日で6兆円を超えていた。ポジション圧縮の動きが集中したこともあり、セリング・クライマックスも意識されてこよう。一方で、一段の下げとなると、1月以来の3万3000円水準が射程に入ってくる可能性もあるだろう。
そのため、オプション権利行使価格の3万3000円から52週線が位置する3万6000円と広めのレンジを想定する。52週線を突破してくると、底打ちの期待が高まり、週足の-1σが位置する3万7000円辺りがターゲットになろう。半面、3万3000円を割り込んでくると、1月安値の3万2740円が射程に入りそうだ。
先週末のNT倍率は先物中心限月で14.12倍に上昇した。25日、75日線が位置する14.09倍水準を上回り、200日線が位置する14.18倍まで切り上がる場面もみられた。指数インパクトの大きい値がさハイテク株の弱い値動きが日経平均型の重荷となったが、東証プライムの値下がり数が連日で9割を超える全面安商状のため、相対的にTOPIX型のマイナスの影響が大きかった。今週はナスダック指数が26週線水準からリバウンドをみせられないと、ややNTショートに振れやすくなる可能性があるだろう。
2日のVIX指数は23.39(前日は18.59)に上昇した。4月19日の直近高値21.36を上抜け、一時29.66まで上昇する場面もみられた。2022年10月以来の水準まで上昇しており、20.00を上回る水準での推移が続くようだと、リスク回避姿勢が強まりやすいとみられる。
7月第4週(7月22日-26日)の投資部門別売買動向によると、海外投資家は現物と先物の合算では2週連続の売り越しであり、売り越し額は1兆5674億円(7月第3週は8110億円の売り越し)だった。なお、現物は5659億円の売り越し(同2459億円の売り越し)と2週連続の売り越しであり、先物は1兆0015億円の売り越し(同5650億円の売り越し)と2週連続の売り越し。個人は現物と先物の合算で7802億円の買い越しで、3週連続の買い越し。信託銀行は現物と先物の合算で3577億円の買い越しとなり、2週連続の買い越しだった。
経済スケジュールでは、5日に日銀金融政策決定会合議事要旨(6月13・14日開催分)、中国7月財新サービス業PMI、米国7月ISM非製造業景気指数、6日に6月全世帯家計調査、米国6月貿易収支、7日に6月景気動向指数、中国7月貿易収支、8日に日銀金融政策決定会合の主な意見(7月30~31日分)、7月景気ウォッチャー調査、米国新規失業保険申請件数、米国6月卸売在庫、米国6月卸売売上高、9日に中国7月消費者物価指数、中国7月生産者物価指数などが予定されている。
――プレイバック・マーケット――
●SQ値
08月限 日経225 32013.86 TOPIX 2278.68
09月限 日経225 32921.39 TOPIX 2370.93
10月限 日経225 32360.91 TOPIX 2326.75
11月限 日経225 32454.88 TOPIX 2318.99
12月限 日経225 32639.57 TOPIX 2343.77
01月限 日経225 36025.97 TOPIX 2513.46
02月限 日経225 37018.07 TOPIX 2563.93
03月限 日経225 39863.92 TOPIX 2716.15
04月限 日経225 39820.59 TOPIX 2766.89
05月限 日経225 38509.47 TOPIX 2728.75
06月限 日経225 38535.35 TOPIX 2714.56
07月限 日経225 41531.26 TOPIX 2893.54
◆日経225先物(日足)
始値 高値 安値 清算値 前日比
24/09 08月02日 37910 37950 35800 35920 -2030
24/09 08月01日 39090 39090 37730 37950 -1280
24/09 07月31日 38570 39230 37890 39230 +740
24/09 07月30日 38420 38550 38050 38490 +40
24/09 07月29日 37810 38710 37780 38450 +760
◇TOPIX先物(日足)
始値 高値 安値 清算値 前日比
24/09 08月02日 2690.0 2695.5 2531.0 2542.5 -154.0
24/09 08月01日 2789.0 2791.5 2684.5 2696.5 -100.5
24/09 07月31日 2759.5 2806.0 2720.0 2797.0 +46.0
24/09 07月30日 2752.5 2760.0 2732.5 2751.0 -1.5
24/09 07月29日 2708.0 2769.0 2706.0 2752.5 +52.0
