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NYの視点:米労働市場、減速の兆しもFRBは利上げ軌道修正なしか

配信日時:2022/07/08 07:26 配信元:FISCO
米労働省が発表する最新6月雇用統計の先行指標は軒並み労働市場の減速を示した。最新の先週分新規失業保険申請件数は予想外に前回から増加し、6カ月ぶり高水準で推移。

NY連銀製造業景況指数の週平均就業時間は現況で6カ月平均を大きく下回り、6カ月先の指数はマイナスに落ち込んだ。全米製造業活動を示すISM製造業景況指数雇用は47.31と予想外に2カ月連続で50を割り込み活動の縮小を示した。

米国経済の7割を消費が占めるため注目のISM非製造業景況指数の雇用も47.4と再び50を割り込んだ。このため、雇用統計で雇用の伸びも抑制される可能性がある。

ただ、米連邦準備制度理事会(FRB)は6月連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨の中で、雇用は依然強いとの見方を再確認。失業率が上昇したとしても、歴史的には依然低い水準にとどまると見ている。同時に、FRBの引き締めが成長を弱め、成長見通しも下方に傾斜したことも認識しているうえで、高インフレの抑制が最優先課題であることを再確認した。このため、FRBが計画している引き締めの軌道が大きく変更される可能性は少ないと思われる。

■6月雇用統計の先行指標
・ISM製造業景況指数雇用:47.31(49.6)
・ISM非製造業景況指数雇用:47.4(50.2)

・NY連銀製造業景況指数:
雇用(現状):+19.0(5月14.0、6カ月平均+15.7)
週平均就業時間:+6.4(+11.9、6カ月平均+8.8)

6か月先
雇用:+25.2(22.2、6カ月平均25.9)
週平均就業時間:-5.1(2.6、6カ月平均+7.9)

・フィラデルフィア連銀製造業景況指数
雇用(現状):28.1(25.5、6カ月平均32.1)
週平均就業時間:11.8(16.1、15.1)

6か月先
雇用:10.5(29.2、6か月平均32.4)
週平均就業時間:6.4(11.7、6か月平均6.9)

・消費者信頼感指数(%)
雇用
十分51.3(51.9)
不十分37.1(35.7)
困難11.6(12.4)


6カ月後
増加16.3(17.5)
減少22.0(19.5)
不変61.7(63.0)

所得6カ月後
増加15.9(17.9)
減少15.2(14.5)
不変68.9(67.6)

・失業保険申請件数


件数 前週比 4週平均 継続受給者数

07/02/22|   235,000|     4,000|  232,500|   n/a  |n/a
06/25/22|   231,000|    -2,000|  231,750| 1,375,000|
06/18/22|   233,000|     2,000|  224,500| 1,324,000|
06/11/22|   231,000|    -1,000|  219,000| 1,331,000|
06/04/22|   232,000|    30,000|  215,750| 1,310,000|
05/28/22|   202,000|    -9,000|  207,000| 1,309,000|
05/21/22|   211,000|    -7,000|  207,000| 1,306,000|
05/14/22|   218,000|    21,000|  199,500| 1,343,000|
05/07/22|   197,000|    -5,000|  191,250| 1,315,000|

■市場エコノミスト予想
失業率:3.6%(5月3.6%)
非農業部門雇用者数:前月比+26.5万人(5月+39 万人)
民間部門雇用者数:前月比+23.5万人(+33.3万人)
平均時給:予想:前月比+0.3%、前年比+5.0%(+0.3%、+5.2%)




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