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午後3時のドル114円半ばでじり安、ウクライナ情勢悪化でリスク回避の円買い

配信日時:2022/02/24 15:31 配信元:REUTERS

[東京 24日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、前日のニューヨーク市場終盤(114.97/00円)からドル安/円高の114.55/57円で推移している。ウクライナ情勢の一段の緊迫化を背景にクロス円を中心にリスク回避の動きが強まり、ドルは一時114円半ばまで下落。その後もじりじりと軟化している。

ドルは午前中、月末絡みで実需によるドル買いフローが入ったとみられ、一時115.11円まで上昇した。

しかし、その後ロシアのプーチン大統領がロシア軍にウクライナ東部ドンバス地域での特別軍事活動を承認したと報じられたこときっかけに、クロス円を中心にリスク回避の円買いが強まった。

ロシアのプーチン大統領は24日、ロシア軍にウクライナでの特別軍事活動を承認した。国民向けテレビ演説で、ロシアはウクライナからの脅威から自らを守る以外に選択肢がなかったと強調。狙いはウクライナの非軍事化だと述べた。

また、バイデン米大統領は、ロシア軍による「根拠も正当性もない」ウクライナへの攻撃について、米国と同盟国は結束して断固とした対応を取ると表明した。

クレディ・アグリコル銀行の外国為替部長、斎藤裕司氏は「今後金融制裁の話が出てきた場合は世界経済への影響が意識され、リスク回避の動きが一段と強まる。ただ同時にドル買いの動きもでるとみられ、ドル円は振幅を繰り返しながらレンジ内にとどまる」との見方を示した。

ユーロ/ドルは1.1236/40ドル、ユーロ/円は128.73/77円と朝方から急落。市場では「ユーロ円については底打ち感が出ていない。欧米時間には月末のフローがでるとみられ、ユーロの売り圧力が強まるかどうか注目だ」(アナリスト)との声が聞かれた。

また、今晩に欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーがパリで非公式会合を行う予定。市場では「ウクライナ情勢の一段の緊迫化を背景にエネルギー価格が上昇しており、欧州経済に対してスタグフレーションへの懸念が浮上している。先行き不透明な部分も多く、ユーロは積極的に買いづらい」(外銀)との声が聞かれた。

オフショア人民元は1ドル=6.3205元付近と、約4年ぶりの高水準で推移。リスクオフの流れから人民元買いが強まっている。

ドル/円   ユーロ/ドル ユーロ/円

午後3時現在 114.55/57 1.1236/40 128.73/77

午前9時現在 114.89/91 1.1303/07 129.87/91

NY午後5時 114.97/00 1.1309/13 130.01/95

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