●シカゴ日経平均 円建て
清算値 前日大阪比
08月02日(09月限) 34950 -970
08月01日(09月限) 36845 -1105
07月31日(09月限) 38655 -575
07月30日(09月限) 38105 -385
07月29日(09月限) 38330 -120
※前日比は大阪取引所終値比
□裁定取引に係る現物ポジション裁定残(金額)
売り 前週末比 買い 前週末比
07月26日 5564億円 +13億円 2兆3134億円 -3289億円
07月19日 5550億円 +24億円 2兆6424億円 -393億円
07月12日 5525億円 +490億円 2兆6817億円 +1688億円
07月05日 5035億円 +237億円 2兆5129億円 +1441億円
06月28日 4797億円 +385億円 2兆3687億円 +2569億円
□裁定取引に係る現物ポジション(株数)
売り 前日比 買い 前日比
07月31日 1億6323万株 -408万株 8億6079万株 +5389万株
07月30日 1億6732万株 +370万株 8億0689万株 +186万株
07月29日 1億6361万株 -580万株 8億0503万株 +422万株
07月26日 1億6942万株 +361万株 8億0081万株 -2794万株
07月25日 1億6580万株 +1098万株 8億2875万株 -3140万株
07月24日 1億5482万株 +73万株 8億6016万株 -963万株
07月23日 1億5409万株 +102万株 8億6979万株 -975万株
07月22日 1億5307万株 +65万株 8億7955万株 -62万株
07月19日 1億5241万株 +177万株 8億8017万株 -1128万株
07月18日 1億5064万株 -0.5万株 8億9146万株 -1706万株
07月17日 1億5064万株 +254万株 9億0852万株 +1119万株
07月16日 1億4810万株 +157万株 8億9733万株 +31万株
07月12日 1億4652万株 -104万株 8億9701万株 +2000万株
07月11日 1億4757万株 +882万株 8億7700万株 +295万株
07月10日 1億3874万株 +1307万株 8億7405万株 -119万株
07月09日 1億2567万株 +765万株 8億7525万株 +910万株
07月08日 1億1802万株 -293万株 8億6614万株 -560万株
株探ニュース
2024/08/04 17:00
みんかぶニュース その他
株価指数先物 【週間展望】 ―日米金融政策と米ハイテク決算に注目
今週の日経225先物は、日米金融政策の行方と米主要ハイテク企業の決算内容を見極める展開になりそうだ。足もとの日経225先物は1200円安となった7月12日以降、株安に歯止めがかからず、25日には1390円安と大きく売られた。支持線として期待された75日移動平均線を割り込み、週末には一時3万7330円と5月末以来の水準まで下落した。ボリンジャーバンドの-2σを下回る水準まで調整し、売られ過ぎ感が台頭する一方で、-3σと200日線が位置する3万6000円処が意識されやすい。
26日の米国市場では、主要な株価指数が上昇した。米当局がインフレ指標として注目する6月の米個人消費支出(PCE)コア価格指数は前月比0.2%上昇と小幅な伸びで、予想に一致した。今週の米連邦公開市場委員会(FOMC)は政策金利を据え置くとの見方が大勢だか、9月にも利下げを開始するとの観測が強まった。
26日取引終了後の日経225先物ナイトセッションは、日中比510円高の3万8200円で終え、-2σを上回っている。週足の-1σを上回ってきており、3万8000円処での底堅さを見極める流れとなり、レンジとしては週足の-2σが位置する3万7000円から75日線、13週線水準の3万9000円によるレンジが意識されやすい。26日の米国市場が上昇したことで、まずは3万9000円辺りの戻りを試す展開になりそうだ。
先週は政治家による円安是正発言が相次ぐなか、日銀金融政策決定会合で利上げに踏み切るとの観測が高まり、一時1ドル=152円台と円高が進行した。日米金利差の縮小に伴う持ち高調整が勢いを増し、下へのバイアスが強まる形となった。日銀会合では足もとの株安を受けて政策金利を据え置くと考えられる。日米ともに政策金利は据え置くとみられ、リバランスの動きが期待されやすい。
ただし、急ピッチの下落によって、センチメントは悪化している。これまで相場を牽引していたハイテク株の底入れを見極める必要もあり、積極的なリバウンド狙いのロングは手控えられよう。そのため、3万9000円接近では戻り待ち狙いのショートが入りやすいほか、同水準を捉えられないと自律反発の域は脱せないだろう。
