本日の注目個別銘柄

邦チタニウム、NEC、ルネサスなど

配信日時:2022/07/29 15:25 配信元:FISCO
<6754> アンリツ 1622 +89大幅反発。前日に第1四半期の決算を発表、営業利益は30.2億円で前年同期比2.1%減益となり、ほぼ市場コンセンサス線上での着地になっている。こうしたなか、注目される計測事業は第1四半期増益を確保、受注も高水準が続いているもよう。また、懸念されてきた部品調達問題に関しても、管理体制強化などによって第2四半期生産分はほぼ調達済みなどとされており、安心感が先行する状況となっているようだ。

<6701> NEC 4895 -395大幅続落。前日に第1四半期決算を発表、営業損益は153億円の赤字に転落し前年同期比165億円の損益悪化となっている。市場コンセンサスは収支均衡水準であった。通期予想は据え置いているが、資産売却益なども織り込まれているため、実質的には下方修正と捉えられる形に。ネットワークサービスや社会公共部門などが下振れとなるもよう。受注は好調推移だが、想定以上の足元の収益悪化をマイナス視する動きが優勢に。

<5727> 邦チタニウム 2220 -263急落。前日に第1四半期の決算を発表、営業利益は26.2億円で前年同期比2.1倍の水準となっている。上半期予想は従来計画の46億円から48億円、同83.0%増にまで上方修正。金属チタン製品の販売価格上昇や為替の円安進行などが上方修正の要因。ただ、販価上昇による業績上振れ期待を背景に5月以降株価は水準訂正を果たしており、上方修正幅が限定的にとどまっていることで、当面の出尽くし感が先行する展開に。

<7727> オーバル 555 -150ストップ安比例配分。アントンパールから「趣旨説明書」を受領したと前日に発表。
同説明書においては、同社取締役会の同意なく議決権の20%以上の株式取得を行う意図を有していないこと、資本業務提携案に係る協議の有意義な結果を確認できる限り、持ち株比率を高めることはないことが記載されているもよう。足元では株式買い増し期待など需給思惑を背景に株価が急騰していたが、目先こうした需給期待は後退の方向に。

<7201> 日産自 502.4 -25.6大幅反落。前日に第1四半期決算を発表、営業利益は649億円で前年同期比14.2%減となり、ほぼ市場コンセンサス通りの着地となった。原材料費上昇のマイナス影響が為替の円安効果を上回る。会社側では、生産台数は計画を下回ったが、収益水準は想定以上と。ただ、業績予想の上方修正期待もあったとみられ、通期計画据え置きが売り材料となっているもよう。三菱自の好決算を受け前日は強い動きだった。

<4661> OLC 20150 +705大幅反発。前日に第1四半期決算を発表、営業損益は171億円の黒字となり、前年同期比259億円の損益改善となっている。市場想定は120億円程度の黒字であったとみられる。入園者数は会社計画を下回っているが、1人当たりの売上などは計画を上回っているもよう。業績予想は従来計画を据え置いている。足元での新型コロナ感染再拡大などで先行き不透明感も強まりつつあったが、上振れ決算が安心感につながる状況へ。

<6861> キーエンス 52430 -1500急反落。前日に第1四半期の決算を発表、営業利益は1028億円で前年同期比10.1%増となり、市場予想を100億円程度下回っている。中国ロックダウンに伴う物流停滞の影響などがコンセンサス未達の要因とみられる。中国以外の地域は順調に推移しているほか、ロックダウンの影響はあくまで一時的とみられるものの、好決算期待の高い銘柄でもあるため、ひとまず実績値の下振れが売り材料視される格好に。

<6857> アドバンテス 7850 +310大幅反発。前日に第1四半期決算を発表、営業利益は448億円で前年同期比71.4%増となり、350億円程度の市場コンセンサスを大きく上振れた。つれて、通期予想も上方修正、従来の1500億円から1700億円に引き上げた。コンセンサスは会社計画並みであったため、足元で強まりつつあった過度な先行き懸念は後退した。また、発行済み株式数の5.3%に当たる1000万株、500億円上限の自社株買いも発表。

<6723> ルネサス 1270 -101大幅続落。前日に第2四半期決算を発表、4-6月期Non-GAAPベースでの営業利益は1453億円で前年同期比2.4倍、前四半期比7.2%増となった。前四半期比では、産業・インフラ・IoTセグメントの増益幅が大きかった。一方、7-9月期営業利益は売上予想の中央レンジで1325億円としている。とりわけ、為替影響を除くと車載向けの売り上げ伸び悩みを想定しているようで、ネガティブに捉えられた形に。

<6981> 村田製 7747 -212急反落。前日に第1四半期の決算を発表、営業利益は886億円で前年同期比15.7%減、市場コンセンサスを70億円程度下回った。中国ロックダウンの影響による売上伸び悩み、原材料費上昇などが減益要因に。通期予想4400億円、前期比3.8%増、為替前提1ドル=120円は変更していないが、スマホ及びPCの販売不振によるセット台数の減少を見込むとしている。業績上振れへの期待などは後退する状況とみられる。 <ST>

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