米ファイザー、コロナワクチン・経口薬の売上高見通し予想下回る

［８日　ロイター］ - 米製薬大手ファイザーは８日、新型コロナウイルスワクチンと経口治療薬の２０２２年売上高が総額５４０億ドルになるという見通しを示した。いずれも市場予想を下回り、ファイザーの株価は序盤の取引で一時５％超下落した。

ファイザーは、独ビオンテックと共同開発するワクチンの通年売上高見通しを１０億ドル引き上げ、３２０億ドルとした。しかし、最終的な売り上げが見通しを大幅に上回ることは想定していないという見方を示した。

リフィニティブのデータによると、アナリスト予想は３３７億９０００万ドルだった。

２１年のワクチン売上高は３６８億ドルだった。

２２年のワクチン生産は４０億回分超を目指し、２１年の３０億回分から拡大する計画。

新型コロナ経口薬「パクスロビド」の通年売上高見通しは２２０億ドル。見通しが今後上方修正される可能性はあるとした。アナリスト１０人の予想は２２８億８０００万ドル。

２２年の生産見通しは少なくとも治療１億２０００回分としている。

全体の通年売上高見通しは９８０億─１０２０億ドルとし、アナリスト予想の１０５４億８０００万ドルを下回った。ただ見通しに基づくと、ファイザーの売上高は２年連続で過去最高を更新する可能性を示唆している。