日米金融イベント前には買い戻しが入りやすいことに加え、月末のリバランス期待もあり、押し目狙いのロング対応としつつも、3万9000円に接近する局面ではニュートラルになりそうだ。また、週足では先週の下げによって4月半ばの急落局面以降、支持線として機能していた-1σを割り込んだ。ナイトセッションで同水準を回復しているものの、3万8000円を下回ってくると、持ち高調整が強まる可能性も意識しておきたい。
今週は米国で、アップル、アマゾン・ドット・コム、インテル、ラムリサーチ、クアルコムなどハイテク企業の決算発表が予定されている。日米金融イベント待ちで積極的に動きにくいところだが、米ハイテク企業の決算が評価されるようだと、東京市場でも指数インパクトの大きい値がさハイテク株を見直す動きが強まる可能性もある。その場合はややロングが強まることになろう。
先週末のNT倍率は先物中心限月で13.95倍に低下した。11日の14.47倍を直近高値に、ハイテク株の売りに対してバリュー株買いのローテーションが強まるなか、18日に14.00倍を下回った。その後は日米金利差縮小に伴う持ち高調整が強まり、TOPIX型のインデックス売りも断続的に入ったため、足もとでは13.90倍~14.00倍辺りでの推移となった。今週も同水準での推移が続くとみられるが、米ハイテク企業の決算次第ではトレンドが出てくる展開も意識しておきたい。
26日のVIX指数は16.39(前日は18.46)に低下した。米大型テック株の決算が嫌気されるなか、足もとで上へのトレンドを強めており、25日には一時19.36まで上昇する場面もみられた。FOMCを受けて低下をみせてくる可能性はあるが、方向性としては4月19日に付けた高値21.36辺りが意識されやすい。20.00を上回ってくる局面があるようだと、慎重姿勢に向かいやすいだろう。
7月第3週(7月16日-19日)の投資部門別売買動向によると、海外投資家は現物と先物の合算では4週ぶりの売り越しであり、売り越し額は8110億円(7月第2週は9786億円の買い越し)だった。なお、現物は2459億円の売り越し(同1288億円の買い越し)と4週ぶりの売り越しであり、先物は5650億円の売り越し(同8497億円の買い越し)と4週ぶりに売り越した。個人は現物と先物の合算で3864億円の買い越しで、2週連続の買い越し。信託銀行は現物と先物の合算で410億円の買い越しとなり、9週ぶりの買い越しだった。
経済スケジュールでは、30日に6月完全失業率、米国5月S&Pケースシラー住宅価格、米国7月コンファレンスボード消費者信頼感指数、米国6月JOLTS求人件数、31日に6月鉱工業生産、日銀金融政策決定会合(終了後に政策金利を発表)、植田日銀総裁記者会見、中国7月製造業PMI、米国7月ADP雇用統計、FOMC(終了後に政策金利を発表)、8月1日に中国7月財新製造業PMI、イングランド銀行(BOE)政策金利、米国7月ISM製造業景気指数、2日に米国7月雇用統計、米国6月製造業新規受注などが予定されている。
――プレイバック・マーケット――
●SQ値
08月限 日経225 32013.86 TOPIX 2278.68
09月限 日経225 32921.39 TOPIX 2370.93
10月限 日経225 32360.91 TOPIX 2326.75
11月限 日経225 32454.88 TOPIX 2318.99
12月限 日経225 32639.57 TOPIX 2343.77
01月限 日経225 36025.97 TOPIX 2513.46
02月限 日経225 37018.07 TOPIX 2563.93
03月限 日経225 39863.92 TOPIX 2716.15
04月限 日経225 39820.59 TOPIX 2766.89
05月限 日経225 38509.47 TOPIX 2728.75
06月限 日経225 38535.35 TOPIX 2714.56
07月限 日経225 41531.26 TOPIX 2893.54
◆日経225先物(日足)
始値 高値 安値 清算値 前日比
24/09 07月26日 37680 38310 37330 37690 -40
24/09 07月25日 39050 39110 37700 37730 -1390
24/09 07月24日 39520 39670 39090 39120 -420
24/09 07月23日 39510 39970 39510 39540 +60
24/09 07月22日 39770 40030 39470 39480 -560
◇TOPIX先物(日足)
始値 高値 安値 清算値 前日比
24/09 07月26日 2698.0 2728.0 2674.0 2700.5 -2.0
24/09 07月25日 2788.5 2792.0 2699.5 2702.5 -90.5
24/09 07月24日 2828.5 2837.5 2789.5 2793.0 -36.0
24/09 07月23日 2825.5 2853.0 2825.5 2829.0 +4.5
24/09 07月22日 2842.5 2861.5 2821.0 2824.5 -35.5
●シカゴ日経平均 円建て
清算値 前日大阪比
07月26日(09月限) 38235 +545
07月25日(09月限) 37770 +40
07月24日(09月限) 38115 -1005
07月23日(09月限) 39500 -40
07月22日(09月限) 39950 +470
※前日比は大阪取引所終値比
□裁定取引に係る現物ポジション裁定残(金額)
売り 前週末比 買い 前週末比
07月19日 5550億円 +24億円 2兆6424億円 -393億円
07月12日 5525億円 +490億円 2兆6817億円 +1688億円
07月05日 5035億円 +237億円 2兆5129億円 +1441億円
06月28日 4797億円 +385億円 2兆3687億円 +2569億円
06月21日 4412億円 +145億円 2兆1118億円 +734億円
□裁定取引に係る現物ポジション(株数)
売り 前日比 買い 前日比
07月24日 1億5482万株 +73万株 8億6016万株 -963万株
07月23日 1億5409万株 +102万株 8億6979万株 -975万株
07月22日 1億5307万株 +65万株 8億7955万株 -62万株
07月19日 1億5241万株 +177万株 8億8017万株 -1128万株
07月18日 1億5064万株 -0.5万株 8億9146万株 -1706万株
07月17日 1億5064万株 +254万株 9億0852万株 +1119万株
07月16日 1億4810万株 +157万株 8億9733万株 +31万株
07月12日 1億4652万株 -104万株 8億9701万株 +2000万株
07月11日 1億4757万株 +882万株 8億7700万株 +295万株
07月10日 1億3874万株 +1307万株 8億7405万株 -119万株
07月09日 1億2567万株 +765万株 8億7525万株 +910万株
07月08日 1億1802万株 -293万株 8億6614万株 -560万株
07月05日 1億2095万株 -785万株 8億7175万株 +314万株
07月04日 1億2881万株 +104万株 8億6860万株 +2515万株
07月03日 1億2777万株 +1008万株 8億4345万株 +576万株
07月02日 1億1768万株 -173万株 8億3769万株 +1365万株
07月01日 1億1941万株 +788万株 8億2404万株 -614万株
株探ニュース
2024/07/28 17:00
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株価指数先物 【週間展望】 ―決算・トランプトレードで方向感はつかみづらい
今週の日経225先物は、本格化する日米決算に市場の関心が集まり、企業業績の影響を受けやすくなるとみられる。また、米国では9月にも利下げが期待されるなか、出遅れ感のある銘柄が買われる一方で、これまで相場を牽引してきたハイテク株に持ち高調整の売りが出るといったローテーションの動きが観測された。
19日の米国市場では、マイクロソフトの基本ソフト(OS)で発生したシステム障害を受けて、リスク資産を圧縮する動きがみられた。クラウドストライク・ホールディングスのセキュリティ・ソフトウェアの更新で不具合があったためと原因が特定され、障害は収束に向かうとみられるが、影響を見極めるまでポジションの積み増しは手控えられそうだ。
また、4-6月期の売上高が予想に届かなかったトラベラーズが7%を超える急落となりNYダウを押し下げたほか、アメックスも決算が嫌気されていた。今週は22日にベライゾンコミュニケーションズ、23日にアルファベット、テキサス・インスツルメンツ、テスラ、24日にIBM、25日にアッヴィ、26日にスリーエムなどの決算発表が予定されている。
国内でも18日に4-6月期決算を発表したディスコ <6146> [東証P]が、19日に5%近く下落していた。今週は23日のニデック <6594> [東証P]や25日の日産自動車 <7201> [東証P]、26日の信越化学工業 <4063> [東証P]、日東電工 <6988> [東証P]などの決算が注目され、模様眺めムードが高まりやすいだろう。
日経225先物は7月12日に1200円安となり、祝日明け16日に小幅に反発したものの、その後は連日の調整で19日に節目の4万円を割り込んだ。4万円近辺に位置する25日移動平均線まで下げてきたことで、いったんは調整一巡によるリバウンドが意識されやすいところではある。だが、19日取引終了後のナイトセッションでは一時3万9570円まで売られている。マイクロソフトのシステム障害の影響があったと考えられ、リバウンド狙いの買いは期待されるものの、25日線が心理的な抵抗線として機能する可能性がある一方で、下へのバイアスが強まると75日線が位置する3万9000円近辺を試す展開もありそうだ。
そのため、オプション権利行使価格の3万9000円から4万円のレンジを想定する。ハイテク株の動向を見極めつつ、ボトムを探る流れになりそうだ。強いリバウンドは期待しづらく、戻り待ち狙いのショートが優勢になりそうだ。
直近の大幅な下げによって過熱感は後退し、値幅としては調整一巡感が意識されやすい。ただし、ローテーションの動きが強まったことで、指数インパクトの大きい値がさハイテク株の下げ止まりを見極める必要があろう。東京エレクトロン <8035> [東証P]は直近高値の7月11日3万8930円から18日安値の2万9755円まで下げ、節目の3万円を割り込んでいた。200日線までの調整を経て反転をみせてくるかが注目される。
そのほか、11月の米大統領選に向け、トランプ前大統領の再選機運が高まっている。先週はドル高是正発言を受けて円高に振れる場面が見られており、今後マーケットはトランプ氏の発言に振り回される状況が増えそうだ。また、19日にはウクライナのゼレンスキー大統領と電話会談を行ったと発表。次期大統領として侵攻を終結させることに意欲を示したと報じられている。今後は政策の影響を先取りする形でトランプトレードが本格化する可能性もある。
トランプトレードとなると、再生可能エネルギー促進からの政策転換で、石油などの資源株物色が意識されやすく、相対的にTOPIX型優位の展開が見込まれる。先週末のNT倍率は先物中心限月で14.00倍と横ばいだった。18日に7月2日に付けた直近安値の13.94倍を下回っていたこともあり、NTショートでのスプレッド狙いも一巡感が意識されやすいタイミングだった。ただ、トランプ氏の言動の予測不確実性もあって方向性は見極めにくくなりそうだ。
18日のVIX指数は16.52(前日は15.93)に上昇した。株式市場でローテーションが強まるなか、トランプ前大統領の発言に振られる状況を受けて、リスク回避の動きがみられた。また、19日には一時10.62まで急低下した後に切り返すなど荒い値動きだった。方向感は見極めづらいものの、4月15日の戻り高値19.23辺りが目先意識されそうだ。
7月第2週(7月8日-12日)の投資部門別売買動向によると、海外投資家は現物と先物の合算では3週連続の買い越しであり、買い越し額は9786億円(7月第1週は8765億円の買い越し)だった。なお、現物は1288億円の買い越し(同1836億円の買い越し)と3週連続の買い越しであり、先物は8497億円の買い越し(同6928億円の買い越し)と3週連続で買い越した。個人は現物と先物の合算で1438億円の買い越しで、3週ぶりの買い越し。信託銀行は現物と先物の合算で9975億円の売り越しとなり、8週連続の売り越しだった。
経済スケジュールでは、22日に中国7月中国最優遇貸出金利、23日に米国6月中古住宅販売件数、米国7月リッチモンド連銀製造業指数、24日に米国7月製造業PMI、米国7月サービス業PMI、米国6月新築住宅販売件数、25日にG20財務相・中央銀行総裁会議(~26日)、6月企業向けサービス価格指数、米国4-6月期GDP、米国6月耐久財受注、26日に7月東京都区部消費者物価指数、5月景気動向指数改定値、米国6月個人所得、米国6月個人支出、パリオリンピック開幕(~8月11日)などが予定されている。
――プレイバック・マーケット――
●SQ値
08月限 日経225 32013.86 TOPIX 2278.68
09月限 日経225 32921.39 TOPIX 2370.93
10月限 日経225 32360.91 TOPIX 2326.75
11月限 日経225 32454.88 TOPIX 2318.99
12月限 日経225 32639.57 TOPIX 2343.77
01月限 日経225 36025.97 TOPIX 2513.46
02月限 日経225 37018.07 TOPIX 2563.93
03月限 日経225 39863.92 TOPIX 2716.15
04月限 日経225 39820.59 TOPIX 2766.89
05月限 日経225 38509.47 TOPIX 2728.75
06月限 日経225 38535.35 TOPIX 2714.56
07月限 日経225 41531.26 TOPIX 2893.54
◆日経225先物(日足)
始値 高値 安値 清算値 前日比
24/09 07月19日 40160 40360 39820 40040 -200
24/09 07月18日 40900 40910 40060 40240 -840
24/09 07月17日 41230 41590 41060 41080 -160
24/09 07月16日 41260 41530 41020 41240 +70
◇TOPIX先物(日足)
始値 高値 安値 清算値 前日比
24/09 07月19日 2869.0 2882.5 2844.5 2860.0 -13.0
24/09 07月18日 2908.0 2909.0 2865.0 2873.0 -43.0
24/09 07月17日 2904.5 2930.0 2901.0 2916.0 +11.0
24/09 07月16日 2899.0 2923.0 2884.0 2905.0 +8.5
●シカゴ日経平均 円建て
清算値 前日大阪比
07月19日(09月限) 39660 -380
07月18日(09月限) 40055 -185
07月17日(09月限) 40240 -840
07月16日(09月限) 41545 +305
07月15日(09月限) 41090 -80
※前日比は大阪取引所終値比
□裁定取引に係る現物ポジション裁定残(金額)
売り 前週末比 買い 前週末比
07月12日 5525億円 +490億円 2兆6817億円 +1688億円
07月05日 5035億円 +237億円 2兆5129億円 +1441億円
06月28日 4797億円 +385億円 2兆3687億円 +2569億円
06月21日 4412億円 +145億円 2兆1118億円 +734億円
06月14日 4267億円 +758億円 2兆0384億円 -4321億円
□裁定取引に係る現物ポジション(株数)
売り 前日比 買い 前日比
07月17日 1億5064万株 +254万株 9億0852万株 +1119万株
07月16日 1億4810万株 +157万株 8億9733万株 +31万株
07月12日 1億4652万株 -104万株 8億9701万株 +2000万株
07月11日 1億4757万株 +882万株 8億7700万株 +295万株
07月10日 1億3874万株 +1307万株 8億7405万株 -119万株
07月09日 1億2567万株 +765万株 8億7525万株 +910万株
07月08日 1億1802万株 -293万株 8億6614万株 -560万株
07月05日 1億2095万株 -785万株 8億7175万株 +314万株
07月04日 1億2881万株 +104万株 8億6860万株 +2515万株
07月03日 1億2777万株 +1008万株 8億4345万株 +576万株
07月02日 1億1768万株 -173万株 8億3769万株 +1365万株
07月01日 1億1941万株 +788万株 8億2404万株 -614万株
06月28日 1億1153万株 -86万株 8億3018万株 +447万株
06月27日 1億1240万株 +824万株 8億2571万株 +1638万株
06月26日 1億0415万株 +162万株 8億0932万株 +3871万株
06月25日 1億0252万株 -248万株 7億7061万株 +1165万株
06月24日 1億0501万株 -43万株 7億5895万株 +2458万株
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2024/07/21 17:00
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株価指数先物 【週間展望】 ―「もしトラ」の物色が強まるとTOPIX型が優位に
今週の日経225先物]は、米国市場の動向に影響を受けやすい展開が見込まれる。12日の米国市場は主要な株価指数が上昇し、[[stock/0800/chart|NYダウはおよそ2カ月ぶりに4万ドルを回復した。一時5月24日に付けた史上最高値4万0077ドルを上回る場面も見られた。7月の米ミシガン大学消費者態度指数が66.0と6月の68.2から低下し、市場予想(68.5程度)を下回った。また、1年先と5-10年先のインフレ期待がともに前月を下回っている。
6月の米卸売物価指数(PPI)は若干予想を上回ったものの、前日発表の6月の米消費者物価指数(CPI)が前月比で低下したこともあり、インフレの落ち着きを示す内容と受け止められて、米連邦準備理事会(FRB)が9月にも利下げに動くとの観測が引き続き買い材料となった。米セントルイス連銀のムサレム総裁は、最近の統計データは金融当局が物価目標に向けて前進していることを示すとの見方を明らかにしている。
一方で、米国では決算発表が本格化する。12日に4-6月期決算を発表したJPモルガン・チェースは、純利益が前年同期比25%増と4四半期ぶりに過去最高益を記録した。ただし、2024年12月期通期の純金利収入の見通しが慎重と受け止められ、同社株は下落。また、同日に決算を発表したシティグループとウェルズ・ファーゴも下落しており、今週予定されるゴールドマン・サックス・グループ(15日)、バンク・オブ・アメリカ、モルガン・スタンレー(16日)、ジョンソン・エンド・ジョンソン(17日)、ネットフリックス(18日)、アメリカン・エキスプレス(19日)などの決算動向の影響を受けやすいだろう。
また、12日の米国市場ではエヌビディアなど半導体株が反発した。前日には大きく下落しており、物色対象のローテーションが本格化するかが注目される。中小型株で構成されるラッセル2000指数は12日も上昇し、3日続伸した。大型株から中小型株への資金シフトが本格化すれば、東京市場でも指数インパクトの大きい値がさハイテク株の上値の重さが意識される可能性がありそうだ。
日経225先物は12日に1200円下落し、取引終了後のナイトセッションでは一時4万1020円まで売られる場面もみらた。その後4万1480円まで買われたが、大阪比20円高の4万1190円で終えた。祝日取引では4万1380円まで買われた後は、4万1250円辺りで推移しており、1200円幅の急落後の反動としてはリバウンド力は弱い。ボリンジャーバンドの+1σ(4万1050円)処まで調整をみせたことで、今週は引き続きリバウンドが意識されてこよう。ただし、週足では+2σ(4万1420円)が抵抗線として機能する可能性が出てきており、+1σ(4万0290円)処までの調整は警戒しておく必要があろう。
そのため、オプション権利行使価格の4万1250円を中心とした上下の権利行使価格4万1000円から4万1500円のレンジを想定する。米国でエヌビディアなど半導体株の買いが再び強まれば、先週末の下落に対するリバウンドが強まる可能性はありそうだ。
米国の大統領選挙を11月に控えるなか、米共和党のドナルド・トランプ前大統領が演説中に銃撃された。事件直後、オンライン予測市場ではトランプ氏の当選確率が上昇している。「もしトラ」を睨んだ物色が意識されやすく、三菱重工業 <7011> [東証P]や川崎重工業 <7012> [東証P]など防衛関連には追い風との見方がある。そのため、相対的にTOPIX型優位の展開となる可能性がある。
12日のVIX指数は12.46(前日は12.92)に低下した。一時12.11まで低下し、終値では12.55辺りに位置する25日移動平均線を下回って終えた。前日には一時13.33まで上昇する場面もみられたが、その後は25日線水準での攻防だった。いったんは75日線(13.77)、200日線(14.18)辺りが意識されてくる可能性はあるが、一方で再び12.00を下回ってくるようだと、リスク選好の流れに向かいやすいとみておきたい。
なお、先週末のNT倍率は先物中心限月で14.21倍に上昇した。先週は週初の上昇で75日線を上回り、14.20倍を突破すると、11日には一時14.47倍まで切り上がった。ただし、12日の急落によって14.21倍と安値で終えた。25日、75日、200日線が14.15~14.17倍辺りに位置しているため、これらの水準から反転をみせてくるかが注目されそうだ。
7月第1週(7月1日-5日)の投資部門別売買動向によると、海外投資家は現物と先物の合算では2週連続の買い越しであり、買い越し額は8765億円(6月第4週は5964億円の買い越し)だった。なお、現物は1836億円の買い越し(同1239億円の買い越し)と2週連続の買い越しであり、先物は6928億円の買い越し(同4724億円の買い越し)と2週連続で買い越した。個人は現物と先物の合算で4904億円の売り越しで、2週連続の売り越し。信託銀行は現物と先物の合算で3911億円の売り越しとなり、7週連続の売り越しだった。
経済スケジュールでは、16日に日銀金融政策決定会合議事録(1~6月分)、米国6月小売売上高、米国6月輸出入物価指数、米国5月企業在庫、17日に6月訪日外客数、米国6月住宅着工件数、米国6月鉱工業生産指数・設備稼働率、米国米地区連銀経済報告(ベージュブック)、18日に6月貿易収支、ECB(欧州中央銀行)政策金利、米国6月コンファレンス・ボード景気先行指数、19日に6月全国消費者物価指数などが予定されている。
――プレイバック・マーケット――
●SQ値
08月限 日経225 32013.86 TOPIX 2278.68
09月限 日経225 32921.39 TOPIX 2370.93
10月限 日経225 32360.91 TOPIX 2326.75
11月限 日経225 32454.88 TOPIX 2318.99
12月限 日経225 32639.57 TOPIX 2343.77
01月限 日経225 36025.97 TOPIX 2513.46
02月限 日経225 37018.07 TOPIX 2563.93
03月限 日経225 39863.92 TOPIX 2716.15
04月限 日経225 39820.59 TOPIX 2766.89
05月限 日経225 38509.47 TOPIX 2728.75
06月限 日経225 38535.35 TOPIX 2714.56
07月限 日経225 41531.26 TOPIX 2893.54
◆日経225先物(日足)
始値 高値 安値 清算値 前日比
24/09 07月12日 42290 42400 41170 41170 -1200
24/09 07月11日 41950 42490 41900 42370 +430
24/09 07月10日 41610 41960 41440 41940 +320
24/09 07月09日 40890 41790 40880 41620 +770
24/09 07月08日 40840 41120 40790 40850 -10
◇TOPIX先物(日足)
始値 高値 安値 清算値 前日比
24/09 07月12日 2924.5 2928.0 2883.0 2896.5 -32.5
24/09 07月11日 2915.5 2952.5 2913.0 2929.0 +13.5
24/09 07月10日 2895.5 2918.5 2886.5 2915.5 +19.0
24/09 07月09日 2876.5 2909.5 2869.0 2896.5 +23.5
24/09 07月08日 2884.0 2895.0 2867.5 2873.0 -12.0
●シカゴ日経平均 円建て
清算値 前日大阪比
07月12日(09月限) 41210 +40
07月11日(09月限) 41560 -810
07月10日(09月限) 42470 +530
07月09日(09月限) 41515 -105
07月08日(09月限) 40910 +60
※前日比は大阪取引所終値比
□裁定取引に係る現物ポジション裁定残(金額)
売り 前週末比 買い 前週末比
07月05日 5035億円 +237億円 2兆5129億円 +1441億円
06月28日 4797億円 +385億円 2兆3687億円 +2569億円
06月21日 4412億円 +145億円 2兆1118億円 +734億円
06月14日 4267億円 +758億円 2兆0384億円 -4321億円
06月07日 3508億円 +30億円 2兆4705億円 -1145億円
□裁定取引に係る現物ポジション(株数)
売り 前日比 買い 前日比
07月10日 1億3874万株 +1307万株 8億7405万株 -119万株
07月09日 1億2567万株 +765万株 8億7525万株 +910万株
07月08日 1億1802万株 -293万株 8億6614万株 -560万株
07月05日 1億2095万株 -785万株 8億7175万株 +314万株
07月04日 1億2881万株 +104万株 8億6860万株 +2515万株
07月03日 1億2777万株 +1008万株 8億4345万株 +576万株
07月02日 1億1768万株 -173万株 8億3769万株 +1365万株
07月01日 1億1941万株 +788万株 8億2404万株 -614万株
06月28日 1億1153万株 -86万株 8億3018万株 +447万株
06月27日 1億1240万株 +824万株 8億2571万株 +1638万株
06月26日 1億0415万株 +162万株 8億0932万株 +3871万株
06月25日 1億0252万株 -248万株 7億7061万株 +1165万株
06月24日 1億0501万株 -43万株 7億5895万株 +2458万株
06月21日 1億0544万株 -360万株 7億3436万株 +406万株
06月20日 1億0905万株 +80万株 7億3030万株 -10万株
06月19日 1億0824万株 -47万株 7億3040万株 +424万株
06月18日 1億0872万株 -297万株 7億2616万株 +1433万株
06月17日 1億1169万株 +1079万株 7億1183万株 +1234万株
株探ニュース
2024/07/15 17:00
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